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ヌマガエルとはどんな生き物なのか|飼育に必要なものを紹介

「ヌマガエルってどんな生き物?」
「ヌマガエルを飼うにはなにを用意したらいいだろう?」
生き物を飼うときには必要なものがさまざまあります。はじめて生き物の飼育をする人は、なにからはじめたらいいか不安に思う人も多いでしょう。

この記事では、ヌマガエルを飼うために必要なものを紹介します。ヌマガエルの生態もあわせて解説していきます。

記事を読むことで、ヌマガエルとはどんな生き物であるかを知ることができるでしょう。生態を理解することで、飼育するときにはどんなものを用意する必要があるのかもわかるようになります。

生き物をはじめて飼う人でヌマガエルに興味があれば、ぜひこの記事を読んで飼育準備の参考にしてみてください。

ヌマガエルとはどんな生き物なのか

ヌマガエルとはどのような生態をもつ生き物なのでしょうか?生き物を飼うときには、その生態を充分に理解しておくことが大切です。習性や生態、寿命などを知れば、自分で飼えるかどうかの判断基準になります。

ヌマガエルの特徴

ヌマガエルは、両生綱無尾目アカガエル科に分類されます。体長は約29~54mmほど、体重は約2.1~15.4gほどで、生息する地域によって差があります。体の色は茶褐色から黄土色まで確認されていて、お腹は真っ白なのが特徴です。

ツチガエルと混同しやすいヌマガエルですが、いくつか違いがあります。ヌマガエルのおなかは真っ白ですが、ツチガエルのお腹にはまだら模様があります。ツチガエルと比べて体がすべすべしていること、あまり臭いがしないことも判別基準です。

ヌマガエルは生息場所により体の色や模様が異なることがあり、奄美・沖縄諸島産の個体には、背中の中心に背中線と呼ばれる白い筋がある個体が多くいます。

ヌマガエルの生態

ヌマガエルは水田付近や河川敷に生息していて、基本的に水辺からは離れず生活しています。ほかにも、草地や流れの緩やかな河口付近、雑木林など、さまざまな場所に生息しています。

水辺を好みますが、泳ぎは上手なわけではありません。多くの時間を地上で過ごします。ほかのカエルと同様、天敵はヘビや食肉類、鳥類などです。ウシガエルなどの大型のカエルには食べられてしまうこともあります。

ヌマガエルの生息地

ヌマガエルはおもに西日本に生息するカエルです。本州中部以西から四国、九州、沖縄、さらに台湾や中国の中~北部にかけて分布しています。近年は関東地域にも生息していますが、あまり寒い地域には生息していません。

東日本にもともと分布していないことから、低温耐性はあまり高くないと考えられています。一方高温耐性は高く、カエル類の中でも高温に強いほうだとされています。

ヌマガエルの寿命

ヌマガエルの寿命は、おおよそ5年と考えられています。日本の自然環境下に生息するカエルの寿命もおおよそ4~5年と言われているため、妥当な寿命でしょう。

自然環境下と飼育状態では環境が違うため一概に比較できませんが、約4~5年がヌマガエルの寿命です。飼育環境でヌマガエルのストレスなく飼育を続ければ、より長く一緒に過ごせることでしょう。

ヌマガエルの繁殖

繁殖期は5~8月です。水田などでオスは「グエッ、グエッ」と鳴いてメスを誘います。卵は小さな卵塊として数回に分けて産出されます。小分けにして産卵することで、外敵に狙われにくくなっているのです。

ヌマガエルの飼育に必要なもの



近年では、カエルをペットとして飼う人も増えてきてます。ヌマガエルはとくに身近にいる生き物なので、簡単に入手できるでしょう。

生き物を飼育する前には、適切な環境を整えておくことが大切です。

ここではヌマガエルを飼おうと思ったときになにを用意すればいいかを紹介していきます。とくに、生き物をはじめて飼う人は飼育のノウハウも少ないので、事前に知識を身につけてしっかりと準備しましょう。
  • 飼育ケース
  • 床材
  • 水入れ
  • 植物
  • 金魚網

飼育ケース

カエルを育てるのであれば、飼育ケースは必ず必要です。ヌマガエルには陸地と水地の両方を用意してあげなければならないため、少し広めの飼育ケースを用意するといいでしょう。

広いケースであれば、居心地が悪くなったときに移動できるメリットもあり、ヌマガエルのストレスを少なくすることができます。

飼育ケースは「フタが閉まるもの」「通気性がいいもの」をポイントに選びます。カエルはジャンプして脱走してしまう恐れがあるため、必ずフタが閉まるものを選びましょう。カエルは空気が悪くなるのを嫌うため、できるだけ通気性のいい飼育ケースがおすすめです。

床材

ヌマガエルは地表性のカエルなので、水地だけでなく床材も必要です。土、水苔、フロッグソイルがヌマガエルの飼育に向いています。もし野外で飼育するのであれば、腐葉土などの土を敷いてあげるのもおすすめです。

腐葉土には小さな虫が寄ってくるため、ヌマガエルの生き餌を確保するのにも重宝します。室内飼育であれば、ヤシガラや爬虫類飼育用の老廃物を分解してくれる土類を選びましょう。床材はカエルの体の高さと同じか、7割程度の厚さを基準に敷き詰めます。

水入れ

水入れはカエルを飼育するときになくてはならないものです。水分補給をするとき、カエルはおなかの薄い皮膚から水分を吸収します。そのため、水分補給のために水入れが必要になります。

脱皮した皮や体の老廃物を落とす入浴の目的でも水入れは必要です。カエルを飼育するうえでの生命線ともいえる水入れですが、ヌマガエルは地表性のカエルであまり泳ぎは得意ではありません。水入れはカエルが溺れない程度の大きさのものを用意しましょう。

植物

植物を飼育ケース内に入れれば、カエルが身を隠す場所をつくることができます。もしも直射日光が当たる場所で飼育しているのであれば、植物がカエルの身を守る日陰になってくれます。

カエルは乾燥に弱いため、直射日光は大敵なのです。そのため、植物を置いていた方が安心して暮らすことができるでしょう。

水草などを入れれば、浮き輪代わりになったり、水入れから出るときの乗り場所にもなるためおすすめです。人工水草であれば安価にそろえることができます。

本物の植物であれば、水槽内の土や水質の環境を快適に保つ役割を果たしてくれます。日陰でも育ち、丈夫なポトスがよく使われています。

金魚網

飼育していれば必ず、水槽内の環境のお手入れをしなければなりません。土を変えたり水を入れ替えたり、掃除をするときにはヌマガエルは別の場所に移動させます。移動させるときに便利に使えるのが金魚網なのです。

よく、人の手で触るとカエルは火傷してしまうと言われます。カエルの適正温度は人の体温よりも低いため、体温の温度差が体に影響してしまいます。さらにカエルは変温動物で皮膚も薄いため、温度変化にとても敏感です。

素手で触ると体調を崩したり、場合によってはショック死することもあります。カエルを移動させなければならないときは、金魚網など柔らかい網で移動させましょう。

どうしても素手で触らなければならないときは、手を水で濡らしてやさしく包むように触れることで、カエルへの負担をやわらげられます。

ヌマガエルを飼育する際に気を付けたいこと



ヌマガエルを飼育するための環境を一通り紹介してきました。ヌマガエルの飼育はそこまで難しくなく、環境も用意しやすいため、初心者でもチャレンジできるでしょう。

必要なのは環境だけではありません。飼育の方法も理解しておかなければ、うまく育てられない可能性もあります。ここからは、実際飼育をはじめたら気を付けたいことを紹介します。

飼育中の管理をしっかりすればカエルも長生きしてくれることでしょう。長くかわいがるためにも、飼育のポイントをチェックしていきましょう。

温度と湿度について

生き物を飼うときに大切なのが温湿度管理です。温度は25~30℃、湿度は60~70%程度を保つようにしましょう。

暑さに耐性のあるヌマガエルでも日本の夏の暑さは危険です。風通しがよく日陰になる場所で飼育しましょう。逆に温度が低くなったときは餌やりに気を付けなければなりません。低温時に餌をやると、消化できずに死んでしまうことがあります。

野生のカエルは冬眠しますが、飼育しているカエルは基本的に冬眠しません。冬眠させてしまうとかえって死んでしまうリスクがあるため、冬場でも適温に保って飼育しましょう。

カエルは乾燥に弱いため、湿度管理も重要です。水入れには水浴びできる程度の水を入れておき、一日数回霧吹きで湿度を保ちましょう。

餌について

カエルの餌は基本的に、生態の昆虫類です。ヨーロッパイエコオロギやデュビア、レッドローチなどがよく餌として使われています。カエルは、動いているものでないと餌として認識しません。そのため、生きた昆虫を餌として与える必要があります。

昆虫を採取したり繁殖させるのが厳しいときには、熱帯魚用で売られているコオロギなどを購入するのが簡単な方法です。カエルを飼育するうえでは生きた昆虫を扱う必要があるため、自分で餌やりができるかどうかを考えて飼育をはじめましょう。

ヌマガエルの特徴と飼育方法を理解しよう



ヌマガエルは見た目は少し地味で知名度も低いですが、飼育してみるととてもかわいらしいカエルです。飼育の難易度も高くなく入手も容易なため、カエルの飼育にチャレンジするにはちょうどいいでしょう。生き物をはじめて飼う人にもおすすめです。

長くヌマガエルと暮らすためには、ヌマガエルの特徴を頭に入れておきましょう。なにを好んでなにを嫌うのかがわかれば、楽しく安全に飼育できることでしょう。

ヌマガエルはほかの地表性のカエルと同じような方法で飼育ができます。地表性のカエルの育て方を理解して、ヌマガエルを長くかわいがってあげましょう。
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