cms-import-animaroll-wp

メチレンブルーの正しい使い方|薬浴期間中の餌の与え方や水換え方法を紹介

「魚の病気を治すのに使用するのはどのような薬?」
「メチレンブルーって聞いたことがあるけど効果は?」
このように魚を育てている方で、もしも病気になった際に使用する薬がわからない方、メチレンブルーは聞いたことがあるけど効果は知らないという方はいませんか?

本記事では、メチレンブルーがどのような効果を持っているのか、使用方法、使用する際の注意点などを紹介していきます。

この記事を読むことで、メチレンブルーの使用方法や治療中に注意すること、病気が治ったあとの真水に戻す流れも理解することができます。

魚が病気になった際の対処法、これから魚を育てるのに知識として知っておきたい方は、ぜひこの記事をチェックしてください。

メチレンブルーってなに?

メチレンブルーは、動物細胞の核を見やすくする色素であり、細胞の染色だけではなく、金魚などの病気の治療を行う薬剤としても使用されています。

他にも酸化還元指示薬、生体染色、殺菌剤として利用されています。メチレンブルーの特徴としては、水やエタノールに溶けると青色、還元すると無色、酸化されると青色に変化する点です。

メチレンブルーに期待できる効果

メチレンブルーは、魚の病気を治療する薬として古くから愛用されています。中でもメチレンブルーには毒性があり、バクテリアや水草を死滅させることが可能です。

ただし、貝やエビには害がでてしまう恐れがあるため、飼育用の水槽には入れないようにしましょう。もし投薬して治療する場合には、他の水槽で行いましょう。

メチレンブルーの使い方

ここからはメチレンブルーを使用する際に必要なもの、1Lあたりで必要な薬の量、薬浴の作り方など、全体の流れを紹介していきます。

これからメチレンブルーを使用していく方は、何度も確認して、使用してください。

準備するアイテム

準備するものは3つです。1つはここでも紹介しているメチレンブルー水溶液です。商品によって1Lあたりに必要な量が異なるので、注意しましょう。

そして、ペットボトルもしくは水量が計れる容器も準備します。水量が計れるものであれば、どの形でも問題ありません。

他にスポイト、注射器、軽量カップのいずれかを準備しますが、これは薬液を水槽やペットボトルに入れる際に必要となります。メチレンブルーを使用する際には、水1Lに対して0.01mlの調整が必要な場合もあるため、0.01ml単位で計れるものがあると便利でしょう。

1リットルあたりの必要量

メチレンブルー水溶液のパッケージに、およその必要量は記載されています。ですが60Lに対して、10ml~15mlを添加すると大きめの水槽用のものしかありません。ここではこの事例を使用し、1Lあたりの必要量を計算しましょう。計算例は以下の通りです。

1L=1000ml
0.01L÷60L=0.00016L=0.16ml
0.015L÷60L=0.00025L=0.25ml

つまりこの場合は、1Lあたり0.16~0.25mlが必要になります。ただし、メチレンブルーのパッケージによって変わる場合があるので、注意してください。

薬浴液の作り方

薬浴液の作り方は、メチレンブルーのパッケージに記載されている量を水と合わせて作っていきます。上記で求めたような例の場合で、6L必要ならば0.25ml×6L=1.5mlとなります。

必要な水槽の大きさによって、先ほど求めた1Lあたりに必要量を掛け算しましょう。計算しやすいように約0.25mⅼと覚えておくと良いでしょう。ただし使用する際には、1Lあたりの薬液が異なる場合があるので、注意してください。

薬浴期間

薬浴期間は、5~7日を目安としましょう。

5~7日後経過しても症状が改善されない場合は、用法や用量に従って新しい水にメチレンブルーを再度投薬し、継続しながらまた5日~7日ほど様子を見ましょう。

効果の持続期間

メチレンブルーの効果は約1週間になります。

5~7日経つと色素が薄くなってきます。色が薄くなるという事は効果もなくなってくると覚えておくと良いでしょう。様子を見ながら病気が治っている際には、水槽から出して元の水槽に戻してあげましょう。

メチレンブルーを使用する際の注意点



メチレンブルーを使用する際には、注意する点がいくつもあります。例えば、メチレンブルーを使用することで、水槽内のバクテリアが死滅してしまいます。

バクテリアは、水槽内のフンや餌の食べ残しを有害なものから無害へと変えてくれます。そのためバクテリアがいないと住めない環境になるので、こまめな水換えを行いましょう。

ここでは、上記の内容に加えて5つの注意点を紹介します。

日光に当てない

メチレンブルーは、投薬後の水槽に日光のような強い光が当たると、メチレンブルーの分解が促進されてしまいます。そのため薬効期間が短くなる恐れがあります。

メチレンブルーを投薬した水槽は、なるべく日光の当たらないような場所での管理をしましょう。またできるだけ暗い場所だと、投薬の影響がわかりやすいです。

水換えを頻回にする

メチレンブルーを使用するとバクテリアが死んでしまい、水質が悪化しやすくなります。

水質が悪化すると、さらに病気にかかりやすくなる恐れがあります。水質の悪化を防ぐため、水換えの頻度を多めにしましょう。

また餌の食べ残しも水質悪化の原因となるので、餌の食べ残しがある場合には餌のみを取り出し、水を少し足してください。

メチレンブルーの使用中は水草を取り除く

メチレンブルーは、水草を枯らしてしまう効果が含まれています。メチレンブルーを使用する際には、水草を別の水槽やバケツに移動しましょう。

ただし、別の水槽でメチレンブルーによって薬浴している場合は、水草などがない状態ですのでそのままでもよいでしょう。

フィルターは取り出しておく

普段使用している水槽にメチレンブルーを入れ薬浴する場合には、活性炭などのフィルターは取り除きましょう。フィルターを取り除かないまま薬浴すると、バクテリアが死んでしまって水質が悪化し、他の病気になりやすくなります。

塩水浴との併用について

メチレンブルーは、塩水浴との併用が可能です。塩水浴と併用することで、魚の病気の治療に効果的になります。そのためメチレンブルーを使用し、薬浴のみで症状が改善しない場合には塩を少し入れ、塩水浴と併用して使い方を工夫するのが良いでしょう。

そして5~7日ほど様子を見ましょう。

治療中の餌はどうするの?

薬浴をしている場合の餌は、与えずに飼育するのが良いでしょう。

餌を少なくすることによって食べ残しを減らすことができ、水質の悪化を防ぐことができます。また餌を食べないことで消化するために体力を使わないため、自然治癒力が高まる可能性があります。

もし、魚が餌を食べずに痩せているようであれば、様子を見ながら餌を与えましょう。

真水に戻すときの水換え方法

病気の症状が良くなってきたら薬浴を終了し、水換えする場合は真水に少しずつ戻しましょう。注意点として、いきなりすべてを真水に戻すのはやめましょう。水をすべて換えてしまうと魚がストレスを感じてしまいます。

ストレスによって、病気の再発や別の病気になる可能性があるため1週間に1度、水槽の半分の水換えをしましょう。水替えの回数を分けることで、徐々に薬が抜けていきます。約1ヶ月で真水へと戻すことが可能です。

メチレンブルーの保存方法



メチレンブルーは、光に当たることで活性酸素を発生しますが、活性酸素が発生すると効果が期待できなくなります。そのため保存方法としては、光の当たらない暗い場所で保管をしましょう。

暗い場所で保管することで、保存期間も長くなります。また、いざというときに使用することもできるので、保管場所にはくれぐれも気をつけてください。

メチレンブルーの正しい使い方を知ろう



ここまでメチレンブルーの使い方、薬浴の方法、注意点などをそれぞれ解説してきました。正しい使い方を理解できたでしょうか。

メチレンブルーは、魚の病気を治すのに使用される薬です。あなたの魚がもし病気になった場合や、すでにかかっている場合にメチレンブルーの使い方をしっておくことで、対処がしやすくなります。

ぜひこの機会にメチレンブルーの効果や特徴を押さえ、魚の病気を防いでください。
モバイルバージョンを終了