cms-import-animaroll-wp

ダックスフンドの種類|毛質や大きさで性格の違いはあるのか?

「小型犬を飼ってみたいけど、ミニチュアダックスフンドってどうなのかな?」
「ダックスフンドって、どんな性格なのかな?」
「ダックスフンドとダックスフント、どちらが正しいの?」
ダックスフンドについて、いろいろな疑問がありませんか。

この記事では、ダックスフンドについて、歴史・原産国・性格など詳しく解説していきます。被毛の種類や、大きさによる区別のつけ方も解説しましょう。ダックスフンドに多く見られる病気にも触れていきます。

この記事を読むことで、ダックスフンドの世界に魅了されるでしょう。詳しく知れば知るほど、魅力的なダックスフンドをペットに迎え入れたくなることでしょう。

ダックスフンドについてご興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。

ダックスフンドの特徴

胴長短足のダックスフンド、あなたはどのくらいこの犬種について知っていますか。ダックスフンドには長い歴史があります。いくつかの種類に分けられることもあります。足が短いのにも、理由があるのです。

まずは、ダックスフンドの特徴について解説していきましょう。

歴史

ダックスフンドは、外見がよく似た種類の犬がエジプトの壁画に見られるなど、古くから知られる種類の犬です。

ダックスフンドの名は、ダックスがアナグマ、フンドが犬を表します。中世からアナグマを狩るための狩猟犬として知られていました。

ダックスフンドの祖先と考えられる種類は、スイス原産のジュラハウンドやピンシェルなどの猟犬です。アナグマの巣穴に潜って猟をさせるために、これらの犬種を交配して12世紀ころまでには、ダックスフンドの基礎となる犬たちが生まれました。

初期のダックスフンドは、獰猛なアナグマを捕獲するため体重が20kgほどもあったと言われています。

16世紀までは、毛の短い現在のスムース・ヘアードだけでしたが、スパニエルなどと交配してロング・ヘアード、テリアと交配してワイヤー・ヘアードのダックスフンドが生まれました。

また、初期にはアナグマ猟に使用されていた、ダックスフンドですが、次第にアナウサギやイタチの猟に使われるようになり、小型の個体も好まれるようになっていきます。

原産国

ダックスフンドの原産国はドイツです。ドイツ語では語尾のdが濁らないので、ダックスフントと読みます。

ドイツでは、ダッチやデッケルとも呼ばれ、繁殖のための愛好家によるクラブが早くも1888年頃に作られました。

当時は、アナグマと変わらない20kg近いダックスフンドが標準でしたが、20世紀初頭から、小柄な個体の交配や、小型犬との交配で小さいダックスフンドも生まれていきます。

性格

ダックスフンドはもともと友好的で落ち着きのある性格をしています。神経質であるとか、攻撃的であるとかいうことはありません。しかし、もともと狩猟犬であるため、反応性が高く、初めて会う人間や他の犬に対して吠えやすい性質はあります。

しかし、賢く、しつけのしやすい犬種ですので、幼犬のうちからのトレーニングで、あまり吠えない個体に育てることは可能です。

ダックスフンドは甘えん坊で、遊び好きの一面も持っています。活発でやんちゃな側面もあり、もともと穴を掘って狩りをしていた犬種なので、家具を傷めるようなケースもあるかもしれません。

販売価格相場

日本で主に飼われているミニチュア・ダックスフンドは30~50万円でショップやブリーダーから購入することができます。

毛色、被毛のタイプなどで値段は変わります。また、ミニチュア・ダックスフンドよりも小さいカニンヘン・ダックスフンドはミニチュア・ダックスフンドよりもやや高価です。

【毛質別】ダックスフンドの種類


ダックスフンドの毛質は3種類あります。スムース・ヘアード、ロング・ヘアード、ワイヤー・ヘアードです。ここからは、それぞれの特徴について解説していきましょう。

スムース・ヘアード

スムース・ヘアードはダックスフンドの基本のタイプで、毛質が硬く、とても短いという特徴があります。光沢のある毛並みで、日ごろのお手入れは簡単です。

散歩のあとなどに、ブラシで毛並みに沿って、埃や汚れを落としてやりましょう。常に抜け毛がある状態なので、ラバーブラシでブラッシングすると飼い主側としても、部屋が汚れず、アレルギー対策にもなります。

どの毛質タイプでも、特に汚れたり、臭いが気になったりする場合はお風呂に入れましょう。

ロング・ヘアード

ロング・ヘアードのダックスフンドは、スパニエル種との交配で誕生しました。毛質はとても柔らかく、長く、光沢があります。毛はウェーブしていますが、ウェーブの度合いは個体によって異なります。

毛並みは、体の下側に比べ、耳の先、前足の後ろ側が長く、尻尾の裏側が最長です。

細く長い毛は、絡まりやすく、汚れやすいのでこまめなお手入れが必要になります。スリッカーブラシで毛の絡まりをほどき、ピンブラシで毛並みを整えましょう。コームを使って、毛玉がないか確認することも大事です。

ワイヤー・ヘアード

ワイヤー・ヘアードダックスフンドは、テリアとの交配で誕生しました。体全体が、太く固い毛で覆われています。顎と眉以外は、短く粗い剛毛が生えていて、耳はスムース・ヘアードと同じように短毛です。

顎と眉には長い毛が生えていてチャームポイントになっています。

ワイヤー・ヘアードにはこまめなブラッシングが必要です。ピンブラシを使ってお手入れしましょう。また、スムースやロングと違って、トリミングをした方がよいケースもあります。

【大きさ別】ダックスフンドの種類


前述したとおり、ダックスフンドはもともと体の大きい犬種でした。現在では、生後15か月時のサイズで、スタンダード・カニンヘン・ミニチュアと3種類に区別されています。

ダックスフンド(スタンダード)

最も大きいダックスフンドはスタンダードと呼ばれます。ジャパンケンネルクラブの規定では、体重が9~12kgで、胸囲が35cm以上のダックスフンドがスタンダードです。

ミニチュア・ダックスフンドとして購入した場合や、両親がミニチュア・ダックスフンドである場合でも大きく育てば、スタンダードとみなされることになります。

日本では、住宅事情のせいかあまり人気がない種類で、ジャパンケンネルクラブの登録数も2桁です。

カニンヘン・ダックスフンド

カニンヘン・ダックスフンドは最も小さいダックスフンドの種類になります。ジャパンケンネルクラブの規定では、生後15か月で体重3kg以下、胸囲30cm以下のダックスフンドがカニンヘン・ダックスフンドです。

原産国ドイツと日本では、カニンヘン・ダックスフンドはミニチュア・ダックスフンドとは別に分類されていますが、アメリカ、イギリスではミニチュア・ダックスフンドに含めています。

カニンヘンとはドイツ語でウサギのことで、もともとアナグマの猟犬をウサギ狩りに使うため小型化したことからこの名がつきました。

ミニチュア・ダックスフンド

日本で最もポピュラーな種類のダックスフンドがミニチュア・ダックスフンドです。生後15か月経過した時点で、胸囲が30~35㎝で体重が3~5㎏のダックスフンドがミニチュア・ダックスフンドと呼ばれます。

日本では中サイズのダックスフンドですが、イギリスとアメリカでは一番小さいダックスフンドがミニチュア・ダックスフンドになります。

【毛の色別】ダックスフンドの種類

ダックスフンドにはいろいろな毛色の種類があることが知られています。単色各色、バイカラー、ミックスなどです。

ここからは、ダックスフンドの毛の色について解説していきましょう。以下に挙げた毛色以外に、ワイヤー・ヘアードには、ワイルド・ボアー・カラー、デッド・リーフ、ソルト・アンド・ペッパーなどの毛色があります。

レッドなどの単色

ダックスフンドでは赤褐色の単色であるレッドが、もっともポピュラーな毛色です。黒い差し毛があるシェーデッド・レッドも単色に含まれます。

レッド以外にも、赤みがかった黄色のレディッシュ・イエロー、より赤みの少ないイエローなどの単色のダックスフンドもいて、これらは背部の色が濃く腹部の色が薄い傾向があるでしょう。

このほかには、チョコレートとかイザベラといった種類の毛色もあり、ジャパンケンネルクラブの規定にはない、ブラックやブルーなどもあります。

ブラック&タンなどのバイカラー

単色の次にポピュラーなダックスフンドの毛色はバイカラーです。特に、ブラックタン、チョコレートタンなどの種類がよく見られます。

タンとは 、犬の目の上や頬、胸、お腹などが他の部分とは違う明るい色をしていて、日焼けサンタンのタンが由来です。

ブラックタンは全身が黒く、上記の部分が黄褐色をしています。チョコレートタンは全身の色が濃い褐色です。

ブリンドルなどのミックス

ダックスフンドの毛色は種類が豊富で、単色、バイカラー以外にも珍しい色の個体もいます。

代表的なものが、縞のあるブリンドル、斑のあるダップルです。ダップルは両親ともダップルである場合、高確率で遺伝病を発症します。そのため、繁殖が難しく、個体の入手は簡単ではありません。

ダックスフンドは毛質や大きさで性格の違いはある?

ダックスフンドは、単純に大きさで、スタンダード、ミニチュア、カニンヘンにわかれるので、サイズによる性格の違いはさほどありません。小さい個体の方が神経質な傾向にあるでしょう。

一方で、毛質で性格はかなり変わります。それぞれに、元々のダックスフンドに他犬種を交配していることが主な理由です。ここでは、スムース・ヘアード、ロング・ヘアード、ワイヤー・ヘアードの3種類の性格を挙げていきましょう。

スムース・ヘアードは、ミニチュアピンシャーと交配して作られた種類です。その結果、他の毛質のダックスフンドよりも、好奇心旺盛・活発な性格です。

ロングヘアードという日本で最も人気のあるこの種類は、スパニエル系と交配されて誕生しました。このため、穏やかで温厚、やさしい性格です。一番飼いやすい種類かもしれません。

ワイヤーヘアードは、テリアと交配されて作られた種類です。そのため、気が強い性格を示す傾向にあります。狩猟犬として活躍していたため、しつけに注意が必要ですが、しっかりした関係が作れれば良いペットになります。狩猟の時に一番活躍していた種類です。

注意したいダックスフンドの病気

ダックスフンドの飼育には、胴長短足というその体型や、垂れ耳という特徴から、ある種の病気に気をつけなければなりません。

ここからは、ダックスフンド飼育で注意したい病気について解説していきます。

外耳炎

ダックスフンドは垂れ耳のため、外耳が常に蒸れています。そのため、ダニの寄生や、細菌の繁殖による外耳炎にかかりやすいでしょう。

外耳炎は悪化すると、中耳炎、内耳炎に進行し、取返しのつかないことになります。飼育の際には、耳のお手入れを心がけてください。

出典・参照:外耳炎ってどんな病気?|自由が丘どうぶつ病院

椎間板ヘルニア

ダックスフンドはその胴長短足の体型のため、椎間板ヘルニアになりやすいという特徴があります。

椎間板ヘルニアは、強烈な痛みや痺れから始まり、麻痺や感覚消失に至ることもある恐ろしい病気です。

さらに、椎間板ヘルニアが悪化すると、脊椎軟化症になることがあり、この病気を発症すると数日のうちに死に至ります。

愛犬が椎間板ヘルニアにならないようにするためには、いくつかの注意点をおさえましょう。まず、室内になるべく段差を作らないことです。階段などは抱いて移動させましょう。部屋は敷物を敷いて、滑らないようにします。

また、体重が増えると、脊椎に負担がかかるので体重管理をしっかりしてください。

本来、活発なダックスフンドが散歩を嫌がるようになったら要注意です。かかりつけの動物病院に連れていき、椎間板ヘルニアを発症していないか診てもらいましょう。鍼治療などで改善が見込めることもあります。

出典・参照:椎間板ヘルニア|ダクタリ動物病院

歯周病

犬は虫歯にはなりませんが、歯周病はよく見られます。3歳以上の犬のうち80%以上が歯周病に罹患しているというデータがあるほどです。人間の口内よりも犬の口内は歯周病になりやすい環境です。

ダックスフンドは、小柄な見た目に対してマズルが長く歯が大きいという特徴があります。そのため、他の犬種以上に歯周病に注意が必要です。

一旦、歯周病になってしまうと、動物病院に頻繁に通わなくてはなりませんし、悪化すると敗血症を起こして死に至るケースさえあります。

歯周病にならないよう、頻繁に歯磨きをしてあげましょう。

出典・参照:7歳ダックスさんの歯周外科(歯周病処置+歯石除去)|けいこくの森動物病院

ダックスフンドの種類を知っておこう

ダックスフンドについて、その特徴や、見た目の種類、性格、かかりやすい病気などについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

ダックスフンドは大きさよりも、毛質によって性格か変わることも理解していただけたことでしょう。かかりやすい病気にも詳しくなれたはずです。

あなたもダックスフンドの種類を知って、ペットとして迎える際の参考にしてください。
モバイルバージョンを終了