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知能が高くおしゃべり上手!ヨウムの生態から飼い方まで徹底解説

ヨウムとは?

ヨウムは、アフリカ西海岸の森林地帯に分布する大型インコです。 体色はグレーで、目の周りから鼻にかけての白色、尾羽の鮮やかな紅色がとても美しい鳥です。

この記事では、ヨウムについて詳しくご紹介して行きます。

ヨウムの種類

ヨウムにはノーマルタイプに加えて、2種類の亜種があります。 それは、「コンゴヨウム」と「 コイネズミヨウム」の2種類です。

「コンゴヨウム」とノーマルの違いは大きさです。カラーにはほとんど違いがなく、大柄なヨウムがコンゴヨウムとされます。日本では特に区別されていません。

「コイネズミヨウム」はノーマルと比べてやや小柄で、全体的に灰色が濃く、紅色の尾羽と、上クチバシにある淡い褐色の部分が特徴です。ノーマルとの違いは、黒いクチバシで簡単に見分けることができます。

種類によって飼い方に大きな違いはありません。

ヨウムの値段

ヨウムの値段は平均して20~40万円程度です。しかし、今後価格は高騰すると考えられます。

人によく懐き、簡単な意思疎通もできると言われるヨウムと人間の付き合いは歴史的にも古く、年々高まるとともに乱獲が激しくなりましたその結果、2017年にワシントン条約の締結によって学術研究目的以外では商業取引が禁止になりました。

今後ヨウムは輸入されず、ブリーダーによって国内で広まり、国に登録された登録証を持つ個体のみ取引が可能となります。そのため、将来的に非常に入手しづらくなると予想されます。

ヨウムの大きさ

ヨウムの体長はオス・メスともに約33cm、体重は300~500g程度です。オスとメスの個体差は見た目にはほぼありません。そのため、見た目で判別するのは難しいと言われます。

オスはメスに比べて体が若干大きく、目が丸い傾向があります。メスはオスに比べて頭が丸く首が細いと言われ、若干小さい傾向にあります。

また、生息地により大きさが異なると言われており、コンゴヨウムは大きめ、コイネズミヨウムは小さめです。鳥のペットとしては中型から大型の部類になります。

性別によって飼い方が変わるということは特にありません。

ヨウムの寿命

ヨウムの寿命は、平均50年と言われています。

つまり、ヨウムを迎えるには自分の寿命と照らし合わせる必要があるということです。ヨウムの命が尽きるまで面倒を見てあげることができるのか、自分の人生の計画を立てた上で迎え入れる覚悟が必要です。

一般的に鳥類は寿命が長いと言われますが、その弊害か、飼い主に先立たれて施設に預けられる鳥が増えていると言います。

そんな悲しい結果にならないためにも、家族で協力し合って面倒を見ることはもちろん、一緒に添い遂げるぐらいの気持ちで迎え入れる飼い方をしましょう。

ヨウムの性格

ヨウムは温厚な性格で、人によくなつきます。 また頭がよく、おしゃべりがとても上手です。個体差はありますが、言葉を理解しコミュニケーションが取れるヨウムもいると言われます。

「行ってきます」と声をかければ、「イッテラッシャイ」と答える朝の日常は、よくある光景とも言われています。ヨウムが特になのは、そんな意思疎通ができる賢さも大いにあるでしょう。

その一方で、寂しくて不安やストレスを感じることがあります。飼い主に慣れると、飼い主以外の人には人見知りをするような繊細な性格も持ち合わせています。

ヨウムはペットとして飼いやすいのか

ヨウムは、大型のオウムやインコの中でも特にです。しかし、鳴き声の大きさや凶暴さ、あるいは温度管理の難しさなど、飼い方が気になる方も多いでしょう。

以下で、ヨウムの飼い方のポイントを見ていきましょう。

ほかの大型の鳥よりも飼いやすい

大型のオウムやインコは体が大きい分、鳴き声もかなり大きく、声の大きさはおよそ80dBと言われ、騒音レベルと考えられます。

その点、ヨウムは他の大型種に比べて鳴き声は控えめと言われ、比較的飼いやすい鳥と言えます。とはいえ、セキセイインコなど小型のインコと比べるとやはり大きいので、騒音対策は必要です。

ヨウムは夜明け前と夕方によく鳴きますが、それは自分の居場所を仲間たちに知らせる本能です。

改善策としては、ヨウムの名前を呼んだり返事をしてあげるなどして安心感を与えると、鳴き声を徐々に減らすことができます。

知能は5歳児ぐらい

ヨウムは非常に聡明で賢い鳥です。

5歳児程度の知能があると言われ、おしゃべりも得意です。簡単な単語や人の口まねだけではなく、簡単な会話もできると言われています。

たとえば、ヨウムが「オナカガスイタ」と言ったとします。飼い主が「何が食べたい?」と聞くと、「リンゴ」など、その時に食べたい物を答えるというから驚きです。

一方で、非常にデリケートで寂しがりやでもあります。人見知りな一面もありますが、たくさんの人に会うことで徐々に解消されるので、飼い方として根気が必要なことも頭に入れておきましょう。

ヨウム飼育の注意点

ヨウムは大変賢く、感情豊かな鳥ですが、その一方で繊細でデリケートな面も目立ちます。

続いて、ヨウムの生態や性格を把握しながら、注意しなければならないポイントを押さえた飼い方を見て行きましょう。
ヨウム飼育の注意点
ヨウム飼育の注意点1運動不足
ヨウム飼育の注意点2日光浴が必要
ヨウム飼育の注意点3反抗期がある
ヨウム飼育の注意点4ストレスで毛を抜くことがある

ヨウム飼育の注意点1:運動不足

ヨウムはもともと野生の鳥です。ゲージに閉じ込めておくような鑑賞用の鳥ではありません。

一日中飛び回ってエサを探している鳥なので、小さな体に膨大なエネルギーが蓄えられていると考えましょう。飼い方として、定期的にゲージから出して遊ぶよう心がけてください。

ヨウムが喜ぶおもちゃを与えてあげることもひとつの方法です。ただし、かじって壊してしまうことも多いので、自分で工夫して遊べるような手作りのおもちゃを与えるのもです。

賢いヨウムが満足するような、複雑でおもしろいおもちゃをぜひ作ってあげてください。

ヨウム飼育の注意点2:日光浴が必要

ヨウムに限らず、鳥には日光浴が不可欠です。

日光浴はストレスを発散させることにもつながります。飼い方としては、1週間に数回、1時間ほどの日光浴タイムを取ってあげることを心がけましょう。

ただし、夏場日中の長時間の日光浴は避けた方がよいでしょう。

ヨウム飼育の注意点3:反抗期がある

ヨウムには反抗期が存在します。

生涯で2回反抗期があると言われていて、1回目は1歳前後、2回目は5歳から10歳あたりです。人間でいう「イヤイヤ期」と「思春期に伴う反抗期」といったところでしょう。

反抗期中のヨウムは噛みついたり、煽るように飛んだりなど、とても狂暴になります。

しかし、脅えてゲージから出さない、触ることを拒否する、驚いて声をあげるなどの対応をすると、ヨウムに逆に不信感を与えて、反抗期を長引かせてしまいます。

大変ですが、できるだけいつもどおりに接する飼い方を心がけましょう。

ヨウム飼育の注意点4:ストレスで毛を抜くことがある

ヨウムは知能が高いせいか、情に深く、繊細で傷つきやすいハートの持ち主です。とても寂しがりなので、毎日時間を決めて相手する飼い方が必要です。

あまり構ってあげなかったり、ゲージの外に出してあげなかったりするとストレスがたまり、自分の羽毛を自ら抜いてしまうことがあります。

スキンシップが足りない、一緒に遊べていない、おしゃべりが足りないなど、最近の行動を思い返してみて感じることがあれば積極的に改善する飼い方を心がけましょう。

ヨウムの飼育方法

ヨウムは、大変賢く感情豊かで、寿命も長い鳥です。そのため、約50年と言われる寿命を全うさせる覚悟も、飼い主には求められます。

以下に、ヨウムの飼育方法のポイントを挙げて行きます。
ヨウムの飼育方法
  • ヨウムの飼育方法1:ゲージで飼う
  • ヨウムの飼育方法2:温度管理
  • ヨウムの飼育方法3:餌
  • ヨウムの飼育方法4:水浴び

ヨウムの飼育方法1:ゲージで飼う

ヨウムは中型から大型のインコに分類されますので、ゲージにもそれなりの大きさが必要です。体長の1.5倍を目安に選んであげてください。

飼い主さんが家にいる時は部屋の中に放しても問題はありませんが、放し飼いはできません。正しい飼い方として、きちんとゲージの中で過ごせるようにしつけてあげることが大切です。

ゲージの中にいれば、餌も、水も、おもちゃもあり、気持ちよく快適に過ごせるということを、ヨウムに知ってもらい、理解を促す飼い方をしていきましょう。

ヨウムの飼育方法2:温度管理

ヨウムが快適に過ごすことができる温度は20~30度、湿度は60~80%と言われます。

アフリカの高温多湿な環境下で暮らす鳥なので、日本の夏と冬を乗り切るのはなかなか過酷です。特に、気温が20度を下回る冬は、ヨウムの命にかかわりますので、防寒対策は必須です。

1日の気温の変化が激しい窓際や、エアコンの風が当たる場所は避けましょう。年単位で少しずつ、日本の気温に徐々に慣れさせていく飼い方で、ヨウムも日本の気候に順応していきます。

暑すぎず寒すぎず、乾燥しすぎない環境を保つよう、飼い方には気を配りましょう。

ヨウムの飼育方法3:餌

餌は、インコ用のペレットをメインに、副食として野菜、果物などを与えます。ヨウムにも好き嫌いがあるので、エサを与えるとき、注意して観察しながらあげるといいでしょう。

大好物はひまわりの種ですが、与え過ぎには注意が必要です。

水は水道水で問題ありません。健康に害がある食物としては 、 チョコレート、アボカド、カフェイン、アルコール、リンゴの種、一部のキノコ、タマネギが報告されています。

ヨウムの飼育方法4:水浴び

ヨウムは水浴びが大好きな鳥です。

水浴びをすることで、羽についた埃などの汚れやダニなどの寄生虫を落とすことができ、羽を清潔にして健康を保つことができます。

ただし、水浴びを好む個体と苦手な個体がいますので、様子を見ながら水浴びさせてあげてください。嫌がる個体には、霧吹きで水を吹きかけてあげてもいいでしょう。

ヨウムは寒さに弱いので、温度管理には気を付けましょう。冬場は、どんなに寒いといっても、決してお湯は使わないでください。お湯を使うと羽の油分まで落ちてしまい、体調を崩すことがあります。

ヨウム飼育に必要なもの

ヨウムの飼育には、ゲージや止まり木、餌と水、そしておもちゃが必須です。ヨウムは知能が高く大変器用です。

以下で、ヨウムを飼う時に必要なものについてチェックして行きましょう。
ヨウムの飼育に必要なもの
  • ヨウム飼育に必要なもの1:ゲージ
  • ヨウム飼育に必要なもの2:餌
  • ヨウム飼育に必要なもの3:止まり木
  • ヨウム飼育に必要なもの4:餌・水入れ
  • ヨウム飼育に必要なもの5:おもちゃ

ヨウム飼育に必要なもの1:ゲージ

ヨウムが羽を広げても余裕があるゲージを選ぶことが大切です。

大きさの目安は体長の1.5倍以上で、ヨウムの体長を33センチで換算すると、最低でも約50cmのゲージが必要になります。高さはヨウムの年齢にもよりますが、大体60センチを目安にするといいでしょう。

ゲージを購入する際は、ヨウムの生態に詳しい店員さんやブリーダーさんに相談して飼い方のコツを聞き、適切なゲージを選ぶといいでしょう。

ヨウムにストレスを与えず、のびのびと過ごせる環境づくりを目指して、工夫を凝らしたおうちを用意してあげてください。

ヨウム飼育に必要なもの2:餌

ヨウムの餌は、インコ用のペレットをメインに与えるとよいでしょう。他に副食として、野菜、果物などを与えます。

個体によって好みがあるので、与えながらよく食べるものを特定していくと良いでしょう。また、同じものを与え続けると飽きて食べなくなる場合があります。

飼い方のコツは、好きな餌を何種類か把握した上で、サイクルさせてあげることです。細かくする、つぶすなど、形状を変えてあげるのもポイントです。

ひまわりの種を好みますが、与え過ぎには注意が必要です。

ヨウム飼育に必要なもの3:止まり木

止まり木も、ヨウムの飼い方での重要なポイントです。

ゲージとセットになっている止まり木でも問題はありませんが、樹木の枝を止まりやすく加工してあげるのがです。ヨウムに害のない樹木を選び、煮沸消毒と日光消毒を十分行ってから使用してください。

樹木の止まり木は、ヨウムがかじってボロボロにしてしまう場合がありますが、かじるのは「お気に入り」と考えて間違いないです。かじられてボロボロになっても悲しまず、むしろ喜びましょう。

樹木のほかには、ロープやコンクリート製のもの、プラスチック製のものがあります。

ヨウム飼育に必要なもの4:餌・水入れ

できるだけ重くて壊れにくいセラミック製またはステンレス製のエサ入れと水入れを用意しましょう。耐久性が高く、です。

ゲージを購入すると、プラスチック製のエサ入れがセットになっていることがほとんどです。もちろん、そのまま使用しても構いませんが、ヨウムに向いているかと言われたら、「NO」です。

ヨウムはゲージの中でかなりアクティブに動き回りますので、軽くて壊れやすいプラスチック製のエサ入れはヨウムに破壊されることも多く、時に危険なものになりかねません。

ヨウム飼育に必要なもの5:おもちゃ

ヨウムには、いろいろな遊び方ができる複雑なおもちゃが必要です。

1日中動き回って、よじ登ったり下りたりを繰り返し、物をかじるなど、ヨウムは常に体を動かしています。そのあり余るエネルギーを消費するには、おもちゃがぴったりです。

ただし、知能が高いヨウムは単純なおもちゃでは満足できません。市販のおもちゃはプラスチック製がほとんどで、ヨウムはあっという間に破壊してしまうでしょう。は、飼い主さんの手作りおもちゃです。

おもちゃはほぼ壊されますが、「壊すのは気に入った証拠」とポジティブに考えましょう。

おしゃべり上手なヨウムの飼い方を知ろう

ヨウムは非常に聡明で愛情深く、飼い方によっては複雑なコミュニケーションも交わすことができるよいうにもなります。繊細でデリケートな一面もありますが、ひとたび慣れればかけがえのないパートナーとなるでしょう。

寂しがりやで毎日のスキンシップが欠かせないため、初心者には不向きです。また、寿命が約50年と非常に長いため、大きな覚悟も必要です。

しかし、大変魅力的な鳥であることは間違いありません。

飼い方をよく知り、ヨウムを理解したうえで、迎えてあげましょう。
インコ・オウム専門店 こんぱまる
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