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セキセイインコの値段って?性格・かかりやすい病気や飼育に必要なものを紹介

「セキセイインコはペットショップでどのくらいの値段で入手できるの?」
「初心者でもセキセイインコの雛からの飼育はできる?」
「セキセイインコの寿命や、気をつけたい病気なども知っておきたい」
このように、セキセイインコの飼育を検討している場合、さまざまな疑問点が浮かぶのではないでしょうか。

この記事では、セキセイインコの特徴や種類ごとの値段の相場、雛を購入する際のコツ、かかりやすい病気などをまとめました。

記事を読むことで、セキセイインコの値段や種類、雛の健康状態の判断基準がわかり、納得のいく1羽と巡り合う可能性も高まるでしょう。初めて飼育する場合にも準備しやすいよう、必要な道具も紹介しています。

セキセイインコの飼育を検討しているときは、ぜひチェックしてみてください。

そもそもセキセイインコって?

セキセイインコはオウム目インコ科に分類される、オーストラリア原産の小型のインコです。体長は18~23cm、適正体重は35~45gほどで、羽毛の色は黄・緑・青・白とさまざまな色の種類があります。

成長するにしたがってろう膜とよばれるくちばしの付け根(鼻部分)の色が変化し、青ならオス、茶褐色ならメスと見分けられますが、品種改良が進んだものはろう膜の色が同じ種類もあります。

個体差や飼育環境で左右されますが、人に馴れて手乗りしたり、人の言葉を覚えたりするのが特徴です。

セキセイインコについての歴史

オーストラリアで集団で生活する野鳥のセキセイインコは、Budgerigar(バジャリガー)とよばれていました。1700年代に発見され、1800年代にヨーロッパでの繁殖が成功したといわれています。

原種は黄色と緑の明るい色の羽毛を持っていますが、ヨーロッパでの品種改良で青いセキセイインコが作られました。日本に渡った際に、黄色と青の羽毛を持つインコとして、和名で背黄青鸚哥(セキセイインコ)と名付けられたといわれています。

セキセイインコの種類と値段について

セキセイインコは種類によってさまざまな羽毛の色を持ちますが、購入時の値段にどの程度違いがあるのか、把握したい場合もあるでしょう。

ここからは、セキセイインコの種類ごとの特徴と、それぞれの値段の相場についてくわしく解説していきます。

ノーマルグリーン

もっとも原種に近いカラーリングといわれているのが、ノーマルグリーンです。原種と同じく、頭と羽は黄色、ボディは黄緑色で、後頭部から背中、羽にかけて黒いさざ波のような模様を持っています。

黒いさざ波模様がしっかり入っているものは、並セキセイインコともよばれ、原種に近い種類で丈夫なのが特徴です。値段は1,000~3,000円前後で販売されており、初めての飼育でも飼いやすい種類といえるでしょう。

ノーマルブルー

ノーマルグリーンから黄色の色素が抜け、白い頭と青いボディカラーを持つのがノーマルブルーです。青い色は自然には出にくいものの、定着化した後の歴史が長いため、ノーマルグリーンと同じく定番の種類となっており、こちらも黒いさざ波模様がしっかりと入っています。

個体によってボディは濃いコバルトやバイオレット、薄いライトブルーなど色に違いがあるため、ブルーカラーの違いが楽しめるでしょう。値段はノーマルグリーンと同じく、1,000~3,000円前後です。

オパーリン

ノーマルタイプにみられる黒いさざ波模様が消えたり、薄くなったりしているものが、オパーリンです。頭部から背中のさざ波模様が消え羽部分が残っている場合は、逆三角形に模様が消えているように見えます。

カラーの出方に差があるため、さざ波模様が薄く残っていたり、羽部分はくっきり残っていたりと、さまざまなパターンがあるのが特徴です。ノーマルタイプと同じく、丈夫で飼いやすい種類ですが、値段は2,000~5,000円前後と少々高価になります。

ハルクイン

黒いさざ波模様がまだら模様のように残ったものが、ハルクインです。ボディが黄色いものは下腹部に緑色が、白いものは青い色が残っています。

頭頂部のさざ波模様はほとんど消えますが、目の周りや頬にかすかに残っているのが特徴です。また、成長しても目の白目部分が見えない個体も多く、つぶらな瞳がチャームポイントといえるでしょう。価格は3,000~6,000円前後で、模様で価格が変動します。

ルチノー

黄色以外の色素が抜け、全身黄色で赤目なのが、ルチノーです。黒い目のものはイエロー、もしくはイエローブラックアイとよばれ、どちらも頬に白い模様がみられます。

愛らしさから人気の高い種類ですが、ルチノーや全身が白いアルビノは、メラニンの欠如から直射日光に弱いといわれています。値段は3,000~8,000円前後とかなり高価ですが、信頼できる購入元から健康な個体を購入するのがおすすめです。

レインボー

ノーマルグリーンのイエローの頭部にボディが青い色のものが、レインボーです。背中や羽のさざ波模様が薄く、全体的に淡い色調のものはパステル、模様があるものはノーマルとよばれています。

頭部の黄色が濃く、ボディに黄色が少ないものほどよい個体とされていますが、黄色と青の色のにじみが美しい個体も人気の種類です。値段は4,000~6,000円前後で、色の出方によってはさらに高価な個体もあります。

雛の値段はどのくらい?

雛の値段の相場は2,000~3,000円前後となっていますが、珍しい種類になると高値で取引されるものもあります。また、生後1か月すぎて人に馴れ、手乗りなどができるようになった個体は5,000~10,000円前後と高価になるのが一般的です。

日中のお世話が可能であれば、飼い主が挿し餌で育てる時期の雛を購入することで、十分に人に馴れさせることができます。逆に、雛の様子をこまめにチェックできない状況であれば、巣立ちしてエサを自分で食べられるまで成長した雛を購入しましょう。

また、雛のうちは性別が判別できるろう膜の色が安定していないため、性別が判別できません。性別にこだわりがある場合は、生後半年以上すぎて性別がはっきりわかる成鳥を購入するのがおすすめです。

雛の購入は春がおすすめ

セキセイインコが繁殖する春であれば、雛が多く入荷しているため価格も安く購入できます。入荷数が多い分、好みの種類とも巡り合う確率が高まるでしょう。

また、夏や冬など温度管理が難しい時期は、雛の飼育の難易度も上がります。雛は体力も少なく、気温の変化で体調を崩す可能性もあるため、気候の穏やかな春、もしくは秋に飼育を始めるのがおすすめです。

元気な雛の特徴

元気な雛は見た目や行動、重さなどから判断できます。全体的にきれいで肛門付近も汚れが少なく、積極的に動いているかどうかチェックしましょう。

ぼんやりして毛を膨らましていたり、目を閉じて動きが少なかったりする個体は元気がない可能性があります。また、脚の関節や爪に異常がなく、しっかりと歩けているかも見ておきましょう。

元気によく鳴いて、食欲が旺盛な個体がおすすめです。手に持ったときにほかの雛と比べて軽い個体は、食欲がなくエサを食べていない可能性があるため、重さもチェックしてみてください。

セキセイインコの特徴

セキセイインコはカラフルなバリエーションと愛らしい姿から、ペットとして長く愛されてきました。

日常的に目にすることが多い鳥ですが、性格や寿命などは実際に飼育してみないとわからないため、疑問に感じることも多いでしょう。セキセイインコの特徴について、さらにくわしく解説します。

性格

個体差はありますが、基本的には人によく馴れ、フレンドリーな性格の鳥だといわれています。とくに、雛の頃から挿し餌で育てた個体は警戒心も少なく、接しやすい性格になるでしょう。

オスはとくに積極的で声マネを覚える個体もありますが、いたずら好きで鳴き癖などもつきやすいといわれています。メスはオスに比べると内向的でおとなしい性格が多く、警戒心が強い傾向があり、鳴き声も静かなのが特徴です。

寿命

セキセイインコの平均的な寿命は、7~8年前後といわれています。飼育環境がよければ15年前後生きる個体もあり、寿命が長い生き物だといえるでしょう。

セキセイインコは1日の活動時間を8~10時間以内におさめることで、年2回の発情を抑える効果が期待できます。発情はストレスの増加や病気の原因にもなり、寿命を縮めやすいため、繁殖させない場合は遮光カバーなどを使い、遅く起こして日没後は早く寝かせるようにしましょう。

かかりやすい病気

セキセイインコは天敵から身を守るため、具合が悪いのを隠す習性があるといわれています。セキセイインコの病気を早期に見つけるには、毎日の観察と小さな変化を見つけることが重要といえるでしょう。

ここからは、セキセイインコがかかりやすい病気を解説していきます。これらの症状が出たら早めに受診させてあげてください。

腎不全

セキセイインコも腎不全によって尿酸が血液にたまり、痛風を起こすことがあります。痛みが強いため、止まり木から落ちたり、脚を地面につけるのを嫌がったりし、脚を持ち上げている場合は、腎不全による痛風の可能性があるでしょう。

予防策としては新鮮な水を与えることと、たんぱく質の多いエサを避け、野菜などでビタミンを摂取させるよう習慣付けてください。

出典:セキセイインコの痛風|動物病院うみとそら
参照:https://www.ah-umitosora.com/case/entry/post-26/

卵詰まり

発情期を迎えたメスが、卵を卵管に詰まらせてしまうのが卵詰まりです。お腹が詰まった卵で圧迫されるため、食欲がなく嘔吐したり、床でうずくまり痛みからお腹を蹴ったりといった動作がみられます。

予防するには発情をおさえるのが重要です。過度に発情させないよう、日中の活動時間を8~10時間程度に短くし、発情の対象となるインコや鏡などのおもちゃを遠ざけてください。人間も発情対象になるため、かまいすぎたりなですぎたりするのは避けましょう。

また、巣や薄暗い場所もメスのインコには発情のきっかけとなります。新聞紙や木材など巣材になるもの与えないようにし、活動時間中は明るい場所で飼育しましょう。

マクロラブダス症

カビの仲間であるマクロラブダスに感染し、体力や免疫力の低下で発症するのがマクロラブダス症です。メガバクテリア症ともよばれ、胃炎を引き起こして食欲不振や嘔吐の症状がみられます。

進行すると胃潰瘍から黒い血便を出したり、貧血になったりといった状態になり、うまく食物を消化できずどんどん痩せていってしまうのが特徴です。早期発見のためには定期的な体重測定をおこない、食欲の低下などがないか観察することが重要となります。

感染経路は母鳥から雛へエサを与える際に、胃に感染する経路がほとんどです。感染しても発症するとは限らない病気のため、環境の変化やストレスを避け、免疫力が落ちないよう気をつけてやりましょう。

出典:メガバクテリア症(=AYG、マクロラブダス症)|山田どうぶつ病院
参照:http://www.yamada-ah.com/bird/part3.html

精巣腫瘍

オスの体内にある精巣が熱を持つことで腫瘍化してしまうのが精巣腫瘍です。精巣腫瘍はメス化を引き起こすエストロジェンを大量に分泌するため、ろう膜が青から茶褐色に変化したり、交尾を受け入れる様子がみられたりします。

精巣の肥大化が進むと、臓器や神経の圧迫から食事が困難になり、脚の麻痺や呼吸の異常などもあらわれます。

原因は発情により精巣が膨らみ、ほかの臓器と密着して熱を持ってしまうことです。3歳以上の個体に多い病気ですが、過度な発情はセキセイインコの体に負担をかけてしまいます。発情させない環境を整えてやることが重要です。

出典:精巣腫瘍|山田どうぶつ病院
参照:http://www.yamada-ah.com/bird/part3.html

自咬症

自分のくちばしで地肌を傷つけてしまう症状を自咬症といいます。体のあらゆる部分の羽毛をむしってしまう毛引き症が進行したもので、賢く愛情深いタイプの鳥に多い症例といわれています。

毛引き症は、羽の汚れを取るなどの生理的な理由や、愛情不足などの精神的な理由など、さまざまな原因で起こるでしょう。また、高カロリーな食事やビタミンA・カルシウム不足も毛引き症や自咬症を引き起こすきっかけになるといわれています。

予防のために、タバコや芳香剤などの刺激物を避け、清潔な飼育環境を整えてあげるのが大切です。退屈させないようおもちゃなどで気をそらしたり、日光浴で気分転換させたりしてあげましょう。また、栄養バランスをよくするため、エサは野菜やボレー粉を足すのがおすすめです。

出典:毛引き症と自咬症|山田どうぶつ病院
参照:http://www.yamada-ah.com/bird/part3.html

セキセイインコの飼育に必要なもの

初めてセキセイインコを飼育するなら、インコにとって快適で過ごしやすい環境を整えて、迎え入れてあげましょう。

ここからは、セキセイインコの飼育に必要なものを紹介していきます。
  • ケージ
  • 水入れ
  • エサ入れ
  • 止まり木
  • 菜さし
  • エサ
  • おもちゃ

飼育に必要なもの①ケージ

セキセイインコがストレスを感じないよう、ケージはある程度の広さを確保してあげましょう。両翼を広げてもぶつからないように縦横35cm以上、高さ40cm以上のサイズがおすすめです。

シンプルな四角型やアーチ型であれば、余計な凸凹がない分スペースも広く取れ、掃除もしやすいでしょう。水槽のようなパネルタイプは鳴き声対策におすすめですが、日光不足になる可能性もあるため、日光浴させるなどの対策が必要になります。

飼育に必要なもの②水入れ

水入れはいつでもきれいで新鮮な水が飲めるように配慮してあげるとよいでしょう。飲み水での水浴びを避けるため、外付けタイプやタンク型の水入れがおすすめです。

飲み口が小さい水入れを選べば、フンや羽毛などが入りにくく、衛生的に使用できます。水が汚れにくい仕様のものでも、毎日取り換え、容器を洗ってあげましょう。

飼育に必要なもの③エサ入れ

ケージにエサ入れが付属している場合もありますが、深くて食べにくいものもあります。浅くて角が丸いエサ入れを選べば、エサが隅にたまらず食べやすいでしょう。

エサを数日分入れっぱなしにしてしまうとカロリーを取りすぎてしまううえ、衛生的にもよくありません。エサは毎日交換し、食べきれる量を与えてあげましょう。

飼育に必要なもの④止まり木

止まり木もケージに付属されているものが多いですが、プラスチックやまっすぐな止まり木は脚に負担をかけてしまう可能性があります。天然木を使い、さまざまな太さの部分があるものがおすすめです。

節の出っ張りなどがある天然木は、インコが体をかくのにも適しています。止まり木とは別にロープパーチなども入れてあげると、揺れるためよい遊び場所になるでしょう。

飼育に必要なもの⑤菜さし

菜さしとは、インコに野菜を食べさせる道具です。フックがついてケージにかけるタイプが多くみられますが、落として遊ぶこともあるため、しっかりと固定できるタイプがよいでしょう。

野菜を直接挟めるクリップタイプや、水を入れて野菜をさすタイプなどがあります。定番の野菜は小松菜やチンゲンサイ、春菊、水菜、大根の葉などです。ネギ類やアボカド、果物の種、生の豆はインコには有害になってしまうため、食べさせないようにしてください。

飼育に必要なもの⑥エサ

セキセイインコのエサは皮付きのシードや剥きエサなど、さまざまタイプがあります。インコの年齢や健康状態に合わせて、適したエサを選んであげましょう。

皮付きのシードは栄養価も高く、皮をむくことでストレスの解消にもなるため、健康な成鳥にぴったりです。皮のない剥きエサは雛の時期や食欲がないときに使用しましょう。また、成長に合わせて数種類の種子をミックスしたタイプも豊富に販売されています。

飼育に必要なもの⑦おもちゃ

セキセイインコは好奇心旺盛で遊ぶのも大好きなため、おもちゃを入れてあげるとストレス発散にもなります。インコが興味を示すものや、どのような行動を好むかでおもちゃを選んであげてください。

噛み癖のある場合はかじるタイプのおもちゃ、動き回るタイプにはアスレチックなど、性格に合わせて選んであげると長く遊んでくれます。人間が使う道具に興味を示す場合は、インコ用の知育玩具などもおすすめです。

注意点として、繊維がほぐれやすい素材のものや、小さなパーツのものは誤飲してしまう可能性があります。タオル地のおもちゃなども爪に引っ掛かりやすく、怪我につながるため避けましょう。

セキセイインコの値段を知って種類を選ぶときの参考にしよう

セキセイインコの種類や値段、かかりやすい病気、飼育に必要な道具などを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

セキセイインコの成鳥は種類によって大きく値段が変わりますが、一部のレアな種類を除いて、雛のうちは低価格で購入できる傾向があります。しかし、雛の飼育には日中のお世話が欠かせないため、条件が合わなければ巣立ち後の個体を選びましょう。

セキセイインコとできるだけ長く過ごせるよう、元気な雛を迎え入れたら愛情を持ってお世話してあげてください。
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