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カラスの鳴き声や鳴き方の種類から推測される意味とは?鳴く理由もあわせて解説

「カラスはなぜ鳴くの?」
「カラスがギャアギャアギャアといつもと違う声で鳴いているけれど地震の予兆?」
「カラスの鳴き声がうるさくて眠れない。何か対策方法はある?」
私たちの身近な存在であるカラスですが、カラスがなぜ鳴くのかをご存知でしょうか。

この記事ではカラスが鳴く理由や、鳴き方の種類から推測される意味、鳴く回数から推測される意味などについて詳しく解説します。記事を読むことでカラスがなぜ鳴くのか、またカラスが普段と違う声で鳴いている場合、地震を予知しているのかを知ることができるでしょう。

またカラスの鳴き声がうるさいときの対策や、カラスに威嚇されたときの対策も併せて解説しているため、是非参考にしてみてください。

カラスが鳴く主な理由

カラスの鳴き声はバリエーションが豊富で、その鳴き声を使い分けて仲間とコミュニケーションをとっています。

カラスが鳴き声を使ってどのように仲間と会話をしているかは、まだ解明されていない部分が多いです。ここでは、カラスが鳴く主な理由としてわかっている5つの意味について解説します。

威嚇している

カラスが力強く「カアー、カアー」と鳴いている場合には、威嚇している可能性が高いです。「ガアー、ガアー」や「ガァガァガァガァ」という鳴き声もそうですが、カラスが繁殖期を迎えるとこのような攻撃的な声で鳴くことがあります。

「カアー、カアー」と鳴くときは外敵を威嚇しているため、この鳴き声が聞こえた場合には近くにカラスの巣があると考えられるでしょう。

仲間へ合図を送っている

カラスは群れで行動する鳥であり、群れの仲間へ合図を送るときにも鳴くことがあります。

飛行時にはぐれないようにする合図や、食事の合図、仲間の居場所の確認、警戒を伝える合図などを鳴き方を変えることで、群れの仲間に伝えているのです。

私たちが耳にすることが多い「カァー、カァー」という鳴き声は群れで目的地に向かう際に、はぐれてしまうことがないよう仲間同士で送り合っている合図です。

縄張りを主張している

カラスが「クワッ、クワッ、クワッ」と断続的に鳴いているような場合、縄張りを主張するために鳴いていると考えられます。

この場合の鳴き声は仲間への合図ではなく、仲間以外のカラスや外敵などに対して向けられているものです。カラスはとくに朝にこの鳴き声で鳴くことが多いと言えます。

興奮状態である

カラスが夜に鳴いている場合には、興奮状態であると考えられます。カラスが夜に興奮状態である理由はさまざまですが、良いエサを見つけた場合などに興奮してそのことを仲間に伝えるために鳴いたりします。

また良いエサを見つけたことに嬉しくなって興奮し、鳴いていることもあるでしょう。カラスが夜に鳴いているからと言って不吉なことが起きるというわけではなく、カラスが夜に鳴くことにはきちんと意味があるのです。

住民のゴミ出しのタイミングを狙っている

住民がゴミを出すタイミングを狙って鳴くカラスもいます。地域によって異なりますが、夜中にゴミ出しをする人がいる市街地や都市部などでは夜中のゴミ出しのタイミングで鳴く場合もあるようです。

住民が出すゴミの中には、カラスにとっての食料となるものが含まれているため、仲間に鳴き声で合図を出して、住民が出したゴミを確保しようとしていると考えられます。

カラスの種類別から見る鳴き声の特徴

カラスと一口に言っても日本で見るカラスには種類があり、ハシボソガラスとハシブトガラスという2種類のカラスをよく見かけます。

ハシボソガラスもハシブトガラスも見た目がよく似ているため普通の人が見分けるのは困難ですが、カラスの種類によって鳴き声が違います。

ここでは、カラスの種類別にその鳴き声の特徴を見ていきましょう。
  • ハシボソガラスの場合
  • ハシブトガラスの場合

ハシボソガラスの場合

草原などの自然の多い場所で見ることが多いハシボソガラスは、ハシブトガラスと比較して真っすぐでシャープな体と頭をしており、体は少し小さめです。地面を歩くときには、二本足を交互に出してしっかりと歩きます。

ハシボソガラスは、「ガア―、ガア―」と大きく濁った声で鳴くのが特徴です。声が枯れているような印象を持つ人もいるでしょう。

ハシブトガラスの場合

ハシブトガラスは都会でよく見かける種類のカラスで、くちばしは太く丸みを帯びているという特徴があります。

額の部分が出っ張っており、ハシボソガラスと比較すると全体的に丸みを帯びたフォルムをしているのが特徴です。また地面を歩くときにはピョンピョンと跳ねるようにして移動します。

「カァー、カァー」と澄んだ声で鳴き、鳴くときには体を水平にして鳴き声に合わせて尻尾を上下に動かすのが特徴です。

カラスの鳴き方の種類から推測される意味

カラスの鳴き声はよく聞いていると、場面によって異なる鳴き方をしていることがわかります。カラスの鳴き方はバリエーションが豊富で、人間が解明できていない部分も多いです。

ここではカラスの鳴き方の種類から推測される意味について解説します。カラスの鳴き声にどのような意味があるのかを知る参考にしてみてください。

「カーカー」と鳴く意味

カラスが大きな声で「カーカー」と鳴いている場合には、警戒をしていると考えられます。仲間以外のカラスや猫などの外敵が自分たちの巣に近づいてきたときに、この鳴き方をして警戒を伝えるのです。

群れの場合にはこの鳴き声を聞くと、群れが警戒態勢になります。もし、自分が通りかかったときにカラスがこの鳴き方をしたら、カラスに攻撃されないようになるべくカラスから遠ざかるようにしてください。

間延びした「カァー」と鳴く意味

カラスが間延びした「カァー」という鳴き声で鳴いている場合、群れの仲間とはぐれないように合図を出しています。人間の耳には「アホー」と鳴いているようにも聞こえる場合もあるでしょう。

ねぐらや目的地に向かって仲間と一緒に飛行しているときなどに、はぐれないようこの鳴き声で確認を取り合っています。

繰り返し鳴いている場合にはこの意味ですが、1回だけ鳴く場合には注意喚起の意味があるようです。

短く「カァカァカァ」と鳴く意味

カラスが短く「カァカァカァ」と鳴いている場合、威嚇しているにも関わらず自分の縄張りの中から立ち去らない外敵に対して脅しをかけています。

「カァカァカァ」ではなく「アッアッ」と鳴いているようにも聞こえる場合もありますが。同じ意味です。

カラスの警戒もピークに近い状態になっており、外敵に対して脅しをかける一方で、逃げた方が良い仲間に対して逃げるようにという意味も含んでいます。

「カッカッカ」と鳴く意味

カラスが「カッカッカ」と短く鳴いている場合には、仲間の注意を引きつける意味があります。「カッカッカ」ではなく「カカカカカ」と鳴いているように聞こえる場合には、食事の合図をしていることもあるようです。

上述した「カァカァカァ」という鳴き声にもよく似ているため、区別するのは難しいですが、カラスが短く鳴いている場合には興奮状態であるということを理解しておきましょう。

「ゴロゴロ」と鳴く意味

カラスがゴロゴロと鳴いている場合には、そのカラスが近くにいる別のカラスに甘えていることを意味している可能性が高いです。

カラスに限らず鳥類は甘える際に「ゴロゴロ」や「グルグル」と喉を鳴らすような鳴き声を出します。

またワタリガラスという種類のカラスはこのような鳴き声をしているため、そのカラスがワタリガラスの可能性もあるでしょう。

「クワッ」という鳴き声の意味

カラスが断続的に「クワックワックワッ」と鳴いている場合には、自分の縄張りを主張しています。この鳴き方はとくに朝に耳にすることが多いでしょう。

朝になってほかのカラスも活動し始めるため、このように鳴くことで自分の縄張りを主張して、ほかのカラスや外敵から縄張りを守ろうとしているのです。

この鳴き声で縄張りを主張しても、敵が縄張りから離れなければ、上述したように短く「カァカァカァ」と鳴いて脅しをかけます。

「ギャアギャアギャア」と普段と違う声で鳴く意味

カラスが「ギャアギャアギャア」と普段と違う声で鳴いている場合、科学的な根拠はまだありませんが、地震などのよくないことが起きる前触れである可能性が少なからずあります。

敏感な人であれば湿度の違いや気圧、天気の変化などがわかるように、野生動物も地震などが起きる前触れとなる変化を察知している可能性があると言えるでしょう。

カラスの鳴く回数から推測される鳴き声の意味

カラスの鳴き方の種類によって意味が違うことを解説しましたが、カラスが鳴く回数にも意味があります。

カラスが鳴く場合、1回だけ「カー」と鳴くことはあまりなく、何回か続けて鳴いていることが多いでしょう。

カラスが1回鳴く場合には仲間への挨拶、2回鳴く場合にはお腹が減っていたり、仲間への注意喚起や強調という意味があります。

3回鳴くのは安全や満足、位置表示を意味し、4回なら警戒や危険、威嚇、5回なら警戒や逃げろという意味です。

6回鳴くのは敵がいる、7回鳴くのはリーダーが合図を発しており、8回鳴くのは集合という意味があります。

カラスの鳴き声がうるさい時期とは?

カラスは1年を通して日本にいるためいつでも鳴き声が聞こえてきますが、1年の中でもカラスの鳴き声がとくにうるさい時期があります。

その時期は3月から7月にかけての繁殖期です。この時期になるとカラスは巣を作り卵を生んで子育てを行うようになるため、巣を守ろうと攻撃的になり、攻撃的に鳴くようになります。

そのためカラスの鳴き声がうるさいと感じるようになるのです。また普段は人を襲うことがほとんどないカラスですが、この時期には人を威嚇したりするようになるため注意しましょう。

カラスが鳴き声がうるさいときの対策

カラスの鳴き声がうるさくて眠れなかったり、早く目覚めてしまったりする場合には、カラスの目を刺激する光を使って対策するのがおすすめです。

日中の鳴き声の対策としては、太陽の光を反射するDVDやCD、銀テープなどを吊るしておくことで、カラスが近づくのを防ぐことができます。

また太陽の光がない夜にはLEDライトなどを使用して、カラスを直接照らすのがおすすめです。また天敵の声を流すという方法もあります。

カラスが威嚇する鳴き声や行動をしてきたときの対策

普段カラスが人を襲うことはあまりありませんが、繁殖期などで攻撃的になっている場合には襲ってくる可能性もあります。

ここではカラスが威嚇する鳴き声や行動をしてきたときの対処法について解説するため、カラスに襲われないようにするための参考にしてください。

威嚇された場所を避ける

カラスが威嚇してくるのには子育てが関係していると考えられます。そのためカラスの繁殖期である3月から7月は過敏になっており、とくに6月から7月にかけては非常に過敏になっているため、注意が必要です。

カラスが威嚇してきたら、1週間は威嚇された場所を避けるようにしましょう。どうしてもその場所を通らなければならない場合には、親ガラスの様子を注意深く見ながら素早く通り過ぎるようにしてください。

後頭部を保護する

カラスは非常に賢い生き物であるため、攻撃するときは人間に反撃されないよう背後から攻撃してきます。そのため帽子をかぶったり、日傘をさしたりして後頭部を保護するようにしましょう。

カラスが襲ってくるとしてもキックを繰り返すだけで、連続して襲ってくることはないと言えます。そのため万が一カラスに襲われても慌てることなく、落ち着いてその場から離れるようにしましょう。

近くにカラスのヒナがいる可能性が高いため、静かにその場から去るようにしてください。

カラスに背を向けないようにする

「クワックワックワッ」とカラスが威嚇する鳴き声を出しているのに、その場を離れなければ「カァカァカァ」と鳴いて脅しをかけてきます。それでもその場から立ち去らなければ、脅し飛行で頭上をかすめるように飛び、後ろから急降下してキックをしてきます。

カラスに襲われないためにも、カラスの威嚇する鳴き声を耳にしたらすぐにその場を離れるようにしましょう。立ち去る際にカラスに背中を向けると背後から襲われる可能性があるため、カラスに背を向けないようにするのがポイントです。

カラスの縄張りから離れれば、カラスは威嚇を止めます。

カラスの鳴き声には様々な種類があることを知っておこう

カラスが鳴く理由や、カラスの鳴き方や鳴く回数による意味などについて解説しました。普段何気なく耳にしているカラスの鳴き声には様々な種類があり、コミュニケーションをとったり合図をしたりしていることがわかりました。

カラスが「クワックワックワッ」と威嚇する鳴き声で鳴いている場合には注意が必要です。カラスが威嚇してきたら、その場を静かに立ち去るようにしてください。

記事の内容を参考にカラスの鳴き声の種類について知り、カラスの鳴き声に1度耳を傾けてみましょう。
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