「ピトフーイとはどんな特徴を持つ鳥なんだろう」
「毒を持っているというのは本当なんだろうか」
「ピトフーイの生態をもっと知りたい」
世界にはピトフーイのように、珍しい特徴を持った動物が多く生息しています。知らない動物の生態というのは、とても興味深いと思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ピトフーイの生態や生息地、なぜ鳥なのに毒を持っているのか、似ている生態の鳥や鳥以外の生き物についても、詳しく紹介しています。
本記事を読むことで、ピトフーイや珍しい生き物についての生態や特徴、なぜ毒を持つに至ったのか、その理由を詳しく知ることができます。
知らない生き物の生態についてもっとよく知りたいと思っている方は、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。
「毒を持っているというのは本当なんだろうか」
「ピトフーイの生態をもっと知りたい」
世界にはピトフーイのように、珍しい特徴を持った動物が多く生息しています。知らない動物の生態というのは、とても興味深いと思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ピトフーイの生態や生息地、なぜ鳥なのに毒を持っているのか、似ている生態の鳥や鳥以外の生き物についても、詳しく紹介しています。
本記事を読むことで、ピトフーイや珍しい生き物についての生態や特徴、なぜ毒を持つに至ったのか、その理由を詳しく知ることができます。
知らない生き物の生態についてもっとよく知りたいと思っている方は、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。
ピトフーイは本当に毒を持つ鳥なのか?
ピトフーイとは、ニューギニア島に生息するモリモズ科の6種類の鳥のことを指しますが、この中の5種類は毒を持っていることがわかっています。
1990年にこの中のズグロモリモズが毒を持っていることが発見され、その後の研究で他の4種類も有毒鳥類であることがわかりました。
出典:ピトフーイ|Wikipedia
参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%83%88%E3%83%95%E3%83%BC%E3%82%A4
1990年にこの中のズグロモリモズが毒を持っていることが発見され、その後の研究で他の4種類も有毒鳥類であることがわかりました。
出典:ピトフーイ|Wikipedia
参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%83%88%E3%83%95%E3%83%BC%E3%82%A4
ピトフーイの生態
ピトフーイという鳥は1830年頃には既に発見されていましたが、それからおよそ160年もの間、この鳥に毒性があるということは知られてはいませんでした。
ピトフーイとはどのような特徴を持った鳥なのでしょうか。ここからはピトフーイの生態や毒の特徴について、詳しく説明します。
ピトフーイとはどのような特徴を持った鳥なのでしょうか。ここからはピトフーイの生態や毒の特徴について、詳しく説明します。
ピトフーイの生息地
ピトフーイは、ニューギニア島という太平洋南部に位置する島にのみ生息しています。この島固有の鳥であり、他の地方には生息していません。
ピトフーイとは現地でつけられた名前であり、その鳴き声が由来になっています。
ピトフーイとは現地でつけられた名前であり、その鳴き声が由来になっています。
ピトフーイの種類
ピトフーイには、クロモリモズ、ムナフモリモズ、ズグロモリモズ、サビイロモリモズ、カワリモリモズ、カンムリモリモズの6種類がいます。
もともとはこれらすべてが同種であると考えられていましたが、現在では分類が見直されており、6種類すべてが別の科、属だとされています。
もともとはこれらすべてが同種であると考えられていましたが、現在では分類が見直されており、6種類すべてが別の科、属だとされています。
ピトフーイが持つ毒の性質
ピトフーイのいくつかの種の筋肉や羽毛には、ホモバトラコトキシンというステロイド系アルカロイドの神経毒が含まれています。
この毒は非常に強力で、食用すれば命を落とす可能性が高く、体や落ちている羽根に触れるだけで毒に当たる危険があります。ピトフーイの体内で生成されるわけではなく、捕食する甲虫由来だと考えられています。
この毒は非常に強力で、食用すれば命を落とす可能性が高く、体や落ちている羽根に触れるだけで毒に当たる危険があります。ピトフーイの体内で生成されるわけではなく、捕食する甲虫由来だと考えられています。
ピトフーイの身体的特徴
ピトフーイは目立つ色の羽毛を持っており、ピトフーイの一種であるズグロモリモズは全長20~25cm、重さ65gほどの黒とオレンジ色の鳥です。
小柄で鮮やかな姿をしていますが、この派手な色は自分に害を及ぼす生物に対する警告だと考えられています。羽毛にも猛毒が含まれており、羽1枚で人間を殺せるほどの威力があります。
小柄で鮮やかな姿をしていますが、この派手な色は自分に害を及ぼす生物に対する警告だと考えられています。羽毛にも猛毒が含まれており、羽1枚で人間を殺せるほどの威力があります。
ピトフーイの食べ物
ピトフーイは基本的に雑食で、温暖なジャングルで生息するさまざまな昆虫類を食べて生活しています。
その中でもジョウカイモドキ科の甲虫はヤドクガエルと似た猛毒を持っており、ピトフーイの毒もその虫由来だと考えられています。
その中でもジョウカイモドキ科の甲虫はヤドクガエルと似た猛毒を持っており、ピトフーイの毒もその虫由来だと考えられています。
ピトフーイと呼ばれているのに毒が無い鳥もいる?
ピトフーイに分類される6種のうち、すべての種類に毒があるわけではありません。この中の、ムナフモリモズという鳥には毒性が無いことがわかっています。
反対に一番毒性が強いピトフーイは、ズグロモリモズだといわれています。
反対に一番毒性が強いピトフーイは、ズグロモリモズだといわれています。
ピトフーイと同じく毒を持つ鳥4種類
毒鳥と呼ばれているのはピトフーイだけではなく、世界中には他にも毒を持つ鳥が存在しています。
ここからは、4種類の毒を持つ鳥について詳しく紹介していきます。
ここからは、4種類の毒を持つ鳥について詳しく紹介していきます。
1:チャイロモズツグミ
モズヒタキ科に分類されるチャイロモズツグミも、毒性を持つ鳥だといわれています。2010年代に2体の標本で調査が行われ、そのうちの1体から毒ガエルの神経毒と似た物質が見つかりました。
ピトフーイとは異なり灰茶色の目立たない体色をしており、ニューギニア島以外ではオーストラリア北部などに生息しています。
ピトフーイとは異なり灰茶色の目立たない体色をしており、ニューギニア島以外ではオーストラリア北部などに生息しています。
2:ヨーロッパウズラ
ヨーロッパウズラは、ヨーロッパやアジアなど広く生息する全長17cmほどの丸みを帯びた小さな鳥です。
渡り鳥で、地中海に渡りをする秋の時期に食料とする植物の影響で毒が蓄積すると考えられていますが、詳しいことはわかっていません。肉や脂肪を食用すると中毒症状や臓器機能不全などが起こり、最悪の場合は死に至ります。
渡り鳥で、地中海に渡りをする秋の時期に食料とする植物の影響で毒が蓄積すると考えられていますが、詳しいことはわかっていません。肉や脂肪を食用すると中毒症状や臓器機能不全などが起こり、最悪の場合は死に至ります。
3:鴆(ちん)
鴆(ちん)は、中国の古文献に記述がある猛毒を持つという伝説の鳥です。文献では鴆の羽から取った毒は鴆毒と呼ばれ、無味無臭で水溶性、酒などに混ぜれば気づかれることなく相手を毒殺できるとされています。
長らく空想上の鳥だと思われていましたが、近年にピトフーイという毒鳥の存在が発見されたことで、鴆も実在した可能性があると考え直されています。
長らく空想上の鳥だと思われていましたが、近年にピトフーイという毒鳥の存在が発見されたことで、鴆も実在した可能性があると考え直されています。
4:ツメバガン
アフリカや中東に生息する全長70~100cmほどのカモ類最大といわれる大きさの鳥です。ピトフーイと同様に雑食性で、昆虫や魚、草や実などさまざまなものを餌にします。
甲虫が持つ毒であるカンタリジンに対する耐性があり、食べるとその毒を体内に蓄積する性質があるため、ツメバガンの肉を食用すると中毒になるといわれています。
甲虫が持つ毒であるカンタリジンに対する耐性があり、食べるとその毒を体内に蓄積する性質があるため、ツメバガンの肉を食用すると中毒になるといわれています。
鳥以外の毒を持つ生き物3選
毒を持つ生物といえば虫や蛇が連想されますが、それ以外にも世界には珍しい有毒の生き物が多数生息しています。
ここからは鳥以外の毒を持つ生き物を、3種類紹介します。
ここからは鳥以外の毒を持つ生き物を、3種類紹介します。
1:ファイアサラマンダー
ファイアサラマンダーはヨーロッパなどに生息する、全長15~25cmほどの毒を有するトカゲです。黒地に警戒色である黄色やオレンジ、赤などの鮮やかな斑点があります。
外敵から身を守るために、後頭部や背中にある毒腺から刺激性の液体を分泌しますが、これはすべての脊椎動物に対して有効な神経毒になっています。
外敵から身を守るために、後頭部や背中にある毒腺から刺激性の液体を分泌しますが、これはすべての脊椎動物に対して有効な神経毒になっています。
2:ハイチソレノドン
ハイチソレノドンは、ドミニカ共和国やハイチなどに生息する哺乳類です。ソレノドン科にはハイチソレノドンとキューバなどに生息するキューバソレノドンの2種類しか存在せず、その珍しさから生きた化石と呼ばれています。
ソレノドン科の生物はトガリネズミの仲間で、唾液に毒が含まれています。
ソレノドン科の生物はトガリネズミの仲間で、唾液に毒が含まれています。
3:スローロリス
スローロリスは、バングラデシュやマレー半島などに生息している霊長目ロリス科の哺乳類です。
肘の内側の線から分泌する液体と唾液を混ぜ合わせることで毒を生成し、それをグルーミングで自分や子供の毛皮に広げ、外敵に襲われたときに毛皮をむき出しにして身を守ります。
肘の内側の線から分泌する液体と唾液を混ぜ合わせることで毒を生成し、それをグルーミングで自分や子供の毛皮に広げ、外敵に襲われたときに毛皮をむき出しにして身を守ります。
ピトフーイの生態や特徴を知ろう
有毒生物は自分の毒を「スポンジタンパク質」で吸って耐えている可能性があるhttps://t.co/QrGTXYx309
— ナゾロジー@科学ニュースメディア (@NazologyInfo) August 7, 2021
どうして毒を持つ生き物は自分の毒に侵されないのでしょうか。カリフォルニア大は、彼らは毒耐性を高めるのではなく、「スポンジ」のようなタンパク質で毒素を吸い上げているかもと報告しています pic.twitter.com/Yr2HfD7Gsw
鳥類や哺乳類は、個体数や食物連鎖で比較的上位であることなどが理由で、進化の過程で毒を持つ必要がなかったといわれています。
そのためピトフーイなどの毒を有する鳥や哺乳類はとても珍しく、生態についてもわかっていない部分があります。
世界にはピトフーイのような驚きの生態を持った生き物が存在しますので、ぜひ詳しく知ってみてください。