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猫がすりすりしてくる意味としつこい・激しいときの対処法

猫がすりすりしてくる理由と意味を知ろう

猫と暮らしたことがある人であれば誰でも経験のある、「猫のすりすり」行動の謎についてご紹介します。

仕事や用事で疲れて帰宅したとき、猫が寄ってきて脚にすりすりされると嬉しくなります。気まぐれな猫に甘えられるというのは、猫好きにはたまりません。目を細めて気持ち良さそうに自分の足に体をこすり付けてくる仕草は、こちらを幸せにしてくれます。

そんな猫の「すりすり」行動には、実はいろんな意味があったんです。

猫のすりすりとは

基本の「すりすり」の意味

日頃マイペースに生活している猫に「すりすり」されると、「ああ可愛いな」「甘えてくれているんだな」などと感じて嬉しくなります。果たして猫の「すりすり」の意味は本当に「甘え」なのでしょうか。

違います。猫の「すりすり」行動には「マーキング」の意味があるんです。自分の体の匂いを相手に付けることによって自分の縄張りを明確にしています。猫は縄張り意識の強い動物ですから、縄張り内にあるものには自分の匂いをつけて安心したいと感じています。

猫がすりすりをしてきたら、安心できるようにしたいだけさせてあげましょう。

飼い猫のすりすりの意味

基本的に猫の「すりすり」は、マーキング行動だとご紹介しましたが、人間と一緒に一匹で暮らしている猫となると少し意味が変わってきます。

マーキングだけではなく、感情表現や愛情表現の意味も出てきます。帰宅時の「すりすり」などは「早く自分の匂いを付けたい」以外にも、「甘えたい」や「寂しかった」などの自己主張の意味もあります。

一緒に暮らしている家族ですから、猫の気持ちを柔軟に理解して可愛がってあげましょう。

猫のすりすりの種や場所

猫は体のいろんな部位を使ってすりすりをしてきます。部位によって表現や意味に違いはあるのか、猫のすりすりの種類についてご紹介します。猫の「すりすり」を理解して、猫ともっと仲良くなりましょう。

猫が顔をこすり付けるように「すりすり」してくる時の意味です。顔を使っての「すりすり」は、多くの場合「マーキング」です。猫は口元など顔の周りから自分の匂いを出しています。すりすりすることによって自分の匂いをつけてきています。帰宅時やお風呂上りに、この「顔すりすり」が多いのはこの理由からです。

お風呂上りにすりすりされると、湿った体に猫の毛がべっとりとついて「あああ」となります。ボディオイルなんて付けたあとですとなお更です。お風呂上りの猫対策として、「体をきちんと乾かしてから出る」あるいは「ボトムスは着用してから出る」というのは必須です。

鼻をこすり付けてくるすりすりは「挨拶」であることが多いでしょう。または、「何してるの」とこちらの様子を確認している仕草です。

鼻のすりすりは他の部位に比べて、そんなに執拗にはしてきません。「ちょっと挨拶してみた」「ちょっと構ってほしいの」くらいの表現ですから、こちらも軽く撫でてあげましょう。もっと甘えたい時には自分から頭や体をこすり付けてきます。そんなに興味がなければ行ってしまいます。猫の気まぐれと上手に付き合ってあげてください。

額をすりすりしてくる時の意味です。額をすりすりしてくるというより「ゴン」とぶつけてくるようにしてくる時は、自分に関心を向けたい時でしょう。

猫を飼っている人なら誰でも、猫の突然の「ゴン」の経験があるのではないでしょうか。そんな時は「構って」か「ごはーん」です。ごはんが欲しい、お腹が空いた、などという時は、力尽くでも飼い主の関心を自分に向けようと、少々強引な行動に出てきます。猫の真剣な気持ちが伝わってきたら、ごはんなのか抱っこなのかを確認して、相手をしてあげてください。

お尻

お尻をすりすりしてくる時の意味です。お尻のすりすりは「マーキング」です。発情期に多く見られる行動です。尻尾をピンと立ててお尻をこすり付けてくるようにします。こんな時は体を撫でてあげるといいでしょう。尻尾の周りをマッサージしてあげるのも効果的です。気持ち良さそうに目を細めて大人しくなります。

一番は、飼い主の責任できちんと去勢手術や避妊手術を行ってあげることです。発情期は、猫にとってもイライラしたりと辛いことが多くなります。家族として一緒に暮らすためにも、飼い猫のケアに気を配ってあげましょう。

噛む

猫がすりすりした上に噛む時の意味です。すりすりしておいて噛むというのは、自分の要求が受け入れられないということへの不満の表れです。「構って欲しいのに」「ごはんが欲しいのに」「今撫でて欲しいのに」など、「すりすり」で自分の要求を聞いてもらえないと、「噛む」という強行手段に出てきます。

「甘噛み」の場合もあります。「すりすり」して甘えて、さらに甘えたくなって甘噛みをしてくる場合もあります。甘噛みの場合は猫も加減をしますから、こちらも痛くはありません。

どちらの理由にしても「噛む」ことを癖にしないように、躾をしましょう。噛まれたときに大げさに痛がるのが効果的です。猫もびっくりして止めてくれるようになります。

舐める

猫がすりすりの後に舐めてくる時の意味です。この「舐める」というのは、甘えている証拠です。猫同士ですと、子猫が母猫の体を舐めたりします。この行動は「相手にも同じことをして欲しい」という感情の表れです。つまり「甘えたい、可愛がって欲しい」という感情表現です。

人間である飼い主が猫を舐めるわけにはいきませんから、優しく抱き上げて撫でてあげましょう。猫がぐるぐると喉を鳴らして甘えてくれる時間は、なんとも言えない幸福感でいっぱいになります。猫がすりすりのあとに舐めてきてくれたら、それはもう幸せ時間の始まりです。

猫同士のすりすり

猫同士がすりすりしているのを見かけます。これは、猫同士が親しい関係にあることを意味しています。お互いに相手が安心な存在であることを確認しています。また、相手の猫に甘えている愛情表現でもあります。

猫を多頭飼いしているお家などで「猫同士のすりすり」を見かけたら、猫同士の関係が良好であると考えていいでしょう。猫同士が甘え合っている姿を見るのは可愛いです。ほっこりとした幸せな気持ちになれます。

ねこのすりすりが激しいときの対処法

マーキングだとわかっていても可愛い猫の「すりすり」ですが、場合によっては困ってしまうこともあります。猫のすりすりが原因で会社や学校に遅刻をしても許されません。すりすりにできるだけ構ってあげたいけれど、人間には人間の生活というものがあります。

猫のすりすりにはどう対処したらいいのでしょう。猫のすりすりがしつこい時の対処法についてご紹介します。

抱いてあげる

猫がすりすりしてくる時の多くは「マーキング」と「関心を引きたい」の二つです。「すりすりしてくるけれど理由がわからない」という時は、まずは抱いてあげましょう。「関心を持っているよ」「無視してないよ」という表現になります。その上で猫が嫌がるようであれば、降ろしてあげればいいでしょう。

猫にとっては関心を向けられたことに納得してどこかに行ってしまうこともあります。それでも声を出して鳴きながらすりすりを止めないようであれば、「お腹が空いた」か「トイレを掃除して欲しい」などの要求だとわかります。

撫でてあげる

撫でてあげるという方法です。猫のすりすりは関心を引きたいが故の行動であることが多いので、理由がわからなければ撫でてあげましょう。「構って欲しい」「甘えたい」の場合は、撫でてあげることで満足してくれます。

頭や顔を撫でてあげれば、さらに撫でて欲しい場所を猫の方からすり寄せてきますから、ある程度付き合ってあげてください。外出前などで時間がない時でも「忘れてないよ」ということを伝えることはできます。

遊んであげる

猫じゃらしやおもちゃで遊んであげましょう。とても効果的な方法です。猫が執拗にすりすりしてくるのは、何かを求めている時や関心を引きたい時です。遊んであげることで猫の欲求は満たされます。さらに遊びに夢中になることで、それまでの自分の欲求や主張を見事なまでに忘れてくれます。

「おやつをあげたいけど、ダイエット中だし」というケースなどに特に効果的です。猫がすりすりしてきてどうにもならないという時に、ぜひ試してください。

おやつをあげる

おやつをあげるというのは一番効果のある方法です。特に猫が「ニャーニャー」と鳴きながらすりすりしてくる時というのは、ほとんどが「お腹が空いた」という主張をしているときです。この場合は、ごはんですとかおやつをあげるのがいいでしょう。

ただし、癖になってしまうことがあります。「うるさく鳴いてすりすりをすれば、おやつをもらえる」と猫に学習させてしまわないように、「どうしても」という時だけにしましょう。猫にとっても肥満は多くの病気の原因となります。飼い猫の健康を管理するためにも、おやつは量を決めて与えてください。

完全無視をする

猫がすりすりをしてきても、大きな声で鳴いても、無視をするという方法もあります。すりすりをしてくる時の多くは、マーキングや何かを要求してきています。イニシアティブを飼い主が握っていることを明確にするためにも、「猫の言いなりにならない」というのも大切です。

この場合、猫と人間の根気比べになります。結果が出るまで大変ですが、必死な様子の猫というのも普段は見られない可愛い姿です。楽しんで根気比べをしてみてください。

猫が靴にすりすりするときの対処法

外出から帰ってきた後に、猫が靴にすりすりしているということがあります。猫が靴に顔をこすり付けている理由もマーキングです。飼い主の持ち物から自分の知らない匂いがするのが不安で自分の匂いをこすり付けています。

猫は自分の決まったテリトリー内で生活する生き物です。それが家猫の場合は自分の知らない外の世界にも興味を持ちます。興味本位から靴についた知らない匂いに関心を示していることもあります。いずれにしても、靴にすりすりをされて困るようであれば、靴は早めに片付けるようにしましょう。

野良猫がすりすりしてくる理由と対処法

外で野良猫や知らない猫にすりすりされたらどうしたらいいのでしょう。野良猫といえども猫好きにはたまりません。猫にすりすりされるのは何とも言えない喜びです。野良猫にすりすりされたときはどうしたらいいのかについてご紹介します。

理由

野良猫は基本的にはすりすりしてきません。「すりすり」はマーキング行動ですから、家猫特有の仕草になります。もし外で野良猫にすりすりをされたらその猫は首輪をしていない飼い猫か、誰かから餌をもらっている猫でしょう。人間にたいして好意的な猫ということです。

対処法

野良猫がすりすりしてくる理由の多くは「ごはんが欲しい」か「可愛がって欲しい」です。抵抗が無ければ撫でてあげましょう。撫でた後ははきちんと手洗いも行ってください。

野良猫に見えても飼い猫の可能性もありますので、餌はあげないでください。むやみ食べ物を与えてしまうことは、猫の健康にも影響してきます。可愛くて何か与えたくなっても我慢してあげてください。

すりすりしない猫にすりすりさせる方法

猫は甘えん坊の方が可愛く感じます。もしあまり甘えてくれない猫を飼っていたら、少し寂しいでしょう。普段すりすりしてこない猫が、すりすりしてくれるようになったら嬉しくなります。そんな「すりすりしない猫」にすりすりしてもらえるようになる方法についてご紹介します。

すりすりしない理由

猫がすりすりしない理由はなんでしょう。先にもお伝えしたとおり、猫の「すりすり」の理由は「マーキング」です。人間にはすりすりしてこない猫でも、壁や家具にはすりすりしていることがあります。

猫の性格によっては、非常に独立心旺盛で人間に甘えたりしない猫もいます。子猫のときに上手に甘えられなかったために甘え方がわからないという猫もいます。あるいはとても怖がりで、なかなか人間に安心できないという性格の猫もいます。

それぞれの猫の性格を把握して上手に甘えてもらえるようにするのがいいでしょう。

すりすりしてもらうには?

猫の性格をよく観察してみましょう。怖がりの猫だったら、ゆっくり近づいて行くとか大きな音を立てないようにしましょう。大きな声を出さずに少し声のトーンを絞ってみるのもいいでしょう。段々と猫が安心できるようにしてあげていくのがいいでしょう。「怖くない」と思わせることで、猫にも安心感が生まれ甘えてきてくれるようになります。

甘え方がわからない猫であれば、積極的に遊んであげましょう。「関心があるんだよ」ということを猫に伝えてあげてください。手からおやつを食べさせるようにするなどして、コミュニケーションを図るのもいい方法です。

独立心旺盛な猫は性格ですから難しく感じるでしょう。猫が歳を取るにつれて性格も変化していきますから、ゆっくり待ってあげてください。

猫のすりすりのかわいい仕草

猫好きにはたまらない猫のすりすりの可愛い仕草をご紹介します。これから猫を飼おうかと考えている場合にもぜひ参考にしてみてください。

頭をゴンとしてくる

帰宅時やごはんの時間にしてくることが多い仕草です。猫が頭をぶつけてくるようにすりすりしてくるのは、とても可愛い仕草です。「お帰りなさい。待ってたよ」「ごはんちょうだい。早く早く」とでも言っているのでしょう。猫は普段クールな生き物ですから、体全部を使って感情を表現してくるところがたまらなく可愛く感じるでしょう。

すりすりのついでに転がっちゃう

甘えたくてすりすりしてきた時に、いてもたってもいられなくて「撫でて」とばかりに床に転がってしまうポーズです。マーキング時のすりすりと違って目的は「甘えること」ですから、撫でて欲しくて床に寝っ転がってしまいます。性格によってはお腹を出してくる猫もいます。

飼い猫がこんなポーズをしてきたら、迷わずお腹を撫でてあげてください。猫のふわふわの毛の中に手を入れてお腹を撫でる時間は、人間も優しく幸せな気持ちになれます。

すりすり以外の甘えてる仕草

飼い猫は甘えん坊です。すりすり以外にもあの手この手で飼い主の気を引こうとします。そんな猫のすりすり以外の感情表現をご紹介します。

床の上で転がる

床に寝っ転がって、ばたばたと暴れている時は「遊んで欲しい」アピールです。ばったんばったん転がりながら、ちらりとこちらを確認したりもします。

そんな時は少しの時間でいいので遊んであげましょう。構ってあげることで猫も関心を向けられたことに満足します。猫との信頼関係を築いていくためにも大事なことです。

ゆっくり瞬きをしてくる

猫は人の顔を見ながらゆっくりと瞬きをしてくることがあります。何かを話しているともいいますし、こちらへの信頼感を示しているともいわれます。いずれにしても猫なりに安心して信頼していることを表現してくれていますから、優しく撫でてあげましょう。

パソコンや雑誌の上に乗ってくる・邪魔をしてくる

人間が雑誌を読んでいたり、パソコンで作業しているときに、邪魔をしてくる行動です。これは、間違いなく自分に関心を向けようとしています。あまりにも正々堂々と邪魔をしてきますから、ちょっと吹き出してしまいます。

こんなときは、猫のワガママだと言わずに抱き上げて構ってあげてください。猫も構って欲しくて必死です。可愛がってあげましょう。

可愛い猫ともっと仲良く

猫がすりすりしてくる時についてご紹介してきました。猫のすりすりについて、少し理解していただけたのではないでしょうか。

猫の感情表現は複雑で、人間にはわかりづらいことも多いです。その複雑さや気まぐれが猫の魅力とはいえ、やっぱりわかると楽しさも増えます。今日から猫のすりすりの多様な意味を理解して、さらに楽しい猫との時間を増やしていってください。
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