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クロアシネコの値段はどれくらい?生態や見られる場所も合わせて紹介

世界で最も小さいネコ科動物の一種と言われるクロアシネコを知っていますか。
「クロアシネコってどんな猫?」
「クロアシネコを飼ってみたい。日本で飼える?」
このように、クロアシネコについて疑問や興味がある方も多いのではないでしょうか。

本記事では、日本では見かけることのない珍しいクロアシネコの基本的な情報に加え、クロアシネコを飼育できるのか、実際にクロアシネコを見ることができる施設についても紹介していきます。

この記事を読むことで、クロアシネコの生態や特徴、そしてクロアシネコを取り巻く環境について、理解を深めることができるでしょう。

猫が好きな方やクロアシネコに興味がある方は、是非この記事をチェックしてみてください。

世界一小さなクロアシネコとは



クロアシネコという猫の名前を聞いたことがありますか?名前にネコと付くように、クロアシネコはネコ科の肉食動物です。そしてクロアシは、そのものずばり「黒足」。足が黒いことから名前が付けられました。

そんなクロアシネコですが、日本で見かけることはありません。初めて名前を聞く人もいるのではないでしょうか。ここでは、クロアシネコとはどんな猫なのかを詳しく見ていきますので、参考にしてみてください。

クロアシネコの大きさ

クロアシネコは、世界で最も小さいネコ科の一種とされています。その大きさは体長30~50cmほどで、メスの平均体重は約1.3㎏、オスの平均体重は約2㎏です。一般的なイエネコは、体重2.5~7.5㎏の範囲に収まることがほとんどであり、大きな種類では体長75cmにもなります。

イエネコと比較すると、クロアシネコは子猫のようなもの。クロアシネコがいかに小さなネコ科であるかがわかります。この小柄さがクロアシネコの特徴の一つです。

クロアシネコの特徴

クロアシネコの体は黒や茶色の斑紋のある黄褐色の毛で覆われており、喉元から前足にかけて縞模様も見られます。

いわゆるトラネコと呼ばれるイエネコにも近い模様を持つクロアシネコ。その一番の特徴は、名前の由来にもなっている黒い足です。足の裏に黒い毛が生えていることからその名が付けられ、英語でもblack‐footed catと呼ばれています。

また、体に比べて顔が大きいことも特徴の一つです。そのため、成猫になっても子猫のように愛らしい見た目をしています。

クロアシネコの性格

小さな体と、イエネコにも通じる可愛らしい見た目を持つクロアシネコ。その性格は警戒心が強く臆病である一方、狩りの時間には肉食獣らしく獰猛で勇敢な姿を見せてくれます。

生息地のアフリカ南部では、アリ塚に隠れられるほどの小ささとその獰猛さを指して「アリ塚のトラ」とも呼ばれています。キリンの頸動脈を狙って襲い掛かったという伝承があるほど、凶暴な一面もあるようです。

また、警戒心の強さから人間を避ける傾向にあり、人になつくことはまずないと言われています。

クロアシネコの寿命

クロアシネコの寿命は10年程度であると言われ、飼育環境下では最長16年生きたという記録もあります。ただしこれは、安全で適した環境で飼育された場合の寿命です。

野生のクロアシネコは厳しい自然環境や天敵に晒されて生活しているので、寿命はもっと短く、平均寿命は5年程度という報告もあります。

クロアシネコの生息地

クロアシネコは、アフリカ南部のボツワナ、ナミビア、南アフリカ共和国などの砂漠や乾燥地帯に生息しています。

アフリカの暑さをしのぐため、昼間は他の動物が掘った巣穴や、古いシロアリの塚などに隠れ、夜に狩りをして生活しています。

クロアシネコの鳴き声

クロアシネコの鳴き声は、一般的なイエネコと大きな違いはありません。

クロアシネコが鳴く姿を捉えた映像はほとんどありません。野生で生きる猫は、天敵に居場所を知られないようにほとんど鳴かないと言われているので、野生のクロアシネコも鳴くことは少ないのかもしれません。

クロアシネコは何を食べている?

クロアシネコは小さな見た目に反して大食いで、一晩で体重の6分の1に相当する約250gの肉を食べます。これは体重60㎏の人間に換算すると、一晩で約10㎏、つまり一枚200gのステーキを50枚も食べる計算です。

そんな大食漢のクロアシネコは夜行性で、夜に狩りを行います。獲物はネズミや小鳥などの哺乳類や鳥類に加えて、爬虫類や昆虫、蜘蛛など多岐に渡り、時には自分より大きなウサギなどを仕留めることもあります。

クロアシネコとサビイロネコの違いとは



実は、世界最小のネコ科動物と呼ばれるのはクロアシネコだけではありません。クロアシネコと並ぶ小さな体を持つ、サビイロネコというネコ科動物がいます。

サビイロネコは、インド南部とスリランカに生息する超小型の猫です。サビイロネコの体長は35~48cm、体重は1.5㎏程度と、一説にはクロアシネコよりも小さいと言われるほど小柄な体を持っています。サビイロネコは、灰色の毛に覆われ、背中やわき腹に錆色の斑紋を持ち、耳に丸みがあるのが特徴です。

どちらもとても小さくて可愛らしいクロアシネコとサビイロネコの大きな違いは、性格です。人になつかない獰猛で勇敢なクロアシネコと違い、サビイロネコは活発でありながら温厚で人懐っこい性格をしています。

また、サビイロネコはクロアシネコとは異なり、木登りが得意で樹上で生活することも。同じ超小型の猫と言っても、その生態は随分異なります。

クロアシネコの生態



クロアシネコは過酷な乾燥地帯に生きる野生の猫です。当然、可愛いだけで生き残ることはできません。そのため日本に暮らす猫とは生態も異なります。

ここでは、そんなクロアシネコの生態をご紹介します。

体力が驚異的

クロアシネコが生息する乾燥地帯は、朝と夜の気温の変化が大きく、雨の少ない地域です。食べ物となる生き物の少ない過酷な環境でもあります。

そんな環境下で生きるクロアシネコは、獲物を探し求めて一晩で約8㎞も移動できるほどの体力を持っています。

8㎞と言えば、人間の大人の足で歩いても1時間30分~2時間はかかる距離です。そんな長距離を、子猫ほどの大きさのクロアシネコが獲物を探し、時には狩りをしながら移動するのですから、クロアシネコのスタミナには目をみはるものがあります。

木登りは苦手

猫と言えば、高いところが好きで木に登るのも得意なイメージがありますが、実はクロアシネコは木登りが苦手。手足が短く木登りに向かないのが原因と言われています。

高いところに登って天敵や危険から逃げられない代わりに、クロアシネコは小さな体を活かし、昼間は物陰に隠れて過ごします。シロアシのアリ塚や、ウサギやツチブタなど他の動物が掘った巣穴を好んで住み家にしているようです。

クロアシネコはペットとして飼育できる?

ここまでクロアシネコの特徴や生態をご紹介してきました。小さくて可愛らしいクロアシネコを、実際に飼ってみたいと思った人もいるのではないでしょうか。

では、ここからはクロアシネコをペットとして飼育できるのかどうかについてご説明します。

絶滅危惧種のため飼育はできない

結論から言うと、クロアシネコを個人でペットとして飼育することはできません。

クロアシネコは様々な脅威により生息数を減らし、絶滅が危惧されるとして2002年には国際自然保護連合(IUCN)によりレッドリストに登録されました。絶滅危惧種としてレッドリストに登録された動物は、ワシントン条約により商業目的の国際取引が制限されます。

このような事情から、日本に生息していないクロアシネコがペットとして流通することはまずありません。

クロアシネコはどこで見られる?

残念ながら、日本国内でクロアシネコを飼育している動物園はありません。

クロアシネコは、基本的に野生で生活しています。飼育している動物園は、世界的に見ても多くありません。それでもアメリカなどには、研究や保護を目的としてクロアシネコを飼育している動物園もありますので、クロアシネコを飼育している動物園をいくつかご紹介します。動物園のSNSでは、クロアシネコの動画や写真がアップされることもあるので、チェックしてみてください。

・カンザスシティ動物園(アメリカ合衆国ペンシルベニア州)
・サンディエゴ動物園サファリパーク(アメリカ合衆国カリフォルニア州)
・フォッシル・リム・ワイルドライフ・センター(アメリカ合衆国テキサス州)

また、静岡県にある「ねこの博物館」では、クロアシネコの標本を見ることができます。日本でクロアシネコの小ささを目にすることができるのは「ねこの博物館」だけです。

クロアシネコについて理解を深めよう

世界一小さいと言われるクロアシネコ。ここまでその生態や特徴をご紹介しました。

クロアシネコは、自然環境の破壊や乱獲、気候変動など、様々な要因により年々個体数が減少しています。これを機に、小さいながらワイルドでたくましいクロアシネコを守るために、クロアシネコや生息環境への理解を深めてみてはいかがでしょうか。
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