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猫の肉球は何のためにあるのか?|知れば面白いトリビア3つ

猫の肉球は色々な役割がある

肉球には、ただたんにかわいいだけではなく、しっかりとした役割があります。

今回、下記で紹介している役割の中には肉球をもつ動物すべてに共通するものもありますが、中には猫独特な特徴のものもあります。

ちなみにネコ目の動物の中でもアシカ亜目(鰭脚類)に属するアザラシ、アシカ、セイウチなどの海生哺乳類には、歩行しないため肉球が不要なので肉球がありません。

はたして猫の肉球には、どのような役割があるのでしょうか。

猫の肉球の役割

プニプニのさわり心地がたまらなくて、足跡もたいへんキュートな肉球ですが、実は非常に機能的にできています。

クッション効果・滑り止め・消音などさまざまな役割を持ち合わせています。そのほかにもいろいろな役割が肉球には秘められているため、それらをご紹介していきます。

※ちなみに肉球をもつ動物には、ネコ科・イヌ科・クマ科・アライグマ・イタチ科・ネズミ目・有袋類の動物(ウォンバット、フクロミツスイなど)がいます。

猫の肉球の役割1:足音を消す

猫には狩りをする能力があります。狩りをする際には、相手に気づかれないようにしなければいけません。中でも足音は絶対に立ててはいけないので、狩りをするときはまず足音を消します。

肉球には、その足音を消す役割があり、猫が餌を確保するために必要不可欠です。この役割は、猫だけではなく肉球のあるどの動物にも共通している欠かせない機能となっています。

猫を飼っていてわかることは、猫の足音が本当に静かであるということです。暗闇ではどこにいるのか気づきません。

猫の肉球の役割2:クッション効果

猫は普段から高いところに登ることが多いため、結果、高い場所から降りることも多くなりますが、飛び降りて大丈夫かと心配になるくらいの高さからも簡単に飛び降りることができます。

その際、肉球が着地による衝撃を吸収して体へのダメージを軽減させる役割を果たします。

人間では確実に足の骨を骨折してしまうような高さからでも楽に飛び降りられるのは、猫の体の柔軟さも理由の一つではありますが、肉球があるというのが大きな理由です。

猫の肉球の役割3:ジャンプしたりするときの滑り止め

猫は高いところのほかにも、凸凹したところや斜めの場所など足場が非常に悪いところを移動することも少なくありません。

そのようなところを移動する際には、肉球に汗をかいて湿らせることで滑り止めの効果を発揮しています。

肉球がなく、すべてが毛に覆われていたら滑ってしまいます。猫が素早く動き回れるのも肉球があるおかげです。

ちなみに、屋外で滑ることはほとんどありませんが、屋内で飼っていると床の材質によっては肉球があっても滑ってしまいます。

猫の肉球の役割4:物を掴む

猫は、全身が毛で覆われています。人間もモコモコした手袋をしたまま物を掴むのは難しいように、ふさふさしていると物を掴めません。

猫は、人間のように指が長く器用なわけではないためなおさらです。よく考えると人間も手のひらには毛が生えていません。猫も肉球に毛が生えていないのは人間と同じ理由です。

肉球があることによって物を掴んだり何かにしがみついたりできるという役割があります。これも肉球がある動物全般にみられる大きな役割の一つです。

猫の肉球の役割5:顔のお手入れに使う

猫は、いたずらをして部屋を散らかし飼い主さんを困らせることもありますが、よく毛並みを整えたり自分のお手入れをしていて結構綺麗好きなところもあります。

猫は、自分の目や耳周辺の顔回りをなめられないため肉球をなめて湿らせ、ブラシ代わりにしてお手入れをします。また、自分の舌が届くところはなめて毛繕いをします。

その際に毛を飲み込んでしまうのでたまに毛玉になって吐き出すこともありますが、一生懸命自分でお手入れをしている姿は、なんとなく愛くるしいです。

猫の肉球の役割6: 暑い時の体温調整

人間は暑い時、汗をかいてその汗が蒸発することで体温調節をしますが、猫も同じです。

汗をかかないと思われがちな猫ですが、実は耳から熱を放出したり、肉球で汗をかいて体温調節をします。

唯一、汗腺を持ち汗をかく場所が肉球であり、汗をかくことで体温調節に役立っています。

そのほかにも体温調節のために犬と同じようにハアハアという『あえぎ呼吸』で気化熱を放出して体温調節をしたり、からだをなめることも体温調節の一助になります。

猫の肉球のトリビア3つ

ここまで肉球の役割をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。一見ちょっとした役割でも猫にとっては非常に大切な役割となっています。

ここからは猫の肉球の名称や肉球の組織について詳しくご紹介します。

なかなか自分で調べることなどがないため、知ることによって、すこし豆知識になる「なるほど~」という内容をご紹介します。

猫の肉球のトリビア1:肉球にはそれぞれ名前がある

下記では、猫の肉球の正式名称を紹介します。
《前脚》
・掌球(しょうきゅう):一番大きな肉球で前脚の中心に位置する
・指球(しきゅう):掌球の外側の小さな肉球の総称
・手根球(しゅこんきゅう):前脚にしかない肉球で、人間でいう手首あたりの少し離れた部分に位置する
・狼爪(ろうそう):指球の中の内側にある親指にあたる肉球で、掌球と手根球の間あたりに位置する。

《後脚》
・足底球(そくていきゅう):後ろ脚の中心に位置する一番大きな肉球
・趾球(しきゅう):前脚にある(しきゅう)とは漢字が異なり、足底球の外側に位置する4つの肉球の総称。

猫の肉球のトリビア2:正式名称は「蹠球」

上記のように猫の前脚は指が5本、後脚に指は4本あります。前脚と後脚で本数も名称もこれだけの違いがあります。

また、私たちがよく呼んでいる「肉球(にくきゅう)」とは、正式には「蹠球(しょきゅう)」という名前があります。

主に猫目(食肉目)の動物の足裏部に見られる、盛り上がった無毛の部分の名称です。

上記で説明したように中心に位置する大きなもの(掌球や足底球)と、外側に位置する小さなもの(手根球や趾球)で構成されています。

猫の肉球のトリビア3:肉球は皮膚の倍以上の厚さ

赤ちゃんの頃は非常にやわらかい肉球ですが、成長していくにつれて自ら歩行するようになるとだんだん固くなっていきます。

ほかの皮膚と同じように表面は角質層で覆われていますがたいへん厚く、いちばん外側は人の爪のような固いケラチンで覆われています。

その下は脂肪を多く含んだ弾性繊維でできていて、それが網目状に重なっており、神経や血管はその中に埋まっているため、裸足でも地面の熱さや冷たさなどの感覚は感じにくいです。

猫の皮膚は非常に薄く、0.02~0.04ミリほどであるのに対し、肉球は厚く1ミリ程あります。

猫の肉球について知ろう

追加の知識としてご紹介します。屋外で飼われている猫は、硬い場所や熱い場所、冷たい場所などを歩くため、屋内で飼われている猫よりも肉球が硬くなります。

肉球は、摩耗しにくく多少擦り減っても再生されますが、全てを失ってしまった場合は、再生できなくなります。

今回は、猫の肉球についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。この機会に、猫の魅力をたくさん知っていただき、ぜひ猫をもっと好きになってください。
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