cms-import-animaroll-wp

猫多頭飼いどうすればうまく行く?|保護したねこをペットにするためのコツ

猫多頭飼いメリットは?

猫多頭飼いしている飼い主は多くいます。

猫多頭飼いの理由は「同時に複数頭を拾ったから」「兄弟の子猫をどちらも引き取ったから」など、さまざまでしょう。

単独飼いとは違う、猫多頭飼いのメリットを見ていきましょう。

猫多頭飼いメリット1:猫の社会性が養われる

猫多頭飼いの1番のメリットは、猫としての社会性が養われることでしょう。

猫多頭飼いということは、猫同士で関わりがあるということです。人間では教えられないことを、猫同士の関わりで学んでいきます。

例えば「他者に噛みついたときの力加減」を、猫同士のじゃれあいや噛みつきあいの中で「どのくらいの力なら痛いのか」「どのくらいの力なら、相手が怒るか」と、実践を持って学び合います。

猫多頭飼いメリット2:ねこに詳しい飼い主になれる

猫の性格や健康は、猫によって違います。ずっと健康な猫もいれば、そうでない猫もいます。

飼い主は猫の性格や健康にあわせて、取るべき対応が違います。多頭飼いということは、飼い主にとって、それだけ経験をつめるということです。

人間の子育てにおいて、一人っ子の両親より複数の子供を持つ両親の方が、知識や対応力があるのと同じと考えていいでしょう。

猫多頭飼いメリット3:飼い主がいない猫が減る

猫を迎えたきっかけの中で1番多いのは、「拾ったから・貰ったから」でしょう。

猫を拾うということは、野良猫として生きていかざるをえない猫を飼い猫に変えるということですから、猫を拾って飼い始めれば、飼い主のいない猫を減らすことができます。

猫多頭飼いをすれば、その頭数分だけ、飼い主のいない猫を救えることになります。

ですが、次から次へと猫を拾うのは考え物です。近年問題になっている「多頭飼育崩壊」が起こる可能性は、他人事でないと認識しましょう。

猫多頭飼いの問題点

猫多頭飼いしている人は多くいますが、実際にはどんな問題を抱え、どんな風に予防し、対応し解決しているのでしょうか。

猫多頭飼いの主なデメリットを5点、解説しますので見ていきましょう。
猫多頭飼いの問題点
  1. 飼育スペースが狭くなりがち
  2. トイレ掃除に手間と時間がかかる
  3. 食事の与え方に注意が必要になる
  4. 健康管理が大変
  5. 飼育費用が多額になる

猫多頭飼いの問題点1:飼育スペースが狭くなりがち

猫多頭飼いをすると、1匹あたりの使用スペースが減ってしまいます。

猫多頭飼いする場合には、頭数プラス1部屋を猫に自由に出入りさせるべきだとされています。2匹飼うなら3部屋、3匹飼うなら4部屋を猫のために開放してあげましょう。

また、猫は上下運動する生き物なので、床スペースを無理に広げる必要はありません。キャットウォークやキャットタワーを設置するなどして、猫の使えるスペースを広げる工夫をしましょう。

猫多頭飼いの問題点2:トイレ掃除に手間と時間がかかる

当然のことですが、猫多頭飼いをすると、頭数にあわせて糞尿の量も増えます。

2匹なら2倍の糞尿が出ますし、3匹なら3倍の糞尿がトイレにあることになります。飼い主のトイレ掃除の労力や時間も増えてしまいます。

また、トイレ砂の必要量も増えます。猫の尿は猫砂で固まりますから、尿の量が増えると猫砂の消費も増えるからです。

他の猫と同じトイレを使わない主義の猫もいますので、その場合はトイレ数を増やすしかありません。置き場スペースやトイレ購入費なども考えなくてはならないでしょう。

猫多頭飼いの問題点3:食事の与え方に注意が必要になる

猫は、自分の皿のものだけを食べて食事を終えるような、行儀の良さは持ち合わせていません。

自分の分を早く食べ終えた猫が、他の猫の食事を奪ってしまうことがあります。この状態を放置していると、一方の猫は太り、もう一方の猫は食事をまともに食べられず成長できません。

猫によって、それぞれに違う食事を与えなくてはいけないケースもあります。猫の年齢や健康状態によって食事を変えることは、よくあることだからです。

本来その食事を食べるべきでない猫が食べてしまわないよう、猫の食事が終わるまで見張る必要があります。

猫多頭飼いの問題点4:健康管理が大変

猫多頭飼いにおける1番の問題点は、健康管理が難しいということです。

それぞれをケージに入れているならともかく、フリーにしている場合、体調不良の痕跡を見つけても、どの猫の残した痕跡なのかが分かりません。

完全に隔離していない場合は、体調不良を思わせる便がトイレにあっても「これは○○の便だ」と断定することはほぼ不可能です。

同じように、嘔吐跡を見つけても、隔離していなければどの猫の嘔吐跡なのかが分からず、どの猫を病院に連れて行ったらいいのか迷うでしょう。

猫多頭飼いの問題点5:飼育費用が多額になる

猫の飼育費用は、食事代・トイレ代・医療費が主です。猫多頭飼いする場合は、それらが大体倍数になります。

食事代は頭数分の倍数になると考えましょう。トイレの砂代も、ほぼ頭数分の倍数となります。

医療費については、ワクチン代などの固定費は頭数分の倍数となり、それ以外でも体調を崩せばそれだけの費用がかかります。

また、1匹で飼育している場合と違い、猫多頭飼いの場合には猫同士のケンカによるケガの可能性も出てきます。当然、医療費がかかります。

猫多頭飼いをうまくする方法

猫たちに家族として暮らして欲しいのなら、飼い主がそのための環境を整えてあげましょう。

猫の心身の健康を守るため、飼い主が把握しておくべきことがいくつかあります。代表的なものを見ていきましょう。
猫多頭飼いをうまくする方法
  1. 猫たちの性格をよく把握する
  2. 猫たちの居(隠れ)場所をたくさん作る
  3. 猫たちの遊び場をたくさん作る
  4. トイレの数を多めにする
  5. 食事を規則正しく与える

猫多頭飼いをうまくする方法1:猫たちの性格をよく把握する

猫多頭飼いをする場合には、猫同士の相性に気をつける必要があります。

大人しい猫ばかりなら問題ありませんが、好奇心いっぱいの子猫と穏やかに過ごしたい老猫の組み合わせや、去勢前のオス猫同士は相性最悪といえます。

何が気に入らないのかはその猫にしか分かりませんが、年齢や性別に関係なく「あわない」猫同士もいます。

また、何年も仲良く過ごした兄弟姉妹猫が、ある日を境に急に不仲になることもあります。相性に注意するためには、まず、それぞれの猫の性格を把握しておきましょう。

猫多頭飼いをうまくする方法2:猫たちの居(隠れ)場所をたくさん作る

「1人になりたい」という気分は、経験のある人も多いでしょう。猫は単独行動を好む生き物ですので、そう思う回数が人間よりも多くあります。

猫多頭飼いの場合、そんな気持ちになっても他の猫に邪魔されることがあります。続くとケンカになったり、ストレスがたまってしまいます。

猫が「1匹で過ごしたい」気分のときに、他の猫に邪魔されずに過ごせるよう、隠れ場所をいくつか作ってあげましょう。

猫多頭飼いをうまくする方法3:猫たちの遊び場をたくさん作る

猫にとって、遊びは重要です。特に狩りをする機会のない家猫にとって、何かを追いかけたり噛みついたりする遊びは、本能的な衝動ともいえます。

猫は元々1匹で遊べる生き物でので、遊べる場所を用意してあげましょう。自分のペースで走ったりジャンプしたりすることで、猫は満足します。

上下運動や遊びが足りないと、猫はストレスを感じます。猫同士の関係が悪くなることもありますので、遊び場の用意は必須です。

猫多頭飼いをうまくする方法4:トイレの数を多めにする

猫多頭飼いの際のトイレ数は、猫の頭数プラス1が理想です。

自分がトイレに入りたいとき、誰かが入っていることがありますが、猫は大人しく順番待ちをしないことがあります。

他の猫が入っているトイレに無理やり入ったり、蓋付きのトイレなら、上に乗って邪魔する猫もいます。中に入っている猫はゆっくりトイレができず、ストレスを感じてしまいます。

また「他の猫が使った痕跡があるトイレは使いたくない」「自分のトイレを他の猫に使わせたくない」という猫もいます。使い分けができるよう、トイレの数は多く設置しましょう。

猫多頭飼いをうまくする方法5:食事を規則正しく与える

基本的に、猫はお腹がすいたら食事をする生き物です。そのため、猫を1匹で飼うときに、置き餌をしている人は多くいます。1日分の餌をあらかじめ置いておき、好きな時間に好きなだけ食べられるようにする方法です。

猫多頭飼いの場合はこの方法だと、食べ過ぎてしまう猫と食べられない猫が出てしまう可能性があります。

また、1日の食事量が分からないと、健康状態の把握ができません。体調不良時に病院に連れて行っても、医師の問診に満足に答えられるよう、1日の食事量や食欲の有無は把握しておきましょう。

問題が起きた時の猫多頭飼いの方法

猫を多頭飼いする際には、猫同士でトラブルになることが多々あります。

トラブル予防のため、飼い主が気をつけてあげなくてはならないこと、実際にトラブルが起きたときの対処法などをまとめました。
問題が起きた時の猫多頭飼いの方法
  1. ケンカの予防法
  2. ストレスの予防法
  3. 病気の予防法

問題が起きた時の猫多頭飼いの方法1:ケンカの予防法

ケンカが絶えない猫同士を一緒に暮らさせるのは、猫にとって不幸なことです。ケガをする回数も多く、飼い主・猫ともに負担になります。

去勢などのキッカケや、時間の経過と共に穏やかな関係を築くこともありますが、相性だけはどうにもできません。様子を見ていて「これはムリだ」と判断したら隔離してあげることが大事です。

どちらかを里子に出すか、ケージで過ごさせるか、方法はいくつもあります。猫にとって1番幸せな環境を整えてあげましょう。

問題が起きた時の猫多頭飼いの方法2:ストレスの予防法

1匹で暮らしている猫より、猫多頭飼いの猫の方がストレスがたまりやすいでしょう。

人間関係においても、よっぽどの仲良しでもないかぎり、多少のいざこざやストレスがあるのと同じで、猫同士でも多少の問題は日々起きます。

さらに、猫は単独行動を好みますので、猫多頭飼いはそれだけで猫に微量のストレスを与えていると考えましょう。

日頃から猫とよく遊ぶ、平等にかまってあげるなど、猫にストレスを溜めないように注意する必要があります。

問題が起きた時の猫多頭飼いの方法3:病気の予防法

猫は基本的に食事を丸呑みする生き物ですが、固いものや大きなものを噛み砕いた後、口から落とすことがよくあります。そしてそれを別の猫が食べてしまうことがあります。

一度他の猫の口に入ったものを別の猫が食べることは、衛生上良くありません。

また、実際に猫に体調不良の兆候が見られたら、隔離して接触させないことも重要です。被害は最小限にとどめましょう。

猫多頭飼いにグッズの選び方

猫多頭飼いには、1匹だけで飼う場合には必要なかったグッズが必要となります。また、元々あるグッズを増やす必要も出てくるでしょう。

猫用グッズを購入する際の注意点と、使用上の注意点をまとめてみました。

猫多頭飼いにグッズ1:ケージ

猫多頭飼いにおいて、ケージは必須アイテムといえます。体調不良時の隔離にも使えますし、ケンカ中の猫を引き離して気持ちを落ち着かせる際にも利用できます。

ケージを選ぶ際には、トイレとベッドが入るよう、十分な大きさのあるものを選びましょう。

普段からケージの中にトイレとベッドを設置しておき、扉を開け放して、普段から中のアイテムを使えるようにしておけば、ケージの中での生活にも慣れやすいでしょう。

猫多頭飼いにグッズ2:トイレ

猫多頭飼いの場合、トイレは蓋付きトイレがです。トイレの回数が多いということは、飛び散る砂の量が多いということです。蓋があることによって、トイレ周りに砂がたくさん飛び散るのを防げます。

また、猫が用を足しているときに、他の猫にちょっかいを出されるのを防げます。蓋の上に乗ってちょっかいを出す猫もいますが、何のガードもなしに襲われるよりはマシでしょう。

猫多頭飼いにグッズ3:キャットタワー

ゆっくり落ち着きたい猫の避難場所として、猫多頭飼いの場合には、キャットタワーはあった方がいいでしょう。

ベッドや隠れ家付きのものも多くありますので、他の場所にベッドや隠れ家を置く必要がなくなります。また、縦に場所を用意することで、猫が動けるスペースの増量もできます。

相性の悪い猫同士がいる場合には、注意が必要です。キャットタワーの上でケンカした挙句、床に落下してケガをする可能性があります。

また、立場の弱い猫が、強い猫に追いかけられて必死に逃げ、バランスを崩して着地してケガを負うケースもあります。

猫多頭飼いで失敗しないために

猫多頭飼いには、メリットもあればデメリットもあります。飼い主のいない猫を減らすという点で、社会的な意味もあるでしょう。

1匹だけでは見られない、猫同士でじゃれあう姿や寄り添い眠る姿に、目を細める飼い主も多いでしょう。

飼い主がきちんとお世話できないと、幸せにするために連れてきた猫が、飼い主のせいで不幸になることもあります。多頭飼いが、自身にとって可能なことなのか、しっかり考えて判断しましょう。
ペット用品通販・ペットライフのペピイ
モバイルバージョンを終了