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犬が遠吠えをする意味・理由とやめさせるしつけ方法

犬が遠吠えをする意味・理由

犬を飼っていると、犬が遠吠えすることがあります。何かに反応して始めたり、急に吠えだしたりと、犬が遠吠えをするのはいろいろな時間帯や状況だったりします。

犬の行動である遠吠えはどういうときにするのでしょう。また、犬が遠吠えするときの犬の心理状況とはどういったものなのでしょうか。それにはさまざまな理由があります。この犬の遠吠えについて紹介します。

サイレン・救急車

犬が遠吠えをするのは本能です。その昔、犬は群れで暮らしていました。群れから仲間とコミュニケーションをとる手段として、遠吠えを用いていました。離れた仲間とも遠吠えをすることで、意思疎通ができていたと考えられています。

他の犬が遠吠えをしたときに、いっせいに近所中の犬が遠吠えをしだしたりするのはこの名残です。救急車の音やサイレンの音などに反応して、遠吠えをしてしまうのもこの習性のためで、救急車や消防車のサイレンの音は犬の遠吠えと波数が近いとされています。

救急車の音に反応して犬が遠吠えをするときは、犬は仲間の遠吠えに応えているつもりなのでしょう。

寂しい

犬は、不安な気持ちから遠吠えをすることもあります。もともと群れで暮らしていた犬は、留守番したりすることがあって、一人の時間が長くなると不安になります。不安になって寂しく感じた犬は遠吠えをすることで仲間を見つけようとしています。

昔、群れで暮らしていた時にも遠吠えははぐれてしまった仲間に対して『自分はここにいるよ』ということを示すサインでした。そのため、今でも寂しく感じた犬は仲間や飼い主を見つけようとして遠吠えを始めることがあります。

また、遠吠えをすることがストレス発散になるとの考えもあり、寂しさを感じ不安になったストレスを解消するために遠吠えをしているという考え方もあります。

効果音

何かの効果音に反応して遠吠えするときも、救急車のサイレンに反応しているのと同じです。その効果音の波数が犬の遠吠えと似ているために反応するのでしょう。

夜中

犬が夜中に遠吠えをすることがあります。これは、寂しい気持であったりだとか暇を持て余しているために遠吠えをしているのだと考えられています。

夜は、飼い主が寝てしまい犬は相手をしてもらえなくなります。元来、野性に暮らしていた時代には犬は夜行性でした。人間と暮らしを共にするようになり、人間に合わせて昼行性になりましたが、昼間眠ってばかりの犬だと夜に起きてしまうこともあります。

そのような時は、誰にも相手にしてもらえず寂しくて暇だからという理由で遠吠えをすることがあります。このような犬に対しては、昼夜逆転しないようにリズムを整えてあげましょう。

赤ちゃんが泣く

赤ちゃんが泣くときに犬が遠吠えすることがあります。これは、救急車のサイレンの音に反応しているのと同じで、赤ちゃんの泣き声が犬の遠吠えの波数と似ているためだと考えられています。

また、赤ちゃんがまだ生まれて間もない頃だと、犬の方でも新しい家族である赤ちゃんに馴染んでおらず、赤ちゃんが泣くと飼い主の注意もそちらに注がれてしまうので、飼い主の気を引くために遠吠えするということもあります。

赤ちゃんが家族に加わるというのは、犬にとっても大きな出来事です。犬にとっても赤ちゃんにとってもお互いが大切な家族だと思えるように過ごしていきましょう。

犬の遠吠えをやめさせるしつけ方法

犬の遠吠えは、野性で暮らしていたときからの本能によるものといっても、人間と一緒に暮らすようになった現代においては騒音になってしまったり、時間帯によっては飼い主にとっても迷惑になったりしてしまいます。

遠吠えをする犬に遠吠えをやめさせるしつけ方法にはどんなものがあるのでしょうか。遠吠えをやめさせるしつけ方法についてみていきましょう。

天罰方式

犬のしつけ方法として天罰方式という方法があります。これは、犬が何か悪いことをしたときに飼い主が叱るのではなく、天からの罰がくだったように犬に思わせるという方法です。繰り返し行うことで、悪いことをすると嫌なことが起こると学習させ、その行動をやめさせるというものです。

罰の例としては、ビー玉を入れた缶を落として大きな音をさせることや、酢の入ったスプレーを吹きかけることなどがあります。悪いことをした直後、今回の場合なら遠吠えをしたらすぐにこの罰を与えてください。それを繰り返すと、犬は遠吠えをやめるようになるでしょう。

寂しくないようにする

犬が遠吠えをするのは、かまってほしいとか寂しい気持ちの表れであることがほとんどです。ですから、遠吠えをさせないためには、犬にかまってあげて寂しいと感じさせなければいいです。

家にいる間は犬のそばにいて、寂しい思いをさせないようにしてみましょう。犬も飼い主とずっと一緒にいることで心が安定し、寂しいという思いからの遠吠えはなくなることでしょう。

犬の遠吠えがうるさいときの対処法

犬の遠吠えがうるさいなと感じるとき、どんな対処法があるのでしょうか。飼い主だけがそうおもっているのならまだしも、遠吠えは遠くの仲間への合図に用いていただけのことはあって、かなりの声量で、周囲にも騒音になってしまい近所迷惑となってしまうことも多々あります。そのような遠吠えがうるさいときの飼い主にできる対処法を紹介します。

環境を変える

犬が遠吠えをするときには環境を変えてやることが有効です。運動量を増やしたり、散歩の時間を増やしたり、たくさん遊んであげたりしましょう。飼い主との触れ合いが増えると犬も安心することができます。

そういった時間を作るのが難しい場合には、単純に外飼いだった犬を室内飼いにしてみたりという環境の変化を試してみましょう。室内に入れることで近所への騒音は物理的に減りますし、環境が変わったことでの変化も期待できます。

もともと室内飼いだった場合には、寝る時だけ場所を変えるなどの変化を試してみてください。環境が変わることで、遠吠えをやめることが期待できます。

無視する

遠吠えをする犬をかまってしまっていませんか。そうすると、犬は遠吠えをするとかまってもらえるのだと学習し、寂しいときには遠吠えをすることをやめなくなります。遠吠えをやめさせたいと考えるのなら、遠吠えに反応してはいけません。

犬が遠吠えをしたら無視してください。犬にとって分かりやすく無視を伝えるために、遠吠えをし始めたら背を向けるなど、大袈裟に無視しましょう。遠吠えをしてもかまってもらえるわけではないと学習させます。

遠吠えを無視したら、遠吠えをしていないときに、犬をたくさん誉めてあげてください。そうすることで、遠吠えをしないことがいいことなのだと犬に教えてあげましょう。

食事・散歩の時間を遅くする

犬の遠吠えで最も困るのは朝方や夜中など、人間が活動していない時に遠吠えされることではないでしょうか。これに対しては、食事や散歩の時間をずらすことで対処できることがあります。

食事の時間を遅くずらすことで、朝方お腹が空いて遠吠えするのを防ぐことができます。散歩の時間を遅くする、あるいは就寝前に散歩をしたりすることで、犬がぐっすり夜眠れるようになって、夜中に目を覚まして遠吠えをするということがなくなります。

遠吠えしない犬の理由

遠吠えをしない犬もいます。犬自身の性格や環境であることが多いですが、もともとあまり吠えることのない犬種のパグなどは遠吠えをあまりしないことが多いです。

遠吠えは遠くの仲間への合図なので、それをする必要がない環境の犬は遠吠えをしないことが多いです。常に飼い主が家にいるような環境で過ごす犬は、呼びかける必要がないので遠吠えをしないのでしょう。

犬の遠吠えは本能的なもの

犬の遠吠えは群れで暮らしていた時代の名残であり、犬に備わっている本能です。思う存分にさせてあげたいものですが、人間と暮らすようになった現代では騒音になってしまうことも多く見られ注意が必要です。

遠吠えは、不安になったり寂しいと感じたときにするものなので、犬にそういう思いをさせないようにしたり、遠吠えはいけないことだと適切に教えることでやめさせることができます。遠吠えとうまく付き合っていきながら、犬との暮らしをよりよいものにしていきましょう。
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