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パピーウォーカーは犬との別れが寂しい?別れを納得している理由3つ

パピーウォーカーとは?

パピーウォーカーとは、将来、盲導犬となる候補の1歳未満の子犬を約10ヶ月間、一般の家庭で家族の一員として迎え入れ育てるボランティア活動のことです。

盲導犬になれなくても、なれても必ず、10ヶ月後には別れが訪れます。

目的としては、いろいろな経験をすることにより、人間と一緒に生活する喜びや社会的行動を覚え、将来の視覚障がいのあるユーザーの元で一緒に生活できるように慣らしていくようにすることです。

盲導犬を育てるためのボランティア

盲導犬とは、視覚に障がいのある方たちの日常生活がスムーズにできるよう、主に「散歩」をすることが盲導犬の主な仕事です。

電車にのったり、バスにのったり、人混みの中を歩くこともあります。そのような社会環境に慣らしたり、人のことが好きになるようにスキンシップをたくさんしたりすることがパピーウォーカーの役目です。

このように盲導犬にするためにたくさんの愛情をかけて育てるボランティアをパピーウォーカーといいいます。

パピーウォーカーになるために必要な条件3つ

ここでは、パピーウォーカーになるために必要な手順、クリアすべき条件、理解しておくべきパピーウォーカーの意義について説明します。

パピーウォーカーになりたいという方が全員なれる訳ではありません。また、パピーウォーカーになった暁には必ずくる別れに対しての心構えもできますので、下記を読んで、事前にしっかりと理解しておきましょう。
パピーウォーカーになるために必要な条件
  1. 盲導犬協会に申し込む
  2. 子犬を預かる条件
  3. 子犬を預かる期間

パピーウォーカーになるために必要な条件1:盲導犬協会に申し込む

まず、はじめの第一歩として、月に1回程度開催されている盲導犬訓練センターの見学会にいきましょう。

見学会では、約2時間程度の間に、盲導犬についての説明や、犬舎の見学や実際の訓練の見学、さらに実際に視覚障害をお持ちの方のリアルな講演、パピー犬との触れ合いなどが行われます。

パピーウォーカーになるには、特別な資格は必要ありません。大好きな犬を通して社会貢献をしたいという強い想いがある方はぜひ、お住まいの地域の盲導犬協会からさっそく見学の申し込みをしてみましょう。

パピーウォーカーになるために必要な条件2:子犬を預かる条件

お住まいの地域の盲導犬協会により多少異なりますが、パピーウォーカーになれる主な条件は下記です。

まず、盲導犬は家の中で一緒に暮らすことが想定されるため、「室内で飼育ができる」ことです。次に、「ペット犬を飼っていない」ことです。たっぷり愛情を注いであげてほしいという想いからです。また、「留守がちでない、単身でない」ことです。

さらに、乗り物に慣れておく必要があったり、しつけ教室が各月で行われていたりするため、「自家用車を持っている」、「要請があれば直ぐに協会に犬を連れてこれる方」も条件になります。

つづいて、盲導犬に適しているとされているゴールデンレトリバーなどの大型犬を散歩させるには体力との勝負になりますので「高齢でない」ことも条件になります。

最後に、子犬のしつけができていない段階でのもしもの事故を防ぐために「乳幼児がいない」こともクリアすべき条件になります。

パピーウォーカーになるために必要な条件3:子犬を預かる期間

子犬を預かる期間は10ヶ月です。10ヶ月後にはすぐ修了式が行われ別れが訪れます。

10ヶ月という短い間の中で、人間社会で生活するためのルールを身につけるために、いろいろな体験をさせてあげましょう。

街の雑踏を歩いてみたり、バイクや車の音に慣らしたり、びっくりしないように、ネコや鳥、カラスとの出会いも大切です。

別れのときに後悔しないよう、1日1日を大切に過ごしていきましょう。

パピーウォーカーは犬と別れられなくなるのか?

パピーウォーカーはきちんと目的を理解しているので別れは辛くありません。

もちろん別れは寂しいですが、さよならは終わりではありません。さよならは新しい出会いとの始まりです。

目的として盲導犬になれるように、たくさん愛情をかけ育ててきたのですから、別れが寂しいというよりは、その子犬の将来の活躍を応援している気持ちのほうが強いでしょう。

愛情をかければかけるほどやさしい子犬に育つ

愛情をたくさんかけて、スキンシップをとりましょう。

子犬の時期は社会化期ともいって、社会に適応するために、いろいろななことを学びます。また、その時期に人間や他の動物に対して友好的な感情を持つことができます。

この子犬の時期に、どのように育てたのかがその後の犬の性格に大きく影響します。

例えば、しつけだからといって怒るのではなく、穏やかに教えてあげましょう。また、ゆっくりと散歩したり、たくさん遊んで、力加減を教えてあげたり、良いことをしたら「ありがとう」をきちんと伝えて上げましょう。

パピーウォーカーが別れを納得している理由

別れが寂しくなってしまうからと、パピーウォーカーを諦めてはいませんか。パピーウォーカーに本当に納得している人は10ヶ月後に訪れるパピーとの別れにネガティブな感情を持っていません。

パピーウォーカーが別れを納得している理由を説明します。

パピーウォーカーが別れを納得している理由1:経緯を知ってボランティアしている

パピーウォーカーになるには、事前にきちんと説明や面接があります。

1歳までパピーウォーカーの元で過ごし社会適応能力などを身につけること、また、将来は盲導犬として活躍するために育てているという認識があるため、別れを理解しています。

パピーウォーカーが別れを納得している理由2:盲導犬になる大切な預かりもの

この子犬たちは、将来盲導犬になる大切な預かりものという認識があるため、別れを理解しています。

パピーウォーカーは、子犬をペットとしてではなく、視覚障がい者であるユーザーの役に立てるようにと将来を見据え、責任をもち、日頃からお世話をしています。

パピーウォーカーが別れを納得している理由3:今後の成長を期待している

今後の活躍を期待している気持ちが強いため、別れを納得しています。

委託修了式というきちんとした卒業式のようなものが行われます。修了式のあとは、各訓練学校にて訓練士の元で盲導犬として育てられます。その後、盲目の人の元へといきます。

今後、盲目の人が生活を快適に過ごすために巣立っていく子犬を、我が子のように快くお見送りしてあげましょう。

盲導犬は道を教えてくれるだけではありません。寄り添い、いるだけで頼りになる、心がやすらぐ友達のような存在になります。自分が育ててきた犬が、そのような犬になれるよう応援してあげましょう。

パピーウォーカーの役割を知って子犬を愛情深く育ててみよう

パピーウォーカーとは、盲目の人の生活に寄り添うための犬を育てることが目的です。愛情をもって、たくさんスキンシップをとり優しく育てることにより、人間に親しみを持ち、優しい子に育ちます。

そんな優しい盲導犬となって、盲目の人の日常生活の手助けや心の支えとなれるよう、パピーウォーカーの目的や意義を理解し、責任をもって子犬を育てましょう。
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