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子犬の授乳の方法とは?母乳を飲まない時の対処法とグッズ

子犬に授乳が必要な理由

授乳は子犬の育て方の基本として覚えておきたいことのひとつです。子犬にとって母乳は生きていくために欠かせないとても大切なものとなります。

元気な犬に育つよう、授乳についてしっかりと知っておきましょう。

子犬に授乳が必要な理由1:母犬の初乳の栄養

生まれたての子犬に母犬が与える初乳には、エネルギーのもとになる栄養やさまざまな病気の原因となる微生物に抵抗するための免疫が含まれています。

成長に欠かせない栄養は初乳から取ることができます。生まれてから48時間以内に初乳を飲めば病気にかかるリスクを低くすることが可能です。

しかし、母子免疫は長くは持たないため一定の期間が過ぎたら感染症の予防にワクチンの接種が必要となります。

最初の1年は病院へお世話になる機会が意外と多く、去勢手術も発情期に入る前の生後半年くらいに受けるのがよいとされています。

子犬に授乳が必要な理由2:水分補給

子犬は授乳によって水分も補給しています。体のなかを循環する血液の量を増やすためにも水分の補給は大切です。

子犬が母乳をどれだけ飲むかはその犬によって差があります。

子犬の数が多ければ母犬にはそれだけ負担がかかります。授乳させている母犬が健康を害してしまうと、子犬は授乳できなくなるため注意しなければなりません。

授乳期はどうしても体力が消耗しがちなので、母犬の栄養管理や水分補給にもきちんと気を配るようにしましょう。

子犬に授乳が必要な理由3:母犬への愛情

子犬を育てている母犬は、仕草や行動から子犬に対する愛情が溢れています。

はじめての授乳では、体制を整えて子犬が上手に初乳を飲めるようにします。母犬と密着できる授乳の時間は子犬にとってはとても安心できるときなのでしょう。

愛情をたっぷり受けた子犬は母犬が大好きになり、だんだんと顔を舐めるなどの甘える仕草を見せるようになります。

犬の授乳期の方法

子犬の授乳期間はどのくらいなのでしょう。また、一日にどのくらいのペースで飲ませればよいのでしょうか。

授乳期間や子犬の成長に合わせた授乳の回数、離乳食へ切り替える時期までを細かく見ていきましょう。
犬の授乳期の方法
  • 授乳期間
  • 1日の授乳回数
  • 1回の授乳時間

犬の授乳期の方法1:授乳期間

子犬の授乳期間はだいたい1ヶ月~2か月間です。

生まれて3週間ほど立つと絹には乳歯が生えはじめ、母乳を飲むときに歯があたるので、痛みをおぼえた母犬は授乳を嫌がります。

その約1週間~5週間後には乳歯がすべて揃い、しっかり食べられるようになるため、離乳食へ切り替わる時期は4週目~8週目となります。

離乳食開始の目安

乳歯が生えはじめる生後3ヶ月くらいが離乳食開始の目安となりますが、急に替えてしまうとうまくいきません。

はじめは離乳食と母乳やミルクの割合を半々にして慣らしていきましょう。離乳食には消化しやすい柔らかなものを準備します。

犬の授乳期の方法2:1日の授乳回数

子犬は1日にどのくらいの母乳が必要なのか、授乳の回数をみていきましょう。人間よりもずっと早く成長する犬は、1週間後とそれ以降で授乳の回数が変わってきます。

すべての子犬が順調に母犬からの母乳で育つことができるとは限りません。

授乳のペースを知っておけば、途中でミルクを利用しなければならなくなったときにも活かせるでしょう。

生後7日目頃まで

生まれてから7日目頃までは、絶えず授乳をしているように見えます。だいたい2~3時間に1回のペースですので、そのように感じるのでしょう。

生後1週間、1日当たりの授乳回数は、10回程度と覚えておきましょう。

生後20日頃まで

大型犬と小型犬とでは成長のスピードが異なりますが、生まれて10日ほどすると、子犬の体重はうまれたときの2倍ほどになります。

生後1週間から20日目頃までは1日5~6回の授乳で十分です。

犬の授乳期の方法3:1回の授乳時間

生まれたての頃は2~3時間に1回は母乳を飲みます。授乳にかかる時間は犬によって差がありますが、どの子犬もお腹がいっぱいになるまでは飲み続けます。

順調に体重が増えていればきちんと飲めて栄養も取れていることになるでしょう。ミルクで育てる場合も体重に注意して、昼間は3~4時間の間隔を目安として与えていきます。

量が足りない場合、鳴いてお腹が空いていることを知らせます。月齢が進むと子犬とはいえ鳴き声が響き、トラブルのもとになることがあるため気をつけましょう。

子犬が授乳を嫌がる時の対処法

子犬は母乳を飲まないと栄養や水分が取れずどんどん衰弱していってしまいます。授乳を嫌がる場合はどのようにすればよいのでしょうか。母乳を飲みたがらない子犬への対処方法も確認しておきましょう。
子犬が授乳を嫌がる時の対処法
  • 子犬の口を乳首に近づけ促す
  • 犬用ミルクを与える

授乳を嫌がる時の対処法1:子犬の口を乳首に近づけ促す

生まれてすぐの子犬は母犬の乳首がどこにあるのかわからず、なかなか母乳を飲むことができないことがあります。

しばらく様子をみて吸うことができないようであれば、子犬の口を乳首の近くまで近づけてあげましょう。ちょっと手伝うだけでうまく吸える場合もあります。

また、何らかの理由で母乳を与えられないときは哺乳器を利用します。哺乳器を嫌がるそぶりを見せたときも、うまく吸えるよう口に近づけて促してあげましょう。

授乳を嫌がる時の対処法2:犬用ミルクを与える

授乳を嫌がるのは子犬だけではありません。子犬に対し愛情がわかない母犬や、乳首を噛まれてしまった母犬も授乳するのを嫌がります。

母犬が嫌がるときには犬用のミルクを与えて栄養や水分を取るようにします。人間の赤ちゃんと同様、衛生面には注意しましょう。

細やかなお世話が必要となる赤ちゃん犬を手に入れ、一人暮らしや仕事をしながら育てることは難しいです。一日中、餌や排泄物の管理をしなければ弱ってしまうため、ずっと一緒に過ごさなければなりません。飼うのであれば、しつけできるくらいまでに育った子犬が望ましいです。

犬の授乳期にグッズ3選

飼い主さんがミルクを与えるときには、愛犬が喜んで飲むためのひと工夫が必要です。

上手に飲ませられれば余裕を持って懸命に飲む姿を見られます。それでは実際に役立つ、犬の授乳期に準備しておくと便利なグッズをご紹介しましょう。

犬の授乳期にグッズ1:シリンジ

シリンジは注射器やスポイトとも呼ばれるもので、口の中にミルクを流し込めるため乳首をうまく吸うことができない子犬の授乳に利用できます。

慣れるまでは少々難しいかもしれませんが、正しく飲めるように子犬のペース合わせてミルクを入れてあげましょう。

シリンジはいろいろなサイズがあり、口にあたる先端部分もさまざまです。ペットショップ、ホームセンターのほか通販でも購入できます。

購入しておけば、愛犬が薬を飲んでくれないときにも役立ちますし、介護が必要になった場合にも介護職を与えることができる便利なグッズです。

犬の授乳期にグッズ2:哺乳器

飼い主が子犬にミルクを与えるときに一番適しているのは、哺乳器を使う方法です。

吸わないとミルクが出てこない哺乳器は、母犬からの授乳と似た状況を作れるほか、中が見えるためミルクの減り具合も確かめられます。

哺乳器は犬用ミルクを販売している店に置いてあるケースが多いので、ちょうどいいサイズを選び、一緒に購入しておくとよいでしょう。

母乳から切り替えた場合、違和感を感じて乳首を含んでくれないことがあります。そのときは、温度や香りなどを工夫し母犬の乳首の状態に近づけてみましょう。

犬の授乳期にグッズ3:マット

授乳と離乳食が半々になった頃にあると便利なのがペット用の抗菌保護マットです。マットを敷いておけば、フローリングやカーペットの汚れを心配をせずにすみます。

食べることに慣れていない子犬は、食べ物をたくさん床に落とし不衛生になりがちです。

また、自分の力だけで排泄しはじめるのもちょうど同じ時期で、トイレトレーニングがしっかりできるまでは飼い主さんは世話に追われます。

汚れてもさっとふき取るだけできれいになるマットがあると、掃除の時間が短縮でき助かるでしょう。

飼い主は犬の授乳を温かく見守りサポートしよう

母犬の母乳、特に初乳は子犬の未来にまで影響を及ぼすとても素晴らしいものです。お産でクタクタになった体で子犬に母乳を飲ませようとする姿からは、母犬の偉大さを感じます。

母犬は毎回、授乳しながら生き抜くためのパワーと愛情をたっぷり注いでいます。

飼い主が犬の親子にしてあげられるのは、温かく見守り、必要なときだけ少し手を貸すことだけです。成長するまで優しくサポートしてあげましょう。
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