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チベタンマスティフはしつけが重要?性格や特徴・販売価格は?

チベタンマスティフとは?

チベタンマスティフは、ジャパニーズマスティフ(土佐犬)やイングリッシュマスティフなどすべてのマスティフ種の源流で、世界で最も古い犬種の1つといわれています。

トラに勝つほどの戦闘能力を持ち、太いうなり声を上げて相手に襲いかかる好戦的な性格だといわれています。

その強さから、モンゴル帝国初代皇帝・チンギス・ハンが戦闘に使ったという説や、アレキサンダー大王の軍隊に同行したという歴史が残っています。

とても希少な犬なので、生身でお目にかかることはほぼないでしょうが、日本でも飼っている人はごく稀にいます。

チベタンマスティフの歴史

チベタンマスティフは、元々、チベットの高原で遊牧民に飼われていました。牧羊犬や番犬として飼われていて、世界の大型犬の原種の1つとされています。

ギリシャに伝わった後、ヨーロッパに広まっていきましたが、戦争により絶滅の危機に瀕します。

原産国であるチベットでも19世紀に絶滅寸前となっていましたが、ヨーロッパやアメリカに輸入されていた血統を利用して、復活しました。

中国では国家第二類保護動物に指定され、警察犬としての使用が考えられています。

チベタンマスティフの習性・生態

チベタンマスティフは、あらゆる犬種の中でも最高ランクの体の大きさを誇ります。その体から生み出されるパワーは、すさまじい威力があります。

性格は、飼い主や家族に対しては、非常に温厚で落ち着きがあるとされています。忠実さもあり、危機が迫ったとき、飼い主や家族を守るために怯むことなく立ち向かっていきます。

その反面、警戒心が強く、獰猛で攻撃的な一面もあります。攻撃に転じたチベタンマスティフは、その体格とパワーを生かし、相手を追いつめます。相手が人間なら、とても敵わないでしょう。

チベタンマスティフの身体的特徴

チベタンマスティフを見て「とにかく大きい」と思う人は多いでしょう。チベタンマスティフは超大型犬です。

その特徴的な外見、主にたてがみの様子から、ライオンを連想する人もいます。ですが、中にはたてがみのないタイプのチベタンマスティフもいます。

チベタンマスティフの特徴の中から、外的なものを見ていきましょう。
チベタンマスティフの身体的特徴
  • 超大型犬
  • がっちりとした体格
  • ライオンを思わせる被毛

超大型犬

チベタンマスティフは大型犬の中でも特に大きい、超大型犬です。成長に時間がかかり、オスで3年、メスで4年で成犬になるといわれています。

ジャパンケネルクラブの規定では、オスの体高が66cm以上、メスの体高は61cm以上とされています。体重は規定がありませんが、オスで45~73kg、メスで34~54kgが標準サイズとなります。中には100kgを超える個体もいます。

体がとにかく大きく重さがあるので、健康問題が脚に出るといわれています。

がっちりとした体格

チベタンマスティフは、恰幅がよく骨太な体格をしています。超大型犬にカテゴライズされていることからも想像できるように、重量感があり、どっしりした風貌をしています。

超大型犬の例にもれず、非常にパワーがあります。人間が制御するのは不可能なので、躾が重要とされていますが、プロのドッグトレーナーでも難しいといわれています。

体が丈夫で適応能力があるとされますが、元々高原地帯で暮らしていた犬種なので、都市部や海辺、暑い地域では被毛の風通しがよくないため、皮膚に健康問題を生じることがあります。

ライオンを思わせる被毛

チベタンマスティフは、首周りのたてがみが生えている個体を「獅子型」、生えていない個体を「虎型」と分類しています。

獅子型の中でもたてがみの毛の長い個体を「大獅子頭型」、短い個体を「小獅子頭型」と呼びます。その姿はライオンにそっくりで、2013年、中国の動物園でライオンと偽ってチベタンマスティフを展示していたという事件もあるほどです。

虎型にはたてがみ自体がありません。

カラーは、ブラック、グレー、レッドなどさまざまです。白い個体は特に珍しいとされ、希少価値があります。タンの入り方もさまざまです。

チベタンマスティフは日本で飼うのは難しい?

チベタンマスティフを日本で飼うことは、非常に難しいです。

ジャパンケネルクラブの登録頭数によると、過去10年でチベタンマスティフが登録されたのは、2009年に4頭、2013年に4頭、2014年に11頭が登録され、その後は2019年にいたるまで0頭のままです。

飼育頭数が少ないのには、それなりの理由があると考えるべきです。
チベタンマスティフの特徴
  • 希少種
  • 値段が高い
  • 保険に加入できないケース

希少種

チベタンマスティフは、日本だけでなく、世界的にも非常に希少な犬種です。飼育が非常に難しく、年に1回しか繁殖期がないことが理由とされています。

チベット原産ですが、チベットにたくさんいるわけではなく、チベットでは野生下では絶滅したと考えられています。

ショードッグとして温厚な性格に改良されたため、ほとんどのチベタンマスティフには、他の犬種の血が入っています。本当の意味でのチベタンマスティフの純血種は、世界で200頭以下といわれています。

値段が高い

チベタンマスティフは、その希少性から非常に高額な犬種としても知られています。

価格が高いため、中国の富裕層の間では、チベタンマスティフの所持・飼育がステータスでした。2014年には犬1頭の価格として過去最高記録の2億円という値段がついたこともあります。

日本国内での購入でしたら、たてがみのない虎型がほとんどですが、100万円程度で購入できるでしょう。海外から輸入する場合は、犬そのものの価格だけでなく、検閲や輸送にかかる費用が上乗せされます。

保険に加入できないケース

チベタンマスティフは、非常に攻撃性のある犬種です。そのため、ペット保険に入れないことがあります。

非常に戦闘能力の高い犬種でありコントロールが難しい点から、事故を起こす可能性が高いからです。

暴走したチベタンマスティフは、相手に重篤な損害を与える可能性が高いため、賠償金額や治療費が非常に高額となります。

医療保険に加入はできるが、対人・対物に関する特約をつけられないという可能性もあります。

また、自治体によっては条例違反にあたるケースもあります。

チベタンマスティフの性格

チベタンマスティフの風貌から、凶暴・怖い・強いなどのイメージを抱く人は多いでしょう。

確かに、チベタンマスティフは凶暴な一面もありますし、実際に戦闘能力は高いです。ですが、攻撃的な一面が出ていないときには、温厚でゆったりとした性格をしています。

軍用犬や番犬として使役されていた過去から、チベタンマスティフの性格の特色を見ていきましょう。
チベタンマスティフの性格
  1. 警戒心が非常に強い
  2. 勇敢で攻撃的な面も
  3. 忠誠心が強い

チベタンマスティフの性格1:警戒心が非常に強い

チベタンマスティフは、元々番犬として活躍していた犬種です。

チベタンマスティフは、縄張り意識が強く、周囲に敏感で警戒心も強いです。恐れを知らず、自信に溢れた個体が多いので、怯むことなく侵入者に立ち向かっていきます。攻撃力も高いので、番犬として活躍してくれるでしょう。

ただし、警戒心が強すぎて、相手を攻撃をしすぎることがあります。ちょっとしたキッカケで縄張り意識に火がつくので、飼育の際には細心の注意を払わなくてはなりません。

チベタンマスティフの性格2:勇敢で攻撃的な面も

チベタンマスティフは、非常に勇敢で攻撃的な犬種です。「虎や獅子の檻の前に連れて行き、怖気づかなければチベタンマスティフ、怖気づいたらチベタンマスティフではないと判断できる」という話があるほどです。

実際に軍用犬として活躍していた歴史からも、勇猛果敢で戦闘力の高い犬種であることは間違いないでしょう。

侵入者に対して果敢に立ち向かっていける精神的な強さがあるので、番犬や牧羊犬としても使役されていた過去があります。

チベタンマスティフの性格3:忠誠心が強い

チベタンマスティフは、飼い主に対して忠誠心が強い犬種です。

飼い主に対してはとても温和で落ち着いた様子を見せますが、飼い主や家族を守らなくてはならないときに、危機に対して立ち向かう強さを持っています。

物怖じせず忠実な性格から、一部には、護衛をするボディガードとして連れ歩く人もいるほどです。

チベタンマスティフが忠誠心を持つのは、飼い主とその家族に対してだけなので、客人など他人と会わせる際には、細心の注意を払いましょう。侵入者と認識すれば、襲いかかってしまいます。

チベタンマスティフの販売価格

2010年頃、チベタンマスティフ1頭の価格は100万~3100万円でした。

ですが、2013年頃を境に、中国では価格が暴落し今は1万円でも買い手がつかないといわれています。

吼える声がうるさいことや、コントロールできなくなったチベタンマスティフによる傷害事件が頻繁に起こり、次第に敬遠されるようになったことが原因とされています。

さらに、中国経済の失速により、富裕層の中で破産する人が増えたことも、不となった原因の1つでしょう。

非常に番犬向きの犬で忠誠心の高い反面攻撃的な面も

チベタンマスティフは、一時期は、その希少さと価格の高さから注目を集めました。

ですが、現在、チベタンマスティフの価格は暴落しています。その原因は、躾の失敗による事故が相次ぎ、不となったからです。

チベタンマスティフは、決して狂犬ではありません。本来のチベタンマスティフは、飼い主に忠実で勇猛な番犬として最高の犬です。ですが、飼い主と良好な関係を結べず、躾ができない場合には狂犬となる可能性は高いです。

チベタンマスティフは、十分な環境と経済力、トレーニング力のある人だけが飼える犬です。
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