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イタリアングレイハウンドってどんな犬?寿命や性格と飼い方を紹介

イタリアングレイハウンドとは?

イタリアン・グレイハウンド(英: Italian Greyhound)の原産国はイタリアで、「イタリアン・グレーハウンド」と表記されることもある、小型のグレイハウンド犬種です。

イタリア名は、ピッコロ・レヴリエロ・イタリアーノ(伊: Piccolo levriero italiano)で、英語圏では「IG」、日本では「イタグレ」と略称されています。

体のサイズは小さいですが、サイトハウンド犬種(視覚型猟犬)のひとつです。

発祥

イタリアングレイハウンドの祖先はグレイハウンドであるといわれていますが、出自に関しては明らかにされておらず、数千年前の古代エジプトの壁画によく似た犬が描かれていることなどから、その歴史は非常に古いものであると考えられています。

ラコニア(ギリシア)を経由し、紀元前5世紀初期にイタリアへと渡ってきたイタリアングレイハウンドは、王族や貴族から寵愛を受け、数多くの美術品のモチーフとなりました。

そんなイタリアングレイハウンドの洗練された優美な姿は、「イタリア・ルネッサンスの誇り」と喩えられていたほどです。

犬種

イタリアングレイハウンドは、国際畜犬連盟(FCI)による10グループのサイトハウンド(視覚型猟犬)の中でも、最小の犬種となります。

動くものを全力で追いかける狩猟犬らしさがあり、小動物でも捕まえるまで追い続けるという習性が強く残っています。

体のサイズは小さいものの祖先はチーターより足の速いグレイハウンドなだけに、イタリアングレイハウンドも「哺乳類最速のスプリンター」と名高く、優れた身体能力を持っています。

イタリアングレイハウンドの特徴

サイトハウンドの中では最小の犬種であるイタリアングレイハウンドは、丸みを帯びた目が愛らしく、美しく艶のある被毛に、尖ったマズルとスレンダーな外見が特徴です。

耳の形にも特徴があり、「フライング・イヤー」「プロペラ・イヤー」と呼ばれる小さな耳は、付け根が高く垂れており、軟骨は薄くなっています。

また「ダブルサスペンションギャロップ」というスタイルでは、前足と後足を揃え、背中の筋肉を上手く利用して、まるで飛んでいるかのように速く走ります。

体型

イタリアングレイハウンドの体高は32cmから38cm、体重は最高でも5kgまでで、標準以上の体重増加は細い足に負担をかけてしまうため望ましくないとされています。

スタイリッシュで、すらりとした無駄のない体型をしているイタリアングレイハウンドですが、ヨーロッパで生まれたタイプとアメリカで繁殖されたタイプにはやや違いがあります。

ヨーロッパタイプは背中のアーチが強く、足と背中が曲がっているように見えますが、アメリカタイプは背中のカーブがほとんどなく、足を伸ばして立っているように見えます。

寿命

イタリアングレイハウンドの平均寿命は12歳から15歳とされており、小型犬の中でも寿命が長い犬種とされています。

華奢なイメージとは裏腹にイタリアングレイハウンドは意外と丈夫な犬ですが、骨が細いので、ソファやベッドなどの高さがある所から飛び降りて骨折することも多く、また脱臼にも注意が必要です。

日々の食生活や生活環境に気をつけ、適度な運動や定期的な健康診断を行うことによって、平均寿命よりも長く生きることができるでしょう。

イタリアングレイハウンドの性格

イタリアングレイハウンドは基本的に温厚な性格で、愛情深く、他の動物や子供に対しても優しく接することができるので、子供のいる家庭でも安心して一緒に暮らせるといえるでしょう。

とても繊細で感受性が強く、人の気持ちに敏感に反応するので、叱り方に気をつけながらしつけをする必要があります。

やや内気で人見知りをする傾向があるためストレスを溜めやすいといえ、決して攻撃はしないものの逃走して身を守ることがあります。

運動能力が高く活発

運動神経が抜群なイタリアングレイハウンドは、祖先のグレイハウンドと同じく狩猟犬で、ウサギなどの小動物を狩っていたことから動くものを追う習性があり、走り回ることが大好きです。

ひとたび遊ぶことに夢中になってしまうと飼い主の声が耳に入らなくなり、呼びかけに応じなくなってしまうので、思いきり遊ばせたい時は、ドッグランのような囲われた場所で遊ばせた方が安全でしょう。

また頭が小さいため首輪が抜けてしまうことがあります。サイズを合わせるか、ハーネスタイプのもので対処するのがお勧めです。

飼い主には甘えん坊

イタリアングレイハウンドは寂しがりやで甘えん坊な性格をしているので、ついつい甘やかしてしまいがちですが、あまりにも甘やかしてしまうと、無駄吠えや問題行動に発展する危険があるためしっかりとしたしつけをすることが重要です。

特にイタリアングレイハウンドのオスは友好的で遊ぶのが好きといえるので、一緒になって遊びたいならオスを迎えるのがお勧めです。

メスはオスに比べて従順な傾向にあり、独立心を高く持っています。

愛情深く感受性が豊か

感受性が豊かなイタリアングレイハウンドは、ストレスの影響を受けやすく、初めてのことや見慣れないものに敏感で、慣れるまで少し時間がかかります。

神経質で臆病な面があるので、ぶるぶると体を震わせて怯えることもありますが、そういった場合は声をかけて安心させてあげましょう。

飼い主に対しての愛情は深いもので、これでもかと甘えてくるイタリアングレイハウンドも少なくなく、愛すれば愛するほど、愛をもって返してくれるでしょう。

イタリアングレイハウンドの毛色は何種類ある?

イタリアングレイハウンドの毛色には「ブルー(明るい灰色)」「イザベラ(栗毛色)」「スレート・グレー」「グレー」「ブラック」「クリーム」「フォーン」「シール」「レッド」などがあります。

ベースの毛色にホワイトの模様が入ると「ブルーホワイト」「ブラックホワイト」「フォーンホワイト」「シールホワイト」「レッドホワイト」となり、種類は豊富です。
5種類の毛色
  • セーブル
  • タン
  • フォーン
  • ホワイト
  • レッド

セーブル

セーブルとは、黒貂(てん)色のことを表します。

聞き慣れないことも多いセーブルという色名ですが、犬の毛色の名称としてよく使われています。

全体的には茶色ですが、黒がかった茶色のことをセーブルといって、薄い灰色や金色がかった茶色であるフォーンの被毛の中に、黒い毛が重なるように混ざり合っています。

子犬の時に全身が黒く見えていても、子犬から成犬に育っていく過程で、黒い差し毛がゆっくりと消えていく場合もあります。

タン

タンとは、黄褐色のことを表します。

イタリアングレイハウンドにおいては、タンの入った毛色はとても希少とされています。

多くの犬種は目の上にある眉の位置に入ることがほとんどですが、イタリアングレイハウンドの毛色に関しては「ブルー・アンド・タン」、「ブラック・アンド・タン」は犬種基準として認められておらず、ペットとして飼育することは可能ですが、ドッグショーに出場できないということと、血統書の発行は行えません。

フォーン

フォーンとは、金色がかった茶色のことを表します。

日本では馴染みがない色名のためあまり使われることはありませんが、18世紀から使われるようになったといわれています。

イタリアングレイハウンドにおいては、単色のフォーンが理想的とされていますが、稀にホワイトの模様が入ることもあり、濃い黄金色が入ったものから薄い黄金色まで幅広くあります。

濃淡に激しい差があり、イザベラやイエローにカテゴライズされることもあるので、判断するのが難しい毛色でもあります。

ホワイト

ホワイトとは、白色のことを表します。

イタリアングレイハウンドの毛色に関しては「ホワイトは胸と足のみ許容される」という原則があり、ベースの毛色にホワイトの模様が入っている場合は「○○・アンド・ホワイト」となります。

ホワイトにカテゴライズされることがあるクリームは、イエローとホワイトの中間にあたる淡い黄色をしていますが、こちらもまた判断するのが難しい毛色となっており、イエローにカテゴライズされることもあります。

レッド

レッドとは、赤味がかった茶色のことを表します。

一見すると茶色と間違えられやすいですが、赤褐色が強い茶色の毛色をレッドとし、単色で構成される毛色をソリッドといって、単色のレッドはレッドソリッドとなります。

イタリアングレイハウンドにおいては、レッドソリッドが理想的とされていますが、稀にホワイトの班が入ることもあります。

イザベラは灰色がかった茶色をしていますが、レッドははっきりとしていることが多いです。

イタリアングレイハウンドは日本で手に入る?

日本では「イタグレ」の愛称で親しまれるイタリアングレイハウンドですが、初めて日本に輸入されたのは江戸時代で、当時は身分の高い令嬢などに愛されていました。

年間にすると約3000頭の登録数があるほどの高い犬種のひとつであり、日本国内でもブリーダーやペットショップから入手することが可能です。

世界的なの高いイタリアングレイハウンドには、数多くの愛好家が存在します。
日本での入手方法
  • ブリーダー
  • ペットショップ
  • 里親

ブリーダー

イタリアングレイハウンドの入手方法として、ホームぺージなどでブリーダーを探し、気に入った子犬を迎えることができますが、良質なブリーダーだけではなく、中には悪質なブリーダーも存在します。

飼育環境は整っているか、負担がかからないように交配が行われているか、病気の治療やワクチン接種は済んでいるかという点をチェックすることが、良質なブリーダーを選ぶポイントとなります。

決して価格だけで判断し、子犬を選んでしまうことはせず、専門的な知識を持ち、信頼のおけるブリーダーから子犬を迎えるようにしましょう。

ペットショップ

イタリアングレイハウンドの入手方法として、もちろん街のペットショップで出会ったイタリアングレイハウンドを迎えることもできます。

店舗やショーケースの衛生面に気を配っているか、スタッフの知識が豊富であるかという点をチェックすることが、優良なペットショップを選ぶポイントとなります。

あらゆる動物との運命的な出会いが溢れるペットショップですが、近年では、都会の店頭でも田舎の店頭でも、イタリアングレイハウンドの子犬を見かけることが増えています。

里親

イタリアングレイハウンドの入手方法として、里親になることを検討してみるのはいかがでしょうか。

動物愛護先進国といわれるアメリカやヨーロッパなどでは、保護されたペットの里親になることが一般的とされています。

現在も、子犬から成犬まで幅広く里親の募集があり、たくさんのイタリアングレイハウンドがあなたと家族になる日を待っています。

家族の一員となったイタリアングレイハウンドは、最高のパートナーとなってくれるでしょう。

イタリアングレイハウンドの飼い方

イタリアングレイハウンドは無駄吠えすることもほとんどなく、短毛で抜け毛も少ないため非常に飼いやすいといえるの犬種です。

体臭も気にならず、汚れてしまっても簡単に拭き取れるので、よく絞ったタオルで体を拭く程度の手入れでじゅうぶんですが、月に一度はシャンプーするようにし、清潔な状態を保ってあげましょう。

イタリアングレイハウンドの飼い方1:衣服を着せて寒さ対策をしよう

イタリアングレイハウンドは寒さに弱いので、室内飼育が適しており、ファッションというより健康管理のひとつとして衣類を着用させてあげることが大切です。

イタリアングレイハウンドはスレンダーな体型をしているためスタンダードな体型の犬に向けて展開されている衣類だとサイズが合わず、専用のものを用意する必要があります。

の高まりとともに、イタリアングレイハウンドに向けた衣類を販売している専門店やネットショップが増えています。

イタリアングレイハウンドの飼い方2:空調管理をして室内飼いしよう

超がつくほど寒がりなイタリアングレイハウンドは、秋めいた風が吹く季節には毛布の中に潜ってしまうこともあり、とにかく気候の変化に弱いといえます。

特に冬場はしっかりと室内の温度調整をするようにし、暖房や毛布などを利用して防寒対策をしつつ小さなペットヒーターも備えておけば、ローコストでベストでしょう。

酷寒の時期の散歩はなるべく控えるようにし、空調管理のできた室内でたっぷりと遊ばせてあげるのがいいでしょう。

イタリアングレイハウンドの飼い方3:肥満には気をつけよう

イタリアングレイハウンドの場合、触った時に肋骨が薄っすらと感じ取れ、上から見た時にウエストがくびれていれば適正体型となります。

肥満は大きな病気を引き起こす原因となり、骨にも負担がかかってしまいます。

一番の問題はカロリーの摂り過ぎですが、去勢手術や避妊手術をしても肥満になりやすく、特に性成熟後の去勢手術や避妊手術は、肥満の原因となります。

イタリアングレイハウンドは活発で運動が好き!

想像を超えるほど昔から人々と暮らしをともにしてきた、イタリアングレイハウンドの魅力をお伝えしました。いかがでしたでしょうか。

忠実で愛情深いイタリアングレイハウンドは、色々なトレーニングを覚えられる利発な犬種でもあります。

アクティヴなイタリアングレイハウンドを家族に迎えれば、一緒になって遊ぶ楽しさを教えてくれます。生涯の素晴らしいパートナーとなるでしょう。
ペットショップ「アサヒペット」子犬・子猫専門店
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