犬の毛色の決まり方とは?
生まれてくる子犬の毛色は、両親からの毛色の遺伝子によって決まってきます。ただし、両親の毛色が白い毛色だとしても、必ずしも白い毛色の子犬が産まれてくるとは限りません。
研究の過程で、犬の毛色を決める遺伝子は10種類以上あるとされていて、両親の遺伝子によってはまったく異なる毛色になることがわかっています。
両親の毛色が白い毛色をしていても、その両親の親の毛色がブラックだったり、ブラウンだったりすると、両親がその遺伝子を受け継いでいることが多いのです。その結果、両親の毛色とは違う毛色の子供が生まれてくる可能性があります。
研究の過程で、犬の毛色を決める遺伝子は10種類以上あるとされていて、両親の遺伝子によってはまったく異なる毛色になることがわかっています。
両親の毛色が白い毛色をしていても、その両親の親の毛色がブラックだったり、ブラウンだったりすると、両親がその遺伝子を受け継いでいることが多いのです。その結果、両親の毛色とは違う毛色の子供が生まれてくる可能性があります。
犬の毛色の種類はどれくらいある?
同じホワイトのなかでもピュア・ホワイトやクリーミィ・ホワイトなど微妙な色の違いで毛色の名称が違うことがあります。赤胡麻や黒胡麻、銀灰色、イザベラ、ラストなどあまり聞き馴染みのない毛色もあり、その数は87種類以上あるとされています。
さらに、タンやトライカラー、セーブルなど毛色のパターンによっても区分されるので、日本国内の犬の犬種認定・犬種指定・公認資格発行を行っている団体、ジャパネットケネルクラブに認定されているだけでも約100種類以上あるとされています。
中には、ジャパネットケネルクラブに認定されていない毛色もあり、その毛色も含めると多種多様な毛色があります。
さらに、タンやトライカラー、セーブルなど毛色のパターンによっても区分されるので、日本国内の犬の犬種認定・犬種指定・公認資格発行を行っている団体、ジャパネットケネルクラブに認定されているだけでも約100種類以上あるとされています。
中には、ジャパネットケネルクラブに認定されていない毛色もあり、その毛色も含めると多種多様な毛色があります。
基本的な犬の毛色の種類
基本的な犬の毛色で有名なのはホワイトやブラック、ブラウン、グレーなどがあります。ひとくくりにするとブラウンですが、赤みが強くなるとレッド、薄くなっていくとベージュなどとと別の色が混じったり濃淡によっても犬の毛色の名称が変わってきます。
ブリーダーによってさまざまな犬の毛色がありますが、そのなかでも基本的な犬の毛色の種類について、紹介していきます。
ブリーダーによってさまざまな犬の毛色がありますが、そのなかでも基本的な犬の毛色の種類について、紹介していきます。
基本的な犬の毛色の種類
- 基本的な犬の毛色の種類1:ブラック
- 基本的な犬の毛色の種類2:ブルー
- 基本的な犬の毛色の種類3:グレー
- 基本的な犬の毛色の種類4:シルバー
- 基本的な犬の毛色の種類5:ホワイト
- 基本的な犬の毛色の種類6:クリーム
- 基本的な犬の毛色の種類7:ブラウン
- 基本的な犬の毛色の種類8:ベージュ
- 基本的な犬の毛色の種類9:レッド
- 基本的な犬の毛色の種類10:アプリコット
- 基本的な犬の毛色の種類11:イエロー
- 基本的な犬の毛色の種類12:ゴールド
基本的な犬の毛色の種類1:ブラック
ブラックは、名前のとおり真っ黒な毛色のことを言います。実は正式には登録はされていませんが、ブラックのなかでもツヤのあるブラックとツヤのないブラックがあります。
ブリーダーの間では、ツヤのあるブラックのほうが健康的で理想の毛色だとされています。年齢を重ねるにつれ、ブラックの毛色を持つ犬も人間と同じように白髪が出やすく、口周りが灰色がかってくるケースもあります。
ブリーダーの間では、ツヤのあるブラックのほうが健康的で理想の毛色だとされています。年齢を重ねるにつれ、ブラックの毛色を持つ犬も人間と同じように白髪が出やすく、口周りが灰色がかってくるケースもあります。
代表的な犬種 | チャウチャウ、アメリカン・コッカー・スパニエルなど |
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珍しさ | 特に洋犬に多く見られる毛色であり、馴染みのある色合い |
基本的な犬の毛色の種類2:ブルー
ブルーはとても珍しい毛色で、ブラックに近い色合いをしていて、ブラックより強く青みががかった毛色のことを言います。ブルーの毛色は凛々しくて、上品に見えるのが特徴的です。
ですが、ブルーの毛色を持っている犬は非常に珍しく、希少価値が高いとされ、めったにお目にかかれない毛色とされています。
ですが、ブルーの毛色を持っている犬は非常に珍しく、希少価値が高いとされ、めったにお目にかかれない毛色とされています。
代表的な犬種 | ヨークシャテリア、グレーハウンドなど |
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珍しさ | 本来ある毛色を薄めた色をしているのでかなり珍しい |
基本的な犬の毛色の種類3:グレー
グレーにもさまざまな種類の毛色がありますが、基本的にはブラックとホワイトの毛色をした両親から生まれてくることが多い毛色です。グレーのなかでも、濃いグレーと薄いグレーとに分けられます。
シルバーグレーからダークグレーまで色調があり、輝くプラチナブロンドのようなかぎりなく薄いグレーや黒に近い渋い銀色など、犬の個体によっても名前が変わってきます。
シルバーグレーからダークグレーまで色調があり、輝くプラチナブロンドのようなかぎりなく薄いグレーや黒に近い渋い銀色など、犬の個体によっても名前が変わってきます。
代表的な犬種 | ワイマラナー、シュナウザーなど |
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珍しさ | ブラックとホワイトを掛け合わせた毛色なので、比較的よく目にすることが多い |
基本的な犬の毛色の種類4:シルバー
シルバーは、グレーよりも白っぽい色合いをしているのが特徴的な毛色です。子犬のころは黒に近いグレーのような色合いをしていますが、成犬になるにつれて白っぽく色が薄まり、銀色のような上品な毛色に落ち着くことが多いです。
代表的な犬種 | スカイ・テリア、シルキー・テリアなど |
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珍しさ | グレーと間違われることが多く、比較的珍しい |
基本的な犬の毛色の種類5:ホワイト
ホワイトはその名のとおり、ほかの色が混じっていない真っ白い毛色のことを言います。犬の体毛のなかに色素をほとんど含まないことから、真っ白な毛色になるとされています。
遺伝子異常によって体毛以外にも色素を持たない「アルビノ」を持つ犬と間違われることがありますが、目のふちや鼻、爪などに黒色が見られるので判別することができます。
遺伝子異常によって体毛以外にも色素を持たない「アルビノ」を持つ犬と間違われることがありますが、目のふちや鼻、爪などに黒色が見られるので判別することができます。
代表的な犬種 | チワワ、トイ・プードルなど |
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珍しさ | 非常に人気が高い毛色なので、よく目にすることがある |
基本的な犬の毛色の種類6:クリーム
クリームはホワイトに非常に似ていて、ホワイトとイエローの中間ほどの色合いが特徴的な毛色です。ホワイトよりも少しだけ薄い茶色が混ざったような毛色なため、明確に区別することが難しい色合いです。
場合によってはホワイトに区別されたり、イエローに区別されたりすることもあり、最初はホワイトの毛色の犬だと思っていても、成長するにつれて実はクリーム色だったということもあります。
場合によってはホワイトに区別されたり、イエローに区別されたりすることもあり、最初はホワイトの毛色の犬だと思っていても、成長するにつれて実はクリーム色だったということもあります。
代表的な犬種 | ダックスフント、ポメラニアンなど |
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珍しさ | 明確に区分されにくいため、珍しい毛色 |
基本的な犬の毛色の種類7:ブラウン
ブラウンは、チョコレートのような濃い茶色やこげ茶色のことを言います。ブラウンと言っても毛色によって細かく呼び名が違ってくるので、見分けるのが難しいとされています。
実は、ブラウンもブルーと同じように劣性遺伝子によって生まれてくる毛色であるため、とても珍しい毛色と言われています。
実は、ブラウンもブルーと同じように劣性遺伝子によって生まれてくる毛色であるため、とても珍しい毛色と言われています。
代表的な犬種 | ラブラドルレトリバー、柴犬など |
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珍しさ | 比較的よく目にしやすい毛色 |
基本的な犬の毛色の種類8:ベージュ
ベージュは、薄い茶色や淡い黄色、金色、砂色など、真っ白ではなく少しクリーム色をしているのが特徴的な毛色です。クリームよりも少しブラウンが入ったような色合いをしていて、クリームと間違えやすい毛色です。
代表的な犬種 | ラブラドルレトリバー、パグなど |
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珍しさ | 特定の犬種の毛色として有名 |
基本的な犬の毛色の種類9:レッド
レッドは、ブラウンと言われることがある毛色ですが、普通の茶色よりも赤みが強いのが特徴的な毛色です。レンガのような茶色と赤の中間色のような色合いをしています。
子犬のときはレッドだった毛色が、成長するにつれてアプリコットのような毛色に近付いていくことが多いそうです。
子犬のときはレッドだった毛色が、成長するにつれてアプリコットのような毛色に近付いていくことが多いそうです。
代表的な犬種 | トイ・プードル、コーギーなど |
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珍しさ | 成長すると色合いが変わる事があるので珍しい毛色 |
基本的な犬の毛色の種類10:アプリコット
アプリコットは、少々うすい茶色をしていて、本物のテディベアのような毛色をしているのが特徴的です。トイプードルのスタンダードなブラウン系の毛色として有名です。
子犬のころは濃い色をしていますが、成犬になるにつれて色合いが薄くなりアプリコットに落ち着くことが多いです。
子犬のころは濃い色をしていますが、成犬になるにつれて色合いが薄くなりアプリコットに落ち着くことが多いです。
代表的な犬種 | マスティフ、プードルなど |
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珍しさ | 可愛らしい色合いと見た目から人気のある毛色 |
基本的な犬の毛色の種類11:イエロー
イエローはまっ黄色を連想しますが、ホワイトに黄色みが加わった毛色のことを言います。ゴールデンレトリーバーによく見かける毛色で、ホワイトに薄い黄色が混じった毛色をしています。
白人のようなブロンドの色合いをしていて、レモンやブロンドもイエローに区分されます。
白人のようなブロンドの色合いをしていて、レモンやブロンドもイエローに区分されます。
代表的な犬種 | ゴールデンレトリーバーなど |
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珍しさ | 代表的な犬種で比較的よく見かける毛色 |
基本的な犬の毛色の種類12:ゴールド
ゴールドは、海外では「ブロンド」と呼ばれることもあり、金色の系統の色味が強いのが特徴です。黄色と金色の間のようなツヤのある輝く毛色で、ライオンカラーやハニーなどもゴールドに区分されます。
おもにゴールデンレトリーバーに多く見られる毛色で、颯爽と走る姿が非常に美しく見え、上品な毛色なためが高いです。
おもにゴールデンレトリーバーに多く見られる毛色で、颯爽と走る姿が非常に美しく見え、上品な毛色なためが高いです。
代表的な犬種 | ゴールデンレトリーバー、アイリッシュ・テリアなど |
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珍しさ | 上品さを兼ね備えている毛色で人気が高い |
犬の毛色のパターン
犬の毛色や生え方、模様の位置によって毛色のパターンは千差万別です。なかには、パターンがすでに決まっている犬種もいますが、ブリーダーの間ではさまざまなパターンが生み出されています。
そんな犬の毛色のパターンをいくつか紹介します。
そんな犬の毛色のパターンをいくつか紹介します。
犬の毛色のパターン1:タン
タンは、眉毛の部分やマグルの周辺、胸元、足先にやや赤茶色の毛色が入っているのが特徴です。通常、タンよりも濃い毛色と共に現れ、ブラック・アンド・タンやブラウン・アンド・タンという表現で言われます。
基本的にベースとなる毛色の名前の後に付けられ、中にはタンの周辺の色と交わらずくっきりと入っていることを「タンマーク」とも言われています。
基本的にベースとなる毛色の名前の後に付けられ、中にはタンの周辺の色と交わらずくっきりと入っていることを「タンマーク」とも言われています。
犬の毛色のパターン2:バイカラー
バイカラーは、白い毛色を基本に他の毛色と2色構成になっているのが特徴です。主に牧羊犬に多く見られ、腹部や耳元、尻尾などの辺りにブラックやブラウン、レッドなどの色味が現れます。
バイカラーのなかでも、キャバリア・キングチャールズ・スパニエルに見られる「ブレンハイム」や左右対称的なバイカラーは「アイリッシュ・スポテッド」と呼ばれています。
バイカラーのなかでも、キャバリア・キングチャールズ・スパニエルに見られる「ブレンハイム」や左右対称的なバイカラーは「アイリッシュ・スポテッド」と呼ばれています。
犬の毛色のパターン3:トライカラー
トライカラーは、明確に3色の毛色を区別できる毛色を持っているパターンです。主に、体の上部に濃い目の毛色が、下部のほうにホワイト系が入るのが特徴的です。
白い毛色にブラックやタンの斑点が入ったパターンもトライカラーと言われ、「ハウンド・コート」と呼ばれることもあります。
白い毛色にブラックやタンの斑点が入ったパターンもトライカラーと言われ、「ハウンド・コート」と呼ばれることもあります。
犬の毛色のパターン4:タキシード
タキシードは、バイカラーの一種で単色の地色のなかにあごの下と腹部の辺りに「シャート・フロント」と呼ばれるワイシャツのような白いパッチの入ったパターンのことを言います。
セントジョンズ・ウォータードッグを子孫とするラブラドールのミックス犬によく見られるパターンです。
セントジョンズ・ウォータードッグを子孫とするラブラドールのミックス犬によく見られるパターンです。
犬の毛色のパターン5:マーブル
マーブルには3つの種類があり、大理石のような模様をした毛色「マール」、イングリッシュ・センターの毛色にのみ使われる「ベルント」、有色毛と白色が混じり合った毛色「ローン」があります。
一般的に知られているのは「マール」で、ダックスフンドでよく見かける毛色です。「ダップル」とも呼ばれています。
一般的に知られているのは「マール」で、ダックスフンドでよく見かける毛色です。「ダップル」とも呼ばれています。
犬の毛色のパターン6:セーブル
セーブルは、グレーやイエロー、シルバー、タンなどの地毛のなかに先端だけが黒い毛色が混じっているパターンのことを言います。
毛色全体がが黒いわけではなく、全体的に淡いグラデーションがかったような色合いが特徴的で、ポメラニアンによく見られます。
毛色全体がが黒いわけではなく、全体的に淡いグラデーションがかったような色合いが特徴的で、ポメラニアンによく見られます。
犬の毛色のパターン7:パーティカラー
パーティカラーは、白い地毛にはっきりと区別できる1種類もしくは2種類の斑点があるのが特徴的なパターンです。バイカラーやトライカラーの亜種と言われていて、パーティカラーとは「雑色」という意味があります。
好みの毛色をもつ犬種を見つけよう
同じ犬種のなかにも多いもので10種類もの毛色を持つ犬種もあり、どの毛色の犬を迎え入れるか悩みどころです。同じ色合いでも色の濃淡でも印象は変わってきます。
上品な色合い、清楚な色合い、凛々しい色合いなど犬種にもよりますが、好みによっても違います。新しい家族として迎え入れるのですから、自分の好み毛色をもつ犬種を選びましょう。
上品な色合い、清楚な色合い、凛々しい色合いなど犬種にもよりますが、好みによっても違います。新しい家族として迎え入れるのですから、自分の好み毛色をもつ犬種を選びましょう。