cms-import-animaroll-wp

初心者はドーベルマンを飼わないで?性格や安全な飼い方をご紹介

「ドーベルマンって格好いい」
「ドーベルマンを飼ってみたいが、しつけが難しいと聞いたので心配」
「初心者はドーベルマンを飼わないでと言われるが本当?」
このようにドーベルマンに興味はあっても、初心者は飼わないでという意見に不安になったり、飼育やしつけが難しいと聞いて、躊躇している方もいるかと思います。

本記事では、なぜ初心者はドーベルマンを飼わないでと言われるのか、飼育やしつけの方法、ドーベルマンの魅力などについて詳しくご説明しています。

この記事を読むことで、ドーベルマンを安全に飼育するにはどんな点に気をつければいいのか、注意すべき病気などについて知ることができるため、飼育に不安を抱えている方でもドーベルマンとの正しい接し方を知ることができます。

ドーベルマンについて興味がある方、飼育したいと思っている方は、ぜひ本記事をチェックしてみてください。

ドーベルマンは初心者でも飼える?

一般的には、ドーベルマンは上級者向けだとか初心者はドーベルマンを飼わないでと言われがちですが、ドーベルマンの気質や特徴を理解して正しいしつけを行なえば、初心者でも安全に飼うことができます。

ドーベルマンは飼い主に忠実で賢く、大きくて怖そうな見た目の割には人懐っこいという魅力溢れる犬種ですので、ドーベルマンのことをきちんと理解して飼育すれば、とても頼もしい家族の一員になってくれます。

そのためには、ドーベルマンの性格や基本的な情報について、飼育する前にしっかりと確認しておくようにしましょう。

販売価格は?

ドーベルマンの子犬の生体価格は、20万円前後が相場になります。販売先にもよりますが、親がコンテストで受賞歴があるなど血統によってはさらに高くなる場合があります。

また、ペット保険や断耳・断尾手術の有無によって価格が変わることがあるため、後々のトラブルを避けるためにも、事前に販売元にきちんと確認するようにしましょう。

ドーベルマンの子犬は、ペットショップやブリーダー、インターネットや保健所・病院などの譲渡制度を利用して迎え入れることができます。

寿命は?

大型犬であるドーベルマンの平均寿命は、10〜13年程度と言われています。また、ドーベルマンの1歳を人間に換算すると、大体8〜9歳になります。

犬の寿命は体の大きさによって異なり、一般的に小型犬よりも大型犬の方が短命であると言われています。

ドーベルマンは体の大きさに比べて臓器の大きさが小さいことや、老犬になって罹りやすくなると言われている「胃捻転」や「拡張型心筋症」などの病気が寿命を縮める原因になりますので、食事や運動、飼育環境に気をつけてあげる必要があります。

断耳・断尾はするべき?

ぴんと尖った三角の耳や短い尻尾はドーベルマンの特徴だと思われていますが、実は生まれて間もない頃に手術することでこの形になっています。

元々のドーベルマンの尻尾は長く、耳も大きくて垂れ耳の状態ですが、ドーベルマンは古くから警察犬や護衛犬として飼われていたため、より遠くの音を聞こえるようにしたり、戦うときに敵に尻尾を掴まることを防いだりするために、断耳・断尾が行われるようになりました。

そのため、一般家庭で普通の愛玩動物として飼う場合、耳も尻尾もあって問題ないということであれば手術しないという選択肢を取ることもできます。

ドーベルマンの魅力は?

ドーベルマンは昔から軍用犬や護衛犬として飼われていた歴史の通り、敵に向かっていく勇敢な性格や高い運動能力、大きくて筋肉質な見た目などから、怖い犬だと思われがちですが、実は甘えん坊な部分や穏やかな性格を持つ犬種です。

見知らぬ人には警戒しますが、その代わり慣れ親しんだ家族には無邪気に甘えたり優しい一面を見せてくれますので、そのギャップに深い魅力があります。

ここからはドーベルマンの容姿や体格、性格について詳しくご説明します。

容姿・体格

ドーベルマンはすべすべとした短毛を持つ、筋肉質で細身な体つきが特徴の大型犬です。一般的には黒と茶色が混ざった毛色のドーベルマンを目にすることが多いですが、アルビノなど希少なカラーの個体も存在します。

性別にもよりますが、体高は65〜70cmほど、体重は30~45kg前後になります。スリムに見えますが、筋肉量が多い犬種のため見た目よりも体重があります。

断耳・断尾による尖った耳と短い尻尾が特徴的ですが、近年では動物愛護の観点から手術を行わない選択を取る飼い主も増えているといいます。

性格

ドーベルマンは見知らぬ人間に対する警戒心が強い犬ですが、元々は穏やかで落ち着いた性格です。繊細な部分はありますが神経質ではないため訓練がしやすく、警察犬や麻薬探知犬としても活躍している犬種です。

住処や飼い主、家族に対する愛情が強く、テリトリーを脅かす敵には勇敢に立ち向かっていきます。頭が良く洞察力があるため、子犬のときからしっかりとしつける必要があります。

どちらかといえば、オスの方が警戒心が強いため番犬向きで、メスの方が落ち着いていてしつけがしやすい傾向があります。

ドーベルマンの罹りやすい病気

ドーベルマンは、体の大きさに比べると臓器のサイズが小さいことなど、骨格・体形上の理由から罹りやすい病気があると言われています。元気な愛犬とずっと一緒に暮らせるように、あらかじめドーベルマンが罹りやすい病気について知っておくことはとても重要です。

普段から愛犬の状態をチェックしておき、いつもと違う様子や行動が見られる場合には、早めに獣医に相談しましょう。動物病院での定期的な健康診断もおすすめです。

また、普段から食事や運動、飼育環境に気を配り、できるだけ病気や怪我を予防するようにしましょう。

胃拡張・胃捻転症候群

正式名称は「胃拡張・胃捻転症候群」ですが、単に胃捻転と言われる場合もあります。ドーベルマンは骨格上の特徴から、胃が膨張して捻転してしまうことがあります。

周囲をうろうろと歩き回ったり大量のよだれを出す、吐きそうな様子が見られる、実際に嘔吐を起こすなどの症状がある場合は、すぐに動物病院を受診するようにしましょう。

また食事のときに興奮させたり、食後すぐに散歩や運動などで体を動かすと胃捻転が起こりやすくなるので、ゆっくりと食事を取らせて、食後1~2時間は十分に休ませるようにしましょう。

拡張性(拡張型)心筋症

「拡張性(拡張型)心筋症」は、大型犬が発症することが多いと言われている心臓の病気です。

心室と言われる心臓にある部屋が拡張してしまい、心筋が肥大して全身への血液循環がうまくいかなくなり様々な症状を引き起こします。肺水腫や腎不全などの重い症状になると、最悪死に至ることもあります。

発病した場合、外科手術などの治療法がないため、投薬や点滴などの対症療法が中心となります。レントゲン検査や血液検査で発見することができるため、年に数回の健康診断を欠かさずに行い、心臓に異常がないかを確認しておくことが重要です。

フォン・ウィルブランド(ヴィレブランド)病

「フォン・ウィルブランド(ヴィレブランド)病」は遺伝性の血液疾患で、出血をするとなかなか止まらなかったり、内出血を起こしたりする病気です。

止血因子であるフォン・ウィルブランド因子が先天的に少ない、またはない場合に発症します。この病気自体を治療する方法は現状では存在せず、止血異常が発生して大量の出血や貧血が起こった場合には輸血等で対応します。

繁殖犬の遺伝子検査を行うことで、この病気の有無を調べることができるため、子犬をもらってくる際は検査を行なっているか確認することをおすすめします。

しつけ・飼育方法

ドーベルマンは知能が高くしつけやすい犬種ですが、大型犬で力が強いため、子犬のうちからしっかりとしつけを行う必要があります。

ドーベルマンは大人になると、未知へのものへ恐怖心が強くなったり、体が大きくなってしつける方も体力を使うようになるため、家に迎え入れた子犬のうちからすぐにしつけをスタートさせましょう。

また、飼育環境や食事についてもお迎えする前に整えてあげる必要があります。外を散歩させたり他の犬と触れ合わせるのは、ワクチンプログラムが終了してからにしましょう。

飼育環境

ドーベルマンは外で飼われている場合も多いですが、近年の猛暑などで快適な気温や湿度を維持するのが難しいため、できれば室内で飼育するのがおすすめです。

体を動かすのが好きなため、室内の場合でもゆったりと動き回ることができるように、ゆとりのある空間で飼育するようにしましょう。家具が多すぎて動きづらい環境だと、ぶつかって怪我をしてしまったり、ストレスになる場合があります。

夏場は、室温はもちろん湿度が高すぎても熱中症になる場合があるため、エアコンで調整しましょう。冬場はホットカーペットや毛布などで、自分でも調整できるようにしてあげましょう。

食事内容

成犬のドーベルマンの場合、食事は朝夕の一日二回に分けて与えましょう。生まれて半年までの子犬の場合は、さらに量を増やして一日四回程度が適量になります。

またドーベルマンは消化器官が弱く、食事の仕方によっては胃捻転などに罹りやすくなるため、ドッグフードや水を一度にかき込んだり、早食いをするなど発症リスクを上げる食べ方をさせないように気をつけましょう。

調子が悪そうだったり暑いときなどは、ドライフードを水かぬるま湯で柔らかくしてから与えるようにすると消化によいのでおすすめです。

散歩・運動

筋肉質で大柄な体のドーベルマンは、健康維持やストレス解消のために多くの運動量を必要としますので、散歩の時間はとても重要になります。

成年のドーベルマンの散歩時間は、一日二回、一回の時間が30〜60分程度が適切と言われています。熱中症や日射病になりにくい朝や夕方を散歩の時間にしてあげましょう。その際、脱水症状を起こさないように、水分もきちんと摂らせてあげます。

またドーベルマンは寒さに弱いため、嫌がらないようであれば冬場は洋服や靴下を履かせてあげることもおすすめです。

お手入れ方法

ドーベルマンは滑らかで固い短毛が密集して生えているため、お手入れが難しいタイプではありませんが、毛玉などができやすいため定期的なブラッシングがおすすめです。

散歩や運動の後にスリッカーブラシでブラッシングしながら、毛並みや体型に異変がないかどうかの健康チェックも同時に行いましょう。また、月に1〜2度はシャンプーをしてあげると、皮膚を清潔に保つことができます。

歯のお手入れについては、大型犬用の歯ブラシや指にガーゼを巻きつけたもので定期的に磨いてあげましょう。

飼育にかかる費用

大型犬であるドーベルマンは、小型犬などに比べて食費やペット保険の金額が大きく、飼育にかかる費用は年間で30〜40万円ほどになります。

内訳は、食費が月5000円〜1万円程度、トイレ用品などの日用品が月5000〜8000円程度、トリミング・シャンプー代が一回1万円程度、健康診断を含む医療費が月5000円程度、その他保険料の加入有無や消耗品の買い替えなどで金額が上下する場合があります。

ドーベルマンの寿命は10〜13年と言われていますので、生涯費用は300〜500万円にもなります。ドーベルマンを迎え入れる際は、しっかりと費用の見通しを立てておくようにしましょう。

なぜ飼わないでと言われる?

ドーベルマンは賢くて魅力の多い犬ですが、大型犬で力も強いため、散歩中に逃げられてしまったり、しつけに失敗した場合に手に負えなくなってしまう可能性があるため、初心者はドーベルマンを飼わないでと言われることもあります。

また、ドーベルマンは自治体によっては危険な犬種である「特定犬」リストに入っていることがあります。ペット飼育可の物件でも無駄吠えの有無やしつけの状態を細かく聞かれることが多く、場合によっては入居を断られることがあります。

飼育が難しい部分もあるということをきちんと理解した上で、しっかりと勉強してからお迎えするようにしましょう。

ドーベルマンを知り正しく安全に飼育しよう

ドーベルマンは初心者には難しいと言われがちな犬種ですが、きちんと理解して飼育すれば飼い主に忠実で、精一杯家族を守ろうとしてくれるとても愛情深い犬です。

自分だけでドーベルマンのしつけをすることに自信がない場合、しつけ教室などでプロのトレーナーの手を借りながら学ぶこともできます。

ドーベルマンを安全に飼育できるかどうかは、飼い主にかかっているため、安易な気持ちで迎え入れることはせず、事前にしっかりと勉強してから飼育するようにしましょう。
モバイルバージョンを終了