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アラスカンハスキーとはどんな犬種?歴史や特徴6つを詳しくご紹介!

アラスカンハスキーとは

雪の降り積もった白銀の世界を犬とともに走り抜ける。そんな憧れの犬ぞりですが、犬ぞりと言えば、「シベリアンハスキー」を思い浮かべる人が多いでしょう。

たしかに、シベリアンハスキーも犬ぞりを引く犬ですが、その他に犬ぞり用の犬「アラスカン・ハスキー」と呼ばれる犬がいるのをご存じでしょうか。アラスカンハスキーとは犬ぞり用にスピードや持久力を求めて改良されてきた犬のことです。

ここでは、優秀な犬ぞり犬アラスカンハスキーについてご紹介します。

犬ぞりを引く

アラスカンハスキーは、アラスカ原産の犬ぞり用の犬です。犬ぞりにおいて速くそして長時間走れるように、そり犬と俊足の犬種を交配させたさまざまな系統の犬の総称のことで、厳密には、犬種として確立されているわけではありません。

もともと、そり犬としてはシベリアンハスキーやアラスカンマラミュートが使われてきましたが、極寒の地では非常に多くのカロリーが必要になり、餌が多く必要とされています。そのため、燃費の高いそり犬、すなわちアラスカンハスキーを作ろうとしたとされています。

アラスカンハスキーの歴史4つ

現在犬ぞりは、レース競技やアクティビティとして見る機会が多いですが、もともとは、移動やものを運ぶなどの生活手段として利用されており、その歴史はとても古いです。

アラスカンハスキーは、比較的最近になってから改良が始まった犬ですが、そのルーツは犬ぞりの歴史同様とても古いです。

ここでは、そんなアラスカンハスキーの歴史について見ていきます。

アラスカンハスキーの歴史1:現在のカナダやアラスカに住む原住民が飼っていた犬

アラスカンハスキーの祖先は、現在のカナダやアラスカに住む原住民が飼っていた犬だとされています。原住民たちは、そり引きの得意なこの犬たちを移動や運搬の手段として利用してきました。

アラスカンハスキーの歴史2:荷物の運搬や郵便配達などの交通手段として重宝された

スノーモービルなどの雪上を走る機器が実用化されるまで、犬ぞりはカナダ・アラスカなどの高緯度地域で主要な移動手段として活躍してきました。荷物の運搬をはじめ、ときには郵便配達も行っていたそうです。

そり犬は、寒さに強く持久力にも優れ、人間によく従うことなどの特徴があります。これが、犬ぞりの役割が大きくなっていった要因だと考えられます。

アラスカンハスキーの歴史3:鉱石の運搬手段として活躍

1890年代にアラスカにゴールドラッシュが起こったことで、犬ぞりは鉱石の運搬手段として活躍するようになります。

金を求めて人々がアラスカに移住すると、娯楽として犬ぞりでのレースが行われるようになりました。ここで、より速く強い犬というのが求められるようになっていきます。

アラスカンハスキーの歴史4:20世紀になってから改良が始まった新しい犬種

20世紀になってから、速く強い犬を求めて、地元のそり犬と外来の犬を混血するようになります。これが、「アラスカンハスキー」です。

現代になって、交通手段がスノーモービルや航空機などにかわり、本来の犬ぞりとして働く犬は少なくなってしまいました。

しかし、レース競技などでそり犬として優秀なアラスカンハスキーは注目を集め、今でも改良が行われています。

アラスカンハスキーの特徴2つ

アラスカンハスキーは、犬ぞり用の速く強い犬という以外にも、いくつかの特徴をもっています。改良のために混血した結果、新たに生まれた特徴です。

ここでは、そんなアラスカンハスキーの特徴について紹介します。

アラスカンハスキーの特徴1:一頭一頭見た目が全然違う

アラスカンハスキーは、より犬ぞりに向いた性質の犬を生み出すために混血を重ねた犬です。混血に使われた犬種は数多く、その見た目を受け継ぐ場合があります。

混血に使われた犬は、イヌイット・ドッグ、シェパード、セッター、シベリアンなどと多くの犬種がいます。なかには、狼の血も混入したという話もあるほどです。

アラスカンハスキーの見た目が一頭一頭全然違うのは、こういった歴史が要因となっています。

アラスカンハスキーの特徴2:寿命が長い

アラスカンハスキーは、さまざまな種が混じっている、謂わば「雑種」のような状態の犬です。

一般に雑種は、さまざまな犬の遺伝子が混じっているため、丈夫とされています。そのため、雑種は純血種よりも 大きさ・繁殖力・抵抗性などの面で優れており、寿命も長い場合が多いです。

シベリアンハスキーの寿命が12歳程度と言われるなか、アラスカンハスキーは、20歳まで生きることも珍しくないそうです。

アラスカンハスキーの混血に使われた犬

アラスカンハスキーは、犬ぞりにより良い性質を持たせるために混血を重ねてきた犬です。足の速さを求めたり、持久力を求めたり、時には、賢さや忠誠心などを求めて混血を行ってきたため、多くの種類の犬たちが混血に使われています。

ここでは、そんなアラスカンハスキーの混血に使われた犬たちについてご紹介します。

下記に示すのは一部で、その他にも、グレイハウンドやボーダーコリーなど多くの種類の犬が混血に使われています。

イヌイットドッグ

ノーザンイヌイットドッグは、イングランド原産で比較的最近に作出された犬種です。オオカミと似た犬種を作るという目的で作出された犬種のため、ワイルドなかっこいい外見の犬です。

身体は筋肉質かつ運動能力は高いため、犬ぞりに向いた体格です。また、性格は穏やかで頭の良い犬種でもあるので、しつけもしやすいことが混血に使われた理由だと考えられます。

シェパード

ジャーマンシェパードといえば、警察犬や使役犬として有名です。シェパードのルーツはドイツの牧畜犬であり、最高の使役犬を目的に交配が行われてきた犬種です。

使役犬として非常に優れていることからわかるように、主人に従順で忠実な性格をしています。また活発でありながら安定した気性であり、注意深く非常に頭の良い犬として知られています。

非常にそり犬に向いた性格をもった犬です。

セッター

セッターはもともと、鳥猟犬として使役されてきた犬です。「セッター」とは伏せの姿勢のことで、伏せをすることで飼い主に獲物の位置を知らせる役割を担っていました。

セッターは猟犬として活躍してきた犬種のため、飼い主にとても忠実で忍耐強い犬です。また、狩猟は連携が重要であることから、協調性があり穏やかな性格なため、家庭犬としてもが高い犬種です。

シベリアン

シベリアンハスキーは、そり犬として知っている方も多いのではないでしょうか。シベリア地方を原産とする犬で、非常に良く似た犬に、「アラスカンマラミュート」と呼ばれる犬種がいます。

骨格も筋肉もがっしりとしているため、極寒の気候に耐えながら長距離を走ることができます。そり犬として活躍してきたため、他の犬とも仲良く接することができ、社会性の高い犬種です。

明るく前向きな性格ですが、一方で頑固で不器用な面もある犬です。

アラスカンハスキーは様々な犬が混ざった最強のそり犬

アラスカンハスキーは、最近になって改良されてきた犬種で、最強のそり犬として現在でも改良が続けられています。

そりを引きたい本能が強く、また生肉や生骨などしか食べないなど、一般の家庭では飼育は難しいため、ペットとしては向かないとされています。

日本では会うことが難しいアラスカンハスキーですが、アラスカやカナダを訪れる機会があれば出会うことができるかもしれません。
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