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県指定天然記念物の「琉球犬」とはどんな犬?歴史や特徴について紹介

琉球犬をご存知ですか。琉球県は、沖縄原産のおとなしくて素朴な日本犬の一種です。

読み方は「リュウキュウイヌ、リュウキュウケン」、海外では「Ryukyu Inu」として人々に愛されています。

歴史は古く縄文時代にまでさかのぼります。残念ながら、今では頭数が減ってしまい、「琉球犬保存会」によって保護されている沖縄県指定の「天然記念物」つまり、生きた文化遺産となっているのです。

この記事では、琉球犬にまつわる長い歴史や特徴、性質、入手の仕方、飼い方などを詳しくお伝えしていきます。

読み終えるころには、あなたも琉球犬の魅力に心惹かれ、ぜひ会ってみたい、家族としてお迎えしたいと思うことでしょう。

さぁ、あなたと琉球犬の出会いのときです。この記事を参考に、生きた文化遺産を未来へつなぐという取り組みに参加してみませんか。

琉球犬の歴史

琉球犬のルーツについては諸説ありますが、古く縄文時代にさかのぼります。

縄文時代初期に沖縄に渡った狩猟犬の仲間だとされており、南方アジア系とも考えられています。

弥生時代になって日本列島には弥生犬が渡来しましたが、北海道と南西諸島の犬たちはその影響を受けることなく、古来の日本犬の特徴を受け継いでいくことになります。

沖縄では琉球犬はもともと、毛色によって「アカイン(赤毛)」、「トゥラー(虎毛)」などと呼ばれ、鳥やイノシシを狩る狩猟犬として飼われていました。

それが、絶滅の危機に瀕したため、1990年に「琉球犬保存会」の保護のもと、「琉球犬」と名付けられ、1995年には沖縄県指定の天然記念物となりました。

琉球犬の特徴

ここからは沖縄県指定の天然記念物である琉球犬の特徴について解説していきます。今回は、体高や体重についてを始めとした4項目をピックアップしていきます。

琉球犬の特徴についてご興味がある方は、参考にしてください。
  • 体高や体重について
  • 性格について
  • 原産地について
  • 舌と爪について

体高や体重について

琉球犬は中型犬です。

体高はオスが49~55cm、メスが46~52cm程度になります。また、体重はオス、メスともに15~20kgですが、それより大きいものもいます。

性格について

性格は人なつっこくておとなしく友好的です。

飼い主に忠実で、勇敢な面があり、縄張り意識が強いところもあります。

こういった特徴から、沖縄の人たちに愛されているのでしょう。

原産地について

原産国は日本です。

琉球犬は沖縄県で生まれた日本犬の一種で、日本で最古の犬種と考えられています。

舌と爪について

琉球犬には、舌と爪に面白い特徴があります。

舌には「舌班(黒い模様)」があり、それが古い犬種の証だとされているのです。

爪はというと、指が6本、つまり爪も6本あることがあります。狼爪といって、狼や縄文犬の形質を残しているのです。

けれども、このような古代の遺伝的特徴を持った琉球犬は、現在、1割ほどしか見られなくなっています。

琉球犬を迎える方法

現在、頭数が減り、天然記念物にまで指定されている琉球犬の子犬を探すのは簡単ではないでしょう。

ここでは、考えられるいくつかの方法をお伝えしようと思います。

信頼できるブリーダーを探す

琉球犬のブリーダーは多くはありません。

けれども、血統や毛色を気にするのなら、信頼できるブリーダーを探す必要があるでしょう。

まずは、琉球犬保存会などに連絡をして、情報を得ることをお勧めします。

ペットショップに問い合わせる

ペットショップで琉球犬を見つけるのは、難しいと思われます。

けれども、大手のペットショップを選んで、全国から情報を得ることも不可能ではないでしょう。

琉球犬を保護している団体や個人を調べる

まずは、琉球犬保存会に連絡をしてみましょう。

あなたが誠意と責任を持って琉球犬を迎えたいと思っているのなら、きっと力になってくれるでしょう。

里親探しの情報などもキャッチできる可能性もあります。

また、琉球犬の飼い方やしつけなどについても、教えてもらえることでしょう。

琉球犬と末永く暮らすためのポイント

家に迎え入れる琉球犬が見つかったら、年をとっても最期まで大切にしてあげましょう。

ここでは、琉球犬と末永く暮らすためのポイントをご紹介します。
  • 散歩を欠かさない
  • 子犬の頃からしつける
  • 健康管理に気を配る
  • 忘れずに予防接種を受ける

散歩を欠かさない

琉球犬は、その特徴の所でご説明したようにもともと狩猟犬であり、野山を駆け回っていた犬です。したがって、普通の犬にも増して十分な運動をさせることがとても大切です。

できれば朝夕2回、リードをつけて一緒に歩いてあげましょう。

近くにドッグランがあれば、自由に駆け回る時間も作ってあげてください。

散歩は、良いしつけのチャンスでもあります。飼い主の言うことをきちんと聞くように促しましょう。

子犬の頃からしつける

他の犬種と同様、子犬の頃からしつけるのが大切です。

「待て」「おあずけ」など、飼い主に従わせたり、犬にとっても楽しい芸を色々教えたりして犬との絆を築きましょう。

成犬になって迎えた場合でも、根気よく愛情を持ってやれば、しつけることは可能です。

健康管理に気を配る

他の犬種と同様、ペットの健康管理に気を配るのは飼い主の役目です。

最近は室内で飼う場合が多いので、衛生面には特に気をつけてください。

食事は栄養バランスを考え、年齢や体調にも合わせて総合栄養食を与えることをおすすめします。

水についても新鮮なものをたっぷりと飲める環境を整えてください。

忘れずに予防接種を受ける

他の犬種と同じように、狂犬病などの予防接種を受けるようにしましょう。

かかりつけの獣医師に相談をして、ワクチンを決めてください。

最近は動物病院のサービスが良いので、予防接種の通知を毎年送ってくれます。

家族に迎え入れる際は琉球犬の特徴を把握しよう

ここまで、琉球犬について、その歴史や特徴、探し方や飼い方などをお伝えしました。

この記事を読んで、もしあなたが琉球犬と家族になりたいと思われたなら、まず、彼らの特徴についての部分をもう一度読み返してください。

狩猟犬として活躍していたけれど、人なつっこくて飼い主に忠実な愛すべき性格の犬であることを忘れないようにしましょう。
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