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かっこいい日本犬にはどんな犬種がある?性格や見た目の特徴も紹介

犬は古くから人間と深い関りを持ち続けてきた動物で、犬種は700~800種類を超えるとも言われています。日本の在来種は「日本犬」と呼ばれ、世界でも人気のあるかっこいい犬種ですが、日本犬の定義や犬種について知っている方は多くないでしょう。

本記事ではそもそも日本犬とは何か、かっこいい日本犬の種類と特徴を紹介していきます。また、外来種が混ざった日本原産の犬種も合わせて紹介します。

この記事を読むことで日本犬の歴史、それぞれの性格や性質、見た目の特徴を知り、かっこいい日本犬の魅力もより深まるでしょう。

犬やペットに興味のある方はもちろん、これから犬を飼おうと思っている方、もしくはすでに飼育されている方もぜひ最後まで読んでください。

そもそも日本犬とは?

日本犬とは古くから日本に住んでいる犬の総称です。犬種は日本犬保存協会の定めた「日本犬標準」として、6つの在来犬種に分けられます。なお、全ての日本犬は、国の天然記念物に指定されています。

・北海道県
・秋田県
・四国犬
・紀州犬
・甲斐犬
・柴犬

これらは1934年(昭和9年)に定められ、日本犬は総じて下記の特徴を備えています。

・日本の気候に適しており、基本的に暑さ、寒さに強い
・狩猟犬として、人間と共に野生動物を狩猟してきた歴史があるため、高い身体能力を持っている
・体、肢、吻はがっしりとしている
・ピンとした前傾の耳、やや三角形の力強い奥目、尻尾はクルリと巻いた巻尾か、前傾の巻かない差尾になる
・気迫と威厳があり、忠実で素朴さを日本犬の性質としている
・個体差はあるが、主人に忠実でよそ者には警戒心があり、番犬に向いている

出典・参照: 天然記念物 日本犬の6犬種|公益社団法人 日本犬保存会

かっこいい日本犬の6つの犬種

ここからは、かっこいい日本犬の犬種を紹介します。それぞれ性格や見た目が違い、個性があります。それぞれの違いを把握し、知識を深めてください。

1:北海道犬

北海道犬は中型犬で、縄文時代に縄文人が東北地方から北海道へ渡るときに持ち込んだマタギ犬(山岳狩猟犬)が、北海道犬のルーツだと言われています。

それ以来ヒグマやエゾジカなどの狩猟に用いられてきました。大手通信会社、ソフトバンクのCMに出て来る犬種としても有名です。

厳しい北海道の寒さに適応するため、密生したフワフワとした被毛が特徴的な犬種です。

2:秋田犬

秋田犬は日本犬唯一の大型犬で、海外でもその知名度は高く有名な日本犬です。日本では「忠犬ハチ公」としても有名で、主人に忠実な犬として良く知られています。

海外によく贈呈されており、アメリカの有名な作家ヘレン・ケラーに2頭、ロシアのフィギュアスケートの金メダリスト、アリーナ・ザキトワにも贈呈されています。

がっしりとした大型犬ならではの風貌が特徴的な犬種です。

3:四国犬

四国犬は主に四国地方(主に高知県を原産)とする、中型の日本犬です。かつては土佐犬と呼ばれていましたが、土佐闘犬と混同されてしまうため、四国犬と呼ばれるようになりました。

元来は四国地方の鹿や猪をかるための狩猟犬として飼育されていました。ニホンオオカミに似ている犬種としても知られています。

山地の激しい狩りにも耐える、しなやかで体力や持久力がある犬種です。

4:紀州犬

紀州犬は紀伊国(現在の和歌山県から三重県南西部)原産の日本犬で、イノシシなどの狩猟を目的とした狩猟犬です。何世紀にも渡ってイノシシ狩りで活躍してきた、まさに狩猟のエキスパートであり、ハンターと連携して獲物を追い詰めます。

現在は多くの一般家庭でペットとして愛されていますが、前述している通り、イノシシの狩猟に関しては「右に出る犬種はいない」と言われるほどのかっこいい犬種です。

5:甲斐犬

甲斐犬は山梨県原産の日本犬です。昭和4年に当時の甲府地方で発見され、その地方にちなんで命名されました。元々は、山梨県南アルプスの山岳地帯で狩猟犬として使用されていた犬種です。愛玩犬としてではなく、本来の姿形を残すという目的で保存が進められてきました。

「甲斐虎」とも呼ばれる独特な虎模様の被毛が特徴的な犬種で、「虎毛犬」とも呼ばれます。

6:柴犬

柴犬は日本犬のなかで唯一の小型犬で、縄文時代から人間と共に共存してきた、日本犬の中でも一番古い、歴史ある日本犬と言われています。

現在、日本で飼育されている日本犬の8割は、柴犬です。諸説ありますが、柴犬の「柴」は雑木の枝から来ており、小ささを思わせる命名です。海外でも人気があり、柴犬の柴をそのままローマ字にした「Shiba」という名前で呼ばれています。

小さくて可愛いながらも威厳がある素朴な佇まいは、小型犬ながら日本犬の特徴をしっかりと兼ね備えており、かっこいい日本犬です。

北海道犬の特徴

ここからは北海道犬の特徴について解説していきます。今回は、性格・見た目をピックアップしていきます。

北海道犬の特徴についてご興味がある方は、参考にしてください。
  • 性格について
  • 見た目について

性格について

元来大型の獣にも立ち向かう狩猟する犬種ですので、勇猛で大胆、怖いもの知らずです。狩猟犬として人間と行動するので、飼い主にも忠実です。

また、育ってきた気候柄か寒さに強く、粗食に耐える我慢強さも持ち合わせています。総じて、勇敢さと忠実さを併せ持つかっこいい犬種と言えるでしょう。

以上のように飼い主には強い忠誠心を見せますが、それ以外の人に対しては警戒心が強くなる傾向があります。子犬のころから無理のない範囲で、他の犬や人に触れさせる機会を作りましょう。

見た目について

子犬のころは丸くて可愛らしい体型ですが、成犬になると筋肉質で丈夫な体つきになります。
また、前胸部が発達しているので重心が低く、他の日本犬よりがっちとしたかっこいい印象を受けます。

寒さに対応しているため、小さい厚めの耳と密集した被毛を持っています。この被毛硬く長い毛と、柔らかく短い毛の二重構造(ダブルコート)になっています。毛色は赤毛が多く、他にも白毛、黒毛、胡麻毛、虎毛があり、日本犬の中では多様な毛色を持っています。

秋田犬の特徴

ここからは秋田犬の特徴について解説していきます。今回は、性格・見た目をピックアップしていきます。

秋田犬の特徴についてご興味がある方は、参考にしてください。
  • 性格について
  • 見た目について

性格について

亡くなった主人をずっと渋谷駅で待ち続けていた「忠犬ハチ公」で知られている通り、主人に非常に忠実で、番犬として適性が高いです。また、知的で温和でもあります。

上記の性格は飼い主になどの限られた人に発揮される性質があり、よそ者に対しての攻撃性が強く、威圧的な態度をとることもあるようです。飼う際は、しっかりとした調教が必要になる日本犬です。

見た目について

大型犬なので重厚感があり、胴体、肢、吻はがっしりとしています。北海道犬と同じく二重構造の被毛を持ちます。また、狩猟犬や闘犬として飼育されてきた歴史があるため、身体能力が高いです。大型犬らしい、かっこいい日本犬と言えます。

毛色は赤毛が多く、次いで白毛、虎毛となります。尻尾の気は他の部分より長めです。

四国犬の特徴

ここからは四国犬の特徴について解説していきます。今回は、性格・見た目をピックアップしていきます。

四国犬の特徴についてご興味がある方は、参考にしてください。
  • 性格について
  • 見た目について

性格について

飼い主に忠実で、勇敢な性格です。忠誠心が強いので、群れを守る傾向があります。一方でよそ者には攻撃的な一面もあるため、散歩中には注意しなければなりません。犬の気持ちを無視して不用意に近づくと攻撃的になることもあるようです。

幼少期から飼い主がしっかりと色々な場所や音に慣れさせ、社会化させることが必要です。

見た目について

骨太でしなやかな体格です。軽い犬と形容され、動作は俊敏です。足場の悪い山地でもバランス良く動ける骨格を持ちます。

日本犬の中でも特に素朴と言われることもあり、ニホンオオカミと間違えられるほど、似ている日本犬でもあります。この素朴さがかっこいい日本犬です。体毛は胡麻毛が多く、その中でも赤胡麻、黒胡麻と区別されています。

紀州犬の特徴

ここからは紀州犬の特徴について解説していきます。今回は、性格・見た目をピックアップしていきます。

紀州犬の特徴についてご興味がある方は、参考にしてください。
  • 性格について
  • 見た目について

性格について

猪1頭を倒すほどの勇猛さ持ち、性格は荒い傾向があります。

警戒心が強く、しつけを怠ると攻撃的な性格になり、よそ者に嚙みついたりすることもあるため、飼育する際は飼い主がしっかりとしつける必要があります。しっかりとしつけをすれば、優秀な番犬となり、子供のいる家庭でも飼える犬になります。

家族以外の人や、他の犬とたくさん接することでその強い警戒心を軽減させられます。また、運動は十分にさせ、ストレスを解消させましょう。

見た目について

体つきも日本犬らしくがっちりとしていて、均整の取れた体格を持ちます。狩猟が得意なのも合わさって、かっこいい犬種だと言えます。

紀州犬の見た目で一番の特徴は、その目でしょう。ハマグリの目とも言われ、目頭から目じりまで、下側がわずかにカーブしている目はかわいらしいです。毛色は白毛、赤毛、胡麻毛とありますが、ほとんどが白色なのも特徴的です。

甲斐犬の特徴

ここからは甲斐犬の特徴について解説していきます。今回は、性格・見た目をピックアップしていきます。

甲斐犬の特徴についてご興味がある方は、参考にしてください。
  • 性格について
  • 見た目について

性格について

「一代一主」の気質を持つと言われ、飼い主以外に心を開かず一人の飼い主にのみ懐くとも言われており、忠誠心が非常に高い犬種と言われています。

また、狩猟犬なので警戒心も高いです。そのため、屋外飼育するとますますその警戒心を高めてしまうので、できるだけ室内で飼育し安心させてあげてください。

やはり警戒心が高い犬種ですので、誰にでも懐くような犬にはなりにくいことは覚えておきましょう。

見た目について

大きさは全高50センチと中型の日本犬の中では最小ですが、精悍で引き締まった顔つきで、野性的な見た目を残すかっこいい犬種です。

何よりの特徴は「甲斐虎」とも言われるその虎毛でしょう。「黒虎」「赤虎」「虎」の3種類があり、一番多いのは黒虎で、黒い被毛に薄茶色の虎模様が入っています。この虎毛は、山で狩りをするときの保護色としての役割もあります。

柴犬の特徴

ここからは柴犬の特徴について解説していきます。今回は、性格・見た目をピックアップしていきます。

柴犬の特徴についてご興味がある方は、参考にしてください。
  • 性格について
  • 見た目について

性格について

日本犬らしい、勇敢で大胆な気質を備えています。好奇心旺盛で自立心も強いです。警戒心も強いので番犬としても優秀です。

頭も良く洞察力が高い柴犬は、人間の心を読むと言われ、オスは外へ向かう傾向が強く、メスは家族の気持ちを汲み取る傾向があると言われています。

警戒心を減らすには、やはり幼いうちから他の犬や人間と触れさせ、社会化させることが重要です。

見た目について

小型犬なので、全高は38センチ前後です。小柄ですがバランスの取れた体格で、頑丈な筋肉と骨格を持っています。メスよりもオスの方がやや体が大きいです。

毛色は赤毛、黒毛、胡麻毛が主な毛色で、稀に白毛がいます。全ての毛色に裏白と呼ばれる白色(腹、足の裏や尾の裏側)が入ります。

豆柴犬と呼ばれている個体もいますが、あくまで特に小柄な柴犬をそう呼んでいるだけであり、独立した犬種ではないので注意が必要です。

外来種が混ざった日本原産の5つの犬種

日本原産の犬の中には、外国の犬と交配されて誕生した犬種がいます。それらの犬種にもかっこいい犬種がいますので、そちらを紹介していきます。

1:土佐闘犬

土佐闘犬は四国犬にルーツがある犬種で、その名の通り闘犬用に海外の獰猛な大型犬と交配して作られた犬種です。

その歴史は14世紀頃、土佐藩にて藩士の士気を高めるために、四国犬を用いた闘犬が盛んに行われました。その後四国犬に、イングリッシュ・マスティフ、セント・バーナード、イングリッシュ・ブルドッグ、グレート・デーンなどを交配し、土佐闘犬が作られました。

見た目の特徴としては四国犬の要素はほぼなく、筋肉質で顔はマスティフにそっくりで、洋犬のかっこいい部分を持つ犬種です。毛色は赤毛、黒毛、虎毛色などがあります。

性格は闘犬として作り出されたのもあり、しっかりとしつけなければ人を襲うことも度々ある獰猛な犬種です。イギリス、フランス、ドイツなどでは危険犬種として指定され、口輪の装着など厳重な管理が義務付けられています。

飼育するのであれば飼い主がきちんと管理しましょう。

2:アメリカン・アキタ

アメリカン・アキタは秋田犬にルーツを持ちます。第二次世界大戦後、アメリカ兵が秋田犬をアメリカに持ち帰り、シェパードやマスティフと交配されました。その結果、秋田犬とは違うアメリカン・アキタが誕生しました。

見た目はがっしりとして骨太な体格を持った、重量感のあるかっこいい大型犬です。毛色は赤、白、フォーンなど様々です。

性格は人懐っこく優しい性格で、従順で勇敢な犬種です。飼育は可能ですが大型犬故、運動量も多いので、散歩や運動、食事など、ある程度手間のかかる犬種と言うことを覚えておきましょう。

3:狆

狆は「ちん」と読み、日本原産の小型犬です。歴史は、朝鮮から日本の宮廷に献上された犬が狆の祖先と言われています。徳川綱吉が江戸城で室内犬として飼っていました。

見た目の特徴は、まずその絹糸のような長い被毛が目を引きます。マズルはとても平たく、横に広い顔つきです。長い毛はしっかりとブラッシングしないともつれることもあるため、注意が必要です。

性格は元々愛玩犬として作られており、大人しく興奮しすぎないので室内飼育に向いた性格です。かっこいいというよりは、かわいく愛くるしい犬種と言えるでしょう。

4:日本スピッツ

日本スピッツの起源は1920年頃に、シベリアから日本に渡来したジャーマン・スピッツが起源であると言われています。

特徴は何と言っても豊富でフワフワな真っ白な被毛です。首から前胸にかけては大変美しい毛並みですが、春になると大量の毛が抜け落ちます。また、尖った吻が特徴的な犬種です。

性格は温和で明朗・利口ですが、反面、神経質でストレスと溜めやすいとされています。飼育するのであれば、静かな環境を用意してあげる必要があります。

5:日本テリア

日本テリアは家庭犬として作られた犬種で、非常に短毛な被毛と小柄ながらスマートで引き締まったかっこいい身体を持つ犬種です。また、その被毛は黒い頭と白い体が特徴的です。

1700年代にオランダより長崎に渡来したスムース・フォックス・テリアを祖として小型犬を配し、改良したものです。その後主に神戸や横浜などの港町で、抱き犬としてかわいがられ「お雪」「ミカド・テリア」などという愛称で親しまれたそうです。

性格は機敏で活発です。明るくはつらつとしている姿は、見た目通りのかっこいい犬種ですね。ただ、やや怖がりなところもあるようです。

かっこいい日本犬について知ろう

日本犬の種類や特徴・性格、日本犬の他にも外来種が混ざった犬種も紹介しました。これから飼育を検討している方も、すでに飼われている方も「日本犬」について新たな発見があったのではないでしょうか。

日本犬はかっこいいだけではなく、我が国で古くから生まれ、共に歴史を歩んできた相棒とも言える存在です。そんな彼らに対する知識を深めることは、日本人にとって大切なことと言えるでしょう。

また、犬を含めペットを飼うのであれば、それは全て飼い主の責任となります。動物のせいにするのはもってのほかです。環境やしつけの仕方など、しっかりと学んだ上で飼育してください。

本記事を参考に、これらからの日常生活においての、日本犬に対する意識や接し方を変えてみましょう。
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