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スネークヘッドの種類はどれくらい?特徴やサイズなどをそれぞれ紹介

「熱帯魚を飼ってみたいけど、どの魚がいいのか分からない」
「迫力のある熱帯魚を飼育してみたい」
「スネークヘッドを飼ってみたい」
近年、熱帯魚の飼育の人気は高まりつつありますが、初めての飼育は不安になったり迷うことも多いのではないでしょうか?

本記事では、飼育しやすい熱帯魚として人気のスネークヘッドについて、その特徴や種類、サイズや飼育方法などを詳しく紹介します。

この記事を読むことで、熱帯魚の飼育でスネークヘッドを選ぶべき理由や、種類、飼い方について知り、あなたの熱帯魚選びや飼育生活に大いに役立つでしょう。

熱帯魚の飼育やスネークヘッドに興味のある人は、ぜひ参考にしてみてください。

スネークヘッドの特徴とは?

スネークヘッドは、日本では雷魚と呼ばれる熱帯魚で、スズキ目タイワンドジョウ科に分類される魚です。細長い体型で、泳ぎが早いのも特徴的です。

種類にもよりますが、迫力がある熱帯魚で人にもなつきやすいスネークヘッドの特徴をここで紹介します。

種類の多いスネークヘッドですが、まずは大まかな特徴を一緒に見ていきましょう。

スネークヘッドに見られる生態や性格

スネークヘッドの生息域は広範囲にわたり、主な分布域はユーラシア大陸です。ロシアや中国、パキスタン、インド、スリランカから東南アジアに生息している種類もいます。

もともと日本には生息していませんでしたが、カムルチー、コウタイ、タイワンドジョウの3種類が国内に移入され、現在も生息が確認されています。

穏やかな流れの河川や湖の水底で生活している種類も多くいます。体表が色彩鮮やかで人懐っこい性格のため、一時はスネークヘッドブームを巻き起こしました。

細長い円筒状の魚体で、背ビレと尻ビレの付け根が長く、特に背ビレは魚体の半分以上もあります。体長は20cm〜100cmの小型から大型まで種類によって様々です。

スネークヘッドの平均寿命

スネークヘッドは人馴れしやすく、丈夫で飼育がしやすいことから人気の熱帯魚です。

スネークヘッドは種類が豊富なため寿命は異なりますが、自然界での寿命は5〜10年程度と言われており、一般的な家庭水槽であれば5〜7年程度の寿命であることが多いようです。

小型のレインボースネークヘッドや、ドワーフスネークヘッドなどの種類ほど短く、10年以内に寿命を迎えることが多い一方で、カムルチーなどの大型の種類ほど寿命が長く中には20年以上も生きる個体も確認されています。

また興味深い生態としては、口から酸素を取り込む空気呼吸ができるため、酸素の少ない場所でも生活できて比較的丈夫と言えます。

スネークヘッドは繁殖するの?

スネークヘッドは自然繁殖しますが、一般的な家庭水槽内での繁殖はかなり難易度が高く、ほとんど繁殖例はありません。

スネークヘッドは人なつっこい性格と同時に獰猛な一面も持っているため、同種間で激しく喧嘩してしまい繁殖できないからです。

ぺでの混泳がうまくき、自然な繁殖行動に成功して場合、産卵の前兆が見られます。メスの腹部が膨らみ、オスがメスに対してエラを広げてアピールします。

産卵は夜中に行われることが多く、産卵直後にオスが稚魚を口の中に入れて守りながら育てます。

スネークヘッドの販売価格

スネークヘッドはホームセンターなどの一般店ではまだ取扱いが少なく、価格帯は10cm以下の個体なら2,000円前後で流通し、個体が大きくなるほど高価になります。

比較的入手しやすい種とはなりましたが、専門店でも取扱いのない店舗もあり、流通のタイミングを逃してオフシーズンになると数ヶ月ほど販売されなくなります。

近くのショップで取扱いがない人は、ネット通販でも購入できます。スネークヘッドは移動時の高水温には弱いので、信頼できる店から購入しましょう。

スネークヘッドの種類

スネークヘッドにはたくさんの種類があり、体型や色彩、寿命も種によって異なります

ここではスネークヘッドの豊富な種類の中から、厳選した40種のスネークヘッドを紹介します。

それぞれの種の違いを一緒に見ていきましょう。気になる種類があったらぜひ詳しく調べてみてください。

オセレイトスネークヘッド

インドネシアに生息するオセレイトスネークヘッドは、青色の体色を基調として、黄色やオレンジ色で縁取られ黒色の斑点が入っています。

遊泳性が高い種なので、飼う際には大きめの水槽を用意すると良いでしょう。最大体長は40cmにもなります。

ハーコートスネークヘッド

ハーコートスネークヘッドは、ミャンマーにあるイントレー湖の固有種です。

イントレー湖に生息しているドワーフスネークヘッドと非常によく似ていることから、長らく同一視されていました。最大体長は約20cmで、2,000〜4,000円ほどの値段で取引きされています。

灰色や褐色を基調とした魚体の色で、ヒレの縁の色がオレンジになることが特徴的です。

コウタイ

中国や台湾、石垣島に生息するコウタイは中国から帰化した品種で、中国名では七星魚といいます。

体長は約30cmで、500〜1,500円で取扱われています。体には横縞が入っており、散らばった白い点々が美しい品種です。

コウタイは他のスネークヘッドと比べて腹ビレがないことも特徴的です。

ドワーフスネークヘッド

ドワーフスネークヘッドは、インドネシアに分布する小型のスネークヘッドで、体色や模様の個体差が大きく、コレクション性も楽しめる品種です。

体長は約20cmで、1,000〜3,000円ほどで取引きされています。人工の飼料を餌付けしやすく、水質の変化にも強いので、初心者の人にもおすすめです。

ただし、気性が荒い性格なので、混泳は難しくなります。遊泳力が高いので、広めの水槽で飼育してあげましょう。

ドワーフアッサムスネークヘッド

インドアッサム地方に分布するドワーフアッサムスネークヘッドは、普通のドワーフスネークヘッドに比べ、頭部にはまだら模様が入り、茶色をベースとして魚体の表面が緑がかった品種です。

成魚の体長は約20cmほどになります。

ヒマラヤンドワーフスネークヘッド

その名の通りヒマラヤ地方に分布しているヒマラヤンドワーフスネークヘッドは、全体的に普通のドワーフスネークヘッドより暗褐色が強く、顎下部分と下ビレが濃いブルーが特徴です。

成魚体長は約18cmほどになり、ショップに置いてあることはそれほど多くありません。

ドワーフスネークヘッドベンガルオレンジ

タイなどに分布しているとされているドワーフスネークヘッドベンガルオレンジは、背ビレや尾ビレの端が鮮やかなオレンジ色の魚体で、背の部分の横縞がドワーフより細くて本数が多いのが特徴の品種です。

成魚の体長は焼く18cmほどになり、人なつっこい性格ですが神経質な一面もあります。

レインボースネークヘッド

インドに分布しているレインボースネークヘッドは、魚体の色が派手で美しい品種で、オレンジ、ブルー、グリーン、茶色が入っています。

体長は20cmと小型で、3,000〜5,000円で取引きされています。スネークヘッドの中でも底棲型でじっとしているため、60cmの水槽で飼育できます。

水槽には流木や水草などの隠れ家を入れてあげると良いでしょう。捕食が苦手なので、餌不足にならないよう、日頃から注意するようにしましょう。

ブルーレインボースネークヘッド

ブルーレインボースネークヘッドは、美しいブルーの体色を持つレインボースネークヘッドの種類の1つです。

体長は約20cmほどの小型のスネークヘッドです。その他の色合いは、グリーン、オレンジ、茶色と華やかで美しい体色が特徴的です。

丈夫で飼育がしやすいことから、初心者の人にもおすすめのスネークヘッドです。

ブルームーンレインボースネークヘッド

アフリカンスネークヘッド

アフリカンスネークヘッドはその名の通り、アフリカ大陸全土に生息しており、スネークヘッドの中でも特に魚体が細長く、鼻先に鼻管を持つ特徴がある品種です。

魚体の色は灰色から褐色で、遊泳性はそれほど高くありません。最大体長は約40cmで1,000〜3,000円で取引きされています。

アフリカンシェブロンスネークヘッド

西アフリカに生息するアフリカンシェブロンスネークヘッドは、小〜中型のスネークヘッドで、赤い目、細長い魚体に赤みを帯びた茶褐色の体色が特徴的な品種です。

最大体長は20〜30cmで、比較的入荷量の少ない品種です。人工飼料に餌付かせることも可能ですが、同種間で争うため基本的には単独飼育が望ましいでしょう。

ブロードバンドスネークヘッド

インドに分布しているブロードバンドスネークヘッドは、背部にある太いバンド模様から、別名ファイブストライプスネークヘッドとも呼ばれています。

最大体長は約25cmの小型で、焦げ茶〜淡い褐色のシックな体色が魅力的です。遊泳性は低くあまり泳ぎまわらずに着底している事が多く、静かな物陰を好みます。

飼育は一般的なスネークヘッド同様、単独飼育が望ましいでしょう。

スーパースネークヘッド

アイスファイヤースネークヘッド

ミャンマーに生息するアイスファイヤースネークヘッドは、青色の体色を基調として、ヒレの縁と目の周囲とが赤色に染まり、コントラストが美しい品種です。

2009年に日本に輸入されたため比較的新しく、最大体長は約30cmで7,000〜10,000円という高値で取引きされています。

認知が新しいため不明点もまだありますが、他のスネークヘッドと同様の飼い方で問題ありません。

ファイヤーバックススネークヘッド

ラオスに生息するファイヤーバックススネークヘッドは、赤褐色の体色を基調として、ヒレの縁が朱色に縁どられる色鮮やかな品種です。

最大体長約25cmと小型なものの、認知が新しくまだ入荷される量が少ないため、8,000〜10,000円という高値で取引きされています。

チャンナプルクラ

ミャンマーに生息しているチャンナプルクラは、別名ブルームーンレインボースネークヘッドとも呼ばれ、体側と東部に黒班が点在し、全体的にエメラルドグリーンに発色する美しい品種です。

デリケートな種類が多い青系スネークヘッドの中では比較的丈夫で、神経質なところがなく、人工飼料にも慣れやすいため飼育しやすいと言えます。

7〜8cmの稚魚が販売されていることが多く、最終的には30cm程度まで成長します。

チャンナメラノプテルス

ボルネオ島のサンピット川に分布しているチャンナメラノプテルスは、細長い円筒形の体型に鋭い歯と大きな口を持つ品種です。

成魚になると体に白く縁取られた黒い鱗が出現し、体の腹側が黄色味を帯び各鰭は黒く染まります。産地による色彩などのバリエーションが多く、近年になって注目を集めています。

最大体長は70cm以上にもなる大型種です。

チャンナアンフィべウス

ブータンやインドに生息するチャンナアンフィべウスは、全身が淡いブルーに覆われた非常に美しい品種です。

全身にバイオレットスネークヘッドの頭部にあるような模様が広がっており、日本への入荷が非常に少ないとされている大変貴重なスネークヘッドです。

チャンナオルナティピンニス

チャンナオルナティピンニスは、見た目がチャンナプルクラにそっくりで飼育法も似ており、黒い斑点の大きさが大きい方がチャンナオルナティピンニスです。

ミャンマーに生息しているチャンナオルナティピンニスは、体色の青みが強いことから、別名スーパーブルームーンスネークヘッドとも呼ばれている品種です。

大きさは約30cmで、8,000円程度で取引きされています。低水温に強く、高水温に弱い傾向があり、神経質で人工飼料にも慣れにくい傾向があります。

チャンナSPガロ

インドに分布するチャンナSPガロが、採集地であるガロヒルと呼ばれる丘陵地の地名から名付けられており、インドエメラルドグリーンSHと言う名前でも知られています。

ブルームーンギャラクシーやスチュワートにも似ていますが、頭部が大きく全体的に重量感があり、体の半分が青く染まることも特徴的です。背鰭と尻鰭のエッジは白色となっています。

細長い円筒形の体型に鋭い歯と大きな口を持ち、アジアとアフリカに生息する雷魚の仲間で、最大体長は約30cmほどです。

レッドスネークヘッド

別名ジャイアントスネークヘッドとも呼ばれているレッドスネークヘッドは、スネークヘッドの品種の中でも最大の大型種です。

最大体長は1m30cmをも超え、幼魚期の体色は赤い色ですが、成長とともに黒色へと変化していきます。幼魚期にレッドスネークヘッドを飼って、成長してから飼いきれなくなる可能性もあるので注意が必要です。

生息域は東南アジアですが、その魚体の大きさから釣りのターゲットとしても人気があり、レッドスネークヘッドを釣れるツアーも人気があります。

ブラックスネークヘッド

ブラックスネークヘッドは、東南アジアに分布するスネークヘッドの仲間の品種です。

体長は約40cmほどで、名前の似ているブラックダイヤモンドスネークヘッドや、英名は同じブラックスネークヘッドのブラックトーマンとも別種のようです。

コブラスネークヘッド

インドやスリランカ、東南アジアに生息するコブラスネークヘッドは、最大体長が約90cmにもなる、スレンダーな体形の大型種です。

魚体の色が幼魚期は青色を帯びており、成長とともに褐色に変化していきます。1,000〜2,000円で取引きされており、スネークヘッドの中でも気性が荒い品種なので、飼育する場合は単独飼育が望ましいでしょう。

タイワンドジョウ

タイワンドジョウの原産地は中国やフィリピンなどで、ドジョウという名前はついていますが、実は本来のドジョウとは関係がありません。

現在は日本に生息しているスネークヘッドの種類の1つで、20〜60cmほどに成長します。

国内では沖縄県や香川県などの河川で見られることが多いようです。見た目はカムルチーとよく似ており、日本では一緒くたに雷魚と呼ばれています。

背鰭軟条の数が40〜44と、カルムチーが45〜54なのに対して少ないことが特徴的です。

バイオレットスネークヘッド

インドやバングラデシュなどに生息するバイオレットスネークヘッドは、最大体長が約80cmにまでなる非常に色鮮やかな大型種です。

魚体の色は黄色や青色、紫色が混ざり合った美しい色合いで、5,000〜12,000円ほどで取引きされています。

鑑賞性は非常に高いものの、バイオレットスネークヘッドはデリケートな気質も持つ大型種であることから、初心者の人が飼うには少しハードルの高い品種です。

アンフィべウススネークヘッド

別名チャンナアンフィベウスとも呼ばれているアンフィベウススネークヘッドは、一部では幻のスネークヘッドとも言われ、今までほとんど輸入されていない希少種です。

ブータンやインドに生息するアンフィベウススネークヘッドは、最大体長は約90cmと大型で、なんと100,000〜300,000円で取引きされるほど価値の高い品種です。

魚体の色は淡い青色を帯びており、暗色の斑点が全身に入っていて、非常に鑑賞性が高い品種とされています。

マルリウス

マルリウススネークヘッドとも呼ばれ、学名はコブラスネークヘッドと同様でまだ研究を進めている最中の品種です。

パキスタンから東南アジアに生息しており、最大体長は約1mを超えるほどの大型種で、2,000〜7,000円で取引きされています。

かなりの大型種で気性も荒いことから、単独飼育が基本的に行われています。

カムルチー

中国や朝鮮半島に生息するカムルチーは、大型種で日本では雷魚と呼ばれており、まれに1mを超えるほど成長します。

魚体には菱形に見える暗色の模様が入っており、魚体の色は背側が緑色を帯びた褐色で腹側は白色です。大型で引きが強いため釣りのターゲットとして人気があります。

カムルチー専用の竿も販売されるほど、釣果として狙う人は多いようです。

イザベラ

イザベラスネークヘッドは、体中心のブロック模様と白色の斑点模様が特徴的な品種です。

イザベラスネークヘッドは原産地によって発色の具合には大きな差があるので、通常は成長に伴って腹部が橙色に変化していきますが、幼魚のうちから地域によっては強い橙色を発色している個体も存在します。

コブラスネークヘッドと本種は非常に血縁関係が近しいですが、コブラスネークヘッドと比べて流通量が少ないため、かなりの値段差があり、8,000〜12,000円ほどで取引きされます。

全長は約1mにもなる大型の品種です。

スチュワートスネークヘッド

ネパールやインドに生息するスチュワートスネークヘッドは、輝くような薄い青色の発色が美しい品種です。

最大体長は約30cmにまでなり、3,000〜6,000円ほどで取引きされています。

スチュワートスネークヘッドは美しい外見とは裏腹に、神経質な性格と高い遊泳性を持っているので、なるべく大きな水槽でストレスなく泳げる環境を作ってあげましょう。

ブータンスチュワートスネークヘッド

その名の通りブータンに分布するブータンドワーフスネークヘッドは、体表、目下や顎周辺が青みがかっており、各ヒレのエッジも鮮やかな品種です。

成魚体長は約20cmほどとされ、見た目はニューレインボースネークヘッドのドワーフ版のような印象です。

アーモンドスネークヘッド

パキスタンからインドネシアの地域に生息するアーモンドスネークヘッドは、他の品種より鼻先が細長い特徴を持っている品種です。

幼魚期は、魚体が黄色を基調として体に黒色の縞模様が入っていますが、成長するにつれて失われていきます。他のスネークヘッドの品種よりも気性が穏やかな個体が多い傾向にあるため、混浴が成功しやすい品種です。

最大体長は約40cmで、500〜1,000円ほどで取引きされています。

インディアンスネークヘッド

アフガニスタンやパキスタン、ミャンマーからチベットなど幅広い地域に生息しているインディアンスネークヘッドは、魚体の色が産地によってバリエーション豊富に異なります。

最大体長は約30cmで、700〜1,500円ほどで取引きされています。インディアンスネークヘッドは、スネークヘッドの中でも特に気性が荒い方なので、一般的には単独で飼育されます。

ブルームーンギャラクシースネークヘッド

ブルームーンギャラクシースネークヘッドは、状態よく飼育すれば非常にきれいな青色の褪色となる品種です。

最大体長は25〜30cmと小型で入荷自体があまり多くなく、10cm程度の個体で8,000〜10,000円程度で取引きされています。

ブルームーンギャラクシースネークヘッドは高水温に弱く、細かい水温調整が必要な点が注意すべきポイントです。気性が荒い性格なので、混浴は基本的に行わない方が良いでしょう。

バーミーズレッドフィンスネークヘッド

ミャンマー原産のバーミーズレッドフィンスネークヘッドは、尾ビレの縁が赤やオレンジに色づくことから、別名レッドフィン、オレンジフィンとも呼ばれています。

大きさは約30cmの小型で、10cmの個体で4,000〜5,000円ほどで取引きされています。

見た目はアイスファイヤースネークヘッドやドワーフスネークヘッドのベンガルオレンジに色彩が似ていますが、価格が低い傾向にあります。近年輸入されるようになった品種なので、まだまだ不明点も多く注意が必要です。

バンカスネークヘッド

インドネシアやマレーシアに生息するバンカスネークヘッドは、成長期の見た目がアーモンドスネークヘッドとよく似ている品種です。

バンカスネークヘッド幼魚期は赤褐色の体色に暗色の班模様が入りますが、成長とともに失われてアーモンドスネークヘッドに似てくるのです。

最大体長は約30cmで500〜1,000円で取引きされている小型種ですが、幼魚期は特にデリケートなので飼育する際は水質によく注意してください。

雷魚

雷魚の仲間は、蛇のような頭を持っていることから、英名ではスネークヘッドと呼ばれています。

日本で雷魚と呼ぶ場合は、カムルチー、タイワンドジョウ、コウタイの3種を指します。日本では全国的に分布しており、中流から下流の流れが緩やかなところや、野池などに生息しています。

サイズは種によって異なりますが、一般に稚魚が1,000〜1,500円程度で取引きされています。

ロイヤルトーマン

マレーシアやインドネシアに生息するロイヤルトーマンは、産地によって魚体の色や模様の違いが大きいものの、幼魚期は黄色を帯びる体色が、成長するにつれて褐色から黒色へと変化していくのが特徴的です。

イエロートーマンという別名で販売されていることもあり、最大体長は約70cm、4,000〜8,000円で取引きされています。

エンペラースネークヘッド

インドの固有種であるエンペラースネークヘッドは、幼少期の見た目が似ているため、以前はジャイアントスネークヘッドと同一視されていた品種です。

幼少期はよく似ていますが、エンペラースネークヘッドが成長すると青色や灰色が強く出るようになります。

最大体長は約1mを超える大型種で、5,000〜10,000円で取引きされています。

イワラジスネークヘッド

ミャンマーに分布するイワラジスネークヘッドは、イワラジの名でよくしられきましたが、現在はチャンナパナウとして流通しています。

イワラジスネークヘッドはインディアンスネークに似ているが、本種の方がやや平坦な顔つきをしています。最大体長は約30cm前後とされ、飼育しやすい品種です。

ブロッチドスネークヘッド

アフリカ大陸の中〜西部に分布するブロッチドスネークヘッドは、アジアに生息するスネークヘッドと比べて、長い鼻管が特徴な品種です。

魚体の色は派手ではありませんが、体側に並ぶブロッチが美しい種です。

見た目が似ているアフリカンスネークヘッドと比べて本種の方がやや吻が短く、頭部に丸みのある点と背ビレ基部と腹部に黒い斑紋が入る点で区別できます。

しかし、ストレスを感じると体色を変化させてしまうので判断は難しいとされ、区別されずに流通している場合もあります。

丈夫で飼育しやすい種ですが、気性の荒い性格のため単独飼育が望ましいでしょう。

タイワンドジョウ

スネークヘッドの飼育に必要なもの

ここまで色々な種類のスネークヘッドを見てきましたが、何か気になる品種はありましたか?

体色がバリエーション豊富で、比較的人になつきやすいスネークヘッドですが、飼育する上で用意する必要があるものを紹介します。

スネークヘッドの飼育を検討している人はぜひ参考にしてみてください。
  • ろ過フィルター
  • 水槽
  • ヒーター
  • カルキ抜き
  • 照明

飼育に必要なもの①ろ過フィルター

スネークヘッドは肉食魚なので、比較的水を汚しやすい品種です。

定期的にフィルターを交換する必要があるため、ろ過フィルターを購入する際は、ろ過能力が高くメンテナンスがしやすい上部フィルターが良いでしょう。

スポンジ部分を洗うだけでよく、水槽に手を入れずに手軽に行えます。

飼育に必要なもの②水槽

小型のスネークヘッドであれば60cmの水槽でも飼育が可能ですが、それ以上大きなスネークヘッドの品種は、90cm以上の水槽が必要です。

またスネークヘッドはとても強い力を持っており、獰猛な性格の種もいるため、目を離した隙に水槽から飛び出してしまうことがあります。

必ず水槽の蓋が必須で、動かないように重りをつけましょう。スネークヘッドの成長速度はかなり早いので、選んだ品種がどれくらい成長するのかを必ず事前に確認してください。

飼育に必要なもの③ヒーター

スネークヘッドは比較的、低水温に強い種ですが、ヒーターがないと弱ってしまいます。

購入する際は必ず温度調整の機能と、安全カバーのついているヒーターを選ぶようにしてください。目安のW数は、60cmの水槽で150W、90cmの水槽で300W、120cmの水槽で500Wが必要です。

中でも温度の設定がしやすいサーモスタット付きヒーターをおすすめします。

飼育に必要なもの④カルキ抜き

水道水は有害な塩素を含んでいるので、カルキ抜きを使用して取り除く必要があります。

スネークヘッドの飼育において特別こだわる必要はありませんが、カルキ抜きはアクアリウムメーカ各社から様々な特徴の商品が出ているので、価格や品質を見て選びましょう。

飼育に必要なもの⑤餌

スネークヘッドは、非常によく食べる肉食魚です。

生餌を好み、ミルワームやイトミミズ、アカムシなどをよく食べますが、人工飼料慣れもする魚です。管理の手軽さや栄養のバランスも考えると、飼育の際は人工飼料に慣れさせるのをおすすめします。

小さい段階では生き餌を与えて成長させ、大きくなるにつれて肉食魚専用の人工餌であるカーニバルやクリルなどに慣らせていきましょう。

飼育に必要なもの⑥照明

スネークヘッドの飼育に必要な照明は、一般的なLEDライトで問題ありません。

照明の光には、鑑賞性の向上だけではなく、魚のバイオリズムを整えたり、餌への反応を高めたり、繁殖を促したりといった様々な効果があります。

室内では十分な日光を取り込むのは難しいため、照明を使用すると良いでしょう。

スネークヘッドの飼育方法

これまでスネークヘッドの種類や飼育に必要なものについて紹介してきましたが、ここではいよいよ具体的な飼育方法について紹介します。

スネークヘッドは比較的丈夫で、初心者でも飼育がしやすい熱帯魚です。

熱帯魚やスネークヘッドの飼育に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

スネークヘッドを入手する

まずはお気に入りの種類のスネークヘッドを入手しましょう。

スネークヘッドを入手する場合は、種類によって実店舗か通販サイトを利用することをおすすめします。

人気のあるレインボースネークヘッドや、ドワーフスネークヘッドなどの種類は、ショップ店舗でも簡単に購入できます。

中には輸入が少ない種類や、レアな希少種は実店舗にない場合もあるので、そのような場合はネット通販を利用しましょう。通販サイトはチャームが有名で、その他に熱帯魚専用通販のトロピランドなどもあります。

小型種と大型種でレイアウトを変える

小型種と大型種のスネークヘッドは、水槽のレイアウトを変えましょう。

小型種はアクセサリーや底砂など凝ったレイアウトも可能ですが、大型種の場合はシンプルなレイアウトにまとめることをおすすめします。

大型種は、ふとした拍子に流木や石などにぶつかって怪我する可能性があるからです。また小〜中型を混泳させる際に底砂を入れると、メンテナンス性が悪化するので、ベアタンクで管理すると良いでしょう。

十分にバクテリアを繁殖させる

水槽やその他の機器を設置したら、カルキ抜きした水と、バクテリアを繁殖させるためにパイロットフィッシュを入れます。

バクテリアは水質を保つ役割があるので、1週間ほど空回しをした後に、検査キットなどで水質を調べましょう。そこで問題がなければスネークヘッドを水槽へ入れます。

水質が安定するまでに水換えをまめに行いましょう。淡水水槽の場合は1ヶ月ほど時間がかかります。

水槽の水換えを週に1回行う

スネークヘッドはよく食べる大食漢なので、水槽の水が汚れやすく、適宜水換えする必要があります。

水換えの頻度は環境によって異なりますが、基本的に時々餌をあげてろ過能力や水量も問題なければ、週に1回、3分の1程度の水換えで良いでしょう。

フィルターをこまめに掃除していれば、生物ろ過がよく働きますが、フィルターを掃除せずに水換えばかりしていても、フンによる目詰まりなどが起こり生物ろ過機能が低下してしまいます。

水換えは少ないよりは多くした方が良いですが、あなたの環境に合わせてペースを把握して行いましょう。

水合わせを行う

スネークヘッドは水質が大幅に変化すると強くストレスを受けるので、水合わせをする必要があります。

まずは水槽の水に、購入した時の袋を浮かべて水温を合わせます。30分程度で水温が合うので、次に少し袋の中の水を捨てて、同じだけ水槽の水を袋に入れます。

それを3回程度繰り返した後に、スネークヘッドだけを水槽に入れてください。急な変化はストレスを与えてしまうので、ゆっくりと水槽に入れてあげましょう。

餌の頻度と量は?

スネークヘッドの餌は、頻度は1日2回で、1〜2分程度で食べきれる量を与えましょう。

スネークヘッドは食欲旺盛なため、餌をすぐに丸呑みしてしまうので、喉に詰まらないよう大きさには十分注意しましょう。

幼魚期は食いつきの良いメダカや冷凍赤虫、エビ、金魚などの生き餌をあげて成長させます。成長につれて人工餌に慣らしていきましょう。人工餌は、肉食魚専用餌のクリルやカーニバルなどが有名です。

飼育に適した水温と水質は?

スネークヘッドは低水温に強く高水温には弱いので、水温は18〜30度程度で、phは中性〜弱酸性程度で飼育すると良いでしょう。

元の生息地の水温は15〜27度程度ですが、熱帯地域の個体では水温18度以上を確保しましょう。32度を超えると体調を崩しやすいとされています。

スネークヘッドは他の熱帯魚と同様のphで生息しているので、適宜水換えをして適性のphを保ちましょう。

飼育するにあたっての注意点

ここまで基本的な飼育方法について説明してきましたが、スネークヘッドを飼育する際には、他にも注意点があります。

安全にスネークヘッドを飼育するためにも、ぜひ以下の点を参考にしてみてください。

ヒーターが原因の火傷

スネークヘッドは、カバーのないヒーターに触れて火傷してしまうことがあるので、注意が必要です。

特に夜はスネークヘッドが水槽の端の辺りで休むことが多いため、ヒーターにカバーがしていないと危険です。ヒーターカバーを必ずつけるようにしましょう。

飛び出し事故

スネークヘッドは空気呼吸が可能で、水槽の外にジャンプして飛び出してしまうことがあります。

小型種であれば隙間から飛び出したり、大型種はガラスが弱ければ割って飛び出してしまう可能性もあります。空気呼吸ができるためすぐに死んでしまうことはありませんが、注意が必要です。

必ず蓋をしっかりと閉めて、飛び出し事故を防ぐようにしましょう。

スネークヘッドを大きく育てるには?

スネークヘッドを大きくなるように育てるのも、熱帯魚を飼育する醍醐味の1つですよね。

ここではスネークヘッドを大きく成長させるためのポイントをいくつか紹介します。

成長期にどれだけ餌をたくさん食べられるかが鍵になってくるので、以下のポイントを押さえて大きなスネークヘッドを育てましょう。

食欲旺盛な個体である

どれだけたくさんの餌を食べられるかが、大きなスネークヘッドを育てる上でかなり重要になります。

個体の中には、餌をたくさん食べてもお腹が大きくなりにくい個体がいます。そういう魚は餌をたくさん食べられるのでおすすめです。

また野生の種類だと食欲旺盛で大食漢のため、大きくなりやすいと言えます。

熱帯魚と混泳させる

混泳には注意が必要ですが、スネークヘッドは混泳相手に負けないようにと、餌を食べる量が増える傾向にあります。

オスカーなど大食漢の熱帯魚と混泳させると良いでしょう。しかしその場合は水槽の大きさなどにも注意して選ぶようにしましょう。

サイズにあわせて水槽の大きさも変える

スネークヘッドの性格は臆病なため、成長に合わせて段々と大きな水槽を用意してあげましょう。

目安としては、体調20cmは60cmの水槽、体長40cmは90cmの水槽、それ以上大きくなったら120cmの水槽に入れてあげましょう。

広い環境で運動をたくさんさせることで、餌の食いつきがよくなり食べる量が増えて成長しやすくなります。

成長期に好きな餌を与える

スネークヘッドの大きさは、成長期にどれだけ餌を食べられるかが鍵となります。

飼っている個体の好みの餌を随時把握して、食いつきが良い餌をたくさん与えましょう。

長い期間ショップで飼育されていたスネークヘッドは、成長するのを抑えられている可能性があるので、入荷してからの期間が短い個体を選ぶことをおすすめします。

新陳代謝を活性化させる

スネークヘッドを運動させて新陳代謝を活性化させることにより、食欲を増進させましょう。

必ず週に1度は3分の1の水換えをし、エアレーションを十分に行って酸素を増やし、水温は高めの26度に設定することをおすすめします。

スネークヘッドと混泳できる魚

飼育する際に、スネークヘッドと他の魚が混泳する姿を鑑賞するのも良いですよね。

スネークヘッドの混泳は、種類やサイズによって注意が必要です。

ここでは、スネークヘッドと混泳できる魚を小型種と大型種に分けて説明します。それぞれの性格や大きさを検討しながら、混泳する魚を選びましょう。

小型のスネークヘッドと混泳できる魚

小型のスネークヘッドは比較的協調性が高いため混泳しやすく、オスカー、プレコ、ポリプテルスや、スネークヘッド同士での混泳が可能です。

攻撃しにくい個体なら、体高のあるエンゼルフィッシュなどの魚とも混泳できますが、丸いコリドラスなどの魚は、喉を詰まらせる恐れがあるので、避けて選ぶことをおすすめします。

大型のスネークヘッドと混泳できる魚

大型のスネークヘッドは攻撃的な性格で、混泳相手に噛み付いてしまう危険があるので、混泳には注意が必要です。

特に1mを超える大型のスネークヘッドは強い顎と鋭角な歯を持っており、同属への攻撃意識が高いので、ポリプテルスやナマズなどの形状が似ている種との混泳は危険です。

基本的には単独飼育が望ましいですが、生活層が異なり自分よりも体長の大きなアロワナなどなら、うまく混泳できる場合もあります。

スネークヘッドの種類はたくさん存在することを知っておこう

これまでスネークヘッドの特徴や種類、飼育に必要なものや飼育方法について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?

本記事では約40種類のスネークヘッドについて紹介しましたが、スネークヘッドにはまだまだたくさんの種類があり、サイズや性格も種によって大きく異なります。

スネークヘッドや熱帯魚の飼育に興味のある人は、ぜひこれを機にスネークヘッドについてより詳しく調べてみてください。
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