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チンアナゴの生態や値段の相場は?飼育環境に必要なものや注意点も紹介

「チンアナゴを飼育するにはどのようなものが必要なの?」
「チンアナゴは飼育に向いているの?」
「チンアナゴの飼育に必要なものと選び方は?」
このようにチンアナゴを飼育する際に発生する悩みによって、躊躇している方はいらっしゃいませんか?

本記事ではチンアナゴの種類や値段から飼育に必要なもの、飼育方法などを紹介します。また、チンアナゴの飼育の注意点についても詳しく解説しています。

この記事を読むことで、チンアナゴを飼育するイメージを考え、飼育する際は、どのようなことに注意をすることで、1日でも長く一緒に過ごすことができるのかが分かります。

チンアナゴの飼育を考えている方は、ぜひ本記事をチェックし、チンアナゴの育て方の参考にして下さい。

チンアナゴの種類

チンアナゴはウナギ目アナゴ科に属する海水魚で、主に「チンアナゴ属」「シンジュアナゴ属」で分けられます。2つの種類は顔で見分けを付けることができます。「チンアナゴ属」は顔が丸く、「シンジュアナゴ属」は顔が細長いのが特徴です。

ここでは、どんな種類がいるのかを一部紹介します。

チンアナゴ

チンアナゴはチンアナゴ属、体長が30~40㎝で灰色の体に散らばった黒い斑点が特徴です。名前の由来は、犬の「狆(チン)」にそっくりな顔をしているので、「チンアナゴ」と呼ばれるようになりました。

主に群れで生活します。1つの群は大体数匹~数百程ですが、なんと10,000匹以上の群れが発見されたこともありました。

群れは大体同じ方向に顔を向けていますが、これは水流に乗ってくる餌を食べるためです。また、餌を追いかけるのに夢中になりすぎて、思わず隣のチンアナゴと絡まってしまうこともしばしばあります。

ニシキアナゴ

ニシキアナゴはシンジュアナゴ属、体長はチンアナゴと同じく約40㎝前後で、黄色い体をぐるりと入る白い線が特徴です。体の模様が織物の錦のように華やかであることから名前が付けられました。

餌の食べ方や生態はチンアナゴとほぼ変わりませんが、警戒心が少し強めです。また、三重県の志摩マリンランド(2021年3月閉館)が日本での生息を初めて確認して、和名の命名に携わりました。

ゼブラアナゴ

チンアナゴ属で体長は約30cmとサイズは小さめです。特徴として、体にシマウマのように白と黒の縞模様と斑点があります。水深が1.6~3.3mと比較的浅い場所のサンゴ礁の近くに生息しているのです。

日本では愛媛県愛南、沖縄島、西表島で発見されています。国外ではフィリピン諸島、インドネシアなどで発見の記録があります。しかし、生息地の海底の汚染が進み、その影響で年々その数は激減しているのです。また、絶滅危惧類にも指定されました。

ホワイトスポッテッドガーデンイール

シンジュアナゴ属で体長は約70㎝と大きく、茶色の体に白い点々が散らばった模様が特徴です。和名はまだついていません。

インド洋から太平洋西部に生息しており、その体の大きさからか砂地からかなり体を出しています。体に透明でひらひらとした背びれがあり、他の種類と比べ口が大きいのも特徴としてあげられます。

チンアナゴの生態

非常にユニークな生態のチンアナゴですが、飼育をするからには、どんな生態なのかをしっかりと把握しておきたいですよね。

ここからは、チンアナゴの性格や寿命になどの生態について紹介していきます。

チンアナゴの性格

チンアナゴはとてもデリケートで臆病、そして警戒心の強い魚です。危険を察知した瞬間、さっと穴にもぐりこみます。警戒するとそこからなかなか外に顔を出せず、なんとそのまま餓死してしまうこともあるのだそうです。

多くの人が訪れる水族館では、水槽にマジックミラーを使うなどチンアナゴからは外が見えないように工夫がなされています。

ちなみに、臆病な性格からか泳ぐ姿はなかなか拝むことはできませんが、泳ぎは驚くほど下手です。気になる方はYouTubeなどで動画が上がっているのでぜひご覧ください。

チンアナゴの寿命

寿命は、飼育下では約3~5年と考えられています。餌や飼育環境をしっかりと整えてあげれば5年以上生きることもあります。

日頃からチンアナゴの様子を観察して、弱っていないか、餌の食べ具合などをチェックするようにしましょう。砂からなかなか出てこなくなったら弱っている可能性があります。日頃の様子を知っていれば、いち早くその変化に気づくことができるでしょう。

チンアナゴの繁殖

チンアナゴの繁殖に関して、詳しいことはいまだ明らかになっていません。メスが産卵し、それにオスが放精することで繁殖している例もあれば、メス1匹に数匹のオスが直列する形で産卵、放精を行った例もあります。

繁殖行動は夜に行われるので、どうしても見たい方は水槽が見える位置にカメラを仕掛けるか、夜更かし覚悟で観察を試みましょう。

また、卵からかえった稚魚が育った例はいまだに報告がありません。もし飼育しているチンアナゴが卵を産み、上手く稚魚が育ったら世界を驚かせる発見になるでしょう。

チンアナゴの購入場所と値段の相場は?



アクアショップなどの店舗や、ネット通販の生体販売で購入ができます。個体の値段は1匹約1,500~3,000円です。ネットだとセット売りもあるので、複数購入予定の場合はネットの方が安く購入できます。

店舗で購入する場合、直接個体を見られるのがメリットです。入荷時期があいまいなので、お店のスタッフに確認をとるのをおすすめします。

ネット通販の生体販売は、注文してから届くまでがスピーディなのがメリットです。注文後2~3日でお届けしてくれるところもあります。ただし、死着のリスクもあるので保証の有無もしっかりと確認してから購入しましょう。

チンアナゴの飼育環境に必要なもの



チンアナゴを飼育するにはどんなものを用意したらよいのでしょうか。ここからは飼育するのに何を用意すべきなのかを紹介します。

チンアナゴは、他の魚とは生態が異なるので、用意するものも少し変わってきます。必要なものをしっかりと確認して、快適な環境でチンアナゴをお迎えしましょう!
  • 水槽
  • ろ過フィルター
  • 底砂
  • ヒーター

水槽

水槽は、チンアナゴが潜るための底砂を20cm程度の厚さで敷くため、高さがあるものにすることが大切です。最低でも30cm以上の高さがあるものを選びます。

幅に関しては、何匹飼育するかにより変わりますが、1〜2匹であれば約45cm、それ以上の場合60㎝以上の水槽を用意するようにしてください。

値段はピンキリですが、チンアナゴを飼育できる大きさだと5,000円程度で購入できます。初期費用を抑えたい方は中古で探してみるのもよいでしょう。

ろ過フィルター

ろ過フィルターは一般的なもので構いませんが水位や水温を保ちやすいオーバーフロー式ろ過がおすすめです。一般的なものを選ぶ場合は、水槽の大きさに合ったものを選びましょう。

チンアナゴは食べ残しが多く水槽が汚れやすいので、多少値段が高くても新品で性能が良いものを用意するのがおすすめです。後々の掃除が楽になります。

濾過フィルターと水槽が一緒になったオーバーフロー水槽というものも販売されています。ぜひチェックしてみてください。

底砂

底砂は、チンアナゴにとって大切な住処です。チンアナゴの体を傷つけないよう、角がなくさらさらとしたサンゴ砂を選ぶのが良いです。

ただし、購入した砂をそのまま使うと、汚れが浮いてきたり水が白く濁ったりする原因にもなります。水槽に入れる前にしっかりと洗浄しましょう。値段は上がりますが洗浄済みの砂も販売されているので、「洗うのは面倒」という方におすすめです。

砂の量が多すぎると汚れが溜まりやすく掃除も大変なので、約10~20㎝の厚みを目安にします。また、砂を入れると水槽は一気に重たくなるので、水槽を設置する場所を決めてから砂を入れましょう。

ヒーター

チンアナゴの飼育には大体23~25℃の水温が適しています。水温がぐっと下がる冬場は、ヒーターで水温を上げることが必要です。逆に、水温が上がりすぎてもいけません。

夏はクーラーを、冬にはヒーターを使用して水温を一定に保ちましょう。値段は1,500円程度から販売されていました。設置する部屋の温度によっても変わってくるので、水温計を用意するのもおすすめです。

中古で用意しても構いませんが、水温の急激な変化はチンアナゴにとって致命傷となります。値段もそこまで高額ではないので、新品を購入するのがおすすめです。

チンアナゴ飼育の注意点

チンアナゴはとてもナイーブで臆病な魚です。しっかりと注意すべき点を確認して、常に快適で、のびのびと生活できる環境にしてあげたいですよね。

ここからは、水温や給仕方法など飼育に関する注意点やアドバイスを紹介していきます。

適した水温と水質

チンアナゴの飼育に適した水温は約23~25℃と、亜熱帯に住む魚としては少し低めです。

食事があまりうまくないので、他の魚と比べてどうしても食べ残しが出てしまいます。水質が悪くなりやすいので、水槽の様子はこまめにチェックしましょう。

餌の与え方

餌に関しては人工よりも冷凍の方が食べる確率が高いです。1日2回、食べ残しの具合をみて与えます。好き嫌いが激しいので、食べる餌を探して与えないと餓死してしまいます。根気よくいろんな餌を試しましょう。

チンアナゴは元々、海を漂っている動物プランクトンを食べている魚です。自ら餌を探す行動をあまりしないので給餌には工夫が必要です。餌をなるべく細かくしたり、スポイトを使って口元近くに餌を漂わせてあげたりするのもおすすめです。

水槽の管理方法

水槽は1ヶ月に1~2回の掃除が目安です。しかし、チンアナゴの飼育数や餌の食べ残し具合、ろ過フィルターのスペックによって掃除の頻度は変わります。自身の目でしっかりと水槽の汚れ具合を確認して、必要であれば掃除の回数を増やすようにしましょう。

また、底砂については1ヶ月に2回ほど掃除をする、もしくは年に1,2回程度、底砂をすべて交換するようにしましょう。

チンアナゴの混泳について

チンアナゴはとても臆病な魚です。混泳をすると、他の魚におびえてしまい穴から出てこなくなることもあります。混泳するのであれば貝類など泳がないものなら問題はありません。

また、同じチンアナゴを混泳させることは可能です。むしろチンアナゴは元々群れで生活する魚なので、可能であれば水槽の大きさに合わせて何匹か一緒に買ってあげましょう。大体60㎝の水槽で5匹程度が目安です。

チンアナゴと一緒に暮らしてみよう

臆病な性格のチンアナゴは、飼いはじめこそ大変ですが、その愛らしい見た目とゆらゆらと水に漂う姿はまさに癒しそのものです。

ぜひこの記事を参考にしていただき、正しい知識でチンアナゴとの楽しい生活をスタートさせましょう!
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