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フラワーホーンの特徴と飼い方|飼育に必要なものと良い状態の個体の条件を紹介

「フラワーホーンってどんな魚?」
「どんな餌を食べるの?」
「ほかの魚と一緒に飼うことはできるの?」
アクアリウムに興味のある方でこのような疑問をお持ちの方はいらっしゃいませんか。

この記事ではフラワーホーンの基本的な生態や飼い方を解説しています。
また飼育に必要なおすすめのアイテムも紹介しているので、飼育を検討している方は是非参考にしてみてください。

フラワーホーンは頭にある大きなコブと美しい体色を持つ魚です。
よく人に慣れるためペットフィッシュとも呼ばれています。

可愛らしい魚ですが、グッピーやネオンテトラといった一般的な熱帯魚とは餌や飼い方に少し違うところがあります。

この記事を読めばフラワーホーンの特徴や詳しい飼い方を学ぶことができます。
フラワーホーンに興味を持っている方は是非目を通してみてください。

フラワーホーンの特徴

フラワーホーンは人の手で作られた魚であることをご存じでしょうか。
フラミンゴシクリッドとトリマクラートゥスという魚を掛け合わせて人工的に生み出された種類なので、野生には存在しません。

体にある斑点を花、おでこにある大きなコブを角に見立てて、フラワーホーンという名前がつけられたそうです。

フラワーホーンとはどんな魚なのでしょうか。
飼い方を知る前に、まずは基本的な生態について学んでおきましょう。

フラワーホーンの生態

フラワーホーンは2001年頃に初めて日本に輸入されてきたそうで、観賞魚としての歴史はまだ浅く学名もついていません。

性格は攻撃的でとてもきついです。
鋭い歯を持っているので、自分の縄張りを荒らそうとする魚には容赦なく攻撃します。

しかし飼い主に対しては顔を覚えてよく懐き、餌をほしがってアピールするような姿を見せる人懐こい面もある面白い魚です。

食性は肉食で、好き嫌いせず何でも食べます。
特徴は何と言っても頭のコブですが、これは体調や飼育環境によって大きさが変化するそうです。
コブの中には骨は入っていません。

フラワーホーンの生息地

フラワーホーンは自然界に存在しない魚なので、生息地はありません。
フラワーホーンの元となっているフラミンゴシクリッドとトリマクラートゥスは中南米に生息している魚です。

特に東南アジアを中心にフラワーホーンの作出や改良が行われているようで、より美しい体色や大きなコブを持つ個体を作るため現在も改良が盛んに行われています。

フラワーホーンの寿命

平均寿命は約10年ほどになります。
しかし日本で飼育されるようになってからまだ日が浅いので、実際にどのくらいが寿命なのかははっきりとわかっていません。

餌を与えすぎると短命で終わってしまう場合や、消化不良などで体調を崩してしまうこともあるので餌の量や質が長寿のポイントのようです。

フラワーホーンの大きさ

体長は約30cmほどになります。
成長速度はとても早く、生後半年で30cm前後にまで成長するようです。


また30cmよりも大きくなる個体も多く
飼育環境や水質、餌によってそれからの成長が変わってきます。

ペットショップでは小さいものやすでに成長しきったサイズのものなどが販売されていますが、特にどの大きさでも飼育は難しくありません。
小さな個体だと体やコブが大きくなっていく過程を見ることができて楽しいですよ。

フラワーホーンの種類


フラワーホーンは体色や模様が個体によって異なり、特に代表的なパターンには品種の名前がつけられています。

ただフラワーホーンの改良はもともと盛んだった東南アジアだけでなく個人宅でも行われているので今後新しい品種が生まれることもあり得ます。

現時点で流通している品種をいくつか紹介します。
自分好みの体色や模様を持つ品種がいるか是非チェックしてみてください。

フラワーホーンラピスラズリ

体色は淡いブルーで赤い目をしていてとても綺麗な色合いをしている種類です。
体のサイズは一般的はフラワーホーンと同じですが、頭のコブはあまり大きくなりません。
比較的大人しい個体が多いので、気を付ければ他の魚と混泳させることもできます。

フラワーホーンビッグヘッド

体色は個体によってそれぞれですが、頭のコブが特に大きく育つ種類です。
本当に大きな個体ははちきれそうなくらいに膨らんでいます。
コブが大きくなるのはオスだけです。

フラワーホーンはその体色やコブの大きさを競うコンテストが開催されるほどの人気があり、コンテストに出される個体のコブはとても大きく育っています。
またコブの大きさの具合によって販売価格が変わるようです。

フラワーホーンショートボディ

普通のフラワーホーンより体が短い種類です。
ショートという名前がついていますが30cmほどまで大きくなる個体もいるので、この種類なら大きくならないからという理由で選ぶのはやめた方がいいでしょう。

この種類は他の種類に比べて短命であると言われています。
個体にもよりますが平均約5年が寿命のようです。
全体的にぎゅっとした見た目でとても可愛らしいですよね。

フラワーホーンタイシルク

メタリックブルーの体色に薄い黄色が入っている美しい種類です。
こぶは出にくいため、こぶのある個体は高額で取引されています。

フラワーホーンにはさまざまな種類がいて、中にはコブが大きくならない種類がいることに驚いた方も多いかもしれません。
ここで紹介した品種以外にもいるので気になる方は是非検索してみてください。

良い状態のフラワーホーンの条件

せっかくフラワーホーンを飼うのであればより良い状態の個体を選びたいですよね。
幼魚の段階でもよく観察するとコブの出方や体色などに違いがあるので、是非ペットショップに実際に足を運んで選んでみてください。

フラワーホーンはアジアでは「幸運を呼ぶ魚」と呼ばれています。
体の色合いや模様が風水の好条件を満たしていることが所以となっているようです。
選ぶ個体によっては幸運をもたらしてくれるかもしれません。

以下が良いフラワーホーンの条件や選び方です。
もし自分ではわからなければショップの店員さんに教えてもらいましょう。
  • 頭のコブがよく発達している
  • 目が赤い
  • ヒレがよく伸び、欠けや傷がない
  • 赤を主体によく発色している
  • 珍珠(青いスポット)が強く出ている
  • しっかりとした四角形の体型

フラワーホーンの飼育に必要なもの


フラワーホーンの生態がわかったところで、飼育に必要なものを紹介していきます。
一般的な熱帯魚を飼うのと同じイメージで大丈夫です。

ただフラワーホーンは食欲旺盛で大きくなる魚なので、水槽や濾過フィルターは少々大きなものを選ぶ必要があります。

ここで紹介するものは飼育する上で重要な役割を持つものばかりなので、なるべくフラワーホーンを迎える前に揃えてセットしておきましょう。
  • 水槽
  • フィルター
  • 床材
  • ヒーター

水槽

成長すれば30cmほどにまでなるので、水槽は最低でも幅が90cmあるものを選びましょう。
フラワーホーンは遊泳力が高く水槽内で泳ぎまわるので、狭い水槽だとストレスになってしまいます。

もし小さい幼魚から飼育する場合は90cmの水槽だと広すぎて逆にストレスになってしまうので、45cmや60cmの水槽で飼育するか90cmの水槽の中にセパレーターを付けて広さを調節してあげましょう。

水槽内はなるべく障害物となるものは置かないようにしましょう。フラワーホーンはよく泳ぐので、特に軽いものだと動かしたり泳ぐ邪魔になってしまいます。

フィルター

フラワーホーンはとても丈夫な魚なので水質にはうるさくないです。
しかしよく食べよく排泄するので、必ずフィルターは設置しましょう。
ここでは上部フィルターをおすすめします。

上部フィルターは設置が簡単で、濾材の交換などのメンテナスも楽なのがメリットです。
吸水部分のスポンジに餌やフンなどが詰まりやすいので気を付けてください。

またフィルターを設置しているだけでは水質をきれいに保つことはできません。
水替えも定期的に必ず行うようにしてください。

床材

フラワーホーンをベアタンクで飼育している方が多いです。
ベアタンクとは底砂を敷かない飼育方法のことで、掃除が楽であったり水槽内の生体を目立たせることができるのがメリットになります。

ただ何も敷いていないとフラワーホーンがストレスに感じることもあるので、明るめの色の床材を敷くのをおすすめします。
暗い色の床材だとせっかく美しいフラワーホーンの体色が暗く見えてしまいます。

ヒーター

フラワーホーンの適温は一般的な熱帯魚と比べると少し高めの約25~30℃です。
年間を通して適温を保つためにヒーターを設置しましょう。

ヒーターは寒い冬場だけでなく、できれば1年中入れておいてください。
春や秋は朝晩気温が下がり、1日のうちの温度変化が大きいためヒーターが必要です。

ヒーターは水槽のサイズによってW数が変わるので注意してください。
また水温を測るための水温計も忘れずに揃えておきましょう。

フラワーホーンの飼育方法


フラワーホーンは丈夫な魚で初心者の方でも簡単に飼育することができます。
ここで飼育の基本をおさえておきましょう。

飼育する中で特に難しいお世話はありません。
水槽が大きい分水換えは大変かもしれませんが、水質を維持するために大切なことなので、必ず定期的に行ってください。

適切な水温と水質

ヒーターの紹介のところで適温は25~30℃とお伝えしました。
丈夫なフラワーホーンですが寒いと食欲が落ちて元気がなくなります。
水が適温か水温計をこまめにチェックするようにしてください。


フラワーホーンが好むpHは7辺りです。そこまで水質に神経質にならなくても問題ありませんが、たまにpH試験紙などで水質を確認してみましょう。

水換えは1週間に1回水槽の水の1/3を交換します。しばらく続けてみて水質が維持できていないようであれば、水換えの頻度を増やすなどの工夫をしましょう。

フラワーホーンの餌

フラワーホーンは何でも食べます。
肉食魚用の人工飼料をメインで与え、おやつ程度で他の餌も与えましょう。

・冷凍赤虫
・メダカや金魚、昆虫などの生き餌
・エビやザリガニ
なども好んで食べるのでおやつとして与えてみてください。

また体色の赤色が強い個体には色揚げの餌を与えるのもいいでしょう。
餌やりは1日1~2回ほど与えます。できれば1度にたくさんあげず、少ない量をこまめにあげるのがいいようです。

餌は1つの種類だけでなくさまざまなものをバランスよくあげるのが1番です。
また毎回満腹にはさせず、難しいですが腹八分でとどめておきましょう。

フラワーホーンの混泳

フラワーホーンは他の魚に対して非常に攻撃的です。
同種とも他の魚とも混泳は難しいでしょう。


フラワーホーンには鋭い歯が生えているため、万一混泳した際同じ水槽内の魚をボロボロにさせるだけでなく殺してしまう可能性もあります。

ただフラワーホーンよりも大きな魚であれば混泳できる可能性がありますが、逆にフラワーホーンが攻撃されたりかなり大きなサイズの水槽が必要なので現実的ではありません。
単独飼育して1匹を大事にしてあげるのがいいでしょう。

フラワーホーンの繁殖

現在ペットショップなどで販売されているのはほとんどがオスと言われているため、まずペアリングできるかどうかが問題になります。
専門店などに相談してメスが入手できれば不可能ではありません。

すぐにオスとメスを同じ水槽に入れるのではなく、お互いの姿が見えるようにしてお互いに攻撃する様子がなければ一緒にします。
交配がうまくいけば卵を別水槽に移して孵化を待ちます。

フラワーホーンは1度に数百個もの卵を産むと言われているので、繁殖は計画的に行いましょう。ペアができれば繁殖は難しくないので是非チャレンジしてみてください。

フラワーホーンの特徴と飼育方法を理解しよう


フラワーホーンは気性が荒い面もありますが飼い主にはよく懐くとても可愛らしい魚です。
また個体によって体色や模様がさまざまなので自分が気に入った個体探しができるのも魅力的です。

長く生きる魚なので、飼育する際には最後まで面倒が見れるかよく考えいろいろなショップを回って納得のいく個体を見つけて飼ってくださいね。
この記事を参考に、是非フラワーホーンを迎えてみてはいかがでしょうか。
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