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アロワナの特徴と飼い方とは|飼育に必要なものや混泳の相性が良い魚も紹介

「アロワナに興味があって色々知りたい」
「アロワナの飼育を考えている」
「アロワナがとにかく好きで記事を読むのも好き」
このようにアロワナについての反応は様々でしょう。

本記事では、アロワナについて紹介します。
アロワナの生態や種類といった基本的な情報から、飼育に必要なアイテムや考え方、押さえておきたいポイント、さらに混泳相手として相性が良い魚など、幅広く解説します。

本記事を読めば、アロワナの基本がしっかり押さえられるでしょう。
アロワナの飼育を考えている方に有益なのは勿論、アロワナに興味がある方や、生き物が好きな方にも楽しめる内容です。

本記事を読んで、アロワナを飼育するヒントにするも良し、アロワナへの理解を深めるも良し、ぜひそれぞれの目的に応じて活用してください。

アロワナとは

アロワナは、アロワナ目アロワナ科に分類される大型淡水魚で、熱帯魚を代表する魚です。また恐竜時代の地層からアロワナの化石が発見されていることから「生きた化石」と呼ばれる古代魚の一種でもあります。

「アロワナ」とは複数の種類を総称した呼び名です。特徴は多く「種類や個体ごとに鱗の色に違いがある」「エラ呼吸と肺呼吸を同時にできる」「昔から姿を変えていないと言われている」ことから、鑑賞魚としてとても人気がある魚です。

アロワナの生態

アロワナは、アマゾン川流域とギアナ地方の川の一部に分布しています。食性は肉食のため、小型の魚類や昆虫、または甲殻類などを食べます。水面に浮かんでいる獲物を食べるため、下顎が突き出ているのが特徴です。

体長は種類ごとに異なりますが、大きいものでは100㎝ほどに成長します。ウロコが大きく、ウロコの色や濃度によって販売価格が変わってきます。飼育方法も確立されており日本では観賞魚として親しまれています。

中国では「龍魚」と呼ばれ龍に例えられることもあります。

アロワナの寿命

アロワナの寿命は大体10~30年程度とされています。しかしこれは大まかな平均値で、実際の寿命は飼育環境で変わります。

自然環境下であれば40年程度、養殖場などの大型水槽の中なら30年程度は生きる個体もいます。家庭の水槽だと10~15年程度生きると言われていますが、飼育方法次第でもっと長生きさせることもできるでしょう。

アロワナは、淡水魚の中では鯉に次いで寿命の長い魚です。飼育方法に気を付けることで長く付き合っていけるでしょう。

アロワナの大きさ

アロワナの大きさは個体によって様々です。

例えば、アロワナの最小種で「小さなアロワナ」と呼ばれるバタフライフィッシュは、最大でも15㎝程度の大きさです。反対にシルバーアロワナは、最大で100㎝程度の大きさになります。このように一口にアロワナと言っても、その大きさには幅があります。

また、幼体と成体で大きさも変わってきます。飼育を考える場合は、それぞれのアロワナの大きさを調べて把握する必要があるでしょう。

アロワナの種類

「アロワナ」とは複数の種類を総称した呼び名です。そのため多くの種類があります。アロワナが分類されている「アロワナ目」だけでも、およそ218種類の魚がいます。

ここでは、その中でも一般的にアロワナと呼ばれている「アロワナ亜科」に属する魚を紹介します。アロワナ亜科は大まかに2属5種の分類がありますが、以下ではその中から5種類をピックアップして解説します。

アロワナを代表する種類ばかりですので、ぜひ押さえておきましょう。

アジアアロワナ

アジアアロワナは現在「アロワナの代名詞」と言われるほどの魚です。

アジアアロワナは名前のとおり、マレーシアやインドネシアといった東南アジア地域に生息しています。大体60cmまで大きくなります。現在はワシントン条約で絶滅危惧種に指定されているため、養殖個体のみ輸入が認められています。

アジアアロワナの大きな特徴は、体色ごとに独自の呼称で流通していることでしょう。
赤なら「スーパーレッド(紅龍)」青なら「グリーンアロワナ(青龍)」というように体色に合わせた名前が付けられています。

シルバーアロワナ

シルバーアロワナは「元祖アロワナの代名詞」とされていた魚です。名前のとおり体が銀色のウロコに覆われています。

シルバーアロワナは、アマゾン川や南米の河川に分布し、エサにはエビなどの甲殻類や小魚、水面に浮かんだ昆虫などを食べます。アロワナの中でも体は大きく、野生下では約1.2m、飼育下でも約50cmほどに成長します。

シルバーアロワナは体が非常に細長いのが特徴的で、体長の半分を背びれと尻びれが占めます。

ブラックアロワナ

ブラックアロワナは、アジアアロワナやシルバーアロワナに比べると目立ちませんが「知る人ぞ知るアロワナ」と言える魚でしょう。

ブラックアロワナと言う名前は幼体の体色が黒いことに由来します。主にアマゾン川の支流であるネグロ川や、ネグロ川の支流のブランコ川など、アマゾン川水系に分布しています。

ブラックアロワナはアロワナの中でも流通量が多いため、シルバーアロワナに次いで安価で購入できます。しかしブラックアロワナは神経質な個体が多いため、飼い方には注意が必要です。

スポッテッドバラムンディ

スポッテッドバラムンディは日本で初めて登場したのが1981年という最も新しい魚です。スポテッドバラムンディとも言います。

英名の1つが「Saratogafish」であるため、別名サラトガとも呼ばれます。
スポッテッドバラムンディはオーストラリア東部クイーンズランド州のフィッツロイ川水系に分布しています。

体色は銀色でウロコにスポット状の赤い斑点模様があり、これが名前の由来となっています。
気性は荒く他のアロワナに比べると地味ですが、体型の存在感はかなりのものです。

ノーザンバラムンディ

ノーザンバラムンディはアジアアロワナにとても似ている魚です。しかし、アジアアロワナよりも体高が高く見た目に迫力があります。

パプアニューギニアやオーストラリア北部の河川に分布しています。体表は大きなウロコで覆われていて、金属的な光沢を帯びています。ずんぐりした体型でウロコ1枚1枚が頑丈なため、アロワナの中でもひときわ柔軟性に欠けます。

ノーザンバラムンディは丈夫で野性味が強く肉食魚らしいのが特徴です。

アロワナの飼育に必要なもの

アロワナの特徴や種類を見てきたところで、次はアロワナの飼育に必要なアイテムを紹介します。

アロワナはそれぞれ種類ごとに大きさや性格が異なります。そのため飼育に必要なアイテムも若干違いが出てきます。あくまで1つの目安として参考にしてください。4つピックアップして解説します。
  • 水槽
  • ヒーター/サーモスタット
  • ろ過装置
  • 照明

水槽

水槽はアロワナの単体飼育でも最低120㎝以上の大きさが必要です。多頭飼育や混泳といった飼い方の場合はさらに大きな水槽が必要でしょう。大きな水槽にすることで水質が安定します。120㎝以上の水槽は受注生産になることが多いのを覚えておきましょう。

水槽の材質にはガラスとアクリルの2つがありますが、大きな水槽の場合は、強度が高く丈夫なアクリル水槽が良いでしょう。保湿性も高いため、ヒーター代の節約にもなります。傷がつきやすい点だけ注意が必要です。

アロワナは賢い魚で、人が急に視界に現れるとストレスを感じます。そのため水槽には必ずフタをしましょう。アロワナが飛び出すのを防ぐためにも必要です。

ヒーター/サーモスタット

ヒーターやサーモスタットはアロワナの飼育には必須です。一般的にアロワナを飼育する際、適水温は約28℃と言われますが、25~30℃に保てば範囲内でしょう。上手にヒーターやサーモスタットで水温を調節しましょう。

ヒーターとサーモスタットの一体型もありますが、このあたりは好みでしょう。いざという時の為に予備を持っておけば故障した時も慌てずに済むでしょう。消耗品のため買い置きという意味でも予備を持っておけば安心です。

ろ過装置

ろ過装置は水質安定のために必須です。ろ過装置には「外部式」「上部式」「オーバーフロー式」の3タイプがあります。大食漢でフンも多く水を汚しやすいアロワナの飼育には、ろ過容量の大きいものが好ましいでしょう。

アロワナの飼育には一般的にオーバーフロー式がおすすめと言われていますが、3タイプとも、それぞれメリットとデメリットがあります。ご自身の飼育環境に合ったものを選ぶのが良いでしょう。

照明

照明は他のアイテムに比べると必須というわけではありません。アロワナが観察しやすくなるために使います。照明を当てることで、アロワナの発色が良くなるとも言われますが、当てすぎると色が抜けることもあります。

照明には「蛍光灯」「LED」「メタルハライドランプ」などがあり、タイプも「水槽に取り付けるもの」「水槽内から照らすもの」「天井から吊るすもの」といった種類があります。ご自分の飼育環境や個体に合わせて考えてみるのも面白いでしょう。

アロワナの飼育方法

ここではアロワナの飼育に必要な飼育方法や考え方を紹介します。

前項で紹介した飼育アイテムと併せて、大切なアロワナが1日でも長生きできるように、適切なノウハウを身に付けておきましょう。4つピックアップして解説します。

適切な水温と水質

アロワナはどの種類でも約28℃が適水温、25~30℃なら範囲内でしょう。また、幼体では高水温を好み、成体では低水温を好むという特徴があります。このためヒーターやサーモスタットを使って温度を調節すると良いでしょう。

水質については、弱酸性か中性が良いとされています。アロワナは水質の悪化に弱い魚です。水質悪化や酸素不足で、エラブタがめくれてしまうことがあります。また、急激な水質の変化にも弱いので注意が必要です。

アロワナの餌

アロワナはタンパク質など栄養が豊富なエサを好みます。

販売されているエサでは、コオロギ、ミルワーム、金魚といった生餌が良いでしょう。肉食魚用の人工飼料は費用面でも栄養面でもおすすめです。エサは浮上性のものを選びましょう。また、冷凍エサという選択肢も良いです。その際、解凍はしっかり行いましょう。

アロワナは飽き性で急にエサを食べなくなる傾向があります。そのため常に5種類程度は違うエサを用意しておく必要があります。

餌の与え方

アロワナが幼体の時は、食いつきの良い金魚などの生餌を与えましょう。体長が40cmを超えてきたら浮上性のある人工飼料に切り替えます。たまにコオロギなどの昆虫をあげましょう。

エサの頻度は1日2回、朝と晩にそれぞれ与えます。必ず食べきれる量を用意しましょう。エサの与えすぎは肥満や寿命を縮める原因になります。

また、アロワナは繊細で消化不良を起こしやすい魚です。そのため冷凍エサを与える時は十分に解凍してから与えましょう。

水換えと水槽およびフィルターの掃除

アロワナは水質の悪化や変化に弱い魚です。そのため水換えや掃除にも注意したいポイントがあります。

水槽の水は週に1度は換えましょう。3分の1ほど水を抜いた後、1時間ほどかけて水を足します。水はカルキを抜いたものを用意し、水温を確認しながら入れると良いでしょう。

水槽の水は半年に1度、全ての水を入れ換えますが、水槽もそのタイミングで洗うと良いでしょう。フィルターは繁殖したバクテリアを死滅させないように飼育水で軽く洗い流すのが良いでしょう。

アロワナと混泳の相性が良い魚

アロワナは縄張り意識がとても強いため、アロワナ同士での混泳は難しく、基本的に単独飼育が好ましいでしょう。しかし混泳ができる魚も存在します。

また、混泳させることで水槽の掃除が楽になる、といった意外なメリットを持つ魚も存在します。そのためアロワナとの混泳を考える方もいるでしょう。

ここではアロワナの混泳相手としてオススメの魚を紹介します。5種類の魚を解説しますので参考にしてください。

ダトニオ

ダトニオは温和な性格をしているためケンカをほとんどしません。自分と異なった体型の魚には関心を示さないので混泳相手に向いています。

ダトニオは、黄色の体に黒いバンドが入っていることから別名「タイガーフィッシュ」と呼ばれています。このためダトニオは「虎」に例えられます。とても人気が高くアロワナの混泳相手にもよく選ばれる魚です。

丈夫なため飼育難易度は低く、寿命も10年程度は生きるため長期飼育が可能な魚です。

スポッテッド・ガー

スポッテッド・ガーは大人しい性格をしていて、混泳相手として人気の魚です。

アロワナとの混泳は、スポッテッド・ガーが大人しい性格のためケンカになることはほとんどありませんが、アロワナの気性が荒いとスポッテッド・ガーをいじめる可能性があるので注意が必要です。

スポッテッド・ガーは泳ぎが苦手で口が細長いため、エサを食べるのが上手くありません。
十分にエサを食べられているか観察し、先にアロワナに食べさせてから与えるなどの工夫が必要になります。

カラープロキロダス

カラープロキロダスはアロワナとよく混泳される魚です。古くから縁起の良い魚とされ「鳳凰」に例えられます。

カラープロキロダスは、水槽にあるエサの食べ残しや、コケを食べてくれます。また、アロワナのフンも食べてくれます。そのためメンテナンスフィッシュとして飼われることが多い魚です。

カラープロキロダスは丈夫で飼育も簡単です。縄張り意識も少ないので混泳相手を傷つけることも少ないでしょう。カラープロキロダス自体もユニークな外見をしているため鑑賞価値が高く人気のある魚です。

ポリプテルス

ポリプテルスは水槽の下層で生活する魚です。アロワナとは生息層が違うためトラブルが少なく安心して混泳させられるでしょう。性格も大人しいため混泳に適しています。

ポリプテルスも先述のスポッテッド・ガーと同様に、大人しい性格が災いしてアロワナにイジめられてしまうことがあります。アロワナと混泳させる場合は、ポリプテルスが隠れられるように流木などを用意してあげると良いでしょう。ポリプテルスを2~3匹入れるのも良いです。

パロットファイヤー

パロットファイヤーはアロワナの混泳相手として古くから人気があります。カラープロキロダスと同様にアロワナが食べ残したエサを処理してくれるので、タンクメイトとして重宝されている魚です。

パロットファイヤーは攻撃力が弱く、アロワナのような大きい相手に危害を加えることは少ないでしょう。また、エサに食いつくスピードが遅いためエサを横取りする心配もあまりないでしょう。

気性が荒いと言われていますが、人に懐くことも知られていて、人気の魚です。

アロワナの特徴と飼い方を理解しよう

アロワナについての特徴や飼育方法などを解説してきました。アロワナの飼育を考えている方や興味がある方には、多くのことを知るきっかけになったのではないでしょうか。

アロワナと一口に言っても種類は様々であり、特徴や性格も違うため、飼育する際はそれぞれのポイントを押さえたやり方をする必要があります。長生きしてもらうためには知っておかなければいけないことも多く手間暇もかかるでしょう。

そのために本記事を活用して、アロワナの特徴や飼い方について理解を深めましょう。
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