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コリドラスの飼育に適した水温とは?温度上昇の影響や夏場・冬場の管理方法を紹介

「コリドラスって飼いやすいの?」
「どのくらいの水温で飼育するの?」
「夏場もヒーターは必要なの?」
コリドラスに興味がある方で、このような疑問をお持ちの方はいらっしゃいませんか。

この記事では、コリドラスに適した温度やその管理方法などを詳しく紹介しています。また、飼育に必要なおすすめのアイテムも紹介しているので、飼育用品を揃える時の参考になります。

また、この記事を読むことでコリドラスの生態について学べるので、コリドラスが1年中過ごしやすい環境を作ることができます。

コリドラスは水槽内の掃除屋としてよく用いられるので、脇役のようなイメージがあるかもしれませんが、実は可愛らしくて魅力的な熱帯魚です。

これからコリドラスを飼おうとしている方は、ぜひこの記事に目を通してみてください。

コリドラスの魅力

コリドラスはグッピーやネオンテトラなどとは違い、水槽の下の方を泳ぐ魚です。
たくさんの魚を混泳させている水槽では一見地味な存在にも見えますが、コリドラスにしかない魅力がたくさんあります。

まずはその見た目です。口の先にはヒゲのようなものがあり、これを使って底砂に落ちた餌などを探します。この動きは「もふもふ」と呼ばれ、コリドラスファンの間で愛されています。

また、お腹にあるヒレが発達しており、時折そのヒレを使って底砂の上にチョコンと立ち止まっているような姿をすることもあります。他の熱帯魚では見られない仕草で、とても可愛らしいです。

コリドラスの生態

コリドラスは、ナマズ目カリクティス科コリドラス亜科コリドラス属に分類される魚です。
南米に生息しており、緩やかで水が綺麗な淡水域を好んで生活しています。
雑食なので、野生では底に溜まった泥の中の有機物や微生物などを食べています。

ナマズの仲間ですが、コリドラスは昼行性です。また、群れで行動するので、種類によっては数百~数千匹にもなる大群で行動することもあります。飼育下でも、複数匹で飼育する方が落ち着いて過ごすことができるでしょう。

腹にあるヒレは硬く、毒を持っている種類もいるので野生では捕食されづらいようです。
性格は温厚で、さまざまな魚と混泳させることができます。

コリドラスの人気品種

コリドラスは大変多くの種類が存在し、それもコリドラスの魅力の1つと言えます。
名前がつけられているもので約160種いるようですが、野生には発見されていない種類がまだまだいると考えられているそうです。

ペットショップなどで見かけるコリドラスは、特に代表的な種類ばかりですが、専門店などに行くとたくさんの種類が販売されており、価格帯もさまざまです。興味のある方はぜひ足を運んでみてください。

ここでは特に人気のある5種類を紹介します。
どんな種類が好みかチェックしてみてください。

ショートノーズ

他のコリドラスに比べて鼻の先が短い種類です。コリドラスの基本形とされています。ショートノーズ同士であれば、混泳させることもができます。

ショートノーズは、初心者の方でも飼育しやすい品種といえるでしょう。

セミロングノーズ

セミロングノーズは、ショートノーズよりも口の先が少し長い種類です。一般的なペットショップではあまり見かけることはありません。

他のコリドラスと比べると、あまり群れることがない種類です。

ショートノーズと同じ飼育方法で、難易度は高くありません。美しい模様の種類もいるので、欲しい場合は専門店などに行ってみましょう。

ロングノーズ

ロングノーズは、コリドラスの中で最も口の先が長い種類です。ショートノーズと見比べるとその違いがよくわかると思います。こちらも一般的なペットショップではあまり販売されていないので、欲しい場合は専門店に行ってみてください。

他のコリドラスと比べて気性が荒い個体が多く、単独で行動することを好みます。

綺麗な水質や、コリドラスが好む適度な水流を作った環境で飼育する必要があるため、飼育難易度はやや高いでしょう。

ミニコリ

コリドラスの中で特に小さい種類で、最大でも3cmほどまでしか成長しません。飼育環境や難易度は一般的なコリドラスと同じです。

あまり見かける機会はありませんが、値段はそう高くなく手に入れやすいです。また、ミニコリの中のコリドラス・ピグミーやハステータスは泳ぎが上手なので、普通のコリドラスとは違い水槽の中間~上の方を泳ぎます。

コリドラスをそのまま小さくした姿のものや、少し体型が違う種類もいて可愛らしい種類です。ぜひコリドラス同士で混泳させてみてください。

エレガンスタイプ

エレガンスタイプはショートノーズに含まれる種類で、特徴は体高があるところです。他の種類より体高があるので、泳ぎが上手です。水槽内でも泳ぐ姿をよく見れるでしょう。

飼育方法や好む環境は、他のコリドラスと同じです。

他のコリドラスは体型やヒレの形で雄雌の判別をしますが、エレガンスタイプの種類はオスとメスで体色の濃さや模様が異なる少し珍しい種類です。

コリドラスの適正水温


コリドラスの適温は約22~25℃と言われています。一般的な熱帯魚と比べるとやや低めの水温を好むようです。そのため、約25℃程度に保てていれば、年間を通して元気に過ごせるでしょう。

低めの水温でも飼育することはできますが、低すぎると白点病にかかってしまう恐れがあるので注意が必要です。

また、繁殖をさせる際は、暖かい水温だと卵にカビが生えてしまうことがあるため、いつもよりやや低めにする方がいいでしょう。

もし稚魚が生まれても、しばらくはその水温で管理しましょう。

水槽内の水温上昇による影響

コリドラスは低温に強く、高温に弱いと言われています。夏の暑い時期などに水温が30℃以上になると、命の危険があるので、夏は特に注意が必要です。

水温が上がると、単純に高温が苦手なコリドラスにとってはしんどいだけでなく、他にもさまざまな悪影響を及ぼし、水槽内の環境が徐々に崩れていってしまいます。

ここでは、水温が上がることで水槽内にどういった変化が起こるのか、確認していきましょう。

溶存酸素量の減少

水温が上がると、溶存酸素量が減少してしまいます。この溶存酸素量とは、水の中に溶け込んでいる酸素の量のことです。

エラで呼吸するコリドラスにとって、水の中の酸素が減ることは酸欠の原因になってしまいます。特に水槽内の生体の数が多い場合には、より早く酸欠を引き起こしてしまいます。

また、酸欠になるのはコリドラスだけではありません。バクテリアや水草も生きているので酸素を必要とします。それらに十分な酸素が行き渡らないことで、水が濁ったり水草が枯れる原因になってしまうでしょう。

飼育水が汚れやすくなる

水をきれいにしてくれるバクテリアの中には、高水温が苦手なものもいます。

水槽内の水温が上がるとバクテリアの動きが鈍くなるため、水質が悪化する原因になってしまうのです。

魚のフンや餌の食べ残しがあると、そこからアンモニアが水中に溶け出します。バクテリアはこのアンモニアを分解し、無害な物質に変えてくれる重要な役割を担っています。

ろ過フィルターを設置していたとしても、バクテリアがうまく働いてくれないとろ過サイクルがうまく回らなくなるため、水質はどんどん悪化してしまいます。

また魚のフンや食べ残しが腐りやすくなるため、水槽内に住む魚にとっては大変危険な環境になるといえるでしょう。

コリドラスに与える影響

水槽内の水温上昇が及ぼす悪い影響には、さまざまあることがわかりました。これらの影響によって水槽内のコリドラスは徐々に弱っていき、最悪の場合は亡くなってしまうこともあります。

飼育水の温度変化は、コリドラスの健康に大きく関わります。水槽内に温度計を設置して、水温をチェックできるようにしましょう。

コリドラス水槽の水温管理


水温の上昇は、コリドラスにとって多くのリスクがあることが理解できたでしょう。
コリドラスを飼育するには、暑い時期や寒い時期、それぞれで適切な水温管理を行わなくてはなりません。

続いては、夏と冬で水温を管理する方法を紹介していきますので、参考にしてください。

夏場の管理

夏の締め切った部屋は、30℃を優に超えてしまうことがあります。その場合は部屋ごとエアコンで冷やすのが最も簡単な方法です。

エアコンは、コリドラスが好む25℃程度を目安に設定しておくと安心でしょう。扇風機を回しておくだけでも効果はあります。最近では、水槽に設置できる小型のファンが安価で販売されているので、こちらもおすすめです。

水温上昇による酸素不足を防ぐために、夏の間だけエアーポンプを追加するのも効果的です。エアーポンプを設置することで、コリドラスや水槽内のバクテリアに酸素が行き渡るだけではなく、水温の上昇も防げるでしょう。

冬場の管理

冬場は無加温はコリドラスにとって寒すぎる場合があるので、水槽用ヒーターを設置しましょう。クーラーに比べるとヒーターは安価で販売されており、コンセントを差すだけで熱帯魚が好む水温を維持してくれるといった、簡単に使えるものもあります。

また、部屋ごとエアコンで暖めるのもいいでしょう。特に水槽がいくつかある場合などは、一気に水温管理ができるのでおすすめです。

もし水槽用ヒーターを入れずエアコンで水温を管理する場合は、温度変化でコリドラスに負担がかかるのを防ぐためにも、できるだけ24時間つけておいてください。

コリドラスの飼育に必要なもの

ここからはコリドラスの飼育に必要なものを紹介していきます。

コリドラスの飼育を始めるときは、生体を購入する前にまず、水槽などの飼育用品を一式揃えてセットしましょう。水を入れろ過フィルターやヒーターなどをセットして約1週間ほど経てば、コリドラスを安全に迎えられる環境ができます。
  • 水槽(蓋付)
  • ろ過フィルター
  • 水槽用ヒーター
  • 水温計
  • エアーポンプ
  • 底砂
  • ライト

水槽(蓋付)

水槽のサイズは、飼育するコリドラスの数によって変わります。初心者の方は、スタンダードな60cm水槽で少ない生体数を飼育するのがおすすめです。

また、コリドラスはエラだけでなく腸呼吸もするので、時折水面に勢いよく泳いでいき呼吸することがあります。その際に水槽の外へ飛び出してしまわないように、蓋がついた水槽を選んでください。

ろ過フィルター

コリドラスは水を汚しやすいので、できるだけろ過能力が高いフィルターを使いましょう。ここでおすすめするのは上部フィルターです。

この商品は、水を吸い上げたら広々とした濾過槽を通るので細かな汚れも取りやすく、水槽内の水も循環できるため、コリドラスに酸素が行き渡りやすくなります。

濾過槽内の濾材は、定期的に飼育水で洗ったり、古くなれば交換しましょう。上部フィルターはフィルター内の掃除も楽なので、初心者の方にもおすすめです。

水槽用ヒーター

水槽内を常にコリドラスの適温にしておくためにも、水槽用ヒーターは必需品です。ただし、水槽のサイズによって必要なワット数が異なるので、購入の際は気を付けてください。

コンセントを差すだけで熱帯魚の適温を維持してくれるオートヒーターは、シンプルなので使いやすく、初心者の方にはおすすめです。

また、温度調節機能がついたヒーターは細かく温度を設定できるので、コリドラスだけでなくさまざまな観賞魚に使うことができます。

水温計

万が一、水槽用ヒーターが故障して水温がぐんぐん上昇していても、水温計がなければすぐに気づくことができません。また、エアコンの設定温度が適切でない場合、私たちは快適に過ごせていてもコリドラスはしんどい思いをしている場合もあります。

そのため、水温計は設置するようにしてください。最近ではデジタル水温計が販売されていて、一目で温度を確認することができるのでおすすめです。水温計はヒーターから離れた場所に設置してください。

エアーポンプ

夏場の水温が上がりやすい時期のみ設置してもいいですが、水槽内の生体数が多い場合は普段からエアーポンプを設置しておくと安心です。

エアーポンプにチューブを繋げ、その先に「ぶくぶく」と呼ばれるフィルターやエアストーンを繋げて使用します。一式セットになっているものもあるので、今回はそちらを紹介します。

エアーポンプは酸素を供給し水温が上がるのを抑えるだけでなく、水槽内の水を循環させるので水を新鮮に保ちやすくなります。また、水面を揺らすことで、水面にできる油膜を防止することも可能です。

底砂

コリドラスは、底に沈んだ餌を口に含んで探して食べる習性があります。そのため底砂は、なるべく細かく丸いものを選びましょう。

コリドラス専用で販売されているものもありますが、細かいものであれば代用可能でしょう。また、底砂の色によって水槽の雰囲気が変わるので、自分のイメージに合った色のものを選ぶのもおすすめです。

ライト

コリドラスはナマズの仲間です。そのため、観賞用ライトはそこまで明るいものでなくても大丈夫です。

ライトを点灯させたあと、驚いて水草などの物陰に隠れてしまいうまく鑑賞できないと感じることがあるかもしれませんが、敵から身を守るための彼らの習性なので優しく見守りましょう。

また、ライトを1日中点けっぱなしにすると、コリドラスが落ち着いて休むことができません。また長時間ライトをつけることで、水槽内にコケが発生しやすくなります。

人間の生活リズムに合わせていいので、ライトは8~10時間を目安にオンオフしましょう。

コリドラスの飼育に欠かせない水温管理を理解しよう


今回は、コリドラスの特徴や飼い方について解説しました。丈夫で飼いやすい魚なので、初心者の方でも飼育しやすい種類です。

コリドラスの飼育に興味がある方は、ぜひペットショップや専門店に足を運んでみてください。コリドラスは本当にたくさんの種類がいるため、その中から自分の好みの種類を探してみてください。

また、コリドラスは温厚な性格なので、さまざまな熱帯魚との混泳が可能です。飼育に慣れてきたら少しずつ魚を増やしてみると、より水槽がにぎやかになり、もっと楽しめるのではないでしょうか。

飼育する場合は水温や飼育環境などで注意すべき点をおさえて、コリドラスが快適に過ごせる環境を作ってあげてください。

これから魚を飼育したいと考えている方やペットの飼育を考えている方は、この記事を参考に、ぜひ可愛らしいコリドラスを飼育してみてはいかがでしょうか。
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