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水槽のコケ掃除はエビにお任せ!キレイな環境を保つおすすめ生物を紹介

鑑賞目的で始めたアクアリウムのはずが、コケの発生で見た目が悪くなることに悩まされたことはありませんか。コケは見た目を損なわせるだけでなく、臭いを発したり、水草の成長を妨げたりもします。

コケの発生を抑えるために、こまめに水槽を掃除する方法もありますが、かなり手間がかかるので、できればもう少し簡単なコケ対策を取りたいところです。

この記事では、コケをお掃除してくれたりコケ発生予防をしてくれる、コケ取り生体について紹介しています。コケ取り生体とは、水槽内のコケを餌として食べてくれる生き物のことです。

記事を読むことで、コケ取り生体につてのさまざまな知識を得ることができます。

なるべく手間をかけずに水槽をキレイに保ちたい人は、是非この記事を参考にして、コケ取り生体を上手に活用してみてはいかがでしょうか。

水槽内のコケ掃除にはエビがおすすめ

水槽のコケを食べてくれる生き物には、エビ、熱帯魚、貝類など、さまざまな種類が存在しますが、その中でもエビはコケ取り生体の中の代表とも言える存在となります。

エビはコケ取り能力が非常に高く、比較的安価で購入できる種類もあるので、水槽のお掃除役としてショップでおすすめされることも多いようです。また餌の食べ残しもお掃除してくれる種類のエビを選べば、水質維持にも役立ちます。

種類によっては、コケの量が少ないと水草の新芽を食べてしまったり、大きな魚との混泳には不向きという点などはありますが、飼育方法に気を付ければ、水槽のお掃除役としておすすめの生き物と言えるでしょう。

水槽が汚れてしまう理由は?

コケの発生は、水槽内のバクテリアの存在に大きく関係しています。

バクテリアの重要な役割は水槽の生き物のフンや餌の食べ残しを分解して、水質を維持することです。バクテリアが十分に存在していないと、フンや餌の食べ残しで水質が汚れ、コケが発生しやすくなります。

また、光のあてすぎもコケの発生要因です。日差しの入らない場所に水槽を置いたり、照明の消し忘れに注意することで、コケの発生率を下げることができるでしょう。

照明の付け忘れ、消し忘れ対策としては、タイマーを使ってオンとオフを管理することをおすすめします。

掃除におすすめなエビの種類


ここではコケなどのお掃除に適しているエビの種類について紹介します。

エビの種類によって、食べるコケの種類が異なったり、飼育の際での注意点も異なるので、ここでの記事を参考にして、どのエビを水槽に入れるのかを検討してみましょう。

ミナミヌマエビ

ミナミヌマエビは大きさが3cmほどの、小型のエビです。アオミドロ、ヒゲ状藻といったコケをよく食べ、熱帯魚の餌の食べ残しの掃除もしてくれます。

体が小さいのでコケを食べる量はさほど多くありませんが、その分数を増やす、または他のエビと混泳させるなどの方法で対応してみましょう。また小型のエビのため、大きい魚との混泳では食べられてしまう場合があるので、大型魚との混泳は避けた方が良さそうです。

ミナミヌマエビは水槽内で繁殖が可能なので、上手に飼育すれば買い足す必要もなく、広い水温に対応できるので外にある水槽でも飼育可能となります。

ヤマトヌマエビ

ヤマトヌマエビは大きさが4cmほどの、ミナミヌマエビより少し大きめのエビです。ミナミヌマエビと同様に、アオミドロ、ヒゲ状藻といったコケをよく食べ、熱帯魚の餌の食べ残しの掃除もしてくれます。

非常にコケ取り能力の高いエビですが、コケの量が少ないと水草の新芽を食べてしまったり、水草を抜いてしまうので、人口飼料などを利用して水草への被害を予防する必要があります。

ヤマトヌマエビは水槽で繁殖ができません。寿命は2~3年ほどといわれているので、数を維持するには買い足す必要があります。

チェリーシュリンプ

チェリーシュリンプは大きさが4cmほどのエビで、本来の体の色は黒や茶色っぽい色味ですが、突然変異により現れたレッド、ブルーやイエローの色味の品種が人気です。

コケ以外にも、熱帯魚の餌の食べ残しの掃除もしてくれますが、食べる量はあまり多くありません。体の色が鮮やかで目につきやすいので、肉食魚との混泳は避けましょう。

チェリーシュリンプはミナミヌマエビと非常に近い品種なので、水槽で繁殖が可能ですが、ミナミヌマエビと混泳させると交雑してしまう可能性があります。

また色が違うチェリーシュリンプ同士で繁殖させると鮮やかな色味が失われ、本来の黒や茶色っぽい色味になってしまう可能性があるようです。鮮やかな色を保つために、同じ色のチェリーシュリンプ同士で繁殖させるようにしましょう。

トゲナシヌマエビ

トゲナシヌマエビは大きさが3.5cmほどのエビで、ミナミヌマエビと外観が似ていますが、顔が尖っていない点が特徴です。茶ゴケ、アオミドロ、糸状苔を食べて、水槽を掃除をしてくれます。

混泳は可能ですが、気性の荒い魚との混泳では食べられてしまう可能性が高いので、避けておいた方が良いでしょう。

トゲナシヌマエビは水槽で繁殖ができません。メンテナンスフィッシュとして、目立たないエビが欲しいけど、繁殖はさせたくないという時におすすめのエビです。

ピノキオシュリンプ

ピノキオシュリンプは大きさが3.5cmほどのエビで、頭に長い鼻のような角がある点が外観の特徴で、名前の由来にもなっています。ピノキオシュリンプの体の模様や色味は採取地域により異なり、体もS字状の特徴的な形をしているので、見た目も楽しめるエビです。

トゲナシヌマエビと同様に、茶ゴケ、アオミドロ、糸状苔を食べて、水槽を掃除をしてくれます。

水槽内での繁殖はできず、安定した供給もないため、取り扱っているショップを見つけるのが少し難しく、値段も少し高めとなるエビです。

エビ飼育時の注意点


エビは体も丈夫なので、飼育はさほど難しくはありませんが、水質と水温の変化にはかなりデリケートな面があるので、その点において注意が必要です。

ここではエビを飼育する際の注意点について紹介します。

必ず水あわせを行う

エビは水質の変化にとても敏感です。いままで飼育されていた水槽から新しい水槽へと移す際、いきなり水質の異なる水にいれてしまうと、水温差やpHの違いによりエビにストレスがかかります。そのショックを軽減させるために行うのが水あわせです。

まずは新しい水槽の水温に慣れさせるために、ビニールにエビといままで飼育されていた水槽の水を入れて、水槽に浮かべます。水槽に浮かせる際に、新しい水槽の水が入り込まないように気を付けましょう。

次に新しい水槽の水をビニールに少しずつ足し、徐々に水質に慣れさせます。ここでも十分に時間をかけて、水質に慣れさせるようにしましょう。

新しい水槽の水がアルカリ性や酸性に極端に偏っていると、エビが死んでしまう可能性があります。可能であれば、事前にチェックしておきましょう。

エビの隠れ家を作る

エビの隠れ家として、水槽には水草を入れておきましょう。水草は水槽レイアウト上でもあった方が見た目も良くなり、エビに酸素を供給したり、水質安定にも役立ちます。

水草を選ぶ際には、無農薬で隠れやすい水草を選ぶようにしましょう。初心者でも育てやすいウィローモスはエビとの相性も抜群なので、おすすめの水草です。

水温・水質の変化を避ける

エビの飼育に適した水温は20~25度前後です。エビは急激な温度変化に弱いので、冷暖房器具の使用などで水温に急激な変化がおきないよう、冷暖房器具使用の際には水温をこまめにチェックしましょう。

水質については、pH6 ~7.5前後が最適です。水質変化が急激におこらないよう、水槽の3分の1程度で水替えをすることをおすすめします。

エビ以外のお掃除生体:貝類

エビ以外にも水槽のお掃除役となる生き物として、貝類があります。

貝類は水槽面のコケを良く食べてくれるので、エビと混泳させて、壁面のお掃除役として水槽に入れておくのも良いでしょう。

ここでは水槽のお掃除役となる、おすすめの貝類を紹介します。

フネアマ貝

フネアマ貝はアワビのような形をしていて、大きさは4cmほどになります。移動速度が速く、水槽面のコケ取り能力が非常に高い貝です。

ただし水槽面に張り付く力が強く、無理にはがそうとすると最悪の場合死んでしまいます。水槽の前面に張り付いてしまった場合、移動してくれるのを待つしかないので、鑑賞目的の水槽には向いていないかもしれません。

水質の変化に弱いので、新しい水槽に移す際にはエビと同様に水あわせが必要です。また、複数で飼育すると水槽面に卵を産みつけ、景観が損なわれる場合あります。水槽で孵化はしないので、見つけたら取り除くようにしましょう。

シマカノコ貝

シマカノコ貝は貝殻の縦模様が特徴で、ファアマ貝と同じく、コケ取り能力の高い貝となります。この貝も水槽面のコケを食べてくれます。

貝殻の模様が美しいので、鑑賞用のアクアリウムのお掃除役として最適な貝です。ファアマ貝と同じく、複数で飼育すると、水槽面に卵を産み付ける場合があるので、見つけたら取り除きましょう。

他の貝と比べると少し値段が高めの貝となります。

ラムズホーン

ラムズホーンは見た目も非常に美しい上、水槽面だけでなく石や水草のコケも食べてくれる、コケ取り能力の高い貝です。

レッドラムズホーンの他に、品種改良で生まれた、ピンクラムズホーンやブルーラムズホーンといった種類もあります。

水槽で繁殖が可能な上、増えすぎる危険性もあるため、飼育には注意が必要です。繁殖を防ぐためには、水槽面に産み付けられた卵を取り除き、水質がアルカリ性に偏らないようにしましょう。

この貝は水質が悪くなると水面付近に上がってくるので、水質チェックの目安として用いることもできるようです。

ヒメタニシ

ヒメタニシは日本の河川や用水路に生息しているので、見たことがある、名前を聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。

このヒメタニシの特徴は、コケ取りのお掃除役だけではなく、水槽の水質を改善してくれる能力があるという点です。コケの発生予防としての効果が期待できます。

ただ残念なことに外観が美しいといえず、繁殖能力も高いので、鑑賞用の水槽にはあまり向いていないと言えるかもしれません。

石巻貝

石巻貝はカタツムリのような外観で、水槽面のお掃除役として古くから親しまれ、コケ取り能力も非常に高い貝です。

熱帯魚との混泳で特に気を付ける点もなく、安価に購入できるので人気があります。ただし、水槽の水位が高いと脱走してしまうことが多いので、飼育の際には水位を下げるなどの工夫が必要です。

複数で飼育すると、水槽面に卵を産み付ける場合があります。水槽で孵化はしないので、見つけたら取り除くようにしましょう。

マシジミ

マシジミはその名の通りシジミの仲間で、水槽面、底や水草に発生したコケを食べることはできませんが、ヒメタニシと同様に水中にある栄養分を吸収して、水質を改善してくれます。

コケ発生の予防にもなりますが、水のお掃除役としての能力は非常に高く、コケで緑色になってしまった水槽の水を透明に戻すことも可能です。

ただし長期で飼育するのが難しいという点があるので、水質を改善したい時にスポットで使用するのが良いでしょう。

エビ以外のお掃除生体:熱帯魚

エビや貝以外の水槽のお掃除役になる生き物として、熱帯魚がいます。

熱帯魚の中にはエビ類があまり食べてくれないコケを食べてくれる種類もあるので、エビと混泳させて利用してみるのも良いでしょう。

ここでは水槽のお掃除役となる、おすすめの熱帯魚を紹介します。

プレコ

プレコは吸盤状の口で、水槽面や流木のコケを食べてくれる、コケ取り能力の高い熱帯魚です。小型から大型種、体の模様もそれぞれなので、プレコだけを収集している愛好家もいます。

大型種の場合、肉食魚との混泳も可能なので、肉食魚水槽のお掃除役として重宝されています。ですが、歯が強力なので水槽面を傷つけたり、流木や水草を害したり、他の魚の体表を舐めることもあるので、混泳相手は慎重に選んだ方が良いでしょう。

また、小型水槽だと餌が不足しがちとなるので、中型または大型の水槽で飼育することをおすすめします。大食なのでフンの量が多く、砂底のお掃除をきちんと行うことが上手に飼育するポイントです。

サイアミーズ・フライングフォックス

サイアミーズ・フライングフォックスは除去が難しい黒苔も掃除してくれる、コケ取り能力の高い熱帯魚です。ですが、成長すると10cmほどの大きさとなるため、60cm以上の水槽での飼育をおすすめします。

また、成長するにつれて縄張り意識も強くなり、他の魚の餌を奪うなど、非常に気性の荒い熱帯魚なので、混泳させる際には十分検討してから決めた方が良いでしょう。

特に低層で生活するコリドラスは、サイアミーズ・フライングフォックスと生活圏が重なるので、混泳させる場合は競合させない工夫が必要となります。

アルジイーター

アルジイーターは見た目は可愛らしい熱帯魚で、コケ取りのお掃除役として長年親しまれてきました。ですが、成魚になるとコケを食べなくなり、非常に気性が荒くなることから、混泳をあきらめる人が多いようです。

成魚になると20cmほどの大きさになる場合もあり、気性の荒さはサイアミーズ・フライングフォックスとは比にならないほどと言われています。多くの場合、成魚になると持て余すことになるので、飼育するかは慎重に判断した方が良さそうです。

オトシンクルス

オトシンクルスはコケ取りお掃除役として、もっとも有名な熱帯魚です。エビ類が好まない茶ゴケを吸盤のような口でせっせと食べてくれます。

また温和な性格で水草に害を与えることもないので、地味な熱帯魚ですが、水槽のお掃除役としての評価は非常に高いです。

水槽面、水草についたコケが主食となるため、コケが少ないと餓死してしまう可能性があります。コケの少ない水槽で飼育するのは難しく、人口飼料などに慣れさせておく必要があるでしょう。

水槽を掃除してくれるエビを飼ってキレイな環境を保とう

エビをはじめとする、コケ取り生体を紹介してきました。

水槽のお掃除役としてコケ取り生体を利用したい場合、まずはエビを手始めに飼育してみてはいかがでしょうか。外観を損なう可能性も低く、他の魚などへの影響も少ない点で、アクアリウムにおすすめのコケ取り生体ではないかと思います。

水草などに害を与える種類もありますが、投入するエビの数や人工飼料を上手く活用すれば被害も防げるでしょう。

コケ取り生体を飼育しても、水槽のお掃除は必要となりますが、その手間の軽減には役立ちそうです。コケの発生に悩んでいる人やどのコケ取り生体を飼育するか迷っている人は、是非この記事を参考にしてみてください。
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