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バルーンモーリーとはどんな魚なのか|混泳についてや飼育について紹介

バルーンモーリーはその名の通り、お腹がバルーンのように丸みを帯び、見た目がとても愛らしい熱帯魚です。

食欲旺盛で丈夫、混泳も可能な上、比較的安価に購入できるということで、ショップの店員さんから最初に飼育する熱帯魚としておすすめされる場合が多いようです。

ですが実際にバルーンモーリーを飼育するとなった時に、他の熱帯魚との混泳や適切な飼育方法などをきちんと知っている人は少ないのではないでしょうか。

この記事では、バルーンモーリーはどんな熱帯魚なのか、混泳相手に適している魚の種類や適切な飼育方法を紹介しています。この記事を読めば、バルーンモーリーを正しく飼育できるようになるでしょう。

これから熱帯魚を飼育したいと思っている人、既にバルーンモーリーを飼育すると決めている人は、是非この記事を参考にしてみてください。

バルーンモーリーとはどんな魚?



ここではバルーンモーリーの特徴、大きさ、寿命、種類について紹介したいと思います。

バルーンモーリーを飼育するのであれば、バルーンモーリーがどのような熱帯魚なのか知っておくことは大切です。以下で紹介する内容を参考に、バルーンモーリーについて知っていきましょう。

バルーンモーリーの特徴

バルーンモーリーは卵胎生メダカの一種ですが、野生では生息していません。外観の特徴はなんといっても、バルーンのようにお腹が膨れている愛らしい体型です。

気性は温和で人懐っこいのですが、メスよりオスの方が少し気性が荒く、小競り合いをする場合もあります。非常に丈夫でエサの種類を問わず食欲旺盛で飼育しやすい熱帯魚ですが、泳ぐのが苦手なので、混泳させる際には注意が必要です。

バルーンモーリーは1匹150円~200円程度で購入できます。人気のある熱帯魚なので、多くのショップで販売されている熱帯魚です。

バルーンモーリーの大きさ

バルーンモーリーは、セルフィンモーリーを改良した熱帯魚です。原種のセルフィンモーリーは体の大きさが12cmほどありますが、バルーンモーリーはそれより小型の熱帯魚となります。

飼育環境にもよりますが、平均で5cm、大きくなると8cmほどまで大きくなることもあるようです。3~5匹程度であれば30cm水槽でも飼育ができる大きさとなります。

小型魚なので、大きな魚との混泳は避けましょう。

バルーンモーリーの寿命

バルーンモーリーは病気にならなければ、比較的長生きさせやすい熱帯魚です。平均寿命は、約2~3年と言われています。

もし飼育してから2~3年経過し、バルーンモーリーの元気がなくなってきた場合は、寿命が近づいている兆候かもしれません。

病気になりにくい環境を整え、なるべく長生きさせてあげましょう。

バルーンモーリーの種類

バルーンモーリーは体の色で種類分けがされている熱帯魚です。

シルバーバルーンモーリーは体が銀色、ダルメシアンバルーンモーリーは体がダルメシアン模様、ブラックバルーンモーリーは体が黒色、オレンジバルーンモーリーは体がオレンジ色、そして様々な色が混ざっている場合は、ミックスバルーンモーリーとなります。

色の違うバルーンモーリーの間で繁殖することが多いので、ショップではミックスバルーンモーリーを見かける機会が多いようです。色々な種類のバルーンモーリーを飼育すれば、水槽がとても華やかな雰囲気になるでしょう。

バルーンモーリーの混泳について



バルーンモーリーは泳ぐのが苦手なところがあるので、混泳相手を選ぶ時には注意が必要です。ここでは、相性の良い混泳相手と相性が悪い混泳相手を紹介します。混泳させる際の参考にしてください。

ちなみに、バルーンモーリーだけを少数で飼育すると上下関係が生じ、弱いバルーンモーリーを攻撃する場合があるので、混泳させない場合は5匹以上での飼育をおすすめします。

相性が良いとされる混泳相手

バルーンモーリーの気性は比較的温和なので、よほどの場合を除き、混泳相手の魚を攻撃することはありません。しかし、混泳相手としては温和な小型魚または、生息域が異なる生き物であることが望ましいと言えます。

小型魚での混泳相手としては、グッピー、プラティ、ラスボラやネオンテトラなどが適しているでしょう。

相性が悪いとされる混泳相手

バルーンモーリーより泳ぐのが速い魚と混泳させた場合、混泳相手となる魚が餌を全部食べてしまい、バルーンモーリーが餌を食べられない環境となってしまう場合があるようです。また体の大きい生き物と混泳させると、バルーンモーリーにストレスがかかります。

攻撃性が強く、気性の荒いスマトラやベタ、泳ぎの速いゼブラダニオも混泳の相手としては避けた方が良いでしょう。

バルーンモーリーの飼育に必要なもの



バルーンモーリーを飼育するのに必要な設備について紹介します。

バルーンモーリーは病気にもなりにくく、水質変化にも強いので、あまり凝った設備は必要ありません。熱帯魚の飼育のための初期費用としてはかなり安く、1万円程度と見込んでおけば問題なく準備できるでしょう。

手軽に飼育が始められる点も、初めて熱帯魚を飼う人にバルーンモーリーをおすすめできるポイントです。
  • 水槽
  • 照明
  • ろ過フィルター
  • 水草
  • ポンプ

水槽

バルーンモーリーは平均で5cmほどの小型熱帯魚なので、30cmの水槽でも飼育が可能です。この場合、3~5匹程度の飼育であれば、余裕のある空間での飼育ができるので、水質変化も少なくて済み、良い環境の中で飼育ができるでしょう。

6匹以上15匹くらいまでなら45cmの水槽、15匹以上20匹くらいまでなら60cm水槽をおすすめします。

もし繁殖を予定しているようであれば、稚魚の数も考えてから、水槽を選ぶようにしましょう。この場合、1~2ペアで45cm水槽での飼育が理想的です。

材質は傷がつきにくく、観賞にも適したガラス水槽がおすすめとなります。

照明

水槽に照明をつけると、観賞する際に水質をクリアに見せてくれたり、熱帯魚のバイオリズムを整えてくれたり、餌への反応を高めてくれるなど、繁殖を促す効果があります。

室内で飼育する場合、水槽に十分な日光を取り込むことは難しいので、最適な飼育環境を整えるためには、やはり照明を利用する方法が最適です。

点灯時間は1日8~10時間程度が目安となり、一定した時間帯での点灯が良いので、タイマーがついている照明で点灯時間を管理するのが良いでしょう。照明のつけ忘れ、消し忘れは熱帯魚のバイオリズムをくずし、体調不良の原因となることもあるので、照明の管理には注意が必要です。

ろ過フィルター

ろ過フィルターは45cm以下の小型水槽なら、音が静かでスリムなタイプの外掛けフィルターがおすすめです。

それ以上の大きさの水槽の場合は、ろ過能力の高い上部式フィルターや外部式フィルターを準備しましょう。可能であれば2種類準備しておくことも、おすすめです。

また将来的に繁殖を予定している場合は、ろ過フィルターを2台設置しておくと便利です。稚魚が生まれて別水槽を立ち上げる時、投げ込み式やスポンジフィルターも用意しておけば、簡単に水槽の準備が整います。

バルーンモーリーは泳ぎが苦手です。ろ過フィルターを使用する際、水流が強くなりすぎることがないよう、注意しましょう。

水草

水槽に水草がなくてもバルーンモーリーの飼育は可能ですが、バルーンモーリー同士または他の魚との混泳で喧嘩となった場合は、隠れ場所として水草を利用することをおすすめします。

水草は隠れ場所になる他、水槽の水の酸素濃度を高めたり、水質をキレイにしてくれる効果も期待できるでしょう。

ですがバルーンモーリーは泳ぎが苦手なので、あまり多く水草を入れすぎると、泳ぎの邪魔となりストレスに感じるかもしれません。水草は適切な量を入れてあげましょう。

ポンプ

ポンプの役割は、水流を作って水槽内の淀みをななくすこと、水槽全体に酸素を行き渡らせることです。またろ過フィルターに水を送る際にも、ポンプの使用が必要となります。

ポンプは大きければ良いというものではありません。バルーンモーリーのように泳ぎが苦手な熱帯魚などは、強い水流に大きなストレスを感じます。

水槽の水量やろ過の回数のバランスを考えてポンプを選択したり、流量が調節できるタイプなどを利用して、過度な水流が起こらないように気を付けましょう。

水槽の底に砂を敷く理由として、2つ挙げられます。

1つ目の理由は、水槽に底砂を敷くことで自然に寄せた景観を作り出し、鑑賞性の品質向上を計ることです。2つ目の理由は、水草を植えるために底砂が必要となります。

バルーンモーリーのようなカラフルな熱帯魚であれば、白化したサンゴを砂状にしたライブサンドという砂を底砂として敷くことで、熱帯の海の景観を楽しめるでしょう。

また、底砂を敷くと費用がかかる、掃除がしにくいという点もありますが、水槽のガラスの反射を防ぎ熱帯魚を落ち着かせたり、バクテリアを定着させたり、水質を調整するといったメリットもあるようです。

バルーンモーリーの飼育に関して

ここではバルーンモーリーの飼育方法について説明したいと思います。

バルーンモーリーは丈夫でアクアリウム初心者でも飼育しやすいのが特徴ですが、泳ぐのが苦手なので、その点を注意した飼育が必要です。

適切な水温と水質

バルーンモーリーの飼育に適した水温は22度~26度前後です。夏場であれば冷却ファンを、冬場であれば水槽用ヒーターを利用して一定温度を保つようにしましょう。

適切な水質としては、pHが6.5~7.5の範囲となる弱アルカリ性を好みます。水質変化には強いので、水換えをしっかりと行い、良質な水質を保つようにしましょう。

なお、水道水には餌の食べ残しやフンを分解してくれるバクテリアが存在していません。バクテリアが存在していない水槽では、餌の食べ残しやフンから毒性の高いアンモニアが発生してしまいます。

新しく水槽を立ち上げた場合は水質調整剤などを投入して、バクテリアを繁殖させてからバルーンモーリーを水槽に入れてあげるようにしましょう。

バルーンモーリーの餌

バルーンモーリーは餌の選り好みがなく、なんでも食べてくれます。メダカの餌も食べてはくれますが、栄養バランスのとれた小型熱帯魚用の餌をあげることをおすすめします。

泳ぐのが苦手なバルーンモーリーなので、沈みにくい乾燥アカムシやテトラミンといたゆっくり沈む人口飼料などが適しています。

食べ残しが多くならないよう、適切な量を守って餌をあげるようにしましょう。お掃除役の生き物と一緒に飼育するという方法もおすすめです。

水流は弱めに設定

バルーンモーリーを飼育している水槽では、遊泳スペースに過度な水流がおこらないように注意しましょう。

泳ぎが苦手なバルーンモーリーなので、強い水流があるとストレスが発生したり、体力を消耗して元気がなくなってしまう場合があります。

また流木や水草といった障害物があると、それを避けて泳ぐ必要がでてくるので、あまり多くの水草や流木を水槽に入れるのは避けましょう。

バルーンモーリーの繫殖について



バルーンモーリーは繁殖が簡単なので、熱帯魚の繁殖にチャレンジしてみたいという人におすすめです。5匹以上で飼育すれば、特になにもしなくてもペアができ、繁殖時期になるとオスがメスを追いかける行動が見られるようになります。

1回の出産で、最大の場合50匹ほど産むこともあり、持て余す場合も多いので、増えすぎには注意しましょう。

バルーンモーリーは卵胎生メダカの仲間となるので、産卵ではなくお腹の中で孵化させて、稚魚を出産します。出産の兆候としては、水槽の底で動かない、急に泳ぎをやめてしまったりバックしたりする、他の魚に近寄らない、呼吸が荒くなるといった点があげられます。

出産時期が近いと判断できた場合は、稚魚を受け入る準備をしておきましょう。稚魚は親魚に食べられてしまうことが多いので、稚魚を別の水槽に移すまたは水草をたくさん入れるなどの保護で、生存率を上げることができます。

稚魚は生まれた次の日から餌を食べ始めます。栄養価が良く、食べやすいブラインシュリンプがおすすめです。生後1か月で1cmほどの大きさとなり、3カ月たてば3cmほどまで成長するので、親と同じ水槽での飼育が可能となります。

バルーンモーリーの混泳相手など飼育について知ろう

バルーンモーリーの飼育方法や混泳相手の選び方などについて、紹介してきました。バルーンモーリーは丈夫で飼育がしやすい熱帯魚ではありますが、泳ぎが苦手という点を、飼育方法や混泳させる魚を選択する時に考慮する必要があるようです。

また簡単に繁殖してくれるという傾向があるので、興味のある人は繁殖に挑戦してみてはいかがでしょうか。ですがその際には、数を増やしすぎないように注意しましょう。

バルーンモーリーは色合いもカラフルで、とても愛らしい姿の熱帯魚です。混泳も可能で、設備にかかる初期費用もお手頃のようです。

お部屋の雰囲気をがらりと変えたい人や熱帯魚の飼育に興味のある人は、ここでの記事を参考にして、初めてのアクアリウムに挑戦してみてはいかがでしょうか。
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