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ブラックゴーストの特徴と飼い方|飼育に必要なものもあわせて紹介

「ブラックゴーストってどんな魚?」
「どのくらい大きくなるの?」
「どうやって飼うの?」
アクアリウムに興味のある方で、このような疑問をお持ちの方はいらっしゃいませんか。

この記事ではブラックゴーストの基本的な特徴や飼い方についてまとめました。

飼育に必要なおすすめアイテムも紹介しているので、これから飼育用品を揃える予定の方は是非参考にしてみてください。

ブラックゴーストは私たちがイメージしている魚の姿形とは異なる見た目をしており、泳ぎ方も特徴的な不思議な魚です。観賞魚としては比較的ポピュラーな種類なので、一般的なペットショップでも販売されていることは多いです。

ブラックゴーストがもともと住んでいた場所や食性を学ぶことができるので、その知識を踏まえて飼育に必要なものを揃えてブラックゴーストの飼育を始めることができるでしょう。興味のある方はぜひこの記事をご覧ください。

ブラックゴーストの特徴



ブラックゴーストはデンキウナギ目アプテロノトゥス科アプテロノタス属に分類されるデンキウナギの仲間です。特徴的な名前の通り、体色は黒く腹から尾にかけてヒレが繋がっていてヒラヒラさせて泳ぐ姿はまるで黒い幽霊のようですよね。口回りや尻尾の先は白く、コントラストが美しいです。

ブラックゴーストには他にも一般的な観賞魚とは違った特徴があります。
魚は前に進んで泳ぐのが普通ですが、 ブラックゴーストはなんと後ろにも泳げるのです。
他の魚と違い縦横無尽に泳ぐ姿はとてもユニークです。

またブラックゴーストは横たわって寝ることがあります。初めて見た方はびっくりされると思いますが寝ているだけなので安心してください。
このようにブラックゴーストにはさまざまな特徴があります。

ブラックゴーストの生態

夜行性なので夜になると活発に動き始めます。性格は臆病なので、飼育水槽にはブラックゴーストが隠れられる土管などを設置してあげるといいでしょう。

食性は肉食で、野生では小さな魚や昆虫などを食べて生活しています。
ブラックゴーストには白くて小さな目がありますが、視力はとても弱いです。
そのため体から微弱な電流を出して餌となる生物を捕まえる捕食方法をとります。

電流を流す魚なんて飼育できるのかな、と不安に思う方もいらっしゃると思いますが、ブラックゴーストが出す電流は弱いものなので人間や混泳相手への影響は特にありません。
また視力が弱い代わりに嗅覚は優れているので瞬時に餌を見つけることができます。

ブラックゴーストの生息地

主にベネズエラやペルーなどの南米に生息しており、多くはアマゾン川でその姿が見られます。
川の底にいて日中は岩の陰や流木の間に隠れて休んでいます。

野生化では50㎝程のとても大きな個体が確認されているようです。
ショップでは野生採取の個体も販売されており、繁殖個体よりも大きく育ちます。

ブラックゴーストの寿命

平均寿命は約5~10年です。ブラックゴーストは最大30㎝程まで成長する中型の魚なので、うまく飼えば長生きさせることができます。

ただ小さな水槽で飼育していたり不適切な環境で飼っていれば、短命に終わってしまう可能性もあります。

まだ若い個体は体の表面が柔らかいので、怪我をしやすかったり水質の変化に敏感です。

また他の魚と混泳させることで喧嘩をし、ストレスを感じて体調を崩してしまうこともあります。そのため、飼い始めは1匹で飼育し、なるべくストレスを与えない飼い方をしてあげるのが長生きのコツです。

ブラックゴーストの飼育に必要なもの

いざブラックゴーストを飼育するとなった時、一体どういったものが必要になってくるのでしょうか?用意する水槽の大きさや餌の種類など知らなければならないことがあります。

ここではブラックゴーストを飼育するために必要なものを紹介していきます。
  • 水槽
  • ヒーター
  • フィルター
  • 底砂
  • 流木
  • 隠れ家

水槽

水槽内で飼育する場合は多くが約20㎝程に成長します。
単独飼育であれば60㎝水槽でも飼育することはできますが、そこまで泳ぎ回れるスペースはありません。

最終的には90㎝の水槽を用意してあげてください。

ショップでは体長10㎝にも満たない小さな幼体が販売されていることが多いです。小さなブラックゴーストを90㎝水槽で泳がせるのは広すぎるので、最初は60㎝水槽でしばらく飼育して、成長に合わせて水槽をサイズアップするのがいいでしょう。

ブラックゴーストは体は大きいですがパワーはないので飛び出しの心配はいりません。
もし水槽にフタがついているのであれば、念のため設置しておいてもいいでしょう。

ヒーター

ブラックゴーストの適温は約24~26℃です。寒い時期は常温だとブラックゴーストにとって寒すぎるので、年間を通してヒーターを設置して適温を保つようにしましょう。

コンセントを差すだけで熱帯魚の適温である26℃を保ってくれるオートヒーターもあり大変便利なのですが、できれば温度を調節できるタイプのヒーターがいいです。

万一病気になった場合、治療のために一時的に温度を上げることができるからです。

水槽をサイズアップした場合にはヒーターもそれに合わせて買い替えるようにしてください。

フィルター

ブラックゴーストは肉食なので水を汚しやすく、フィルターはできるだけ強力なものを使わなくてはなりません。上部フィルターはろ過能力が高く、掃除やメンテナンスがしやすいのでおすすめです。

ブラックゴーストは強い水流が苦手なので、もし上部フィルターの水流が強すぎて泳ぎづらそうにしている場合は水流の向きを水槽の壁面に向けるなどで強い水流が当たらないように工夫してあげましょう。

フィルターのろ材は定期的に飼育水で洗って綺麗にしてください。
長期間放置していればろ材の目詰まりが起こり水を汚してしまいます。

底砂

ブラックゴーストは底砂を敷かず何も置かないベアタンクという方法で飼育されることが多いです。

掃除しやすいのがメリットですが、水槽が寂しく見えてしまうので薄く底砂を敷いてみましょう。

もともと川の底にいる魚なので底砂が敷かれてあることでブラックゴーストにとって過ごしやすい環境になるでしょう。

底砂はどんなものでも構いません。できれば白などの明るい色を選ぶと、ブラックゴーストを美しく引き立ててくれると思います。

ブラックゴーストは水草に悪さをしないので水草を植えて飼育している方も多いです。その場合はソイルを敷いてください。見た目も綺麗でブラックゴーストの隠れ家にもなるのでぜひチャレンジしてみてください。

流木

流木は水を弱酸性にすることができ、ブラックゴーストは弱酸性の水を好むのでおすすめです。

流木はさまざまなものが販売されていますが、すでにアク抜き処理がされているものを選ぶと楽です。

流木のアク抜きはかなり時間がかかるので、処理済みのものであればすぐに水槽に入れることができます。

ブラックゴーストは夜には活発に動き始めるので、流木を入れすぎると泳ぐスペースが減ってしまいます。

流木の数や大きさには注意してください。

隠れ家

上記で紹介した流木も隠れ家に向いていますが、それだけでなく土管やトンネル状になっている置物などを設置してあげるのもいいでしょう。

サイズはブラックゴーストがすっぽりと収まることができるものを選んでください。

水槽に入れる際には軽く水で洗ってから入れるのがいいでしょう。
ブラックゴーストの成長に合わせて隠れ家もサイズアップしてください。

ブラックゴーストの飼育方法



ブラックゴーストの飼育に必要なものはわかりましたか?
その他に知っておかなければならないのは餌や日頃のお世話についてです。

ブラックゴーストは比較的丈夫な魚なので飼いやすい魚です。
しかし誤った餌やりをしたり、水換えを怠っていれば短命に終わってしまうことがあります。

購入する前に正しいお世話の方法を学んでおきましょう。

餌について

ブラックゴーストは肉食なので自然では魚や昆虫を食べていると紹介しました。

・メダカや金魚などの生き餌
・冷凍や乾燥した赤虫
・肉食魚用の人工飼料

上記などを餌として与えます。必ずしも生き餌をあげ続けなければならないわけではないのでご安心ください。

さまざまな餌をバランスよく与えるのが1番ですが、人工飼料は栄養バランスが優れており生き餌と違い管理も楽なのでメインで与えるといいでしょう。

最初から人工飼料を食べてくれる個体もいれば、そうでない個体もいます。
その場合は冷凍赤虫と混ぜて与えて慣らすなどの工夫が必要です。

餌は基本的には1日1回、幼体の場合は1日2~3回あげてもいいでしょう。

飼い始めは日中に餌を食べてくれないことがあります。その場合は動き出す夜に餌を与えてみてください。慣れれば日中にあげても構いません。

水換えについて

水換えをすることで水槽内のフンや食べ残しを取り除き、有害物質を排出することができます。
面倒な作業ですが、水換えはブラックゴーストの命に関わる重要な作業なので必ず行うようにしましょう。

水換えの頻度は週に1回、水槽の1/3程度の水を交換してください。

1度に水をたくさん換えてしまうと環境が崩れてしまうからです。

水槽内の生体数が多ければ、もう少し頻度を増やしてください。

底砂を敷いている場合は定期的に砂の中のゴミを吸い出して綺麗にしましょう。
水換えやゴミの吸出しが簡単にできるホースが販売されているので購入するのをおすすめします。

ブラックゴーストの混泳


ブラックゴーストは気が荒い面がありあまり混泳向きな魚ではありませんが、混泳相手を選べば可能な場合があります。混泳相手はブラックゴーストと同じくらいの大きさで穏やかな性格をしている魚が向いています。

もし他の魚と混泳させる場合は水槽内には水草や流木などを設置して隠れられるような場所を作ってあげましょう。そうなると必然的に水槽は大きなものにする必要があります。

また万一混泳がうまくいかなかった場合は最悪どちらかが死んでしまうこともあります。
よく観察して、もしうまくいっていないようであればすぐに隔離できるよう準備しておきましょう。

同じ種類と混泳する場合

同じ種類の魚との混泳はできません。

ブラックゴースト同士や、エレファントノーズフィッシュなどブラックゴーストと同じように電気を放出する近縁種はお互いにストレスとなり激しく喧嘩をし、どちらかが死んでしまうことも少なくありません。

同種との混泳は不可能なので、自宅で繁殖させることはかなり難しいです。
ペアを入手しても水槽内に入れれば喧嘩してしまうからです。

他の種類と混泳する場合

ブラックゴーストと同じように水槽の底で過ごすプレコやポリプテルスとは混泳がうまくいくことがあります。また昼行性の魚は夜間にブラックゴーストが泳ぎ回って睡眠を邪魔してしまうので、夜行性の魚であれば混泳できる可能性があります。

他の魚と混泳させる場合には、必ずブラックゴーストと同じくらいの大きさの魚を選んでください。

ブラックゴーストは肉食なので小さな魚やエビなどは食べてしまいます。反対にブラックゴーストを食べてしまうような大型魚も避けてください。

またヒレの長い魚はブラックゴーストが齧ってボロボロにしてしまうので混泳は避けましょう。

最終的に混泳できるかどうかは個体同士の相性によります。
慣れないうちは単独飼育するのをおすすめします。

ブラックゴーストの繁殖


ブラックゴーストの繁殖はかなり難しいです。
その理由は同種の混泳が難しいことと、オスとメスの判別が難しいからだと言われています。

繁殖を狙う場合は90~120㎝の水槽に5匹程泳がせます。喧嘩が起きないように流木やシェルターをいくつか入れておくのもいいでしょう。
この方法でうまくいけば繁殖できるかもしれません。

水槽内に卵を見つけたら親魚が食べてしまわないようすぐに隔離してください。
3~5日後に孵化するので、様子を見て餌を与え始めましょう。

一般家庭での繁殖例はほとんどありません。そのため繁殖のコツや稚魚をうまく育てるコツなどは不明です。繁殖は狙って成功するものではないということを覚えておきましょう。

ブラックゴーストの特徴と飼育方法を理解しよう



熱帯魚を飼ってみたいけどグッピーやネオンテトラなどの普通の魚はつまらない、と考えている方にはブラックゴーストはぴったりの魚です。

また大きめの水槽が必要であったり他の魚との混泳が難しいことから、本当にブラックゴーストが好きで長くお世話したいという気持ちのある人に向いている魚でしょう。

ブラックゴーストを見たことがない方は、ぜひショップに足を運んで実物を見てみてください。その不思議な姿に魅了されるでしょう。

飼育する場合は、飼育用品を揃えてセットして万全の状態にしてから迎えてあげてください。

ぜひこの記事を参考に、ブラックゴーストの飼育に挑戦してみてはいかがでしょうか。
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