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飼育になヌマエビの種類5選|特徴や値段などをご紹介

ヌマエビとは?

ヌマエビは熱帯や亜熱帯、温帯の淡水域に生息する比較的小さいエビです。

体の大きさは1cm~数cmほどで、川や湖、池などの淡水域で見られ、日本では西日本や南西諸島に種類が多く生息しています。

種類ごとに水温や水質、光量など環境の好みに違いがあります。汚染にとても弱く、生息地に農薬などが流入するとすぐに死んでしまうので、ヌマエビ類がいる環境は豊かな自然が残っているという証明にもなります。

ヌマエビの生態

ヌマエビは雑食で藻類や生き物の死骸、生き物由来の物質の破片などのデトリタスを食べ、ほとんどのヌマエビは一生を淡水域で過ごします。

5対の歩脚のうち2対が鋏脚となっており、歩くときは後ろの3対を使います。

飼育が簡単

ヌマエビ類は飼育しやすく、アクアリウムでの観賞用や熱帯魚やメダカと共存共生するタンクメイトとして広く親しまれています。

特にヤマトヌマエビは他のヌマエビ類に比べると丈夫な種類で、またミナミヌマエビは水面が凍るほどの低温や、夏でも風通しの良い日陰なら耐えられるので飼育しやすいと言われています。

温和な性格

熱帯魚のタンクメイトとして親しまれるヌマエビ類はおとなしく、熱帯魚やメダカなどの小魚たちを襲うことは滅多にない温和な性格をしています。

温和な性格ですが動きは活発で水槽内の藻類を食べることから掃除屋の面もあり、また色鮮やかな種類もいて見栄えもすることからヌマエビをメインに飼育する愛好家も多くいます。

繁殖が簡単

ヌマエビ類は春から秋にかけて1度に数十から数千の卵を産み抱卵します。卵が孵るまで大事に抱えているので特に必要な処置もなく、気づけば増えていたということもあるほどです。

種類によっては孵化した後、海へ出て成長してから川を遡上する両側回遊型のエビもいるので、孵化後に別の水槽へ移す必要があります。

残餌や枯れた水草を食べる

ヌマエビは雑食で水槽内の藻類やデトリタス、他の魚の残餌や枯れた水草を食べます。

餌が残ったり水草が枯れて起こる水質汚染を防いでくれる他にも、排泄物やエビの脱皮殻なども食べるので水槽内が綺麗に保たれることから掃除屋としても大変重宝されています。

ヌマエビ飼育に種類1:ヤマトヌマエビ

ヤマトヌマエビはヌマエビ科ヒメヌマエビ属に分類され、マダガスカルやフィジー、日本などインド太平洋沿岸の河川に広く分布しているるエビの一種です。

日本では日本海側では鳥取県以西、太平洋側では千葉県以南、暖流が流れる海に面した川の上流域渓流や中流域に生息しており、水温は10℃~26℃、水質は中性~弱アルカリ性を好みます。
値段100円前後
飼育しやすさ★★★★☆
大きさ35~45mm
寿命2~3年

ヤマトヌマエビの特徴

ヤマトヌマエビの体の色は半透明の淡い青色から緑褐色、体には線状に黒っぽい赤の斑点が並んでいてオスは点線状、メスが破線状になっています。

日本の淡水エビの中では大型の部類で、産卵は小さい卵を1000~4000個産む両側回遊型のエビです。

エビ類を水から出すと腹部の筋肉を使ってピチピチと跳ねますが、ヤマトヌマエビは跳ねずに歩きだすという珍しい特徴を持っています。

ヌマエビ類の中では大型のエビで、弱っている小魚を捕食することもあります。

ヤマトヌマエビの値段

ヤマトヌマエビの値段は1匹50円~200円ほど、平均して100円前後となっており、比較的安価な種類と言えます。

ホームセンターやペットショップ、熱帯魚ショップ、またネットショッピングでも購入することができ、生息地では水辺の草むらなどでも採集することができます。

ヤマトヌマエビの大きさ

孵化したゾエア幼生は体長1.5mmほどで、川から海に流れ出て2~3mmほどに成長するまでプランクトン生活を送ります。脱皮を繰り返し4mm程度の稚エビになると河口付近に集まりやがて遡上し、成体となります。

成体のオスは35mm、メスは45mmほどで、メスの方がずんぐりと大きくなります。

卵から孵化後、海へ出る両側回遊型のエビなので成長に塩分が必要です。稚エビを成長させるためには海水から汽水に近い環境の水槽に移す必要があるので繁殖させたい場合は注意が必要です。

ヌマエビ飼育に種類2:ミナミヌマエビ

ミナミヌマエビはヌマエビ科に分類され、中国、台湾、朝鮮半島、日本に分布するエビの一種です。

日本では静岡県焼津市以西、琵琶湖以南に生息し、流れのゆるい川や池の水草が多い場所を好む種類で水温は10℃~26℃、水質は弱酸性~弱アルカリ性を好みます。繁殖期は春から夏で、1度に30~130個の卵を産みます。
値段50~150円前後
飼育しやすさ★★★★★
大きさ20~30mm
寿命1~2年

ミナミヌマエビの特徴

ミナミヌマエビはヤマトヌマエビよりも小型で、背中の中心に白っぽい太い線が尾まで伸びていて、線をはさむようにハの字型の縞模様が並んでいます。

水温への適応が1℃~30℃と寒さや暑さに比較的耐性がある種類で、また特別な餌を与えなくても藻類や水草を食べて生き延びることができる強いエビです。水質の悪化や薬品の汚染、高水温に気をつけていれば繁殖も容易な種類なので、初心者にはヌマエビです。

ミナミヌマエビの値段

ミナミヌマエビの値段は1匹50円~150円ほどで、ヤマトヌマエビよりもやや安価な種類です。

ホームセンターやペットショップ、熱帯魚ショップやネットショップで購入でき、またヤマトヌマエビと同じく生息地の川や田んぼの用水路など水辺の草むらを網でガサガサとすると採集できます。

スジエビなどと共に釣り餌としても利用されているので釣具店などでも見かける種類のエビです。

ミナミヌマエビの大きさ

ミナミヌマエビの体長はオスは20mm、メスは30mm未満で小型のエビです。

卵の中で幼生を過ごし2mmほどの稚エビになってから孵化します。稚エビは海へ行くことはなく、一生を淡水で過ごす陸封型の種類なので繁殖させやすく飼いやすいエビです。

小型のエビなので稚エビも混泳させる時にはメダカや熱帯魚などに捕食されないように別の水槽に移したりするなど注意も必要です。

ヌマエビ飼育に種類3:レッドチェリーシュリンプ

レッドチェリーシュリンプはカワリヌマエビ属の淡水エビです。本来の色は茶色や緑色の種類ですがアクアリウム向けとして赤に変異したものが主にレッドチェリーシュリンプとして販売されています。

原種はミナミヌマエビの近種で台湾に分布するシナヌマエビだと考えられていますが、現在でも定義を巡って議論がされています。
値段80~150円前後
飼育しやすさ★★★★★
大きさ30~40mm
寿命1~2年

レッドチェリーシュリンプの特徴

レッドチェリーシュリンプは体の色がさくらんぼのように赤いエビです。

水温は14~29℃と幅がありますが中でも22℃が最適とされ、水質は弱酸性~中性のきれいな水を好みます。

飼育する環境によって体色変化し、明るい色の環境で飼育した場合はより薄く、または透明となり、反対に暗い色の環境で飼育すると赤色が濃くなることがわかっています。他にも餌によって赤の濃淡が変化するので濃い赤を楽しみたい方は専用の餌を用意しましょう。

レッドチェリーシュリンプの値段

レッドチェリーシュリンプの値段は1匹80〜150円ほどで、まとめ売りの場合は安く購入できます。

チェリーシュリンプには他にも、オレンジチェリーシュリンプ、イエローチェリーシュリンプ、ルリーシュリンプ、ベルベットブルーシュリンプ、スノーホワイトシュリンプなどの種類があり、オレンジ、イエローなど鮮やかな体色を持っています。

特に青いエビのベルベットブルーシュリンプや白いスノーホワイトシュリンプなどは1匹800円以上と高価なエビです。

また、さまざまな色のチェリーシュリンプを混泳させ繁殖させると本来の茶色や緑色の体色になることがあるので色を保ちたい場合には注意が必要です。

レッドチェリーシュリンプの大きさ

レッドチェリーシュリンプは体長が30mm~40mmほどでミナミヌマエビと同じくらいの大きさの種類です。

メスは1度に20~30ほどの卵を産み、孵化した稚エビは1mm以下と小さめです。一生を淡水で過ごす陸封型の種類で、大きさや育てやすさから赤いミナミヌマエビと言われることもあり、掃除屋の面と鑑賞の面から愛好家が多くのヌマエビです。

ヌマエビ飼育に種類4:ビーシュリンプ

ビーシュリンプはヌマエビ科カワリヌマエビ属のエビの一種で、ミナミヌマエビに近縁の淡水エビです。

白黒や白茶、透明と黒などの縞模様のエビをビーシュリンプ、突然変異から生まれた白赤のエビをレッドビーシュリンプと呼び、個体によって縞模様の違いがあり、タイガー、モスラ、日の丸など模様の名前もある品種改良も盛んに行われているの種類です。
値段500円~2000円
飼育しやすさ★★★★☆
大きさ20~30mm
寿命2~3年

ビーシュリンプの特徴

ビーシュリンプはミツバチのような白黒や白茶の鮮やかな横縞模様が特徴のエビです。

雑食ですが草食傾向が強く、水温は20〜25℃、水質は弱酸性~中性を好みます。水質汚染に弱く、熱帯魚などの小魚にはなんともない水草の残留農薬にも過敏に反応し、数時間で全滅してしまうこともあるので、水合わせや水草を新たに加える場合は注意が必要です。

ビーシュリンプという名前は流通業者間の呼び名が一般に定着したもので正式な学名はつけられていない種類のエビです。

ビーシュリンプの値段

ビーシュリンプの値段は1匹150円~300円ほどですが、品種改良で作出された種類は高価です。

ビーシュリンプは改良品種も多く色や模様もさまざまな種類がいます。中でもレッドビーシュリンプは日本人が品種改良し作出した種類で、当時は1匹10万円の値段がつくほどのでした。

現在でも品種改良が盛んに行われている種類でもあるので5匹で1万円という高価な場合もあり、愛好家たちの間でもの種類です。

他にもブラックシャドーシュリンプやオレンジタイガーシュリンプ、ターコイズライトブルーなど特徴のある種類がいます。

ビーシュリンプの大きさ

ビーシュリンプの大きさは20〜30mmほどで近種のミナミヌマエビと同程度です。

ビーシュリンプは2mmほどの稚エビになってから孵化し一生を淡水で過ごす陸封型のエビです。またエビの中でも小型の種類になるためヤマトヌマエビや熱帯魚に食べられてしまうこともあるので、混泳させるのは小型の熱帯魚や同程度の大きさのエビがです。

ヌマエビ飼育に種類5:ホワイトグローブシュリンプ

ホワイトグローブシュリンプはヌマエビ科ヒメヌマエビ属の淡水エビの一種でインドネシアのスウェラシ島マタノ湖に生息する固有種です。

海水エビのような鮮やかな色を持っており、これはもともと海産起源のエビで地殻変動によって陸に閉じ込められ淡水エビに変化したためと考えられています。

水温は24~28℃、水質は、石灰岩溶解湖で透明度が高いマタノ湖と同じ、やや硬度の高い弱アルカリ性の水を好み、微生物や藻類を食べます。
値段500~1500円前後
飼育しやすさ★★★☆☆
大きさ25mm
寿命1~2年

ホワイトグローブシュリンプの特徴

ホワイトグローブシュリンプは他の淡水エビには見られない鮮やかな色や特殊な模様が特徴です。

真っ赤な体に青白い点々模様が星のように散りばめられており、尾の先やヒゲ、前足二対が白色となっている、とても目を引く鮮やかな体色を持つ種類のエビです。白い二対の前足はホワイトグローブという名前の由来ともなっています。

生息地のマタノ湖は東南アジアでもっとも深い湖で変化のあまりない安定した環境なので、水槽環境もあまり変化のない、生態的に安定している環境が理想と言えます。

ホワイトグローブシュリンプの値段

ホワイトグローブシュリンプは1匹500円~1500円前後とやや高価なエビです。

スウェラシ島の固有種ではありますが、陸封型の淡水エビなので水槽内での繁殖も可能です。繁殖はやや難しいとされていますが、国内で飼育し繁殖させるブリーダーもいるので日本でも比較的簡単に手に入れることができます。

ホワイトグローブシュリンプの大きさ

ホワイトグローブシュリンプの大きさは最大が約25mmと小型の種類になります。

産卵は1度に大きめの卵を15~20個産み、稚エビとなって孵化します。ヤマトヌマエビと同じヒメヌマエビ属ですが陸封型の種類なので孵化後に海へ出ることはありません。混泳させるのは小型の熱帯魚や生きているものを捕食しない小型のエビなどが最適です。

育てやすい種類のヌマエビはペットに!

ヌマエビは比較的丈夫で水質や水温に気をつけることができればエビ飼育初心者や一人暮らしの方でも育てやすい生き物です。

水槽やエアレーション、水草などがセットになったシュリンプ飼育セットも販売されており初めての方やヌマエビの育て方が不安だという方にです。エビの種類やエビの生態を調べながら学んでいけば愛嬌あるヌマエビたちの姿を見ることができます。

また、熱帯魚やメダカと一緒に飼えるエビとしても重宝されているのでタンクメイトとして新しくヌマエビを迎えてみることも良いでしょう。
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