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イカの目の位置・構造・役割とさばき方や食べられるのか

初回公開日:2017年11月13日

更新日:2020年02月16日

記載されている内容は2017年11月13日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

美味で有名なイカですが、その特徴的な大きな目の働きは、案外知られていません。実は、人間と同じくらいの視力があるってほんと?イカの目って食べられるの?そんなイカの目に関する素朴な疑問の答えをまとめました。「視覚の動物」イカの目の魅力をたっぷりとお伝えします。

イカの目の位置・構造・役割とさばき方や食べられるのか

イカの目はどこにあるの?

日本でも約30種が食用として愛され続けているイカ。スルメイカ、コウイカ、ヤリイカ、ホタルイカなど、どれも美味で「つまみの代表」であり、「お寿司屋さんの定番ネタ」ですが、世界を見渡すと、イカはなんと450種類もいます。彼らに共通するのが、愛らしい大きな眼。

イカの2つの目は、頭部の側面、左と右に1つずつあります。このイカの目には、実は素晴らしい働きがたくさんあるんです。

イカの目の構造

イカの目は2種類ある!

イカの眼には、主に二種類あります。透明な膜で眼球が覆われる「閉眼型」と、透明な膜がなく、水晶体が露出している「開眼型」です。

この目の違いは、「開眼目」「閉眼目」と呼ばれるイカを分類する上での大きな特徴の一つとなっています。ヤリイカやアオリイカ、ケンサキイカは閉眼型、スルメイカやダイオウイカは開眼型です。どのイカも、レンズを前後に動かすことによって、焦点調節を行っています。

目の性能は人間とそっくり?

イカは、無脊椎動物です。トンボを観察するとよくわかりますが、昆虫などの一般的な無脊椎動物は、とても小さな眼がたくさん集まった「複眼」という眼をもっています。

しかし、実はイカの眼は脊椎動物と同じ単眼です。昆虫などの複眼と比較して、解像能力が高くカメラとよく構造が似ているので、「カメラ眼」「レンズ眼」とも呼ばれています。

イカの目はヒトの目と構造がよく似ていることで知られています。

イカの目の大きさ

イカの眼はどれくらい大きいのでしょうか。

イカは、体のわりに眼のサイズが大きく、ある研究者によると、イカの体をヒトに置き換えてみれば、バスケットボールの大きさにも匹敵する眼を持っていることに計算です。

発見されている中で、世界で一番大きいイカ、ダイオウイカ。ダイオウイカの目玉は、30-40センチにもなり、過去には50センチに達するものもあったといいます。サッカーボールの直径が22センチですから、ダイオウイカの目玉がどれほど大きいのか、想像がつきやすいでしょう。

イカの目の取り方

イカの眼をとるには、どうしたらよいでしょうか。その手順を説明していきます。

まず、ボウルに水を張ります。水中でとらないと、目がつぶれて飛び散って、キッチンが汚れてしまうので、注意してください。

ボウルの中でイカを縦に持ち、目を裏から抉り取ります。イカの眼がなかなか取れない時は、無理やり押すのではなく、あらかじめ包丁で目の奥に切り込みを入れてからえぐると、簡単にとることができます。

イカの目は食べられるの?

イカの基本的なさばき方

イカは、種類によってさばき方が変わってきます。包丁いらずなので、だれでも簡単にできるのがうれしいポイントです。

スルメイカ・ヤリイカのさばき方

まず、親指を入れて、足の付け根をはがし、胴体と足を切り離します。片手で足の付け根を持ち、ゆっくりとはがすと、肝ごとすっぽりと抜けます。それから、墨袋、軟骨、エンペラの順にとってゆき、最後に皮をはぎます。これで完成です。

コウイカのさばき方

両手で甲を外します。墨袋を外し、エンペラと皮をはがします。最後に、エンペラの皮をはぎます。これで完成です。

イカの目の成分

ムギイカやホタルイカなど、小さいイカの眼はそのまま食べる人が少なくありません。しかし、大きなイカの眼は食べられるのでしょうか。

イカの目の中には何があるのかというと、実はほぼ水分なのだそうです。ですから、イカの目を噛むと、目が破れて水が出てきます。食べられないということではありませんが、大きいイカの場合、食べることはほぼありません。

イカの目の見え方

イカの目がいいって本当?視力はどれくらい?

刺身がおいしいコウイカ。この種のイカの視力は、なんと0.6という測定結果が出ています。これは、ヒトであれば、メガネをかけなくても日常生活に支障がないほどの視力だといわれています。

後ろが見えない

イカは、後ろ向きに泳ぎます。しかし、実は自分の後ろを見ることができません。人間でいうと、背泳ぎをしながら生活しているような感じです。ですから、釣りの擬餌鉤などは、一度横目で見過ごして、それから体の向きを変えて餌に食いついてきます。

サングラス機能付き

「イカはしゃべるし空も飛ぶ」という本の中に、面白い研究が紹介されていました。

イカは夜行性です。夜行性の動物の多くは、光がない空間に対応できるよう、聴覚を発達させているそうです。しかし、伝統的なイカの漁を見てもわかるように、イカは電球などの光のもとに集まってきます。イカは、強い光に対して、どのように眩しさを調節するのでしょうか。

スルメイカの眼の網膜には、「桿状細胞」と呼ばれるほそながい細胞があります。その中には、黒い色素が含まれており、強い光に出会ったとき、その黒い色素は上の方に上ってくるそうです。そして、目のデリケートな部分を隠し、まるで「サングラス」をかけたかのような状態になり、イカの眼の中で、光の加減を調節するとのことです。

人間も、暗い部屋に入ると、光をそのまま通し、明るい太陽の元では濃い色がつく「調光サングラス」を開発しました。しかし、太古の昔から生きているイカの眼に、このような機能が備わっていることには、驚きを禁じえません。

イカは「白黒の世界」

イカは、視力が非常に良いですが、色彩を見分けることはできません。彼らの世界には白と黒しかありません。

それでも、ある種の訓練を施されたイカは、白いボールと黒いボールを見分けることができるようになったという研究結果が出ています。異なる色によってつくられるコントラストの微妙な違いなら、眼で認知できるということです。また、イカは奥行きを把握することもできます。

イカも鏡を見る

前述「イカの心を探る 知の世界に生きる海の霊長類」の中には、興味深い実験について記されています。

ある時、アオリイカの水槽の中に鏡を設置してみました。すると、水槽の中にいたすべてのイカが鏡に対して交互に近づいてきました。そして、とてもやさしい穏やかなタッチで、「まるで鏡に映っている自分の像を確認するように」何度も何度も鏡面を触り続けたということです。

イカが自分だと認識しているかは専門家でもわからないものの、それが、通常の触れ方とは違うため、鏡に映る像を見て何かしらの想いを抱いたと考えられるということです。イカも鏡を見るということが近年の研究によって明らかになりました。

イカは「視覚の動物」

いかがだったでしょうか。実は、イカには「視覚の動物」という異名があります。それほどまでに、イカの目の情報処理能力は高いといわれています。その証拠に、サングラス機能がついていたり、人間と同じほどの視力があったりと、驚くべきイカの目の能力を知ることができました。イカの目についてのこれからの研究にも期待がかかります。

今度、魚屋さんや水族館で、イカを目にする機会があったらその目をじっと見つめてみてください。大きくてかわいらしいイカの目には、私たちが考えるよりもずっといろいろなものが映っていることでしょう。

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