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ドジョウはどれくらいまで成長する?種類や大きさ・飼い方も解説

「ドジョウを飼育してみたいけど難しそう」
「ドジョウの種類は何種類いるの?」
「ドジョウの寿命や生態を知りたい!」
細長く見た目が可愛らしいドジョウは、子供たちにもとても人気があります。川などで簡単に見つけることができるので、飼育してみたいと考えている人もいるのではないでしょうか。

飼育には興味があっても生態や種類をご存知ない人も多いでしょう。

本記事ではドジョウの種類や生息場所、性格なども詳しく紹介しています。飼育するために必要なおすすめアイテムを具体的に解説しますので、ご一読ください。

この記事を読むことで色々なドジョウを知れるでしょう。

ドジョウは金魚などと同じ淡水魚なので、飼育用の機材が揃っていれば難しくありません。チャレンジしてみたいと思っていた人は、ぜひ挑戦してみてください。

ドジョウとは?

ドジョウは漢字で泥鰌や鰌、鯲と書きます。その名の通り泥の多い場所でよく見かける魚です。砂や泥に身を隠すために潜る習性があるのです。

日本では食用としてもドジョウは親しまれており、昔から身近な存在でした。

ここからはドジョウの生態について詳しく見ていきます。

ドジョウの生態・分布

ドジョウはコイ目ドジョウ科の淡水魚で、日本全国の淡水の川や水田、用水路などに生息しています。

ドジョウと言えば特徴的なのが口ひげです。全部で10本のヒゲが伸びており、このひげで障害物を探知し、餌になる食べ物を探します。

ドジョウは3種類の呼吸法があることでも有名です。一般的に行なっているのが、エラ呼吸、水質が悪く苦しくなってくると腸呼吸をします。また陸に上がってからも、体が濡れていれば皮膚呼吸ができ、生き延びることができるのです。

冬は水温が7℃以下になると泥に潜って冬眠し、夏は30℃の水温まで耐えられるので、非常に生命力の強い魚だと言えます。

ドジョウの性格・寿命

ドジョウは、おとなしい性格をしています。元気いっぱいに泥に潜ったり動いたりする個体もいますが、基本的に一緒に泳ぐ魚を襲ったりはしません。

個体の相性などもありますが、飼育する場合は数匹一緒に飼うこともできますし、他の種類の魚と混泳させることも可能です。

ドジョウの寿命は一般的に5〜10年程と言われています。野生のドジョウは鳥や他の魚に襲われてしまうので、実際の寿命はよく分かっていません。また環境によっても左右されるようで、飼育の場合、整った環境の中で15年程生きた例もあるようです。

ドジョウの大きさ

ドジョウの大きさは10cm程度で、大きいと15cmまで成長することがあります。5cm程度の個体もいるようですが、そこから成長する可能性も考えられます。

飼育する場合は、大きくなることを想定して水槽を選びましょう。

ドジョウの種類



ドジョウには、日本に生息しているものだけでも10種類以上おり、中には外来種として住み着いているものもいます。

ここからは種類別に詳しくご紹介します。

マドジョウ

私たちが知っているドジョウは、マドジョウを指すことがほとんどです。日本各地だけでなく、アジアでも見られ、性格は穏やかで飼育しやすいと言われています。

大きさはドジョウの中でも最大級を誇ります。茶色っぽい体色に、黒っぽい斑点のような模様が特徴です。
特徴
分布日本、朝鮮半島
生息域小川、池、沼、田んぼ、用水路
大きさ15cm程度
寿命4〜8年程度

ヒドジョウ

ヒドジョウは、マドジョウの白変種です。オレンジ一色の美しい個体で、水槽の中でとても目立つので、観賞魚として人工繁殖され人気があります。

アルビノ個体との違いは、瞳が黒く、視力も通常種と同じように見えている点です。
特徴
分布改良品種
生息域なし
大きさ10cm程度
寿命4年程度

アルビノドジョウ

マドジョウのアルビノ個体であるアルビノドジョウは、ヒドジョウよりも白っぽい体色をしています。

こちらも観賞魚として品種改良されましたが、流通量は多くありません。

アルビノドジョウの目はピンク色をしており、ここがヒドジョウと見分けるポイントです。
特徴
分布改良品種
生息域なし
大きさ15cm程度
寿命3年程度

ホトケドジョウ

ホトケドジョウは日本の固有種ですが、個体数が少なく絶滅危惧種に指定されています。

比較的小さめのサイズで、飼育する場合は水槽がコンパクトで済むので飼いやすく、コロンとした丸い胴体も可愛いと人気です。

うきぶくろが発達しているので、中層を泳ぐ姿がよく見られます。ドジョウの中では気性がやや荒めなので、他の魚と混泳させる時は注意してください。

出典・参照:ナガレホトケドジョウ 淡水魚図鑑(在来種)|大阪府立環境農林水産総合研究所
特徴
分布日本(青森を除く東北から近畿、四国)
生息域流れの穏やかな小川、用水路など
大きさ6〜8cm程度
寿命2、3年程度

エゾホトケドジョウ

エゾホトケドジョウは北海道に分布していますが、人の手により青森にも分布を広げているようです。

エゾホトケドジョウとの違いは、体側に黒の横筋が入っているところです。ホトケドジョウと同じく、うきぶくろが発達しているので中層を泳ぐ姿を見ることができます。
特徴
分布日本(北海道、青森)
生息域流れの穏やかな小川
大きさ6cm程度
寿命2年程度

ナガレホトケドジョウ

ナガレホトケドジョウは、ホトケドジョウと生息域が重なり混生していることから、最近まで同じ種類として扱われてきました。

ホトケドジョウとの違いは、流れの強い場所を好む習性があるところです。絶滅危惧種に指定されており、野生の個体数が少なくなっています。

出典・参照:ナガレホトケドジョウ | 京都府
特徴
分布日本(静岡から岡山)、四国
生息域小川、標高の高い渓流
大きさ6cm程度
寿命2年程度

フクドジョウ

フクドジョウはタニノボリ科フクドジョウ属の魚で、大型のドジョウです。大きさは20cm程にもなります。比較的低い水温を好み、15℃程度が最適です。

体色は薄い黄褐色に黒色の斑点がまばらに入っています。
特徴
分布日本(北海道)、ヨーロッパ、朝鮮半島、中国
生息域底が砂利や砂の川、水温の低い川
大きさ20cm程度
寿命3年程度

アジメドジョウ

アジメドジョウは少し細めの体をしたドジョウです。ベースカラーは薄い褐色や灰色で体側に黒いラインが入ります。

吸盤状になった口が頭部の下にあり、吸い付くようにコケや藻を食べることから、水槽の掃除役として人気がある魚です。
特徴
分布日本(中部地方、近畿地方)
生息域礫状の河川上流から中流あたり
大きさ10cm程度
寿命3年〜10年程度

イシドジョウ

イシドジョウは、その名の通り石の多い場所に生息しているためイシドジョウと呼ばれるようになりました。涼しく、水温があまり上がらない河川を好みます。

胴にくびれはなく、尻びれまで太い形をしており、褐色ベースに太く黒い線が数本伸びているのが特徴です。
特徴
分布日本(中国地方、福岡県)
生息域25℃以下の河川
大きさ5cm〜8cm程度
寿命3年程度

シマドジョウ

シマドジョウの体は細長く、薄い灰色ベースに黒い斑点状の筋が何本か伸びて縞に見えるところが特徴の魚です。この筋が斑点ではなくまっすぐ伸びているものもいて、個体差があります。

日本の多くの場所で見ることができるドジョウです。
特徴
分布日本(本州)、ユーラシア大陸
生息域河川、沼地、
大きさ8〜10cm程度
寿命2〜6年程度

スジシマドジョウ

シマドジョウと似て細身ですが、ベースの色は違い、乳白色に濃い褐色のラインが数本入っています。こちらも縞には個体差があり、斑点の模様のものもいます。
特徴
分布日本(本州西側、四国、九州)
生息域河川、用水路、湖
大きさ10cm程度
寿命3年程度

ヤマトシマドジョウ

ヤマトシマドジョウは日本の固有種で、細長い体をしています。通常は薄い褐色に斑紋の筋が入っていますが、繁殖期になると柄が変化するものもいるようです。
特徴
分布日本(山口県、九州)
生息域流れの穏やかな河川
大きさ8〜10cm程度
寿命4年程度

ニシシマドジョウ

日本の西側に生息しているニシシマドジョウは、黒い斑点が体側に濃く並んでいるのが特徴です。

正面から見た時に、鼻面が他のドジョウに比べると長く見え、可愛らしい顔をしています
特徴
分布日本(中部・近畿・中国地方)
生息域河川、水の綺麗な砂利底
大きさ10cm程度
寿命3年程度

カラドジョウ

カラドジョウは、中国や朝鮮半島から多種のドジョウと一緒に持ち込まれた外来種です。日本の各地で生息が確認されています。

模様も薄く、マドジョウに似ていますが、気性が荒いところが特徴です。
特徴
分布中国、朝鮮半島、日本
生息域河川、用水路
大きさ15cm程度
寿命2年程度

クーリーローチ

クーリーローチは細長い体をしたコイ目ドジョウ科の魚で、オレンジ色をベースにして、背の部分に黒い斑点が特徴的です。

タイやインドネシアなどで見られ、熱帯魚好きの人たちから人気があります。
特徴
分布東南アジア
生息域流れの緩やかな川
大きさ9cm程度
寿命3年以上

クラウンローチ

クラウンローチもコイ目ドジョウ科の仲間ですが、見た目が細長いドジョウと違い、コイの形状をしています。

クラウンはピエロと言う意味で、縞模様がピエロの衣装に見えることからそう呼ばれています。

クラウンローチは魚には珍しく、底砂に横たわって寝ます。その姿は死んでいるようにも見えますが、そうではありません。非常に面白く、愛着が湧きやすい魚です。
特徴
分布東南アジア
生息域大きな川
大きさ15cm程度
寿命10年程度

ドジョウの飼い方



こんなにもたくさんのドジョウがいることに驚いた人もいるのではないでしょうか。ドジョウの種類を詳しく知ったところで、ここからは飼育の仕方を紹介します。

飼育するドジョウの種類によって、水温や水質などは違いますが、準備するべき基本的な機材はほとんど同じですので、ぜひ参考にしてください。

飛び出し防止にふたなどで対策を

ドジョウは活発に動き、よく泳ぎ回ります。その泳ぎもかなり激しく、飛び出してしまうことがあるので、水槽には必ずふたをしましょう。

ふたの種類にもよりますが、隙間が少しでもあいていると、そこから出てしまうこともあります。ちょっとした隙間でも、ドジョウの体より大きいところは、スポンジを使って埋めるなどして気をつけてください。

100均などに売っている、少し硬めのプラスチックファイルを利用するのもおすすめです。ハサミで適当な大きさに切り、隙間を埋めることができます。

水換えの方法

ドジョウは掃除屋と呼ばれる程なんでも食べてくれる魚です。水槽の底に落ちた餌の食べ残しなども食べるので、水換えがいらないと思われてしまいがちですが、水質の悪化は体調を崩す原因になります。

またなんでも良く食べる分、フンもたくさんしますので、しっかり水換えを行なってください。

1回に水換えできる量ですが、水槽の3分の1程度までにしましょう。それ以上行うと、環境が変わったと感じ、ストレスでドジョウが暴れ出します。水槽から飛び出してしまう原因になるので注意しましょう。

水は、水道で汲んでから2日程度置いた、塩素が抜けたものを使用します。または熱帯魚ショップなどで販売されている塩素中和剤を使用してカルキ抜きした水道水を使いましょう。

水換えの頻度は1〜2週間に1度のペースと言われていますが、ドジョウによっては水換えする頻度が適当でも、ストレスを感じるものもいるので、様子を見ながら行なってください。

ドジョウに限らず、水質が変わるなどの環境の変化は、魚にとって非常にストレスになります。水換えをしたあとに死んでしまうこともあるくらい、とても繊細な作業です。丁寧に交換してあげましょう。

ドジョウとほかの魚の混泳について

種類によっては気性の荒いドジョウもいますが、他種の魚に比べて穏やかな性格をしているので、他の魚との混泳にも向いています。

おすすめは金魚やメダカ、ドジョウと同じような川に生息しているタナゴやウグイなどの淡水魚、中層を泳ぐ熱帯魚です。

他の魚と一緒に飼う場合は大きさに注意してください。ドジョウが小さすぎると、金魚などはドジョウを餌と間違えて食べてしまうことがあります。混泳する魚が大きすぎると、ドジョウは怖がって出てこれなくなってしまうので、大きさを合わせることも大切です。

川などから採取した魚と混泳させる場合は、寄生虫や病気に注意しましょう。混泳させる前に薬浴や塩水浴をさせて、寄生虫や病原菌を駆除します。

また、上層や中層を泳ぐ魚とはケンカすることはほとんどありませんが、下層を泳いだり這ったりする魚とはケンカになることもあります。

エビや貝類と混泳させることもできますが、隠れ場所が少ないと、争ってケンカになる場合もあるので、この場合は隠れ場所をたくさん作ってあげてください。

ドジョウの飼育に必要なもの

ドジョウを飼育する上で必要な機材をご紹介します。

ただし混泳させる他種の魚がいる時は、これだけでは足りない場合がありますので注意しましょう。

具体的な商品名も掲載しているので、ぜひ参考にしてください。

水槽

ドジョウは大体15cmくらいまで成長します。この場合は30cm水槽でも問題ありませんが、30cmを超えるドジョウを飼育する場合は、ドジョウのストレス軽減を考えて、45〜60cm水槽を用意しましょう。

水槽が小さいと、場所を取らないメリットがありますが、その分すぐに水が汚れるデメリットもあります。水換えをこまめに行なう、フンを定期的に取り除くなどの作業が必要です。

底砂

ドジョウは底砂に潜って身を隠す習性があります。飼育する場合は必ず底砂を用意してあげてください。

ドジョウにとって潜りやすい底砂は、目が細かく軽いものです。また底砂の角が取れたものでないと、体に傷がついてしまうことがあります。

田砂、川砂、ボトムサンド、珪砂、玉砂利を推奨していますが、特に田砂と川砂はドジョウの生息する自然環境に近いタイプなのでおすすめです。

ろ過フィルター

ドジョウなどの魚を飼育する時は、水を綺麗にするろ過フィルターを設置します。ろ過フィルターは投げ込み式と上部フィルターが扱いやすくおすすめです。

30cmの小型水槽で、飼育する魚が少ない場合は投げ込み式のフィルターで大丈夫です。ろ過能力は低めですが、十分機能を発揮できます。

水量の多い水槽や飼育する魚が多い場合は、ろ過能力の高い上部フィルターを使用しましょう。フィルターの掃除などのメンテナンスも簡単に行えるので、ドジョウの飼育に向いています。

底面フィルターと言って、水槽の底砂の下に敷くろ過フィルターもありますが、細かい底砂がフィルターに詰まってろ過機能が低下したり、場合によっては使用できないものもあるので、ドジョウの飼育にはあまりおすすめしていません。

ヒーター、冷却ファン

日本に生息しているドジョウの多くは、5〜30℃で水温を保てれば問題なく飼育できます。ヒーターはなくても飼育できますが、冬に設置してあげると体調を崩す心配がなくなるので、おすすめです。

ただ夏場は水温が上がるので、30℃を超える日が続く場合は冷却ファンを使用しましょう。冷却ファンを使用すると、平均3℃程度は水温を下げることができます。

ヒーターが必須なのは、熱帯地方に生息するクーリーローチやクラウンローチを飼育する場合です。水槽用のヒーターも水槽の大きさや水量によって種類が豊富なので、見合ったものを選びましょう。

底を這うように移動するドジョウは、落ちている餌をつついて食べます。沈むタイプの粒餌を選んであげてください。

ドジョウのサイズにもよりますが、少し小さめの粒餌を選んであげると食べやすいでしょう。粒餌は栄養面でも安心して与えられるのが利点です。

混泳させる場合は、他の魚の餌の残りも食べてくれるので、ドジョウ用の餌は少なめにあげることをおすすめします。

隠れ場所

1匹飼いでも混泳でも、ドジョウが隠れられる場所を用意してあげましょう。人目を避けることができると、ストレスの軽減にもなります。

混泳させている場合は、ケンカや追い回しにも注意が必要です。隠れ場所は1箇所だけでなく、いくつか作ってあげるとドジョウも安心できます。

色々なドジョウを知ろう



ドジョウと言っても、これだけ種類がいることを知らなかった人も多いのではないでしょうか。日本に生息するドジョウの多さに驚きます。

種類別に見た目が違うだけでなく、個体によっても色や模様が違うところも魅力です。

生命力の強い魚なので他種の魚と混泳させる場合を除けば、ここでご紹介した機材だけで飼育は十分可能です。餌をよく食べてくれるので、とても楽しく観察できるでしょう。

近くの川や淡水の水辺で簡単に見つけることができますし、熱帯魚ショップなどでも簡単に入手できるので、ぜひドジョウの飼育に挑戦してみてください。
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