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ハムスターの気持ちがわかる行動10選|ハムスターを理解するための本

ハムスターはどんな動物?

ハムスターはキヌゲネズミ亜科に属する齧歯類で、その可愛らしい姿と、飼いやすさで、国内外でのペットになっています。

一般的に飼われている種としては、ゴールデンまたはシリアンハムスター、ドワーフハムスターやロボロフスキーハムスターなどがいます。

ハムスターは夜行性というよりは、日の出、日没前後の薄暗い時間帯に活動する動物で、野生では蛇やフクロウなどの敵に捕まらないように日中は地下にいます。

雑食で、主に木の実や種、果物や昆虫を食べます。背中まで広がる収納力たっぷりの頬袋は、ハムスターのチャームポイントになっているのはご存じのとおりです。

ハムスターの気持ちがわかる行動10選

家族の一員として飼っているハムスターが幸せであってほしいという気持ちは、どの飼い主も共通に持っています。

ハムスターがしゃべらないからこそ、飼い主は普段のハムスターの行動から、ハムスターの気持ちや、ハムスターがどんな状況下に置かれているのかを常に把握する必要があります。

いくつかの特徴的な行動について、ハムスターの気持ちを見ていきましょう。

ハムスターの気持ちがわかる行動1:鳴く

ハムスターは普段はあまり鳴くことはありません。ハムスターが「キー」という声で鳴く時は、極度の緊張状態、ストレス下にある時です。

何かに怒っているとき、あるいは、何かにおびえ、身の危険を感じている時です。この時のハムスターの気持ちは「怖いよ」「助けて」「やめて」「あっちに行って」です。

「キー」という鳴き方の他にも、「シュー」という音を立てることがありますが、これも同じく怖い気持ちを表しています。

ハムスターの気持ちがわかる行動2:背を向ける

人間に背を向ける時のハムスターの気持ちは「「怖い」「不安だ」です。ハムスターは視力が弱いので周りのものがよく見えません。そのため、敵かどうかを見分けるにも時間がかかります。

また、人間がいきなり近づいて抱き上げようとすると、ハムスターは敵を警戒して怖がり、背を向けてしまいます。

ハムスターに餌を与えたり、ケージの掃除をしたりする際には、ゆっくり優しく声をかけながら近づきましょう。

ハムスターの気持ちがわかる行動3:ケージを噛む

ハムスターの歯は爪と同じで常に伸び続けています。ですが、ハムスターは物をかじったり穴を掘ったりすることで、自分で歯や爪の長さを調節することができます。

ハムスターがケージをやたら噛むとすれば、かじり足りていない可能性があります。ケージを噛む時のハムスターの気持ちは「何かかじれるおもちゃが欲しいよ」です。

ハムスターの気持ちがわかる行動4:体を伸ばして寝そべる

ハムスターが体を伸ばして、だらーんと寝そべっている時は、リラックスしているか、あるいは暑がっているときです。

ハムスターは極端に暑いところや寒いところが苦手です。一年中エアコンで部屋の温度調節をしてあげましょう。

ハムスターの気持ちがわかる行動5:おなかを見せて寝る

ハムスターがお腹を見せて寝そべるのは、他の動物と同じで、完全にリラックスして安心している時です。この時のハムスターの気持ちは、「あなたのことを信頼しているよ」です。

ハムスターがこの姿勢を取っているときは、ハムスターを起こさないようにしてあげましょう。

ハムスターの気持ちがわかる行動6:自分の糞を食べる

ハムスターは自分の糞を食べることがありますが、これは「食糞」と言って、一度食べただけでは吸収できなかった栄養をもう一度吸収するための行動なので、ハムスターの気持ちとは関係がありません。

これは元々ハムスターは野生だったことからきている行動だと言われています。野生のハムスターは、いつ餌にありつけるかわからないので、やっと見つけた餌は、少しの栄養も無駄にしないように食糞をします。

また、糞を投げることもありますが、これも心配はありません。

ハムスターの気持ちがわかる行動7:隠れる

人間はどうしてもハムスターの可愛らしい姿や仕草が見たくて、ハムスターに近づいてしまいがちですが、ハムスターはそんな人間の気持ちとは裏腹に、隠れることが大好きです。

ハムスターのケージには、ハムスターがやっと入れる程度の小さな家を入れてあげましょう。ハムスターは狭くて暗いところが大好きです。小さな入れ物の中で隠れている時のハムスターの気持ちは、「安心できる」「落ち着くなぁ」です。

また、ハムスターのプライバシーを守ってあげてください。ハムスターは結局のところ餌動物であり、視界に入らないことは野生での最良の防御です。

ハムスターの気持ちがわかる行動8:体を物にこすりつける

ハムスターには本来強い縄張り意識があります。お尻やお腹などを物にこすりつけて臭腺から出る分泌物を付けます。このときのハムスターの気持ちは、「これは僕のものだよ」「ここからは入らないでね」です。

また、臭腺の位置はハムスターの種類によって異なります。ハムスターは複数で飼わないほうがいいと言われますが、これはその理由の一つです。

複数で飼うと、仲良くしているように見えても、本来の野生が突然姿を現すと、強い縄張り意識ゆえ、弱い方がストレスで死んでしまうことがあります。

ハムスターの気持ちがわかる行動9:頬袋に物をたくさん詰める

ハムスターは頬袋に物をたくさん詰め込みます。食べ物はもちろん、口に入るものなら床材として敷いてあるウッドチップやおもちゃでも詰めることがあります。

ハムスターは食べ物を移動させて別の場所に蓄えておいたり、自分のベッドや特製の巣を作るために材料を集めたりすることがあります。

お腹が空いてとりあえず何でも口に放り込んでいるわけではないので、過食を心配する必要はありません。

ハムスターの気持ちがわかる行動10:頬袋に詰めたものをすべて出す

ハムスターが頬袋に床材や食べ物を詰め込むのは、別の場所に移動させるという目的があります。従って、「目的地」で運んできたものを頬袋から取り出す行為は、目的達成を遂げたという意味です。

この場合は、せっかくハムスターが運んだものなので、物を移動しないようにしてあげましょう。

一方で、ハムスターは身の危険を感じた時に頬袋の中のものを取り出して、身を軽くし逃げの態勢に入ることがあります。

ハムスターの気持ちを理解するために本5冊

ハムスターの飼い方、ハムスターの気持ちを理解できる本がいくつか出版されています。これからハムスターを飼おうと考えている方は、最低一冊は手元に置いて、ハムスターの気持ちを理解するのに役立ててください。

一冊あれば、世話の仕方やハムスターとの関わり方がよくわかります。

ハムスターの気持ちを理解するための本1:ハムスターの気持ちが100%わかる本

1997年に出版され、以来20年以上もハムスターの飼育本の中でベストセラーを誇っています。獣医の霍野晋吉氏による監修なので、ハムスターに関する正しい知識を得ながらハムスターの気持ちを知ることができます。

ハムスターの店での選び方、ハムスターのしぐさからわかるハムスターの気持ち、ハムスターのしつけ方、などなど愛ハム家にとってはお得な情報が盛りだくさんです。

ハムスターの気持ちを理解するための本2:ハム語レッスン帖 −もっともっと知りたいハムスターのきもち

この本は有名な動物学者である今泉忠明氏による監修なので、専門的観点から、ハムスターの気持ちをよく理解することができます。

イラストも可愛らしく100問100答形式になっていて、わかりやすい内容です。四コマ漫画がおもしろくてためになると評判です。

ハムスターの気持ちを理解するための本3:幸せなハムスターの育て方

著者はペットクリニック院長の 岡野 祐士、監修は動物学者の今泉忠明氏で、ハムスターの選び方から、毎日のお世話、ケージの作り方、ハムスターとの遊び方、健康管理などが専門的観点から、わかりやすく書かれています。

初めてハムスターを飼う方にも、これ一冊があればハムスターの気持ちがよくわかります。

ハムスターの気持ちを理解するための本4:ハム語辞典

これも動物学者の今泉 忠明氏による監修なので、安心して読める一冊です。「ハム語」と言っても、もちろんハムスターはしゃべるわけではありません。しぐさや行動からハムスターの気持ちを読み取って、ハムスターの気持ちがわかりやすく解説されています。

飼っているハムスターのタイプがわかる、『うちの子キャラクター診断』が面白くてなほか、愛らしいハムスターの写真もたくさん掲載されているので見ているだけで幸せな気持ちになれる一冊です。

ハムスターの気持ちを理解するための本5:飼い方・気持ちがよくわかる かわいいハムスターとの暮らし方

これは動物病院の院長、三輪恭嗣による著書で、写真やイラストが豊富で、わかりやすくハムスターの気持ちが解説されています。

ハムスターの年齢別の世話の仕方、ハムスターが病気になったときや怪我をした時の手当の仕方についての知識も得ることができます。

好評の四コマ漫画巻末のハムスターにとって良い食べ物の一覧は、愛ハム家たちにとてもうれしいです。

ハムスターの気持ちを理解しよう

動物の気持ちを理解することは、科学の研究においても、ペットして飼う時にも大事なことです。

英国王立協会オープンサイエンス誌に掲載された新しい研究でも、ハムスターにはさまざまな感情があり、ハムスターの生活環境をよりよくすることで、ハムスターの幸福をサポートできることが明らかになっています。

ハムスターは、犬や猫と比べて気持ちが読みにくい動物であるからこそ、飼う人間はハムスターの気持ちを理解することに努めることが大事です。