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レッドローチの繁殖スピードがすごい?飼育方法や餌についても紹介

「昆虫食爬虫類の餌に管理の楽な昆虫っていないかな?」
「レッドローチって最近聞くけどどんな生き物なんだろう?」
「レッドローチとデュビアとどっちが飼いやすい?」
こんな疑問をお持ちの方も多いでしょう。

この記事では餌用昆虫レッドローチの大きさや寿命などの特徴や、デュビアとの違い、飼育方法、繁殖方法について詳しく解説します。ある種の熱帯魚の餌としても優秀なレッドローチ、是非、内容に目を通してください。

この記事を読めば、レッドローチ飼育の上級者になれます。繫殖方法を理解することによって、最初数匹購入するだけで半永久的にレッドローチを飼い続けることもできるようになるでしょう。

餌として優秀で、飼いやすいレッドローチ、あなたも飼育にトライしてみませんか?

レッドローチってどんな生き物?

レッドローチは、チュウトウゴキブリ、トルキスタンゴキブリとも呼ばれ、学名をBlatta lateralisと言います。英語でもRed Roachと呼び 、ゴキブリ目ゴキブリ科に属し、丈夫で繁殖速度が速いことで知られるゴキブリ類の中でも、各段に飼いやすいゴキブリです。

見た目は日本産のゴキブリと大差なく、苦手な方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、昆虫食の動物の餌としてメジャーなコオロギなどと比べ繁殖が簡単で、自宅で各サイズを常に用意できるようになるのは、魅力的と言えるでしょう。

大きさ

大きさは、オスが20mm前後、メスは25mm前後です。オスは背中を覆う羽がありますが、メスの羽は6mm程度しかありません。

孵化したばかりの幼虫は1~2mmですので、自宅で繁殖させれば色々なサイズの餌用ゴキブリを常備することができます。

寿命

レッドローチの寿命は約1年と言われています。適切な環境を整え、適切な餌を与えれば、より長く生きますが、簡単に繫殖できるため、寿命にはあまりこだわらなくてもよいでしょう。

特徴

ここからは、レッドローチの特徴について詳しく解説します。コオロギやデュビアなど、他の餌用昆虫と違う、色々な特徴があるのがわかると思います。日本産のゴキブリとの違いもありますので、よく読んでくださいね。

あまり飛ばない

レッドローチのメスは羽が退化しているためまったく飛べません。また、幼虫も羽がないため飛ぶことはありません。唯一飛ぶ能力を持っているのはオスの成虫のみです。

その成虫のオスも地面から飛び上がることはできず、高いところから滑空することができるだけと言われています。

動くスピードが速い

日本産のゴキブリと同様、レッドローチの動くスピードはかなりのものです。生き餌を好む爬虫類はこの速さに食欲を刺激されるようです。餌としてコオロギよりも優秀な点の一つでしょう。

後述するデュビアよりも速く、ピンセットで挟むといっても容易ではなく、その点は難点となるでしょう。

繁殖のスピードがすごい

レッドローチの繁殖スピードには目を見張るものがあります。

レッドローチのメスは孵化後3~6ヶ月で性成熟します。成熟したオスと一緒に飼うことで、メスは2週間に1度くらいのペースで卵鞘を落とし、この卵鞘には10~25個の卵が入っていてほぼ全部孵るでしょう。

最初に100匹くらいの成虫を導入すれば、恐ろしいほどのスピードで殖えますから殖えすぎに注意が必要なくらいです。

静か

コオロギを餌用に飼って、その鳴き声に悩まされている方は多いのではないでしょうか。それに対して、レッドローチは鳴かないのでかなり静かです。音といえばケージ内を動き回るカサカサ音だけで、ほとんど気にならないでしょう。

水切れや餌切れした状態にも強い

コオロギなどに比べ、レッドローチは水切れ、餌切れに対して強い抵抗性があります。この辺りは日本のゴキブリを考えれば想像できるでしょう。

乾燥した餌に加え、野菜くずなどを与えれば毎日世話をする必要は全くなく、1カ月に1度世話をする程度でも死ぬことはありません。

独特な匂いがする

ゴキブリの1種ですから多少の臭いはあります。レッドローチはデュビアよりは臭く、コオロギほどは臭くありません。

換気をよくすることと、低たんぱくの餌を与えることで、この臭いはかなり軽減できます。

デュビアとの違いって?


餌用ゴキブリとして、同じくらいメジャーなレッドローチとデュビアですが、どのような違いがあるのでしょうか。ここからは、レッドローチとデュビアの違いについて解説します。

動きの速度

デュビアに比べてレッドローチはかなり動きが速いです。デュビアはピンセットで挟むのも難しくありませんが、レッドローチはかなり難しいことは前述したとおりです。

デュビア飼育には慣れているという方でも、この点ではレッドローチの飼育に苦労する可能性があります。

体の大きさ

レッドローチの成虫が約3cmなのに対し、デュビアの成虫は3.5~4.0cmくらいです。いずれも小さい個体を餌として使用したいのであれば、幼虫を与えればよいのですが、大きい餌が欲しい場合はデュビアに軍配があがることになります。

普段の暮らし方

レッドローチは中東に分布するゴキブリで、デュビアはアルゼンチンのゴキブリです。基本的な生活は似たようなものと言えるでしょう。いずれも雑食で世話は簡単です。

レッドローチに比べてデュビアは、さらに飛ばない、登らないという傾向はあります。活発でない方が飼いやすいと思われる方にはデュビア飼育が向いているでしょう。

繁殖サイクルですが、これはレッドローチの方が断然早いです。そこに注目するならば、レッドローチに軍配が上がります。

レッドローチの飼育方法を紹介


さあ、いよいよ飼育方法です。この先をお読みいただければ、すぐにでもレッドローチを飼育できます。昆虫食の生物の最適な餌であるレッドローチ、飼ってみたくはありませんか?

飼育ケースについて

レッドローチはつるつるした壁を上ることができないので、そうした素材のケースを使えば脱走をほぼ防ぐことができます。また、湿気がこもると臭うので通気性があるものがよいでしょう。

飼育には、昆虫用のプラケースが適当です。飼う頭数に応じて大きさを決めましょう。大量に飼いたい場合は、衣装ケースなどでも飼育可能です。プラケース以外で飼う場合は蓋に穴を開けるなど、通気性を持たせる必要があります。

餌について

レッドローチはゴキブリですから、雑食性でなんでも食べます。極端に言えば、人間の残飯でも飼育できるということになります。とはいえ、効率的に飼育するためには工夫が必要ですよね。以下に代表的なレッドローチの餌を挙げてみます。

なんでも食べるレッドローチですが、餌と排泄物を混ぜてしまいます。どんな餌でも腐敗を防ぐため、一度に食べきれる量を与えましょう。

ローチフード

ゴキブリ用に開発されたローチフードが最もおすすめと言えるかもしれません。ゴキブリに必要な栄養素がバランスよく配合されています。雑食昆虫用の餌も同じように使えます。レッドローチを大量に飼育したい場合はやや高価なのが難点です。

ラビットフード

レッドローチはゴキブリ類の中では草食よりの雑食性です。また、餌にタンパク質が多く含まれていると、排泄物が臭くなる傾向があります。そこで、ラビットフードをメインに与えて飼育するのもよいでしょう。

ラビットフードは安価なのも魅力的です。

熱帯魚の餌

レッドローチはラビットフードや野菜くずのみで飼育しているとまれに共食いが起こることがあります。これはタンパク質不足のサインですので、そういった場合は肉食用の餌を与えます。代表的なものとして熱帯魚の餌があります。

ラビットフードはもちろんローチフードよりもかなり高価になるので、いざという時のみ投入しましょう。タンパク質不足にはドッグフードなどを少量与えるという方法もあります。

昆虫ゼリー

めったにないことですが、レッドローチは水分不足で死んでしまうことがあります。昆虫ゼリーは水分をたっぷり含んでいるので、これで飼育すればそのような死に方はしないでしょう。

栄養バランスもほぼ問題なく、ホームセンターなどで売っているため入手が簡単、という利点もあります。ラビットフードなどと比べ、かなり割高なのはいなめません。

野菜

水分補給も兼ねて、野菜を与えるのもおすすめです。調理の際にでた野菜くずで十分ですが、できれば無農薬のものが望ましいでしょう。ニンニク、ネギなど刺激の強い野菜は避けます。

野菜を与えた際には、腐敗防止のため、与えて2日くらいで残った分は飼育容器から取り出します。

最適な温度と湿度

レッドローチは中東に分布する昆虫です。ですから、温度は日本の普通の環境で問題なく飼育でき、湿度はやや低めがよいと考えられます。

とはいえ、餌用として年間繁殖を目指すのであれば、最適な温度を保つ必要があるでしょう。ケージの中を常に28℃くらいにすると効率よく繁殖します。ただ飼うだけであれば、室温で大丈夫です。

湿度については、風通しのよいケージを使い、昆虫ゼリーや野菜など湿度を上げる餌の食べ残しをこまめに取り除けば問題ありません。

隠れ家について

レッドローチは狭い隙間などに群れる性質があります。そのため隙間がたくさんある隠れ家を入れることでケージ内を立体的に使い、効率的な飼育、繁殖を目指すことができます。

よく使われているのは紙製の卵パックです。この紙パックはペットショップやネット通販などで購入することができます。

この卵パックを何段か積み重ねて、レッドローチの隠れ家を作ります。重ねすぎると高くなり脱走の原因となるのでケージの大きさに見合った数にしてください。

床材について

床材はキッチンペーパーがよいでしょう。土や腐葉土、ソイルなども飼う上では都合がよいのですが、掃除の際、卵鞘を見落としてしまうことが頻発します。レッドローチは床材に潜る性質もないので、キッチンペーパーで十分です。

卵鞘をうっかりゴミ箱に捨てたりすると、外来昆虫であるレッドローチを国内に放つことになってしまいます。生態系を乱す行為になりますので、注意してください。

繁殖は簡単に行える


ここまでにも少し書きましたが、レッドローチの繫殖はとても簡単です。

昆虫の中には冬季や乾季を経験しないと繁殖しないものもいますが、レッドローチはそんなこともありません。ケージ内をパネルヒーターなどで28℃程度に保つだけで、次々と卵鞘を得ることができます。

ただし、レッドローチは驚かすと交尾や産卵行動をストップしてしまいます。繁殖する際には繁殖用の成体を餌用とは別の飼育ケースで、ケースを極力動かさないようにして飼いましょう。

孵化用容器の作り方

レッドローチの成体は乾燥状態で簡単に飼育できるのに対し、孵化にはある程度の湿度が必要になります。日本で孵化させることを考えると、湿度の高い季節は加温だけで十分ですが、湿度の低い季節には特別な孵化用容器を準備しましょう。

まず、親の飼育ケースから卵鞘を取り出します。これを小さい飼育ケースか食品用カップにいれましょう。飼育容器の中にペットボトルの蓋などのさらに小さい容器を入れ、水苔かなければティッシュペーパーを濡らしてつめて加湿用に設置します。

ペットボトルの蓋などの小さい容器を使うのは、孵化したての幼虫が溺れないためです。

水苔・ティッシュペーパーが乾かないよう気をつけます。この状態でケージ内が28℃程度に保たれていれば、卵鞘から約1ヶ月で幼虫が孵化します。アマガエルなど小さい肉食動物にはこの幼虫がちょうどよい餌になります。

湿度の低い季節だけでなく、ある程度大きさの揃った個体を揃えたい場合も同じように孵化用容器を用意しましょう。

レッドローチを繁殖させてみよう


いかがでしたでしょうか?レッドローチは飼育も繫殖もとても簡単です。保温すれば年間を通じて、餌用の昆虫に不自由しないことになります。副業として売る人もいるようです。あなたも是非飼ってみてください。
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