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デュビアを繫殖させるコツとは?必要なものや失敗例もあわせて解説

「餌にデュビアを使うといいって聞いたけど、デュビアってなに?」
「自分で管理できそうな気がしない」
「そもそも、個人で繁殖しても大丈夫?」

爬虫類などを飼育する際に、餌として人気のデュビア。しかし、繁殖となるとためらってしまうものではないでしょうか。ゴキブリの一種ですので、無限に繁殖してしまいそうなイメージを持つ方もいるかもしれません。

この記事では、餌用昆虫として人気の高いデュビアについて、繁殖のコツや必要なアイテム、更には注意点もまとめています。一見すると、難しそうに思えるデュビアですが、コツを掴んでしまえばストックしておくことも可能になります。

デュビアを自分で繁殖させてみたい方はぜひ読んでみてください。読み終わった時には、繁殖の疑問は解消されているはずです。

デュビアが繁殖するスピードについて

ゴキブリの一種なので、あっという間に増えそうなデュビアですが、実は成長速度はそうでもありません。他の餌用昆虫であるコオロギなどと比べるとゆるやかで、成体になるまでには半年程度かかります。

メスの寿命は約2年で、成体になると約三か月に一度出産します。この時、ベビーの数は約30なので、生涯の産卵数は200程度になるでしょう。意外に少ないと思う人もいるかもしれません。

また、デュビアはメスの体の中で卵から孵るので、卵の管理をする必要もありありません。

デュビアを繁殖させるコツ

ここからは、実際にデュビアを繁殖させる際に掴んでおきたいコツを見ていきましょう。飼育が簡単と言われるデュビアですが、それでも飼育にはコツがあります。ポイントを押さえることによって、上手に繁殖させていきましょう。

それぞれの項目ごとに確認していきますので、実際の飼育を想像してみてください。

雄雌の比率と密度

デュビアを繁殖させる時には、もちろんオスメス両方を揃えますが、比率はメスのほうを多くします。メスが全体の6割~7割を占めるようにするといいでしょう。なぜかというと、出産するのはメスだけですので、メスの数が多いほど繁殖効率が上がります。

また、飼育の際には過密状態で飼育します。オスのメスの出会いの確率が高まり、その分だけ出産の機会が増えてくるからです。効率の良い繁殖を目指すのならば、メスの比率を高くして、過密状態の飼育をしていきます。

餌の与え方

餌はやや多いぐらいの量を与えていきます。目安量としては、翌日に少し残っている程度がいいでしょう。もし、きれいになくなってしまう場合は、餌の量が少ないかもしれません。量を増やして、全体にいきわたるようにします。

量も大事ですが、質にも気を配りましょう。あまり同じ餌ばかりを与えるのではなく、変化をつけながら与えます。デュビアは草食性ですが、共食いをすることがあります。動物性たんぱく質を与えるとリスクが減るので、覚えておきましょう。

ただし、動物性たんぱく質を与えると、糞の臭いが強くなります。

掃除をする

健康なデュビアはかなりの量の餌を食べます。それに伴って糞もしますので掃除は必須です。糞が水分を含んでいると、コバエやダニなどの発生原因となり、不衛生です。また、糞を床材にすることも可能ですが、その場合も乾燥させます。

掃除の頻度は月に一回程度であることが多いのですが、気になる人は二週間に一度程度でも大丈夫です。なるべく乾燥させるようにすると、臭いも抑えられ不衛生にもなりにくいので、パネルヒーターなどを導入しましょう。

繁殖に適した温度を保つ

デュビアにとって過ごしやすいのは、25~28℃ぐらいです。適温を保ってあげると、繁殖もスムーズにいきますので、温度はなるべく一定にしましょう。30℃を超えるとオスの行動が活発になりすぎますし、20℃を下回ると餌食いも悪くなります。

デュビアは夜間に活動しますので、自動で温度調整をしてくれるパネルヒーターなどを導入するとよいでしょう。

デュビアの繫殖に必要なもの

ここからは、デュビアの繁殖においてそろえておきたいアイテムを見ていきましょう。初めてデュビアを飼育しようとするならば、必要なアイテムが分からないということもありますが、それらをまとめてあります。

アイテムには、選ぶ基準が存在しています。そのあたりも説明すると同時に、おすすめのアイテムのリンクも併記しています。気になったアイテムがあれば、見てみるといいでしょう。アイテムのリストがありますので、まずは全体を見てください。
  • デュビアのオスとメス
  • 蓋つきの飼育ケース
  • 餌皿
  • シェルター
  • パネルヒーター

デュビアのオスとメス

繁殖させるのですから、オスとメスが両方いなければなりません。前述したように、比率はメスのほうが多くなるように購入します。成長に時間がかかるので、幼体よりも生態を購入したほうがスムーズです。

蓋つきの飼育ケース

脱走防止のためにも、デュビアの飼育ケースは蓋つきのものを用意します。一時的な生餌のストック程度ならば小型の虫かごでも構いませんが、繁殖をしていくのならば、衣装ケースのような大型のものを準備しましょう。

また、デュビアは立体移動はしないので、高さはそれほど必要ありません。ただし、通気性は良くしたほうがいいので、穴をあけるなどの加工をしたほうがいいでしょう。

デュビアは基本的に雑食性なので、どんな餌でも食べます。人間の残飯でも飼育が可能で、野菜くずなどでも大丈夫です。ただし、デュビア自体を餌として使うのならば、与えるペットに対して外にならない餌を選びましょう。

ラビットフードなどはコストパフォーマンスがよく、おすすめです。与える際には水でふやかしてあげると、食いつきがよくなります。

餌皿

餌を直接ケースに置いてしまうと不衛生的です。よって、餌皿を用意しましょう。デュビアはつるつるした面を上ることができないので、浅いものを選んでください。もしくは、餌皿に入るための道を作ってあげたり、表面をざらざらに加工するのも有効です。

デュビアがちゃんと餌を食べられるように、工夫してみましょう。

シェルター

デュビアはゴキブリの一種ですので、暗く、狭い場所に隠れる習性を持っています。そのため、ストレスを与えないようにするには、そういったシェルターを用意してあげましょう。簡単に手に入るものとしては、紙製の卵パックがあります。

卵パックは手に入りやすく、さらに安価です。そのため、汚れてきたら交換するという使い方ができるので衛生的です。他に段ボールを使って仕切りを作る方法もありますので、工作に自信がある方は挑戦してみてもいいでしょう。

パネルヒーター

前述したように、デュビアには適温があるのでパネルヒーターが必要です。卵パックのような構造だと温度差が生まれてくるので、パネルヒーターと併用することで、適温の場所をデュビア自身が選べるようになります。

パネルヒーター自体も、ケースの底面全体を乗せるのではなく、半分ぐらいを使うようにしてください。温度差を生みやすくなるので相乗効果が期待できます。

デュビアの繁殖でよくある失敗と注意点

必要なアイテムについて見てきました。ここからは、繁殖させる際の失敗例や注意点などについて見ていきましょう。繁殖させようとすると、デュビアの個体数も増えてきます。そのため、少数飼育以上に気を使わなければなりません。

もちろん、高度なテクニックを要するわけではなく、コツのように気を付けるポイントがあります。それらを一つ一つ確認することで、スムーズな繁殖が可能になってきます。そのため、繁殖を考えている方にはしっかりと抑えていってほしいポイントばかりです。

湿度が高すぎる

湿度はデュビアにとって天敵というわけではありませんが、あまりに湿度が高い環境はよくありません。湿度が高すぎると、ダニやコバエが発生しやすくなりますし、衛生的にもよくありません。

特に、糞やシェルターにしている卵パックなどが湿っていると、湿度は上昇してしまいます。防ぐためには、掃除をしたり、痛んだシェルターなどは交換したりしましょう。水分不足を心配して、霧吹きなどで水を与える必要はありません。

殺虫剤を使ってしまう

当然のことですが、デュビアは昆虫ですので殺虫剤を使われるとひとたまりもありません。しかし、掃除をしっかり行っていても他の虫が沸いてしまうことがあります。そのため、殺虫剤を使用してしまうケースもあるようです。

もちろん、コバエなどが発生するのは避けたほうがいいので、その時にはコバエ対策グッズを使いましょう。特に誘因系のアイテムは有効です。デュビアには影響がなく、コバエだけに影響します。

過密にしすぎる

繁殖のためには過密飼育にしますが、その際あまりにも過密にしてしまうと問題が発生してきます。第一に餌が全体に行き渡りません。成長度合いに差が出てきてしまい、さらには、共食いに発展することもあります。

また、デュビアは卵鞘という部分に卵を持っているのですが、行き過ぎた過密状態だと、他のデュビアと接触して落としてしまう可能性が高まってしまいます。一度落としてしまった卵鞘からは、幼体が生まれることはないので、多くなってくると繁殖が妨げられます。

過密状態にする必要はありますが、度を過ぎてしまうと問題が発生してしまうので、ちょうどよい状態を保てるようにしましょう。

飼育ケースはあまり触りすぎない

デュビアは臆病な性質です。そのため、飼育ケースをあまり触りすぎてしまったり、叩いて音を出したりしていますと驚いてしまいます。それだけではなく、ストレスもかかってきます。過剰なストレスは病気の原因になったり、餌食いが悪くなったりします。

スムーズな繁殖のためには、飼育ケースは触りすぎないようにして静かな環境を保つようにしましょう。ケース自体を段ボールなどに入れてしまうことも効果的です。

コツをつかんでデュビアを繁殖させよう

デュビアの飼育方法、特に繁殖を考えている方向けの要素を見てきました。繁殖させることができるようになれば、餌をデュビアだけで賄うことができます。また、デュビア自体の飼育も個体数が多く、餌食いもよいので楽しむ人も多いようです。

ゴキブリの一種なので忌避されがちですが、大人しい性質と、動作があまり素早くないこともあり、デュビアは飼いやすい昆虫です。少数から昆虫飼育に入門してもいいでしょう。

この記事で読んだ方ならば、適切なアイテムを揃え、飼育を始めることができると思います。あとは、その一歩を踏み出すことによって繁殖を目指してみましょう。今現在、すでにデュビアを飼っていて、これから繁殖を目指しているという人も、記事の内容を役立ててみてください。
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