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なぜ草食のカンガルーは筋肉質か・動物園のカンガルーも筋肉ムキムキか

なぜ草食のカンガルーは筋肉質なの?筋肉ムキムキの理由は?

動物園でよく見かけるカンガルーですが、野生のカンガルーはオーストラリア大陸、タスマニア島、ニューギニア島に生息しています。小型が「ワラビー」大型が「オオカンガルー」さらに大きいのが「アカカンガルー」「レッドカンガルー」と呼ばれています。

筋肉ムキムキのイメージのあるカンガルーは、大型の「アカカンガルー」で、「オオカンガルー」や小型の「ワラビー」は、後ろ足は筋肉が発達していますが、「アカカンガルー」のように筋肉ムキムキという感じではないです。

ではアカカンガルーが筋肉ムキムキな理由ですが、草食なのにどうしてあんなに筋肉質なのでしょうか?アカカンガルーがどうして筋肉ムキムキなのか、その謎を説明していきます。

カンガルーの餌

カンガルーは草食動物で基本的には草を食べて生活しています。普通筋肉をつくるのにはタンパク源である肉類を食べる必要がありますが、どうして草しか食べていないのにあんなに筋肉がつくのでしょうか?

なんと草食動物は草などからも筋肉を作ることができます。なぜかというと食べた草を消化するときに細菌や微生物が働いて筋肉など身体に必要な栄養素を作れるということです。

人間のようにタンパク質を摂取しなくても草食のみで筋肉に必要な栄養成分をつくることができるので、カンガルーに限らず馬やウサギなどの草食動物は全般的に筋肉質なことが多く
見られます。中でもカンガルーは繁殖のために体を鍛えるので筋肉ムキムキになっています。

カンガルーの腕

カンガルーは太い尾を利用しバランスを取りながら後ろ足でジャンプして移動するため後ろ足がとても強いです。この移動方法によって燃費がとてもいいと言われています。逆に前足はあまり使わないため後ろ足に比べるととても小さくなっています。

しかし、「アカカンガルー」のオスに関しては、腕が筋肉ムキムキです。メスに比べてなぜオスが筋肉ムキムキなのかというと、発情期や繁殖期にメスを取り合ってオス同士で闘うのですが、その光景がまるでボクシングのようなのでオスの腕はたくましくなっていきました。

繁殖期以外でも敵を攻撃するときに、相手が動けないように腕でヘッドロックをしてキックを喰らわせるという攻撃のしかたがあり、これによっても腕の筋肉が鍛えられているのではないでしょうか。

カンガルーの脚

腕がマッチョなカンガルーがいるため上半身が筋肉ムキムキなイメージがありますが、基本的にカンガルーはオスもメスも下半身がすごくしっかりしています。

太くて立派なしっぽでバランスを取ることができるので、腕はほとんど使わずしっぽでバランスを取りながら後ろ足でジャンプして移動します。脚の筋肉が発達しているので地面を蹴る力が強く、とても速いスピードで移動することができます。

カンガルーの脚力は動物界で有数クラス、なんと一回のジャンプで9メートル進むことができます。助走をつけると13メートルも進むことができます。前方には早いスピードで移動することができますが、後ろに下がることができないのがカンガルーのおもしろい特徴のひとつです。

カンガルーのしっぽ

カンガルーのしっぽは5本目の脚と言われています。しっぽだけで体を支えることができ、バランスもとることができます。オス同士が喧嘩をするときも、しっぽで体を支えながら筋肉ムキムキの脚で強烈なキックを繰り出します。

移動をする際には、しっぽをうまく使ってバランスをとりながら足で地面を蹴りジャンプしながら前進します。キック力が強いので地面を蹴る力も強く、かなりのスピードで移動することができます。カンガルーが生活するうえでしっぽはとても重要な役割を果たしています。

筋肉の種類

カンガルーのオスは、メスを取り合うためにオス同士で闘います。闘い方は殴り合ったりキックをしたりでまるで人間がボクシングをしているように闘います。そのため腕の筋肉の上腕二頭筋と胸の大胸筋がムキムキになっています。

闘いの勝者に限らず、立派な体格のカンガルーのほうがメスにもモテるそうなので、カンガルーのオスは頑張って日々筋トレに励んでいるのでしょう。

カンガルーは群れで行動する動物で、群れの中にはもちろんボスカンガルーがいますが、「アカカンガルー」のボスは喧嘩が強いのでとてもたくましく、筋肉がすごいので動物園に行った際にチェックしてみるとおもしろいのではないでしょうか。

カンガルーのオス

カンガルーは種類によってはもちろんですが、メスとオスで体格がかなり異なります。メスは比較的小さめでチョコンとした腕が印象的です。それに比べてオスは腕の筋肉と胸の筋肉が鍛えられている分とてもたくましく強そうな印象を受けるでしょう。

腕の筋肉はオスとメスでかなり違いますが、後ろ脚に関してはどちらも似たような見た目でしっかりした下半身です。なのでオスとメスを見分ける時はお腹の袋ももちろんですが、腕の筋肉にも意識してみるとおもしろいです。

カンガルーのメス

カンガルーのメスは、オスと違ってお腹の袋で子供を育てる特徴があります。オスのように喧嘩をすることがないので上半身は鍛えられていません。しっぽと後ろ足でほとんど移動するため下半身はオスと同じくしっかりと筋肉がついています。

たとえ喧嘩をしないメスでも脚力は凄まじいので、うっかりキックを喰らってしまうとかなりの衝撃で大けがをしてしまいますので、メスだからといって安心して触りすぎたりしないように気を付けましょう。

筋肉ムキムキカンガルーの喧嘩

テレビなどでカンガルーの喧嘩のシーンが放送されたことでカンガルーの喧嘩がとても話題になりました。カンガルーはまるでボクシングのように激しくパンチしたり、キックしたりと喧嘩が激しいのが有名です。

あの筋肉ムキムキの腕が繰り出すパンチと、いつもしっかりと体をささえている立派な脚が繰り出すキックは、どちらが強いのでしょうか?比べてみました。

パンチ

カンガルーは繁殖期になるとメスをめぐって喧嘩をすることがあります。上半身のたくましさや体の大きさなど最初は見た目で競争しますが、それでも決着がつかないときに喧嘩に発展してしまいます。まるで人間の喧嘩と同じです。

カンガルーのオスは喧嘩をすることもあり、上半身が筋肉ムキムキになりマッチョになります。なんと金属のバケツを簡単にグニャリと曲げることができるほど腕力が強いです。そんな腕から繰り出されるパンチはもちろん強烈です。

キック

ムキムキな腕、ムキムキな大胸筋から繰り出されるパンチはとても強烈ですが、実はカンガルーの一番強烈な攻撃はしっかりした脚から繰り出されるキックです。

いつも重たい体を支え、移動のときには思い切り地面を蹴り、自然と身につけられた下半身の筋肉が繰り出すキックはとても強烈で、人間がお腹にキックを喰らってしまうと内蔵が破裂するとも言われています。

カンガルーはキックを喰らわせる前にたくましい腕で相手をヘッドロックして動けないようにしてから強烈なキックを何度もします。なのでたくましい腕とたくましい脚があるからこその喧嘩スタイルです。

動物園のカンガルーも筋肉ムキムキ?

とっても筋肉ムキムキなカンガルーですが、動物園のカンガルーは一日中寝ているようなイメージがあります。そんなカンガルーでも筋肉ムキムキなのはどうしてなのでしょうか?

野生のカンガルーが筋肉ムキムキなのはもちろんですが、動物園で見かけるカンガルーもなかなかの筋肉をもっています。では野生のカンガルーと動物園のカンガルーを比較してみましょう。

オーストラリアの野生カンガルー

オーストラリアには野生のカンガルーが生息しています。野生のカンガルーは動物園のカンガルーに比べて一日の移動距離が多く、その分下半身の筋肉がしっかりしています。さらに、繁殖期にはメスの取り合いが増えるのでオスの上半身も立派に育っています。

状況から見ても動物園のカンガルーに比べて運動量が多く、移動できる距離も何倍もありますので野生のカンガルーのほうが筋肉ムキムキになりやすい環境にいますし、野生には立派な筋肉を持ったオスのカンガルーがたくさんいます。

野生のカンガルーを食用に?

オーストラリアではカンガルーの天敵がいないこともあり野生のカンガルーの数が増えてきていて、人口の2倍ほどの数になっています。そのためカンガルーと車の事故も増えてしまっていて、最近ではカンガルーを食用にという声が上がってきています。

しかし、オーストラリアではカンガルーの銃猟が禁止されていますし、オーストラリアと言えばカンガルーといっていいほどの存在なので反対の声の方が大きいです。

カンガルーはオーストラリアのシンボルとしても有名なので、現地の人からは反対の声が多いのですが、めずらしい物を食べたがる観光客や、野生のカンガルーによって資源が食い尽くされる心配もあり、食用のカンガルーも検討されています。

動物園のカンガルー

動物園のカンガルーは、基本的に寝ているというイメージがあります。それはカンガルーは本来夜行性で夜に行動することが多いからです。昼間はのんびり眠っていてまるでオジサンのようでおもしろいとがあります。

寝ているばかりのイメージがある動物園のカンガルーですが、筋肉は立派についています。運動不足になりがちな動物園の動物のために織の中に運動ができるような遊び道具が置いてあるので遊びながら運動をしています。

カンガルーの織の中にはぶら下げられた車のタイヤやサンドバックがあることが多く、オスはそれを殴ったり蹴ったりして筋肉を鍛えています。なので動物園のカンガルーも筋肉ムキムキになれます。

動物園でも筋肉はつきますが、やはり野生のカンガルーに比べると運動量がとても少ないので、野生のカンガルーよりも動物園のカンガルーは筋肉では負けているでしょう。

カンガルーの筋肉が発達する理由は?

カンガルーは繁殖期になると立派な体格でメスを誘惑します。オス同士でメスの取り合いになった時には筋肉を活用してボクシングのように殴り合ったりキックしたりして強かった方がメスをものにできます。

このように、いざというときのためにカンガルーは日々の生活の中で筋肉を付けています。体格が立派なほどメスにモテるということもあり、オスは頑張っています。

しかし、筋肉が増えることで体重が増えるので、体を支えるのがしんどくなり体へも負担がかかります。そのためカンガルーが筋肉を付けるのはメスのためというのもありますが、なかなか命がけなことです。

筋肉ムキムキのカンガルーロジャー君

ロジャー君はオーストラリアにいる筋肉ムキムキのカンガルーとして話題になり者になりました。ロジャー君は今年で11歳になるアカカンガルーのオスで、全長207㎝体重が89キロと平均的なアカカンガルーの体格よりもかなり大きく、カンガルーの中でも体格がいい方です。

そんな筋肉ムキムキのロジャー君について調べてみましたのでロジャー君はどんなところで育ち、どうしてそんなにムキムキなのかなどロジャー君について紹介していきます。

ロジャー君は保護されたカンガルーだった

ロジャー君は2006年に交通事故で母親を亡くし、その時人間によって救助されてその後は人間の保護下において成長しました。オーストラリアでは野生のカンガルーと車の衝突事故はめずらしくなく、カンガルー注意の標識がいたるところにあるほどです。

現在オーストラリアのノーザン・テリトリーのアリス・スプリングスにあるカンガルーサンクチュアリというところにロジャー君は住んでいて、遊びに来たお客さんに自慢の筋肉を披露して楽しませているそうでサービス精神も素晴らしいです。

ロジャー君の相棒はウサギ?

ロジャー君はファンからもらった大きいウサギのぬいぐるみがお気に入りで、毎日のようにボコボコに殴りまくっているそうです。救助センターの人は遊び道具としてウサギのぬいぐるみを渡してみましたが、ロジャー君はぬいぐるみをヘッドロックしてキックしまくったといいます。

カンガルーは攻撃するときにヘッドロックで動かないようにして強烈なキックを喰らわせるという攻撃のしかたをします。なのでウサギのぬいぐるみも敵だと判断したようですが、その後もウサギのぬいぐるみで毎日ボクシングをして体を鍛えていて、ある意味相棒になっています。

筋肉ムキムキなのはアカカンガルーのオス

筋肉ムキムキなカンガルーのイメージは、カンガルーの中でもアカカンガルーのオスに限ったものでした。他のカンガルー科の「ワラビー」や「オオカンガルー」はオスもメスも「アカカンガルー」に比べるととても小さく可愛らしい動物です。

アカカンガルーのオスは、群れの中でボスを決める時に喧嘩をすること、繁殖期にメスをめぐってオス同士で喧嘩をすることでどんどん筋肉ムキムキになっていきました。ボクシングのような喧嘩スタイルがおもしろく、動画サイトでもカンガルーの喧嘩動画が上がっています。

この記事を読んでカンガルーについて知識がついたところで、動物園に行って実際のカンガルーを見に行ってみましょう。きっと今までよりも楽しくカンガルーの観察ができることでしょう。
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