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狆ってどんな動物?狆の特徴と飼育方法や飼育にかかる費用・価格を紹介

狆の歴史

1つ1つの表情がとても豊かな犬の狆(ちん)は、事あるごとにちょっと大きい目で訴えかけてきます。

とっても繊細な犬で飼い主との距離が近いことをとても大切にします。実はこの狆、日本と古くから深い結びつきがあり、由緒正しい犬であることがわかっています。

まずはその歴史から紐解いていきます。

狆の歴史1:名前の由来

「ちいさいいぬ」が省略された説と、屋内で飼う犬と猫の中間を表した「和製漢字」の説とがあります。

一方「狆」という漢字は「猫」に似ていますが、その姿形はもちろん、高いところに登る習性も「猫」を彷彿とさせますので、そこから「猫」に似ている漢字をあてたという説もあります。

また、高い場所から見下ろすような習性が猫のようでいて、人好きで寂しがり屋という犬本来の面もある。二面性を備えており、そこが多くの人々を虜にする魅力と言えます。

狆の歴史2:戦国時代

狆は日本最古の改良犬ともいわれています。狆の祖先の犬は日本で唯一の愛玩犬種として、改良と繁殖をされていました。

15世紀末から16世紀にかけての戦国時代にペキニーズ(北京狆)がマカオから導入され、その後に狆に改良されたという説が有力で、狆は日本最古の改良犬でもあるとされています。

狆の歴史3:日本書紀に登場

720年に完成した日本書紀の中に、672年に新羅から「狗」が贈られたという記載があり、この「狗」が「狆」であれば、さらに歴史が古くなりますが、両者の漢字の関係性は不明です。

今から1,000年以上前から、その日本に存在していた可能性がある狆。その具体的な特徴をご紹介いたします。

狆の特徴

トイプードルやチワワと比べてあまり知られていないけど、とってもフレンドリーで賢い犬の狆。室内飼育の環境が増えてきており、その大きさから手頃な可愛らしさが注目されています。

狆は日本だけでなく海外でも愛された歴史があります。気品ある佇まい、大きなクリッとした目、艶やかで豊かな被毛、著名人・庶民問わず愛されてきました。

まず、狆はどんな特徴があるのか、その身体的特徴となる大きさ・重さ・毛、そして気になる性格、寿命を紹介します。
狆の特徴まとめ
  • 体高は20〜27cmと小ぶり
  • 体重は1.4kg〜6.8kg
  • 毛量は多いが抜け毛は少ない
  • 寿命は12年〜14年程度

1:大きさや重さ

体重1.4kg〜6.8kg、、体高20cm〜27cmの小型犬で、鼻ぺちゃ、垂れ耳、短足で、愛嬌があるそのルックスは浮世絵にも描かれたほど特徴的です。

江戸時代から言われた「座敷犬」、その言葉も狆がその発祥です。
体重1.4kg〜6.8kg
体高20cm〜27cm

2:毛の特徴

ロングのシングルコートが特徴の狆は、ハリがある被毛であり、抜け毛が少なく、あまり手間がかかりません。最低週2回からのブラッシングと月1回のシャンプーでOKです。
毛量比較的多い
毛色白色に黒、白地に赤
抜け毛少ない
ケア最低週2回からブラッシングをする
月1回からシャンプーをする

3:性格

大人しく飼い主の感情を大切にします。室内犬としての歴史があるだけに、飼い主との距離が近いことを喜ぶ性格と言えます。

協調性がある性格ですが、プライドが高いところもあるので、接する場合、雑にならないよう気をつけ、笑顔で丁寧に接してあげて下さい。狆も笑顔で返してくれるはずです。
協調性がある賢く、穏やか、開放的
感受性が豊か飼い主の感情に寄り添う
無駄吠えしない

4:寿命

寿命は12才〜14才で、古くから室内犬としての環境が続いたためか、体温調節が苦手な面があります。寒さより暑さが苦手です。長期間の留守番、夏の長散歩は控える必要があります。

寿命を全うさせるために、室内飼育をメインとして、狆にとって心地よい環境を整えることが理想的です。
寿命12才〜14才
小型犬としては平均的
室内犬としての飼育が理想

狆にかかる費用

狆を生涯飼育する総費用は、13年育てたとして、1,250,000円程必要になりますが、それは癒される費用として考えてみてもいいでしょう。

室内向けの小型犬であり、ペット飼育可能なマンションなどで重宝される大きさの犬の狆。その価格の相場を詳しく紹介いたします。

狆の購入価格、初期費用、月間必要費用、それぞれの価格を見ていきましょう。実際の予算感をイメージしていただければ幸いです。

狆にかかる費用1:価格相場

平均価格は180,000円程で、子犬の場合は価格150,000円〜200,000円程・成犬の場合は価格100,000円〜150,000円程です。

価格の変動が少ないのが特徴です。需要もあまり大きくないことが理由となっています。血統によって値段が上がりますが、300,000円以上の価格はほぼありません。

血統の他に毛色(白赤の方が高い)白黒より白赤の方が少ないので白黒より価格が高い傾向があります。白黒よりがあるから価格が高い訳ではありません。

斑の入り方もシンメトリー(左右対称)だったり、頭から目元・口元まで満遍なく入っている方が価格が高くなる傾向があります。

ペットショップではあまり出回っていないので、インターネットを使い、狆専門のブリーダーを探して見るのがです。

狆にかかる費用2:初期費用

狆の価格と身の回りの支度費用、その初期費用の総計は、平均210,000円程度見ておきましょう。

上記の購入価格の他に「床材(室内用)」「首輪、リード」「ケージ」「食器類」「トイレット用品」「ケア用品」などです。これら全て合わせて価格3万円位かかります。

狆は小さくて、非力な面があります。フローリングの床などは滑り止めのための床材を購入し、滑らないように配慮して下さい。

ケージは犬の息抜きの居場所になります、必ず用意しましょう。狆には、トイレと寝床スペース付きのケージがあり、10,000円程度の価格で販売されています。

水飲みは給水ボトルタイプですと留守中でも倒れる心配がありません。価格は2,000円ほどになります。

食器類は100円ショップの価格のもので構いませんが、あまり軽いと食事の際、食器が動いてストレスがかかりますので、ある程度の重さを考慮して購入して下さい。

狆にかかる費用3:月々かかる費用

狆の費用は年間80,000円かかるとして、12ヶ月で割ると約6,700円程度が月々必要になってきます。

上記の初期価格の内で「トイレット用品」「ケア用品」などの消耗品の他、「餌代(ドッグフード)」「医療費(ワクチン代)」などが年間で8万円程度かかります。

狆は小さくて非力な部分もある犬種です。ペット保険の加入もできれば検討していただき、常に安心できるよう、最寄りの動物病院で診療してもらえるように事前に下調べしておきましょう。

狆の飼育方法

狆はとってもフレンドリーで、賢く、大人しい性格で、狆の大きさは小ぶりなので、飼育するのに難しい事はあまりありません。

「猫」のような気質もよく指摘されるところですが、しっかりと協調性があり、マイペースすぎる事もありませんので躾がしにくいこともありません。

躾をするときは、メリハリをつけ、言うことを聞いた時はしっかり褒めてあげましょう。褒められると嬉しいのでより多くを覚えていきます。

狆の飼育方法1:飼育環境

高温多湿に弱いので、室内で温度調節をしっかりした環境で飼育されることが理想です。

「狆」と名付けられた説からもわかるように、室内として飼われてきた歴史があります。室内での飼育を可能な限りご検討ください。

狆の飼育方法2:運動

基本的に室内で遊ばせることでOKですが、情緒を育み、毎日健康的で過ごさせるため1日10分外で散歩しましょう。

狆はあまり運動を必要としない犬種です。室内で戯れる以外、気分転換に外で散歩をさせたりしましょう。とても感受性の豊かな犬種なので、外の情報が社交性や健やかな成長に繋がります。

狆の飼育方法3:餌

狆の健康維持の基本は食事の質と量で、総合栄養食のドッグフードが栄養バランス的にも望ましいです。

肥満は万病の元になるので毎日の食事を管理しましょう。また食事量は便の硬軟で適切な量かどうかわかります。

また、食事は分けて摂取させてください。一日の食事の回数は、子犬期ですと3~4回、成犬期ですと2~3回になります。

人間の食べ物も犬にとっては毒になるケースもあります。摂取させる際は、狆にとってその食べ物の成分が大丈夫かどうかを調べ、常に安全・安心に供給できるようにしましょう。

狆の価格や飼育方法を把握しよう!

とても賢く、飼育しやすい犬種で、生涯予算も年間平均100,000円前後ですので、ぜひこの機会にご検討ください。

狆は一度でも飼ってみると、その心地よさから他の犬種では満足できないと言われることもある奥深い犬です。いつでも一緒である距離感で狆と一緒に面白いこと毎日を送って見ませんか?

あまり出回っていないからこそ、狆の意外性、稀少性が日々発見されるはずです。この記事を読んで少しでも狆の魅力と、価格の相場や飼い方の理解の一助を担えたとしたら幸いです。
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