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フサオマキザルの値段とは?飼育方法や必要な物もあわせて紹介

みなさんはフサオマキザルをペットにできることをご存じですか?フサオマキザルは愛嬌があるだけでなく、とても知能が高い猿です。海外では介護に使われるほど頭が良く、世話焼きなフサオマキザルを購入するとしたら、お値段はいくらなのでしょうか。

この記事ではフサオマキザルの生態に関する基礎知識と、ペットとして飼う場合のお値段、飼育方法と必要なものを合わせて解説しています。フサオマキザルがかかる病気に関しても触れていますので、ぜひ最後までお付き合いください。

この記事を読むことで、フサオマキザルに関する知識が深まり、自分が実際に飼育できるのかどうか、また飼育する場合はどのように飼育環境を整えればいいのか理解できるようになります。

ぜひこの記事を読んで、フサオマキザルの魅力に触れてくださいね。

フサオマキザルの値段は?

フサオマキザルは哺乳類専門店や特殊な動物の販売を行っているペットショップで購入することができます。非常に高い値段で販売されることと、珍しいため普通のペットショップでは売られることが滅多にありません。

気になるお値段ですが、平均して100万円~200万円の価格がついています。

かなり高価ですので、簡単に飼うことができる値段ではありません。値段が高い理由として、フサオマキザルは2年に1度しか子供を産まないことが挙げられます。犬や猫のように多産ではなく1匹しか生まれないため、なかなかペットとして増やせない理由があります。

さらに、フサオマキザルを飼育するには初期費用だけでなく、エサや光熱費など継続的にかかる費用も年間で数十万かかります。

お迎えするには経済的にゆとりがないと厳しいと言えるでしょう。

フサオマキザルの特徴は?

フサオマキザルは別名カッショクオマキザルと呼ばれる、オマキザル科のサルです。

生息区域はコロンビアやベネズエラ、アマゾン川流域などで、南アメリカが出身地となります。木の上で暮らしており、長い尾を使って器用に木を登ります。昼行性のサルで、小さな群れで行動し、エサを見つけた場合は群れの中で地位が高いものから順に食べます。

フサオマキザルの特徴といえば、名前の由来となった頭の両側にある、盛り上がった黒い房毛です。

胴体は褐色の毛で覆われており、別名であるカッショクオマキザルというのはこの体毛からきています。

彼らの寿命は野生下では10年ほどといわれますが、外敵などに襲われたり、飢えたりすることのない生活ができる飼育下では30年以上生きるそうです。

フサオマキザルを飼育する時に必要な物は?

基本的にフサオマキザルは放し飼いにしている方が多いですが、ケージで買う場合はかなり広いものを準備する必要があります。運動不足にならないように注意してあげましょう。

以下に飼育で必要なものをリストでラインナップしておきますので、参考にしてください。

これらの他にも、遊ぶのが好きな生き物なので玩具なども用意し、フサオマキザルが楽しく生活できるように配慮しましょう。季節の変わり目などで温度が急激に変わる場合は、エアコンを使って、一定温度に保ってあげる必要があります。

トイレも教えればきちんと覚えますし、知能が高いので人間の子供と同じように接すると良いでしょう。群れで暮らす生き物のため、自分より飼い主の序列が下だと思い込んだら、噛みついてきたり、言うことを聞かなくなったりします。
  • 止まり木
  • 給水機
  • 首輪
  • 保温器具
  • ケージ

止まり木

フサオマキザルの体長が30cm~60cm、体重が2kg~5kg程度なので、体格に見合うしっかりした止まり木を準備する必要があります。フサオマキザルが勢いよく駆けのぼったり、ぶら下がっても折れたり、倒れたりしないようしっかり固定しましょう。

一般的に止まり木として売られているのは鳥用のものであるため、フサオマキザルが登ることは不可能です。

ホームセンターや材木店で太さと長さのある木材を選んで購入しましょう。

木材を欲しいサイズまで切り出してくれるサービスもありますので、家にカットする機材が無い方でも安心です。移動の手段がないためネットで済ませたいという方も、インターネット上で注文できるホームセンターや材木店もありますのでチェックしてみてください。

給水機

給水機はいつでも好きなときに適切な量が飲めるよう、犬猫用の自動給水機をおすすめします。

ただの容器でも代用できますが、水が器に残っているかどうか定期的に確認しましょう。

自動給水機には循環型とウォーターディスペンサー型の2種類から選びます。

循環型は定期的にフィルターで水をろ過してくれるため、いつでも綺麗な水を飲めることがメリットです。しかし、駆動音が出るため繊細な性格をしている子には向いていません。

ウォーターディスペンサー型は、飲水によって水の量が変化すると自動でタンクから補充される仕組みです。電源が要らないので設置場所に困らず、置くだけなので音も発生しないということがメリットです。

循環器型をおすすめしますが、音が気になって近寄ってくれないなどのデメリットもありますので、その子に合わせた給水機選びをしてください。

首輪

広い敷地に飼育スペースを設けた場合は別ですが、狭い小屋に閉じ込められているとストレスを感じます。

定期的に外で散歩をすることを推奨しますが、そのときは首輪とリードは絶対付けましょう。散歩をするときは、首輪ではなくハーネスのような胴体につけるタイプにしてください。すり抜けて逃げてしまったり、首が締まり苦しく感じたりします。

首輪の場合、迷子札やGPSをつけておくと、もし逃げ出しても捕まえることができるので安心です。考えたくはないですが、値段が高いペットということもあり、転売やもの珍しさから連れ去りなどの被害も考えられるのでしっかり対策をしておきましょう。

室内でも屋外でも、飼育する際には首輪をして所有者を明確におくと問題が起きにくくなります。

保温器具

フサオマキザルは南アメリカの赤道付近に生息していますが、熱帯雨林であったり、比較的涼しい山地であったりと暮らす環境はまちまちです。

ただ、寒い地方のサルではないため、飼育温度は25度前後をキープしておくといいでしょう。18度を下回るようならエアコンで調整してあげてください。基本的に寒い、暑いと感じる温度感覚は人間と同じです。湿度は高めで、60%前後で飼育しましょう。

屋外に飼育小屋を建てたり、1部屋丸ごと改築したりという場合は新規にエアコンを購入する必要がありますが、人間と一緒に暮らす場合は既存のエアコンで構いません。

もしフサオマキザルが寒いと感じた時のために、ペットヒーターを用意しておくといいでしょう。

ケージ

基本的に個人でフサオマキザルを飼われている方は放し飼いにしているようです。衛生面や安全面の関係で一緒の部屋で過ごすことが難しい方は、屋外に専用の小屋を建てたり、1部屋をフサオマキザル専用に改築したりなどしています。

室内でケージ飼育したい場合は、大型のキャットケージなどを組み立てて使用するといいでしょう。

ケージは脱走防止のために鍵をかけられるものを選ぶか、もしくは別で鍵を準備します。かなり知能が高いため、簡単な鍵だと飼い主を見て学習し、自分で開けて逃げる可能性が非常に高いです。こじ開けられないよう注意してください。

フサオマキザルの健康管理の注意点は?

フサオマキザルの生態や、生体のお値段、飼育方法などを紹介してきましたが、次はフサオマキザルがかかる病気の一例や、健康を維持するための方法を解説していきます。

ここに記載している以外にも、運動不足やエサの与えすぎによって肥満になったり、野生からの輸入個体は寄生虫に感染していたりする可能性もあります。

野生で広い大地を動き回っていたサルからすると、狭い小屋の中でじっとしている生活は非常に退屈です。ストレスから大声で叫んだり、過敏な反応を見せたりなどさまざまな異常行動をとることがあります。活動的に過ごせる場所や機会を用意してあげましょう。

フサオマキザルは飼育者が少ないため、飼育マニュアルが整備されている動物ではありません。何かあったときに動物病院に連れて行こうとしても、診療してくれる病院は非常に少ないです。飼う前に事前に診療してもらえる病院を探しておきましょう。

クル病

クル病とは骨軟化症のことで、骨が柔らかくなって伸びにくくなる病気のことです。

人間もかかる病気で、カルシウムやリン、ビタミンDの不足が原因で発症します。この病気にかかると骨が柔らかいために曲がりやすくなり、姿勢を維持するために筋肉や関節に負担がかかって苦痛を感じます。

カルシウムは乳製品やしらすなどに多く含まれているため、積極的に与える必要があります。ペット用のカルシウム剤なども販売されています。リンはさまざまな食品に含有されているので普通にエサを食べていたら不足することはありません。

カルシウムやリンを摂取しても、体内にビタミンDが無いと腸から吸収されないため、そちらも多く含まれている食品を積極的に与えましょう。ビタミンDはイワシ、サケ、サバなどの魚介や卵黄に多く含まれています。

参照:くる病|日本内分泌学会
出典:http://www.j-endo.jp/modules/patient/index.php?content_id=87

紫外線ライトを使用する

人と同じく、フサオマキザルも日光浴をすることでカルシウムの吸収が促進されるため、健やかな生活に太陽光は必要です。

室内で暮らしていて、なかなか日光を直接浴びることができないという場合は、紫外線ライトを使用して日光浴させるといいでしょう。

先述したクル病に関しても同様です。疾病対策でカルシウムやビタミンが豊富な食材を食べさせたとしても、紫外線を浴びないと体内で活用できないため、注意しましょう。

タンパク質を積極的に与える

フサオマキザルは雑食で、野生下では果実や種子、昆虫などを食べて生活しています。

飼育下ではサル専用のフードやビスケットが売っているのでそちらをメインにして、野菜や果物、昆虫などを副食として与えましょう。

サルは新世界ザルと旧世界ザルに区分され、必要とされる栄養素が異なります。フサオマキザルは新世界ザルの方に分類されますが、タンパク質の必要量は25%になります。そのため、エサで積極的にタンパク質を食べさせる必要があります。

高タンパクのモンキーフードを選ぶか、もしくは副食でゆで卵やチーズ、肉などを与えましょう。

推奨されるバランスの良い食事は、モンキーフード70~80%、野菜や果物15~20%、種子や穀類5~10%になります。モンキーフードのタンパク質含有量が低い場合は、別にタンパク質を多く含む食品を食べさせてください。

フサオマキザルの飼育方法や注意点をしっかり把握しておこう

この記事では、フサオマキザルの特徴など生態に関する基礎知識と、値段や飼育するために必要な機材などを紹介してきました。

高い知能と愛くるしい顔立ちのフサオマキザルを飼いたいと思っても、なかなか100万円や200万円はポンと出せる値段ではありません。また、飼育設備やエサ代など継続的にかかる費用も馬鹿にできません。

商取引に関して制限がかかっている動物ではないので、コンスタントに流通するサルではありますが、やはり繁殖方法や飼育する人が少ないということで値段は高く設定されています。

フサオマキザルはチンパンジーと比較しても劣らないほどの知能を持ち、感情表現も豊かな生き物です。

衝動的に飼うのではなく、飼育方法をよく理解したうえで家族に迎えるのならば、あなたにとって良い人生のパートナーとなってくれるでしょう。
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