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サルはペットとして飼える?飼える種類やリスク・注意点を解説

「サルを飼ってみたいけど飼うことはできる?」
「サルを飼う時に気をつけなければならない点は?」
このように、サルを飼ってみたいと思っても疑問や不安なことも多いのではないでしょうか。

本記事ではサルをペットとして飼うための基礎知識や、飼うことができるサルの詳しい解説、飼う時の注意点について紹介していきます。

この記事を読むことで、サルの生態や飼うための知識、サルの寿命や販売価格などについて知ることができます。サルを飼いたいと考えている方の不安や疑問が解消され、新しい家族を迎え入れるきっかけになるでしょう。

サルを飼いたいと考えている方以外にも、サルが好き・興味がある方はぜひこの記事をチェックしてください。

サルの生態

サルは野生動物の中でも、一番人間に近い動物と言われており、犬や猫と同じくらい私たちに馴染みがある動物でもあります。

サルは約5000年前から人間がペットとして飼っていたことがわかっています。つまり、昔から人間とサルは近しい関係だったということです。

見た目や賢さ、人間と同じような表情を持つことで人気のあるサルですが、ペットとして飼うことは可能なのでしょうか。

サルをペットとして飼うためには、サルの生態をしっかりと知る必要があります。ここからは、サルの生態について詳しく解説していきます。

サルに興味がある方、サルをペットとして飼ってみたいと考えている方はぜひチェックしてください。

握力がとても発達している

サルの多くは木の上で生活をする動物です。木から木への移動が必要になるため、握力がとても発達しており、種類によって違いはありますが、握力が30㎏以上あるサルもいます。

体が大きくなると、それに比例して握力が強くなるため、ペットとして飼う際には、小さなサルを飼うことがおすすめです。

サルは飼い方を間違うと、大きな事故やトラブルに発展してしまうことも少なくはありません。犬や猫と違いペットのために改良されてきた動物ではないため、ペットとして飼うためにはしっかりとした知識が必要です。

噛むことで感情を伝える

サルはとても賢く、感情がとても豊かな動物です。人間と同じように恐怖やネガティブな感情、楽しいなどの感情を持つため、感情を表現するために、噛むことがあります。

また、サルは警戒心が強く、好奇心が旺盛な性格をしているため、さまざまな感情を伝えてくることが多いです。

噛むことは、サルにとって感情表現だということを忘れてはいけません。噛まれたからといって、怒るようなことはしないようにしましょう。

しかし、無駄噛みはケガに繋がることもあるため、無駄噛みする場合はしつけを行わなければなりません。

社会性が強い動物

サルは自然界では群を作って生活するため、社会性が強い動物です。自我がはっきりしているため、自尊心がとても高く、しつけを行うのがとても難しいと言われる原因でもあります。

サルとの信頼関係を築くためには、根気強く時間をかけて向き合わなければなりません。

ペットとして飼う際には、サルと多くの時間を過ごす覚悟が必要になります。飼い主を信頼できる相手だと判断するのは、サルだということを忘れないようにしましょう。

ペットとして飼えるサル

ここまで、サルの生態について詳しく解説してきました。サルは人間と近しい関係ではありますが、知らないこともたくさんあったでしょう。

ペットとして飼われることが多くなってきたサルですが、ペットとして飼うことができるサルにはどのような種類があるのでしょうか。

ここからはペットとして飼えるサルを紹介していきます。有名なサルや、あまり聞いたことがないサルの種類や特徴についても解説していきます。

サルをペットとして飼ってみたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

リスザル

リスザルは知名度が高く、比較的にペットショップで取り扱いが多いサルで、販売価格は約60万円~約80万円です。

オマキザル科の中では最小の種類で、しっぽが非常に長いのが特徴です。体長は25cm~30cmほどに成長し、寿命は15年~20年です。

運動量が多く活発で、好奇心が強く何に対しても興味をもつため、飼うときにはイタズラをさせないような環境を作る必要があります。

群れで鳴きあいながらコミュニケーションをとるため、静かなサルではありません。

ショウガラゴ

ショウガラゴは小さな顔に大きな瞳が印象的なサルで、販売価格は約80万円~約100万円です。

脚の筋肉が発達しているため、俊敏に動いたり、跳躍力に優れているのが特徴で、ぴょんぴょんと跳ね回る姿が可愛いと人気のあるサルです。

体長は15cm~20cmほどまで成長し、しっぽは体長より少し長めです。体重がとても軽く200g~300gほどしかありません。

基本的には大人しい性格をしていますが、警戒心が強く、慣れるまでは時間がかかります。縄張り意識が高いため、知らない人には大きな声で鳴いたり、攻撃的になることもあります。

マーキングの際は手に尿をつけるため、部屋の掃除が欠かせません。

コモンマーモセット

コモンマーモセットは、サルの中でも比較的に飼いやすい種類のサルで、販売価格は約40万円~約100万円です。体が丈夫なため、繁殖数が多いのが特徴です。

顔の両側についた白いふわふわな毛や、白黒の縞模様の尻尾が印象的で、体長は20cm~30cmほどまで成長します。

高い知能もあり、寂しがり屋な性格です。飼うための情報も多いため、飼いやすいサルでもあります。

排泄物には「マーモ臭」と呼ばれる刺激臭があり、マーキングをすることもあるため、毎日の清掃が必要になります。

南米やブラジルなどの熱帯雨林に生息しているサルのため、寒さには極端に弱いところがあります。飼うときには、環境を整えてあげなければなりません。

人間と同じ昼行性のため、同じ生活を送れるのが魅力です。

ピグミーマーモセット

ピグミーマーモセットは、日本でペットとして取引されているサルの中で一番小さなサルで、販売価格は約80万円~約100万円です。

掌に収まるサイズ感が魅力的で、体長は12cm~1cm、体重は100g程度にしか成長しません。しかし、飼育下ではモンキーフードなどを食べるため、240g程度になることが多いです。

野生下では木の上で生活し、樹液や昆虫を捕食するため、飼育下でも高さのあるゲージが必要になります。警戒心が強く、信頼関係を築くためには時間を要することがあります。

ニホンザル

ニホンザルは日本ではとても有名なサルです。自然の中で生活する姿を想像する方も多いですが、ペットとしても飼うことができます。

販売されているニホンザルは子ザルで、オスが多いとされています。販売価格は約50万円~約60万円です。

オスのニホンザルが多い理由は、メスよりも人に懐きやすい性格をしているからと言われています。寿命は長く、20年~30年ほどです。

人間と同じ昼行性ですが、飼育するためには、広い空間が必要で自由に過ごさせてあげなければなりません。

ほかのサルに比べると上下関係が厳しいため、信頼関係をしっかりと築くことが大切です。上手く関係性を築けると、芸を覚えることもできます。

ニホンザルを飼育するために、都道府県や地域によっては許可が必要な場合もあるため、飼う際には、どのような手続きが必要なのかを確認しましょう。

ペットとして飼う時の注意点

日本でもペットとして飼われることが多くなってきたサルですが、飼う時には注意しなくてはならないことがあります。

ペットとして迎え入れるためにはペットではなく、野生動物を飼っているということを忘れてはいけません。

ここからはサルを飼うための注意点について解説していきます。

情報が少ない

サルをペットとして飼うための注意点は、情報が少ないということです。

犬や猫と違い、ペットとして飼われていることが少ないのが理由になります。
気になることや病気など、わからないことが多くなります。

サルを購入する際にお店の販売員に確認したり、同じ種類のサルを飼っている方からの情報を集めなくてはいけません。

サルを飼いたいと思ったら、情報を集められる環境を整えておく必要があります。

サルの種類によっては、海外の文献などを調べなくてはならないということを頭にいれておきましょう。

賢いので懐くかどうかは飼い主との関係性次第

サルは犬や猫と違い、しつけを行うことが難しい動物です。

犬や猫は、人と暮らすために約1000年間も改良を行われてきましたが、サルは人工的に飼育されているとしても、野性の本能が残ります。

そのため、信頼関係を築くためには飼い主との関係性が大切になります。ある程度の賢さもあるため、しつけや世話はそれなりの覚悟が必要です。

サルの中には、子供から大人に変化する際に性格に変化がある個体もいます。環境の変化など些細なことに敏感で、攻撃的な性格になってしまうことも少なくありません。

信頼関係を築くためには、ある程度の時間を要するため、丁寧に接していかなければなりません。

鳴き声などで近隣トラブルが起きる




サルは種類にもよりますが、静かな動物ではありません。

ペットを飼う上で鳴き声などはトラブルになる原因のひとつですが、サルの鳴き声などで近隣トラブルが起きてしまうこともあります。

高音で鳴くサルやとても大きな声で鳴くサルもいます。小さな声で鳴く場合は問題はありませんが、近隣トラブルに注意が必要になってしまうことも少なくないでしょう。

トイレのしつけができないのでニオイ・汚れ対策必須

サルにはトイレのしつけができません。そのため、飼うためにはニオイや汚れの対策が必要になります。

サルは排泄物でマーキングを行うため、匂いもとてもきつくなります。基本的にはオムツを着用させ、こまめに交換することで、汚くなることを防ぎましょう。

また、毎日ケージや部屋の掃除も必要になります。そのままにしておくと、便などをまき散らしてしまう原因にもなってしまいます。清潔に管理するためには、1日2回ほど掃除を行うようにしましょう。

自分の身を守るために、脇から分泌物などを出す個体もいるため、定期的に体を拭いてあげるなどの対策も必要になります。

噛まれたり怪我をさせられることがある

前述したように、サルは噛むことで感情を表現するといった特徴があるため、噛まれたり怪我をさせられることもあります。

サルはあごの筋肉がとても発達しています。歯の形状も鋭いため、噛むことで怪我に繋がってしまうことも少なくありません。

甘噛みでも痛みや出血することもあるでしょう。しかし、噛むことはサルにとっては必要なことであり、噛むという行為を完全にやめさせることは困難です。

感情表現であることを忘れず、無駄噛みはやめさせるしつけを行うようにしましょう。

サルに対応できる動物病院が少ない

サルを飼うときに、一番注意しなくてはならないことは対応できる動物病院が少ないということです。

動物病院でのサルの診察数は少なく、病気の症例や情報がまだまだ少ないのが現状です。病気や体調などに変化があっても診察できないこともあります。

また、人間と同じ病気になることもあるため、診察が困難になってしまうことも少なくはありません。サルを飼うときには、サルを診察できる動物病院を探す必要があるでしょう。

人獣共通感染症のリスク

サルと人間は遺伝子系統にはとても近い動物であるため、共通の病気が多いことを理解しましょう。

ウィルス以外にも細菌感染や寄生虫など、共通する感染症も多くあります。軽症であればよいですが中には死に至る病気もあるため、注意が必要です。

感染症に関しては、正しい知識を持たなくてはなりません。お互いの命を守るために、健康面や衛生面はしっかりと管理することが大切です。

ペットとして飼う時の問題点

ペットとして飼うためには、注意点のほかに問題点もあります。

サルは体は小さくても、しつけや世話にはそれなりの時間や労力が必要になるため、気軽に飼うことができないということを覚えておきましょう。

また、ペットホテルに預けることはできないため、旅行などで家を空けることはできません。サルに十分な時間をかけられるか、しっかりと考えましょう。

そもそも飼育を禁止されているサルもいるため、飼う前にしっかり確認しましょう。

ペットとして家族に迎え入れたときには、生涯責任をもって飼育するようにしてください。

サルをペットにするのは慎重に検討するべき

サルをペットとして飼うためには、サルの生態をしっかりと理解しなくてはいけません。飼育環境や、寿命などを責任をもって飼育できるのか慎重に検討しましょう。

人間に近い動物だからこそ、一緒に過ごすことで楽しいことも多くあります。信頼関係を築くことで、サルは最高のパートナーになってくれるでしょう。
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