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オオカミはペットにできるのか|似ている狼犬の値段についても紹介

「オオカミをペットとして飼うことはできるの?」
「オオカミってどんな生き物なの?」
「オオカミに似た種類の犬はいる?」
精悍な顔つきをしたオオカミに興味があるけれど、オオカミのことについてはあまりよく知らないという人も多いのではないでしょうか。

本記事では、オオカミをペットにできるのかどうかについて解説するとともに、オオカミの生態やオオカミに似ている狼犬についても紹介しています。

この記事を読むことで、オオカミや狼犬がどんな生き物なのか理解することができ、オオカミや狼犬に対してさらに興味が湧いてきて、彼らのことをより好きになることでしょう。

ペットを飼いたいと考えている人や、オオカミについて深く知りたいという人は、この記事をぜひ参考にしてみてください。

オオカミはペットにできる?

オオカミをペットとして飼ってみたいと考えている人もいるでしょうが、実際にオオカミをペットにすることは可能なのでしょうか。

残念ながら、オオカミをペットにすることはできません。環境省は人に危害を加える恐れのある危険な動物を特定動物として定め、2020年6月1日から特定動物を愛玩目的で飼うことは禁止されています。動物園や研究施設などでは飼育できますが、その場合も許可が必要となります。

オオカミは特定動物に指定されています。よって、法律で禁止されているためオオカミをペットとして飼うことはできません。

出典・参照:特定動物(危険な動物)の飼養又は保管の許可について|環境省

オオカミとはどんな生き物?

オオカミをペットにはできないことを説明しました。

そんなオオカミですが、どんな生き物なのでしょうか。オオカミの特徴について紹介します。

オオカミの体重や大きさについて

オオカミは現生するイヌ科の生き物の中では最大で、その大きさは体長100~160cm、肩までの高さ60~90cm、体重25~50kgになります。その大きさには地域差があり、一般的に高緯度に生息する種類ほど大きくなっていきます。

1930年代にはアラスカで体重が79kg以上にもなる個体が確認されています。2010年代にカナダで捕獲された個体は、それをさらに上回る80kg以上を記録しました。

見た目は犬によく似ていますが、ほかのイヌ科の動物と比べると胴体が短く、尾が長いです。毛色は黒色、茶色、灰色、白色などが混ざったような色をしています。

オオカミの生態ついて

オオカミはユーラシア大陸や北アメリカ大陸などに生息しているイヌ属の哺乳類です。

オオカミは数頭ほどの群れを作って生活し、さらにその群れはなわばりを持ちます。群れは雌雄のペアを中心に、その兄弟や子どもなどの血縁関係にある個体で形成されていることが多いです。

オオカミは肉食で、ウサギなどの小動物やシカ、ヤギ、ヒツジなどを食べます。狩りをするときはペアで行動することが多く、病気を持っている個体や高齢あるいは幼い個体などの比較的弱い個体を狙います。

オオカミの特徴的な遠吠えは、彼らのコミュニケーションの1つです。群れの仲間との連絡、なわばりの主張などが遠吠えの目的とされています。

オオカミの寿命ついて

オオカミの寿命は野生では10年弱、飼育下では15年ほどになります。ときに、それ以上長生きする個体もいます。野生では10年以上生きる個体も確認されていますし、動物園では20年生きたという記録もあるくらいです。

一方で、野生化では幼くして命を落としてしまうこともあります。自分よりも体の大きな動物と対峙した際に、致命傷を負ってしまうことがあるからです。

オオカミの種類ついて

オオカミには様々な種類が存在します。一般的にオオカミと呼ばれているのは、タイリクオオカミのことです。ハイイロオオカミとも言います。タイリクオオカミは最も広く生息している種類です。

タイリクオオカミには複数の亜種が確認されており、ツンドラオオカミ、ホッキョクオオカミ、ヨーロッパオオカミなどがいます。

ツンドラオオカミはユーラシア大陸北部のツンドラ地域に生息しています。ツンドラとは、地下に永久凍土が広がっている地域のことです。ツンドラオオカミはタイリクオオカミの亜種の中では大きな体をしています。

ホッキョクオオカミは北極圏に分布している種類です。具体的には、グリーンランドやカナダの北部などを生息地としています。ほかの種類と比べると小さめで、白い毛並みをしているのが特徴的です。

ヨーロッパオオカミはユーラシア大陸に広く分布しています。その範囲はヨーロッパから中国にまで及んでいます。体の色は黒色、茶色、黄色、白色などで構成されています。

絶滅したニホンオオカミとは?

オオカミの特徴や種類について見てきましたが、日本には野生のオオカミはいないのでしょうか。

かつて日本にもニホンオオカミという種類のオオカミがいました。しかし、ニホンオオカミは1900年代の始めに絶滅したとされています。

ニホンオオカミの体長は95~114cm、肩までの高さは55cm、体重は15kgほどと、他の地域のオオカミと比べると小柄な体格をしていました。その大きさは中型の日本犬ほどですが、身体能力は日本犬よりも優れています。

ニホンオオカミの絶滅の原因は、狂犬病などの伝染病、それに伴う人為的な駆除、環境の変化といった複合的なものとされます。

興味深いことに、ニホンオオカミは絶滅したとされてからも、ニホンオオカミのような生き物の目撃情報がたびたび寄せられています。それらが本当にニホンオオカミだったのかどうか、専門家の中でも意見が割れ、議論になることもありました。

オオカミに似ている狼犬はどんな生き物?

オオカミとよく似た見た目の狼犬という生き物がいます。狼犬はイヌとオオカミの交雑から作り出された犬の種類の1つです。ウルフドッグとも呼ばれます。

そんな狼犬ですが、どんな生き物なのでしょうか。以下では、狼犬の特徴について紹介します。

狼犬の大きさについて

狼犬は犬の中では大型です。その身体的特徴は掛け合わされた犬種によって微妙に異なりますが、おおよそ体高66~81cm、45~70kgになります。

その大きさは際立っており、二本足で立ち上がると人間の身長と同じか、それを上回るほど大きな個体もいます。体の小さな子どもが狼犬と接するときは、十分な注意が必要です。

狼犬の性格について

狼犬はオオカミのイメージから凶暴な性格をしていると思われることが多いですが、実際には用心深い性格をしています。狼犬には高度な社会性があり、リーダーだと認めた人には従順であるため、飼い主が主導権を握ることができれば他の人に害を与えるようなことはありません。

一方で、警戒心が非常に強く、簡単に人に懐かないという一面もあります。とはいえ、その高度な社会性から、狼犬が認めた人たちとは良好な信頼関係を築くことが期待できます。

狼犬の寿命について

狼犬の平均的な寿命は12年ほどだとされています。これはそのほかの大型犬と比べても、特に長くも短くもなく、平均的な年数となっています。普段から健康状態に気を配ることで、さらに長生きしてくれることもあるでしょう。

狼犬の種類について

主な狼犬の種類として知られているのは、サーロス・ウルフホンド、チェコスロバキアン・ウルフドッグ、クンミング・ウルフドッグの3種類です。

サーロス・ウルフホンドはオランダ原産で、その名前は作出者であるオランダ人の名前に由来しています。サーロス・ウルフホンドはオオカミとシェパードから作られました。見た目の特性にはオオカミに似た部分が多くあります。

チェコスロバキアン・ウルフドッグは名前の通り、チェコスロバキア原産です。サーロス・ウルフホンドと同様のシェパードとカルパティアオオカミというオオカミから考案されました。

クンミング・ウルフドッグは中国原産の軍用、警察用の犬種です。中国政府が入手したオオカミと訓練された警察犬から作られました。不明な点も多いですが、見た目はシェパードに似ています。

狼犬を迎える際の値段

オオカミは特定動物に指定されており、ペットとして飼うことはできないことを最初に説明しました。それに対して、狼犬は犬の種類のうちの1つであり、ペットとして飼うことができます。狼犬を家庭に迎えるのに、どれくらいのお金が必要なのでしょうか。

狼犬の子犬の値段は平均して50万円前後になります。購入価格はどこでどうやって購入するのかによっても異なります。また、狼犬のオオカミの血の濃さに伴って値段が高くなる傾向が見られます。血統によっては、100万円以上の値段が付くこともあります。

狼犬の飼育1ヶ月にかかる費用

狼犬そのものの値段はわかりましたが、狼犬を飼うことになったら1ヶ月にどれくらいのお金がかかるのでしょうか。

以下で、狼犬の飼育1ヶ月にかかる費用について見ていきます。

食費、医療費、トリミング代、日用品代にかかる費用

狼犬にもそのほかの犬種と同じようにドッグフードを与えます。ドッグフードの値段も様々ですので、与えるドッグフードの種類にもよりますが、大型犬の1ヶ月の食費は6,000~10,000円ほどになります。品質の良いドッグフードを与える場合には、20,000円ほどかかることもあります。

大型犬の1ヶ月の医療費は10,000円弱ほどです。トリミング代に関しては、月に1回通うとした場合、平均して10,000円前後です。お店やコースによっても値段は変わるため、事前に確認してみてください。

トイレシートやトイレクリーナーなどの日用品には1ヶ月で2,000~3,000円ほどかかります。こういったものを合計すると、1ヶ月にかかる値段は30,000円前後になるでしょう。

狼犬を飼育する際の注意点

狼犬を飼育する際の注意点としては、どんなことが考えられるでしょうか。

ここまでに説明してきた通り、狼犬はオオカミの血を引き継ぐ大型犬です。身体能力が高いうえに力も強く、狼犬の飼育には危険が伴うこともあるでしょう。まずはその点を十分に理解しておく必要があります。

狼犬には高度な社会性があることはすでに述べました。その性質ゆえに、飼い主がリーダーであることを狼犬に認識させることが大切です。飼い主がリーダーとして認知されなければ、狼犬が言うことを聞かなくなってしまうことも考えられます。狼犬に対して根気強くしつけを続けていくことが必要となるでしょう。

狼犬は大型犬であるだけに運動量も多いです。狭いスペースに閉じ込めることは最小限に留め、散歩にこまめに連れていくようにしましょう。

オオカミをペットにするのは無理でもルールを守れば狼犬は可能

オオカミは環境省によって特定動物に指定されているため、ペットとして飼うことができないことや、オオカミによく似ている狼犬について説明してきました。オオカミや狼犬について理解を深めることができたことでしょう。

オオカミをペットにすることはできませんが、狼犬を飼うことはできます。しかし、それは決して簡単なことではなく、説明した通り注意しなければならないこともあります。

ペットを飼うということは命を預かることです。狼犬を飼うことを考えている人は、最後までしっかりと責任を持つようにしましょう。
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