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フクロモモンガの爪切りの方法は?コツやおすすめのハサミも紹介

「一緒に遊びたいけど爪が刺さって痛い」
「タオルに爪が引っかかって動きづらそう」
「爪を切ろうとすると暴れてしまう」
フクロモモンガを飼育する中で、このようなお悩みを抱えたことはありませんか。

フクロモモンガは本来樹上で生活しているため、木にしっかりとしがみついたり上り下りしたりするために、かぎ爪のように爪が鋭くなっています。野生では自然に適切な長さに削られますが、飼育下では爪のケアが必要です。

しかし、爪切りをしようとしてもおびえて暴れてしまうことは、警戒心の強いフクロモモンガにとっては自然なことです。

この記事では、フクロモモンガの爪切りの方法やおすすめのハサミなどを紹介しています。フクロモモンガと飼い主さんの双方が快適に生活するためにも、爪切りで悩んでいる方はぜひ最後までチェックしてみてください。

爪が伸びてしまうとどうなるのか

フクロモモンガの爪切りはなぜ必要なのでしょうか。爪が伸びる程度には個体差もありますが、そもそも爪切りは必要ないという方もいます。切る必要がないなら、嫌がるフクロモモンガの爪を無理に切りたくないというのが飼い主さんの本音でしょう。

それでは、フクロモモンガの爪が伸びているとどのようなデメリットがあるのでしょうか。少し詳しく解説していきます。

巻き爪になりやすい

フクロモモンガの爪は伸びてくるとカーブを描き、巻き爪になってしまうことがあります。巻き爪になると歩きにくいだけではなく、そのまま手足に食い込んでしまうこともあります。

そのような状況では、飼い主さん自身で爪切りをしてあげることは難しくなってしまうでしょう。フクロモモンガの安全のためにも爪のケアが必要です。

人や他のペットを傷つけてしまうことも

フクロモモンガは野生化では群れでコミュニティを作り生活しています。そのため、飼育下では飼い主さんが相手をしたり遊んだりする必要があります。

しかし、爪が伸びている時にケージから出すと飼い主さんの肌に爪が食い込み、痛くて遊ぶどころではなくなってしまいます。また、他のペットや多頭飼いしている場合には他の動物たちを傷つけてしまうこともあるため、爪をそのままにしておくことはとても危険です。

フクロモモンガの爪切りの方法

フクロモモンガを飼育する上で爪のケアは必須と言えます。それでは、爪のケアはどのように行うのでしょうか。フクロモモンガは人間のように言葉で訴えられない上に、小さな傷が取り返しのつかない結果を招くこともあります。

お迎えする時に爪のケアについて教えてもらえることもありますが、フクロモモンガの安全のために、爪切りの正しい方法を改めて確認しておきましょう。

切るのは前足5本と後ろ足は親指以外の爪

フクロモモンガは5本指ですが、後ろ足の親指にはもともと爪が生えていません。そのため、爪を切る必要があるのは前足5本と後ろ足4本ですので、合計で18本です。

18本と聞くと、ハードルが高くて大変そうと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。爪切りに慣れていて、おとなしくしてくれるようなら一度に爪を切ることもできますが、嫌がるようであれば少しずつ切っていきましょう。

伸びた爪を1mm程度ハサミで切る

フクロモモンガの爪切りの長さは、伸びた部分の1mm程度を切るくらいで十分です。爪切りは巻き爪の予防と人や動物、フクロモモンガ自身を傷つけないために行います。そのため、先端を少し切って丸く整える程度で問題ありません。

また、フクロモモンガの爪をよく観察するとピンク色の部分がありますが、このあたりに血管が通っています。そのため、切りすぎてしまうと出血の可能性があるので注意しましょう。

爪が伸びるスピードは個体差がある

フクロモモンガの爪が伸びるスピードには個体差があり、飼育環境によっても伸び具合が異なります。その為、爪を切る頻度について月に何回というような正解はありません。週に1度必要ということもあれば、爪切りしなくても支障がない場合もあります。

普段からよく観察して、布類に引っかかりやすいなど兆候を見つけるか、手などにのせていたい時などに切ってあげましょう。

フクロモモンガの爪を切る時のポイント

フクロモモンガ自身のためにも爪切りは必要なケアですが、切ろうとすると何をされるのかわからず、おびえて威嚇する個体が多いようです。嫌がって暴れて飼い主さんを噛んでしまったり、信頼関係がくずれてしまったりすることもあるでしょう。

飼い主としても、嫌がるフクロモモンガの爪切りを無理に行うことが辛く感じる場合もあるでしょう。飼い主とフクロモモンガの双方が安心して爪切りができるように、ポイントをいくつか紹介します。

昼間の寝ている間に切る

フクロモモンガは夜行性なので夜は活発に行動しますが、昼間は寝ています。少し触っても起きなくなるまでぐっすり眠っているところを見計らって、こっそりと爪を切ってあげましょう。

寝ている時でも、腕の付け根を軽くマッサージすると腕を伸ばします。そして、手のひらを優しくもむと指を広げてくれるので、その状態で爪を切ります。切っている最中に起きてしまうこともあるので、様子を見ながらカットすると良いでしょう。

タオルに包んであげる

寝ている時に爪を切ろうとしても、すぐに起きてしまう個体もいます。そのような時はタオルを使用してみましょう。厚手のタオルをモモンガにかけて、視界を遮ります。

フクロモモンガは狭くて暗い場所を好むので、おとなしくしてくれるでしょう。ポーチなどを寝床にしているのであれば、そのまま利用できます。万が一暴れてしまっても、タオルがあれば直接噛まれることはないでしょう。

まとめて全部切るのではなく毎日1、2本ずつに分ける

フクロモモンガの爪は18本分あります。爪も小さく慎重に行う必要があるため、慣れるまでは時間がかかってしまうでしょう。爪を切っている間に、熟睡していたはずが起きてしまうこともあります。

爪切りの途中で起きてしまってもう寝てくれなさそうであれば、無理に一度に切らず、残りの分は次のチャンスを待ちましょう。切る順番も特にないため、切りやすいところから少しずつ進めていきます。

爪の根元を切ると出血するため注意

フクロモモンガの小さな爪をよく観察すると、人間と同じように先端は白く、付け根がピンク色であることがわかります。このピンク色の部分の近くには血管が通っているため、傷つけると出血する可能性があります。

爪切りの際は、白くややカーブした部分、先端から1mmほどを切るだけで十分です。出血してしまった場合はすぐに止血し、動物病院で受診しましょう。

ご褒美のおやつをあげる

飼い主とフクロモモンガ、双方にとって大変な爪切りですが、無事に完了したらフクロモモンガにご褒美のおやつをあげましょう。おやつは小動物用のゼリーやマシュマロなど、好きなものを用意してあげます。そして、たくさんほめてあげるとフクロモモンガも喜びますよ。

爪切りのあとにたくさんほめてもらえて、おやつも貰えると覚えれば、爪切りを徐々に嫌がらなくなり負担は軽くなっていくでしょう。

フクロモモンガの爪を切る時におすすめのハサミ

フクロモモンガの爪を切る際には人間の爪切りと同じものではなく、小さな爪を安全に切ることに適した形状のものをおすすめします。また、万が一暴れてしまってもフクロモモンガのけがを防ぐために、刃先が丸いものを選びましょう。

小動物用のハサミもありますが、代用できるものもあります。どのようなものがあるのか、詳しく解説します。
  • 小動物用の先の丸いハサミ
  • 人間の赤ちゃん用の爪切り
  • 医療用の抜糸ハサミ
  • 爪とぎ止まり木を使う

小動物用の先の丸いハサミ

小動物用の爪切りは、小さなはさみやニッパーのような形状です。小さな爪でも切りやすいように工夫がされており、例えば刃先をカーブさせてカットする場所が見やすいようにしていたり、爪を固定できるようにくぼみがつけられていたりします。

また、小動物が暴れてもけがをしないよう刃先が丸くなっているものを選びましょう。

人間の赤ちゃん用の爪切り

人間の赤ちゃんの爪も、小動物と同じく小さく切りづらいものです。爪切り中に動いてしまうことがあるのも同じですね。そのため、赤ちゃん用の爪切りでも代用が可能です。

小動物用と同じく小さな爪に適した形状で、刃先が丸くなっています。急に必要になった場合に、ペットショップでなくドラッグストアでも購入できることもメリットの一つでしょう。

医療用の抜糸ハサミ

医療業界では、ハサミのことを正式には剪刀(せんとう)と呼びます。医療用の抜糸剪刀も細かいものをきちんと切れるようになっており、先端が丸くなっています。

また、糸をひっかけてカットしやすくするために、刃先に小さなへこみが作られています。このへこみの部分にフクロモモンガの爪をはめれば安定するので、スムーズにカットできるでしょう。

爪とぎ止まり木を使う

爪とぎ用にやすりのついた止まり木も販売されています。止まり木に登ったり、移動するだけで少しずつ爪が削れるため、自然に近いケアになります。設置する際にはフクロモモンガが使いやすいようにレイアウトに工夫が必要です。

また、止まり木の構造によっては爪以外の部分にダメージを受ける可能性があるため、設置後はよく見ていてあげましょう。

動物病院やペットショップで爪を切ってもらう場合

まだお迎えをしたばかりで信頼関係が築けていない場合や、手先が器用でないので自分で爪をカットするのはどうしても怖い場合は、かかりつけの動物病院や購入時のペットショップで爪切りをお願いできる場合もあります。

不安を抱えたまま爪切りを無理に行って、関係が悪化したりけがをしたりするよりは、プロにお願いをした方が飼い主さんもフクロモモンガも安心です。

爪切りをしてくれるかどうか先に確認が必要

すべての動物病院や、フクロモモンガの販売店が爪切りをしてくれるわけではありません。あらかじめ確認してから依頼しましょう。

また、フクロモモンガをペットとして飼育することが増えてきたとはいえ、まだまだ少数派です。犬や猫であれば多くの動物病院で対応できますが、フクロモモンガの場合は診てもらえるとは限りません。お迎えする前にかかりつけ医を探しておきましょう。

病院だと初診料がかかる場合も

動物病院で爪切りをお願いする場合は、爪切りだけであっても初診料が発生する場合があります。動物病院により初診料の有無や値段は違いがあるようですが、事前に確認しておくと良いでしょう。また、2回目以降は再診料がかかる場合もありますので、こちらも合わせて確認が必要です。

ホームページを開設している病院も多く、料金形態についても掲載されていることがあります。

爪切りの値段の目安

爪切りの施術費用についても病院により異なりますが、1回500円~1000円程度が相場のようです。初診料と合わせると1500円くらいは必要です。

病院によっては、他の診察ついでに爪切りをしてくれる場合もあり、その場合は爪切りに個別の費用は掛からない場合もあります。爪を切る際に健康状態の確認もかねてお願いすると、小さな変化にも気付けるでしょう。

フクロモモンガの爪切りに挑戦してみよう



フクロモモンガの爪は小さく、血管が通っているため慣れるまでは難しく感じるかもしれません。しかし、爪切りのために撫でてあげて落ち着かせたり、頑張ったご褒美におやつをあげたり、爪切りでコミュニケーションをとることもできます。

フクロモモンガを飼育する上で爪切りは欠かせません。この記事を参考に、ぜひ挑戦してみてください。
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