ペットのハリネズミの値段とペットシーツ・ホテル

ハリネズミの価格は10,000円～40,000円と幅があります。ハリネズミはペットの中でも上昇中ではありますが、一般的に売られている犬猫とは違い、地方だとやはり流通が限られているため高めになる傾向があります。海外産なのか国産なのか、色の違い、量販店かブリーダーさんがこだわりをもって育てた個体かなどによって、値段に差が生じます。

ハリネズミはとても臆病な動物として知られています。良質なブリーダーさんの元に生まれた個体の方が値段は高くとも人馴れするようトレーニングされ、飼い始めてから懐きやすいといったメリットもあります。海外産など安い個体では好ましくない環境下で育っていて、人に馴れにくい個体もいます。

値段ばかりではなく、個体の状態をよく確認してからじっくり吟味してハリネズミを迎えしましょう。

ハリネズミの床材はさまざまで、ウッドチップ、広葉樹マット、コーンリター、人工芝、ペットシーツなどがあります。中でもペットシーツは掃除のしやすさなどからとてもです。

一般的に売られているペットシーツは、お値段やサイズもそれぞれ違いますし、厚手、薄手、消臭機能がついているか、吸水ポリマーが使われているか、などの特徴があります。

ハリネズミはネズミという名前はついていますが、モグラの仲間です。穴を掘る習性を備えているため、ペットシーツなどを掘ってボロボロにしてしまう個体もいます。ペットシーツは糞尿の水分を吸収するための吸水ポリマーが含まれているものが多いので、誤飲誤食が心配です。

基本的には何を選んでも良いのですが、ハリネズミの様子を見て必要なら吸水ポリマーの入っていないタイプのものを選ぶと良いでしょう。

ハリネズミの床材としてペットシーツを使う際、一番多い悩みは、掘ってボロボロにしてしまう。ボロボロにならずともヨレてしまう、下に潜り込んでしまうといったものが挙げられます。

ヨレてしまう、とか、下に潜り込んでしまうという事であれば、ペットシーツの周りをＯＰＰテープなどでぐるりと一周留めてしまえばある程度対策できますが、掘ってボロボロにしてしまうという場合にはそれでは防げません。

そこで役に立つのがホームセンターや100円均一などで売っている人工芝です。うんちがつくと掃除しにくいという点もありますが、おしっこなどは通過して下のペットシーツに落ちますし、上に人工芝が乗っているので掘ってボロボロにするという心配もないのでです。

まだ小さい個体などは足をとられる心配もなくはないので、様子を見ながらぜひ使ってみてください。

野生のハリネズミの主食は昆虫です。しかし、ペットとして飼う場合にはハリネズミ用のフードが売っていますので、そちらを利用すると良いでしょう。ただし、ハリネズミは飽きてしまうと食べなくなります。ペットショップなどでいくつかのフードを購入し、毎回違ったものを与えたり、配合してみたり、毎回飽きが来ないように工夫できれば理想的です。

また、ミルワームやピンクマウスなども大好きです。しかし、太りやすい、栄養が偏るなどの欠点がありますので、主食はフードにし、おやつ程度にするのがベストです。おやつの回数としては1日に2回あげるとか、1週間に1回程度が適量だというハリ飼いさんもいます。

いずれにせよ脂肪分の多いものですので、好むとはいえあげすぎないよう注意しましょう。あげすぎるとペットフードを食べなくなるハリネズミもいますので注意しましょう。

ハリネズミの育成には温度管理、湿度管理が必要です。ペットとして流通しているのは現在ではヨツユビハリネズミ、別名ピグミーヘッジホッグがほとんどです。原産国はアフリカのサバンナで土の中に穴を掘って生活しています。そのため、日本の高温多湿な気候はハリネズミにとっては過酷であると言えます。冬の寒さや夏の湿気などは特に注意が必要です。

ハリネズミにとっての快適な温湿度は、温度が24℃～27℃程度、湿度が40％以下が理想です。ハリネズミは温度が20度以下になると冬眠します。正確には冬眠する種ではないので、低体温で動かなくなっている状態である事が多いです。また、30度以上になると夏眠状態となり、動かなくなる個体もいます。夏眠とまではいかなくても、熱中症にかかる事もあります。

ハリネズミにとって冬の寒さ対策は重要です。湿度に関しては冬場は湿度が低くなりますので、管理はそれほど難しくはありませんが、念のため温湿度計で40～50％以下になっているか確認をしましょう。

寒さ対策に関しては、いくつかのペットヒーターを組み合わせて使うと良いでしょう。ゲージの上から温めるもの、ゲージの下にひいて温めるもの、ゲージの中でハリネズミが直接触れるように置くものなど、さまざまなペットヒーターがあります。

いずれの場合も、ゲージ内温度が25℃から27℃くらいになるのがベストです。温湿度計を用いて温度が維持できるように気を付けましょう。ただし、ペットヒーターはゲージ全体で使わずに、ハリネズミが暑くなったら退避できるような場所を一部作っておきましょう。

夏場の湿度はハリネズミのためには40％以下が理想ですが、最低でも60％以下に抑えるようにしましょう。ハリネズミはダニアレルギーにかかる子もいます。湿度が高いとダニも発生しやすくなりますし、食べ物など不衛生になりがちです。

一番簡単な温湿度対策は、エアコンをつけっぱなしにする事です。エアコンをつければ、必然的に湿度が下がりますし、温度管理も容易です。電気代がかかりますが、ハリネズミのためにつけっぱなしにするハリ飼いさんも多いです。ただし、ハリネズミは寒さに弱い生き物です。適度な温湿度かどうかをたまに確認すること、直接風の当たる場所にハリネズミのゲージを置かない事に気を付けてください。

あまり暑さが厳しくない春や秋にはペットボトルを凍らせて、ゲージの上に置いて冷やすハリ飼いさんもいます。結露した水がゲージ内部に落ちないように、タオルを巻くなど対策を行って使用してください。

ハリネズミを預けられるペットホテルもあります。しかし、多くのペットホテルが犬猫を想定しているので、預けられるかはそのホテルによってさまざまですし、全体の数としてはまだまだ少ないと言えます。

また、小動物と書いてあってもハリネズミが該当するのか確認しなくてはいけません。都会なのか地方なのかによってもペットホテルの数は違いますし、病気や年齢などによって預けられるかどうか左右される場合があります。

冠婚葬祭など急な用事で出かけることもあります。そういった時に困らなくても良いように事前に近くのペットホテルをいくつか探しておく事が大切です。また、ペットホテルに限らず知人など頼れる人がいれば、いざという時にお願いできるよう話をしておきましょう。

ハリネズミはとても臆病で、環境が変わると体調を崩すことがあります。不要不急の用事以外は家を空けないようにしてあげるのが理想です。

ハリネズミが買える場所には、ホームセンター、ペットショップ、ブリーダーさんなどがあります。その他にも、ハリネズミカフェなんてものもあり、多くのハリネズミと交流しながら気に入った子を連れ帰ることもできます。

また、インターネットなどで検索すると里親募集をしている場合もあります。ハリ飼いさんの元で生まれた赤ちゃんや、事情があって飼えなくなってしまった子などもいますので、こうしたハリネズミを迎えるのも一つの方法です。

いずれにせよ現地に出向いて、ハリネズミの性格や健康状態を確認したうえで責任をもって迎えてあげましょう。

・ピュアアニマル
住所：東京都大田区中央7-16-17
TEL：03-3755-9897

・HARRY（カフェ）
住所：東京都港区六本木 6-7-2 IWAHORIビル2F
TEL：03-3404-8100

インターネットで調べると、他にも量販店やカフェなどがあります。

・Milky‐Wan
住所：神奈川県足柄上郡開成町吉田島3063-1
TEL：0120-616-361

個人のお宅で繁殖しているブリーダーさんで、予約制ですので気を付けてください。

・ハリネズミ専門店 Le Herisson
住所：埼玉県深谷市新戒1426-2
TEL：050-5243-9102

自宅を改装した小さなお店を開いていらっしゃいます。販売するハリネズミがいるのか確認してからお出かけした方が無難です。

ハリネズミの寿命は概ね5年～10年です。そのうちにはどうしても病気になる個体が出てきます。ペットの治療費は、万単位で費用がかかります。いざという時の備えはやはり大切です。とはいえ、犬猫ほどメジャーでないペットですので、ハリネズミの保険は少ないです。

アニコム損保の「動物健保はっぴぃ」は2016年より対象の動物が増えハリネズミにも対応できるようになりました。また、日本アニマル倶楽部の「プリズムコール」もハリネズミが対象動物となっています。

保険に頼らずとも、保険にかかる料金と同じ金額を自分で積み立てていくという手もあります。病気にかからなかった場合には飼い主さんの貯蓄となりますが、ハリネズミが病気になった際には積立分より足が出る事も多いでしょう。ペット保険の加入には年齢制限があります。飼うハリネズミを迎えたら早めに保険加入するか否かの決断をしましょう。

ペットを飼いたくても、住宅事情などで犬や猫を飼えない方も多くいます。そんな方には、臭いも少ない、鳴き声もうるさくないハリネズミは手を出しやすいペットであると言えます。しかし、飼うとなると生活する中で制限を受ける事もありますし、病気などになった場合は対応していかなくてはいけません。

しかしそれらをクリアできれば、ハリネズミを飼うのはとても楽しいことです。嫌な事があった日も家でペットが待っていてくれるというのは本当に幸せで心が温まりますし、また明日も頑張ろうと思えます。

ただ、ハリネズミにとってはペットとして迎えられたおうちが全てで、一生を過ごす場所となります。私たちのためにハリネズミを飼うというだけではなく、迎えたハリネズミのためにより良い環境で幸せな一生を過ごせるように配慮し、快適なペットライフを過ごしましょう。