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ペットの亀はなつくのか・ペットとして飼える亀の種類と飼い方

ペットの亀はなつくの?

飼育経験がない人からしてみれば、は虫類の亀がなつく姿はあまり想像できないでしょう。しかし、亀は頭がよくエサをくれる飼い主のことをしっかり覚えてくれます。家族でエサやりや水槽の掃除を決めて特定の人がお世話をすると、顔を見分けてより懐きます。

水に棲んでいる亀は、飼い主になつくとエサやりの時に手足をばたばたさせて「エサくれダンス」をします。リクガメの場合は、部屋の中を散歩させると、飼い主の後をついてくるのがかわいいと評判です。

人になつくことでリラックスして手足をぐっと伸ばしていたり、散歩の途中でうとうとしていたりと無防備な姿も見られて、長い時間観察していても飽きない面白いペットです。

亀の値段はどれくらい?

一体亀は、どれくらいの値段でペットにすることができるのでしょうか。亀は、熱帯魚専門のペットショップやホームセンターで売られています。種類にもよりますが、水棲の子亀で3,000円から6,000円ほどが一般的です。リクガメになるともう少し値段が上がり、15,000円から30,000円近くで取引されています。

亀をペットとして迎え入れる際には、もちろん飼育用品も必要です。は虫類である亀は、変温動物なので水温や気温の変化に弱く、ヒーターと温度計は必需品です。また、甲羅干しのためにバスキングライトや紫外線ライトも欠かせないもので、初期費用が30,000円から50,000円はかかると考えた方が良いでしょう。

ペットとして飼える亀の種類とは?

小さくて飼いやすい!ミシシッピニオイガメ

日本に生息するイシガメやクサガメやミドリガメの名称で知られているミシシッピアカミミガメなどは、子亀の時は500円玉くらいの大きさでも、大人になると30cm近くなる個体もいます。しかし、このミシシッピニオイガメは大きくなっても10cmほどにしかならず、ペットとして飼いやすい種類だと近年注目されています。

亀は、バスキングをして紫外線を浴びることで、必要なビタミンを作り出して健康を保っています。しかし、野生のミシシッピニオイガメは、晴れの日でも物陰にいることが多く、他の種類の亀よりもバスキングを必要としないと言われています。ペットにする際も、バスキングのためのライトや陸地が絶対に必要な訳ではなく、比較的飼いやすい亀と言えます。

初心者になニホンイシガメ

日本固有種のニホンイシガメは、気候が適しているのでペットとしてとても飼いやすい種類です。暑さ寒さにある程度耐性があり、健康な個体であれば冬眠させることもできます。黄色がかった味のある色合いの甲羅が特徴です。

日光浴が大好きなので、水場も陸地も必須になります。おとなしく温厚な性格であるため、なつくと大きなエサの端を持って手渡しであげることもできます。水質にとても敏感なので、水槽の掃除はこまめに行うことを心がけましょう。

女性にも!ヘルマンリクガメ

リクガメをペットとして迎え入れたいと考えている方には、ヘルマンリクガメがです。元々スペインやイタリアに生息する種類で、日本と気候が似ているため温度管理がしやすく、初心者向けの亀とも言えます。

30cmほどにまで成長するので、飼育場所は少し大きめです。90cmから120cmの水槽で飼うと良いでしょう。なつけば部屋の中を散歩させることもできます。飼育場所の湿度があまり高くならないように注意しましょう。

亀用のペットホテルでお出かけも安心!

ペットの亀は、普段から体調管理に気をつけていれば2、3日エサを食べなくても元気に活動できます。5日ほどの小旅行なら自宅でお留守番してもらって大丈夫です。出かける前にエサを大量に与えてしまうと、食べカスやフンで水質悪化を引き起こし体調不良の原因になるので、前日までに適量を与えておくと良いでしょう。

長期間家を空ける場合は、ペットホテルに預かってもらうこともできます。最近では、鳥類や哺乳類のペットだけでなく、は虫類もお世話をしてくれるペットホテルが増えています。また、動物病院で預かってくれるところもあり、万が一体調を崩した場合にも安心です。

亀は一人暮らしにも!

一人暮らし向けに作られたマンションやアパートには、ペット不可の物件が多くあります。しかし、水槽で飼える生き物なら相談次第で飼うことができます。亀は鳴くことがないので、騒音を心配する必要がありません。自分のペースを好み活動するので、昼間ほとんど家にいないような人でも大丈夫です。

ただ、水棲ガメを飼育する時は、排水をどうするか考えなければなりません。水槽に入る水の量は何リットルにもなりますし、こまめに水を替えることも必要です。マンションなどの集合住宅に住む方は、トイレやお風呂に排水していることが多いですが、亀を飼う際に管理者に確認することをします。

ペットの亀が死んでしまったら?

「亀は万年」と言われるように、犬や猫などほかのペットと比べて亀はとても長生きです。健康な個体であれば平均で30年ほどで、個体によっては50年近く生きるものもいます。一方でからだの弱さや飼育環境によって、生まれてから1年の間に命を落とす子亀も少なくありません。どちらにせよ、別れの時は突然に必ずやってきます。

家に庭がある場合は、ペットの亀を埋めて土に還すというのが一般的です。庭がない場合は、ペット専門の葬儀業者に依頼して弔ってもらうこともできます。たくさんの動物たちが眠るペット霊園の共同墓地もです。

ペットの亀は産卵するの?

ペットの亀は、一人で行動することを好むので、基本的に一つの水槽に一匹で飼育します。繁殖を望む場合は、オスメスを別々に飼育し、繁殖期である春先だけに同じ水槽に移します。性格の相性が合えば、ペットの亀でも卵を産んでくれます。産卵できる砂の陸地を用意してあげましょう。

亀のメスは、オスがいなくても無精卵を産むことがあります。この場合は、自分で卵を食べてしまったり、踏んでバラバラになってしまうことが大半です。また、亀は卵が詰まりやすく体調不良の原因になります。冬眠させている場合は、体調を崩しやすい時期でもあるので、春先は元気に活動できているかどうか注意深く観察しましょう。

亀の飼い方とは?

水棲ガメの飼い方

何を食べるの?

亀は、基本的に雑食と言われています。しかし、ホームセンターやペットショップに売られている水棲ガメ用の人工飼料は、栄養バランスがしっかりしているので、飼育にもっとも向いています。個体によって好きなものが異なり、野菜や果物や乾燥エビを好むものもいますが、栄養の偏りは体調不良につながるのでおやつ程度に与えましょう。

ほうれん草や玉ねぎなどのアクの強い食べ物は、絶対に与えてはいけません。また、炭水化物は亀にとって栄養にならないので、パンくずを与えるのも避けましょう。

水温と水深はどれくらい?

どんな種類の水棲ガメでも必要なのがヒーターと温度計です。日本の冬は、比較的気温が下がるので、冬眠をさせない場合は絶対に必要になります。体力のない子亀や夏に充分にエサが食べられなかった亀は、冬眠のリスクがさらに高くなるので、ヒーターで温度管理をしましょう。28℃くらいが亀にとってもっとも活動しやすい温度です。

水の深さは、最低でも甲羅が全てかぶるように調整しましょう。水から甲羅が出ていると、過乾燥によって成長が阻害されて、うまく育たなくなってしまいます。

水に棲む亀でも種類によって水場より陸地を好んだり、深い水深を好んだりと必要な飼育環境が異なります。自分のペットの亀がどの種類なのかをきちんと理解して飼育しましょう。

リクガメの飼い方

リクガメの場合も、飼育場所の温度と湿度に気を使う必要があります。リクガメが自分で動いて体温調節できるように、水槽内で温度差を作ることも重要です。

水をよく飲む個体が多いので、浅くて甲羅よりも大きいサイズの水入れを必ず用意しましょう。水入れに排泄するのを好むことが多く、常に水質をきれいに保つことが必要です。エサは、基本的に野菜を与えましょう。リクガメフードは、栄養価が高いですがその分肥満になりやすいです。

お気に入りの亀を飼ってみよう!

いかがでしたか。今回は、ペットにできる亀の種類や飼う時の注意点についてご紹介しました。亀は長生きする生き物で、人生の多くの時間を共にする相棒にもなりえます。一方、こまめな水換えを必要としたり、臭いが気になったりと飼育の上で苦労することもあります。

飼いきれなくなったからと、自然の川に逃すことはしてはいけません。亀の種類や特徴を理解し、最後までいのちを預かる覚悟の上で亀をかわいがってあげてください。子亀の頃からしっかりお世話をすれば、亀は顔を覚えてなついてくれます。一生懸命お世話した分、亀はさまざまな表情を見せて愛情を返してくれるでしょう。
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