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サバンナモニターの飼育方法|必要なもの一覧とくわしい生態を紹介

「サバンナモニターっていう大きなトカゲがかっこいいらしい」
「サバンナモニターの飼い方が知りたいけど難しい?」
「飼育する時に気を付けた方が良いことはある?」

エキゾチックアニマルと呼ばれるペットが今大変人気ですが、中でも恐竜のような見た目をしたオオトカゲ、サバンナモニターが注目を集めています。

この記事では、サバンナモニターの生態や性格、飼育に必要なものから飼育方法、馴らし方まで丁寧に解説しています。この記事を読めば、爬虫類の飼育が初めての方でもサバンナモニターの飼育に必要なこと、飼育後のイメージがあらかじめ持てるため安心です。

ただし、気軽に育てるには注意が必要なのがサバンナモニターです。なんとなくサバンナモニターを買ってみようかな、と思っている方も本気で買いたい、と思っている方も最後まで読んでみてください。

サバンナモニターとは?



爬虫類の中でもサバンナモニターは大型の部類に入るアフリカに生息するオオトカゲの一種です。大きくてごつごつとした見た目で人間に甘える姿はとてもかわいらしいです。

飼育自体も比較的簡単で、爬虫類初心者でも手軽に始められます。飼育下の状況は生物にはストレスがつきものですが、彼らのルーツや生活環境を学んでおくことで、生物にとっての心地良い環境を知る手助けになります。

生息地と活動時期

サバンナモニターは、主にアフリカ大陸のサバンナ地帯や赤道近くの高温地域を生息地とする地上棲の生物です。サバンナ地帯には、雨季と乾季の2つがあり、雨季である3月~6月頃と10月~12月頃に活動します。

この時期に栄養を蓄えておき、乾季には穴の中で眠り、餌となる動物や昆虫たちのいない厳しい乾季を乗り越えるのです。

また、オスメスの見分け方は専門家でも難しく、どうしても知りたい方は動物病院で調べてもらいましょう。

大きさ

サバンナモニターの大きさは平均して90cm前後とされ、1mを超える個体もいます。サバンナモニターは、他の大型の爬虫類と比べて尻尾がおよそ4分の1を占めるため、さほど大きさを感じさせません。

サバンナモニターを飼育する際は、他の爬虫類と比べてある程度の広さが必要になってきます。

性格

サバンナモニターの性格は一般的には気性が荒いと言われていますが、個体の性格や飼育環境、その時の体の状態によります。

人になつく大人しい個体や臆病なもの、気性が荒いものまで様々ですが、凶暴になる原因は、ストレスのある環境と空腹時が挙げられるでしょう。

食性

サバンナモニターは、サバンナ地帯の厳しい環境を乗り越えるために雨季の活動期間に多くの獲物を取り、栄養を蓄えておく必要があります。

肉食性ですが、昆虫や鳥類とその卵、ムカデなどの節足動物、カタツムリなどの軟体動物、陸棲の貝類など様々なものを食べます。

寿命

野生下では平均寿命が20年ほど、飼育下では平均10年ほど、短いと5〜6年ほどとされています。

これらの寿命の大きな違いは、これには野生下と飼育下ならではの環境の違いや飼育方法が原因とされています。

人気のモルフ

サバンナモニターには珍しいモルフ(種類)がありますが、希少なモルフほど流通量が少ないため、当然入手が困難で高額になる傾向があります。

パステルやハイポと呼ばれる、通常のサバンナモニターよりも色が明るいものや、アルビノと呼ばれる全身が白く赤い瞳のモルフも人気です。

サバンナモニターの入手方法



サバンナモニターは爬虫類の中でも大型ですが、ペットショップやオンラインで購入できるのでしょうか。それとも特別な場所に行かないと入手できないのでしょうか。

以下では、サバンナモニターの販売場所やおおよその価格、購入するのに良い時期を紹介しています。

販売している場所と価格

サバンナモニターは爬虫類販売店や爬虫類即売会で購入できます。なお、爬虫類の通販は禁止されているため、そもそもオンライン購入はできません。

価格はベビーで5,000円~、アダルトで10,000円~が相場です。希少なモルフは値段も上がります。同じオオトカゲでもアオジタトカゲに比べてお値打ちで、金額的には気軽に買えるペットでしょう。

流通時期

春は幼体が流通し始めるため、人に慣れさせたい方には春のシーズンに幼体を購入することをおすすめします。

個体の性格にもよりますが、人慣れせず成長した個体は人に慣れるまでやはり時間がかかります。

サバンナモニターの飼育に必要なものと選び方



サバンナモニターは、元々サバンナ地帯に生息する生き物です。アフリカのサバンナの気候さながらの環境を提供することがサバンナモニターの飼育に必要となります。

以下では、サバンナモニターの飼育に必要なものと選び方を紹介します。
  • ケージ
  • 床材
  • 水入れ
  • バスキングライト
  • 紫外線ライト
  • 暖房器具

ケージ

サバンナモニターの幼体(赤ちゃん)は手のひらサイズですが、ケージが大きすぎると人との距離ができ、人慣れしづらくなる可能性があります。始めは90cmほどのケージにすると良いでしょう。

成長速度が速く、1年で約60cm、2年で80cm~1m近くまで成長するため、大きくなったら横幅180cm以上あるものに変えます。

SNSで見かける横幅2m以上のものは、自作ケージや衣装ケースを利用しています。

床材

モニターの体が傷つかないよう、床材を敷きます。床材は安価なものでいうとキッチンペーパーや新聞紙でも良いのですが、サバンナモニターは元々地面の穴や他の動物の巣穴に入る習性があります。

デザートサンドやヤシガラマットなどの床材を敷いて、サバンナモニターが地面を掘って隠れられるようにしておきます。

水入れ

脱水症状を防ぐため、水分補給と水浴びのための水入れを用意します。サバンナモニターはサバンナの乾季に耐えられる爬虫類ですが、雨季には湿度のある環境で活動するため水浴びを好みます。

水の中でずっと寝てることもあるため、全身を浸すことができる大きさの水入れを用意しましょう。また、水中で糞をすることもあるのでマメに水の入れ替えも必須です。

バスキングライト

アフリカの日光をたっぷりと浴びるサバンナモニターには、バスキングライトで光を作り出し、十分に日光浴させる必要があります。

好きな時に日光浴ができるよう、シェルターを設置するのも良いでしょう。

バスキングライトを使って部分的にホットスポットを作ることでサバンナ地帯さながらの飼育環境を作ることができるのです。

紫外線ライト

サバンナモニターは人間と同様、自分でビタミンDを作り出せないため、紫外線ライトを設置し、UVをしっかりと浴びる必要があります。

紫外線を浴びるとカルシウムの吸収量が上がり、骨を強くする働きがあるため、サバンナモニターには欠かせない設備です。

アフリカの燦燦と照り続ける太陽と紫外線の量を考えると、大きめのものを準備すると良いでしょう。

暖房器具

サバンナの気候を再現できるよう、冬の寒い時期は暖房機器でケージ周りを温かくしましょう。特にパネルヒーターや天井に貼り付けるタイプのペットヒーターがおすすめです。

暖房器具のひとつとして保温球がありますが、こちらは万一触れた時にやけどの恐れがあるため、触れても問題のない暖房器具を選びましょう。

パネルヒーターだけでケージ内の室温を管理するのは難しいため、エアコンなども利用して適温になるよう調整しましょう。

サバンナモニターの飼育方法

初心者でも飼育できる点が魅力のサバンナモニターですが、飼育方法のコツはあるのでしょうか。また、幼体の頃はとても小さくて扱いやすいイメージですが、成長した時と同じように育てれば良いのでしょうか。

以下では、サバンナモニターの飼育方法を、飼育環境から餌の与え方まで紹介しています。

餌はコオロギやデュビア、ゴキブリのほか、ピンクマウス、ウズラなどバランスよく食べさせます。また、冷凍餌やドライフードよりも生き餌の方を好むため、準備しておくと安心です。

餌の頻度は、幼体は週5~7回程度、亜生体は2日に1回程度、生体は週に2回ほど与えましょう。

温度

日中は平均気温27℃前後を保ちましょう。バスキングライトが当たる部分(ホットスポット)は40℃前後になるように調整します。バスキングライトはケージの端に設置し、温度勾配を作ることでサバンナモニターが万一暑いと感じた時に逃げられるようにします。

夜間は1~2℃低く調整します。

冬はパネルヒーター等での保温が必要ですし、真夏は暑くなりすぎないよう室内のクーラーで気温を調整しましょう。

湿度

雨季に活動的になるサバンナモニターですので、湿度管理も重要です。過度の乾燥に陥ると、サバンナモニターが乾季と認識し、休眠に入る準備を始めてしまいます。

湿度計を使って、湿度は35~60%ほどをキープするようにしましょう。

レイアウト

飼育ケージ内のレイアウトにも気を配りましょう。地上棲が基本のサバンナモニターですが、低木にも登ります。

野生の個体は木に登って餌を監視する習性があるため(サバンナモニターの”モニター(監視者)”の由来はここからきています)、なるべくストレスのない環境を与えるには木を入れると良いでしょう。

日光浴

人間同様、サバンナモニターは周囲の気温に応じて自分の体温が変化していく変温動物ですが、自分で体温を上げられないため、日光に当たることで体温を上げ、消化を促します。

日光浴の効果は、バスキングライトとUVライトを使うことで得られますが、逆にバスキングしないと体が弱ってしまいます。

飼育下では、適切な方法で日光浴をさせてサバンナモニターの健康を維持していく必要があるのです。

ハンドリングの方法



サバンナモニターのベタ慣れ、という言葉があります。上手に飼育すればハンドリングできるようになりますが、安易に触ると暴れたり噛みついたりします。

基本的に音や匂いを察知して身を守るため、警戒されないよう以下の順序で行います。

・餌やり時にピンセットで餌を与え、飼い主の匂いを覚えさせる
・飼い主に警戒しなくなったら、背中をさすって様子をうかがい、落ち着いた状態ならそのままお腹を抱える

サバンナモニターを飼育する際の注意点

SNS上で、サバンナモニターと楽しそうに触れ合っている姿をよく目にします。サバンナモニターは値段も安価ですし、初心者でも買えるからと気軽に飼育するのは注意が必要です。

以下ではサバンナモニターを飼育する際に注意してもらいたいことを紹介していきます。

適切な飼育環境の確保と維持が必要になる

サバンナモニターは、ベビーの段階では小型のペットの感覚で買えます。しかし、1年もすると80cm近くまで成長し、最終的には90cm~1mほどの大きさに到達するため、それだけのスペースが確保できないと飼育できません。

また、サバンナ地帯の環境を再現するのにヒーターやライト、クーラーなどの電気代や餌代などの維持費をおよそ10年支払うことを想定して購入しましょう。

他の生き物と接触させない

サバンナモニターは肉食でもあるため、他のペットと接触させると捕食する危険性があります。

また、人慣れしていたとしてもストレスや空腹で気性が荒くなることもあるため、多頭飼いや同居はさせず、必ず単独で飼育しましょう。

肥満にさせない

サバンナモニターが野性下のものより平均寿命が短い原因のひとつが肥満とされています。

サバンナの厳しい気候を乗り切るために、脂肪を蓄えやすい体質をしています。ウズラやピンクマウスのように栄養価の高いものを与えると、飼育下ではすぐに肥満になり、寿命を縮めてしまうのです。

食事の際には、たんぱく質が多い鶏肉のササミやゆで卵と併せて与えることで肥満を防ぎます。また、3ヶ月に一度運動させるなど工夫も必要でしょう。

必要に応じ温浴させる

35~40℃での温浴は脱皮不全の防止や便秘改善、体調不良などにも効果的です。温浴後の体温低下を防ぐためにも、タオルですぐに拭きましょう。

鋭い歯に気を付ける

大人しい個体であっても空腹時や繁殖期は気性が荒くなる傾向があります。その時に鋭い歯で噛まれて大怪我をすることもあるため、十分注意しましょう。

機嫌が悪い時は絶対に触らないようにします。どうしても水交換や清掃が必要な場合は、革手袋をして作業しましょう。

また、運動のための放し飼いやリードを付けての散歩も脱走や暴れる恐れがあるため、避けましょう。

サバンナモニターの飼育方法と注意点を知ろう

この記事では、サバンナモニターについてくわしく紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

サバンナモニターは、飼育の方法と体調管理がきちんとできれば、長い時間を一緒に過ごせるかわいいペットです。距離を少しずつ縮めていって、様子をうかがいながらハンドリングできるようになれば達成感と愛おしさも倍増になるでしょう。

手軽に購入できるサバンナモニターですが、飼育方法と注意点をしっかりと学んで、サバンナモニターとの生活を楽しんでみませんか。
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