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ガーゴイルゲッコーの飼育方法|必要なものや人気のモルフを紹介

「家に帰っても誰も待っていなくて寂しい」
「ペットを飼ってみたいけれど、犬や猫は毛の処理などのお世話が大変」
「新しいペットの飼育に挑戦してみたいが、飼い方がわからない」

そう考えているあなたにオススメなのが「ガーゴイルゲッコー」です。この記事ではガーゴイルゲッコーの飼育の方法や人気のモルフ(模様)を紹介します。爬虫類のヤモリの仲間であるガーゴイルゲッコーならば、ケージの中でじっとあなたの帰りを待ってくれます。

この記事を読むことで、ガーゴイルゲッコーを飼育するイメージを考え、飼育する際はどのようなことに注意することで1日でも長く一緒に過ごすことができるのかが分かります。

毎日の散歩やブラッシングの手間も必要ありません。そして長い付き合いの中で、どんどんその可愛さに気づいていくことでしょう。ガーゴイルゲッコーの魅力を知って、ぜひこの記事を参考に飼育に挑戦してみてください。

ガーゴイルゲッコーってどんな生き物?


なかなか知ることのないガーゴイルゲッコーの生態を覗いてみてください。まずはガーゴイルゲッコーについての理解を深めることで、知られざる可愛さや知識に出会えるかもしれません。

生息地

ガーゴイルゲッコーはニューカレドニアに生息しています。ニューカレドニアはオーストラリアから東に3000km離れた場所で、数十の島が集まってできている自然豊かな国です。

その中でも特に、サンゴ礁と大きな森が広がるニューカレドニア南部のやや開けている森林に生息しています。

見た目と大きさ

個体によって前後はありますが、20cm程度のサイズが多いです。特に大きいサイズだと25cmにもなります。体重は40g程度です。

ガーゴイルゲッコーの見た目の特徴に後頭部に突起があり、個体によってモルフ(模様)が異なるというものがあります。

元の生息地にいた野生のモルフから、品種改良によって生まれたモルフの個体などバリエーションに富んだモルフがあります。

活動する場所と時間帯

もともと樹上性ですが、地表からそこまで高くない3~5m以下の所で活動しています。地表にも時々降りてきます。

基本的にヤモリと同じ夜行性ですが、昼間に日光浴することもあります。

食性

ガーゴイルゲッコーは動物食の雑食であり、昆虫・節足動物・小さいトカゲ・果実・花・花の蜜などを食べます。

飼育中の餌にはコオロギ・シルクワーム・デュビア・レッドローチ・人工フードを与えてください。

おやつにはバナナ・イチジク・マンゴーなどの果実や爬虫類用のゼリーなどを与えてください。

寿命

ガーゴイルゲッコーの寿命はおおよそ10年程といわれています。

野生のガーゴイルゲッコーの寿命は具体的なデータがまだありません。そのため適切な飼育ができればもっと長生きするのではないかといわれています。

人工の飼料を食べてくれるので、飼育に必要なエネルギーは比較的に楽に与えることができます。長生きができるように、ご飯と飼育環境を整えていきましょう。

ガーゴイルゲッコーの入手方法



爬虫類ショップで取引されています。ネット通販に入荷されることはありません。なぜなら、爬虫類の生き物は対面販売が動物愛護法で義務付けられているからです。

ガーゴイルゲッコーの価格は、1匹おおよそ25,000円で取引されています。全長10cm以下の赤ちゃんだと、安価な20,000円以下で取引がされています。

雌雄や全長、モルフによっても値段が異なり、高い個体だと100,000円の値が付く個体もいるそうです。

野生種の輸出は禁止されており、アメリカで養殖されたブリード個体(CB個体)のみが店頭に並んでいます。

人気があるガーゴイルゲッコーのモルフ

モルフとは、元の野生種や品種改良によって定着した模様のパターンや特徴を意味しています。時間帯や生育環境によっても違いを見せて、同じ個体であっても飽きない魅力です。

ガーゴイルゲッコーのモルフはレオパードゲッコーやクレステッドゲッコーなど同じヤモリ科のモルフとはまた異なった魅力があります。

ストライプが側面と背部にまっすぐの縦縞が入るモルフの個体はガーゴイルゲッコーストライプと呼ばれています。グレーやオレンジなどのカラーバリエーションも多種多様です。

模様の少ないグレーで、全体的に白っぽい姿のグレー系のモルフや大理石のように色調が異なる模様が全身に広がっているマーブル系のモルフもいます。

レッドはレンガのように全身が赤味がかったモルフです。レッドはガーゴイルゲッコーを代表するモルフで、このレッドの発色の具合によって個体価格が左右されることがあるそうです。

彩度が極めて高いものはスーパーレッドと呼ばれます。また、眼の虹彩部が黒く表れるファントムアイの特徴を持った個体もいます。

ガーゴイルゲッコーの飼育に必要なものと選び方



生き物の飼育には必ず飼うための設備が必要になります。生き物ごとに必要なものが異なるので注意してください。

高ければ高いほどよい品物というものではありません。必要な機能が備わったものを見つけましょう。
  • ケージ
  • 床材
  • 餌を入れる容器
  • 水を入れる容器
  • ライト

ケージ

樹上性のあるペットなので、蓋つきで高さのあるケージがオススメです。ケージサイズは幅30cm×奥行30cm×高さ40cm以上を目安に探しましょう。

ケージの素材や形に特に決まりはないので、見た目や掃除のしやすさなどで選んでください。

床材

床材は定期的な交換が必要になるので、それを踏まえた選択がよいです。

ガーゴイルゲッコーの飼育に適切な湿度60%を維持しやすいもの、掃除のしやすいものを探しましょう。

爬虫類ショップにすぐに行ける状況に無い、いつもの床材の在庫がないなど、交換の準備ができない時にはキッチンペーパーや新聞紙も床材として使えます。

またガーゴイルゲッコーは地表に降りてくることもあるため、口に入る床材だと誤飲の危険があるので注意しましょう。

餌を入れる容器

エサは飼い主がスプーンなどで直接渡すのが一番です。

ですが、まだ飼い主になれていなくて手渡しで受け取ってくれない場合や、生餌が逃げないように配慮したい場合にはエサ入れがあると便利です。

どうしてもエサを直接あげる時間がない場合などにも活用できます。

水を入れる容器

地表に降りることが少ないので、壁面に取り付けることのできるタイプがおすすめです。

基本は霧吹きで十分な水分が与えられますが、ガーゴイルゲッコーが好きなタイミングで水分補給ができるように準備をしておきましょう。

ライト

野生のガーゴイルゲッコーは日光浴するので、太陽の代わりにライトを準備しましょう。無くても病気になるなどの大事はありませんが、観賞用に1つあると便利です。

特に紫外線ライトを用いれば、健康の補助ができます。クル病の防止にも期待できますが、もともと夜行性なので過度の紫外線は必要ありません。

UVライトでもLEDライトでも環境にあったものを購入してください。

ガーゴイルゲッコーの飼育方法

飼育方法を知っておくことで、ペットに対する付き合い方がずっと変わってきます。

初めての飼育に挑戦する方も、あらかじめ飼育方法を学んでおくことでペットと長い付き合いができるようになります。

餌の種類と与え方

ガーゴイルゲッコーの餌は3日に1回、腹8分の量を目安に与えます。人工餌に慣れない間はデュビアやレッドローチなどのゴキブリ、コオロギ、ミルワームなどの生きた昆虫を与えましょう。

飼育初期から人工餌に慣れていれば問題はないですが、ガーゴイルゲッコーは野生の時には果物を食べたり、昆虫を食べたりする雑食の生活をしていました。そのため、共に生活していく間に少しずつ、人工餌に慣らしていきます。

人工餌なら生餌の管理の手間がなく、栄養バランスに優れています。飼育に必要な栄養が不足しにくいため、ガーゴイルゲッコーも長生きしやすいです。人工餌は水でふやかして柔らかくしてスプーンなどで口元まで運びます。

昆虫の生餌を与えるときはピンセットで口元まで運び、おやつにはバナナなどの果物や爬虫類用のゼリーをあげてください。

水の与え方

1日にケージ内に1~2回程度の霧吹きをすることで、十分な水を与えることができます。

飲み水を与えるために水入れがあると、さらに良いでしょう。飲み水は毎日交換して、新鮮な飲み水を用意してください。

霧吹きはガーゴイルゲッコーの水分補給だけでなく、ケージ内の保湿も一緒に行えるため毎日忘れないようにしましょう。

最適な温度と湿度

ガーゴイルゲッコーの飼育に適している温度は25℃~32℃です。20℃を下回ると活動が落ち込みます。著しく冷え込む冬季はヒーターを使用してください。

ケージの側面にヒーターを当ててホットスポットをつくりましょう。温度を下げない工夫として飼育ケージの周りを保温性に優れた発泡スチロールで囲む工夫も使えます。飼育する部屋の環境も影響するので冷暖房の使用も視野に入れておきましょう。

湿度は約60%程度が適切です。冬季は乾燥しやすいため保湿性の優れた床材を用意しましょう。それに加えて霧吹きの回数を増やすなどの対策が必要になります。最低でも40%は下回らないように注意しましょう。

飼育頭数

ガーゴイルゲッコーは同じ飼育ケージの中で複数の個体を飼育する、多頭飼いができます。ですが、オスは縄張り意識が強くて喧嘩してしまうため、オスは1匹にしてメスの数を増やすように注意が必要です。

また、雑食性でトカゲも食べてしまうため、どちらか一方が口に入ってしまうサイズの同居にも注意が必要となります。

レイアウト

ガーゴイルゲッコーは普段木の上で生活しているので、高さのあるレイアウトでの飼育が望ましいです。枝や樹皮をレイアウトに加えることで、樹上性の特性に適した落ち着ける環境作りができます。

枝が倒れないように固定することを忘れずに、煩雑過ぎず歩きやすいレイアウトにしてください。地表の広さも大切です。

観葉植物をレイアウトに加えることで、葉に溜まった水滴が飲み水として役立ちます。観葉植物には飼育が簡単なガジュマルやポトスがおすすめです。安価な観葉植物には農薬がついていることがあるので、購入前に農薬を使用した製品であるかを必ず確認してください。

ガーゴイルゲッコーがケージのガラス面にくっついている時間が長いときには、落ち着かないレイアウトになっていると考えられます。配置を変えて様子を見てください。

ガーゴイルゲッコーがなりやすい不調の原因と対策

どれだけ気を付けて生き物を飼育していても、うまくいかないときはあります。それは命を扱っているので当然のことです。

ガーゴイルゲッコーの飼育で特に気を付けていきたい点を見ていきましょう。

脱皮不全

脱皮が近づくと皮膚全体が白くなり、鼻先から脱皮が始まります。

しかし湿度管理が不十分だと、脱皮不全を起こしてしまいます。特に脱皮不全を起こしやすいのが指先とまぶた付近です。古い皮が指先に残っていると壊死の原因になり、まぶたに残っていると眼球に貼り付いて目が開かなくなってしまいます。

治療法は30℃ほどの温浴をさせて、綿棒などを使いながら古い皮を優しく剥がしていきます。難しい場合は医療機関へ受診しましょう。

冬場はケージを加湿していても飼育している部屋自体が乾燥していればケージ内の温度はどんどん下がっていきます。ケージ内だけでなく、部屋自体の湿度管理にも気を配りましょう。

出典:爬虫類の診療|あだち動物病院
参照:https://adachi-ah.jp/sinryo-taishou-reptiles.html

食欲不振

出された餌を餌として認識していない、環境にストレスを感じているなどの原因が考えられます。

初めて与える餌は食べないことがあります。まずは色々な餌を与えてみてください。また、個体によって餌の好き嫌いもあります。根気よくお気に入りのものを探してみましょう。取り扱っていた爬虫類ショップで食べていた餌も参考になります。

不振が続く場合には、栄養価が高いピンクマウスを与えるのもよいです。人に馴れやすい性質もあるので、餌はスプーンやピンセットで与えるようにすると人が近づくのを恐がらなくなっていきます。徐々に信頼関係を構築していきましょう。

環境にストレスを抱えている場合にはケージ内のレイアウトを変えてみるなどして、少しの間様子を見てください。

出典:家庭動物等飼養保管技術マニュアル|環境省自然環境局総務課動物愛護管理室
参照:https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/house.pdf

ガーゴイルゲッコーを飼育する際の注意点

ペットとの触れ合いは、ペットにとっても飼い主にとっても欠かせないものです。

ガーゴイルゲッコーは大人しく、人に懐きやすい生き物です。スキンシップを図ることで次第に懐いていく様子がわかります。そんな触れ合いに関する注意点を見ていきましょう。

ハンドリングを無理強いしない

ガーゴイルゲッコーは基本的に大人しい性格で、動きも早くないので、ハンドリングでのふれあいを楽しむことができます。

ハンドリングするときには突然、飛び跳ねてしまうことがあります。床に落として怪我をさせないように気を付けましょう。また、上から掴もうとすると怖がらせて警戒させてしまいます。手のひらに乗せるように、優しくすくいあげましょう。

個体によっては攻撃性が強い子もいます。そういう個体は手を近づけると勢いよく噛みついてきますので注意が必要です。噛む力も強く、離れないまま血が出てしまうこともあります。

購入前には爬虫類ショップで人慣れしやすい個体かどうかを聞いておきます。 大人しい個体でも機嫌が悪いときがあるため、触る前にその都度確認しましょう。

ガーゴイルゲッコーは尻尾を掴んだり危険が迫ると尻尾の自切りをします。2ヶ月もすると再生尾が生えてきますが、尻尾には触れないようにしましょう。

診てくれる病院をあらかじめ確保する

飼育の前には必ず、ガーゴイルゲッコーの受診ができる病院を把握しておくようにしましょう。

生き物の不調に対して飼い主だけではどうしても対処が難しい場合があります。近くに病院が無い場合には購入した爬虫類ショップなどで相談に乗ってもらうなど、他の対処法を準備しておきましょう。

ガーゴイルを繁殖させたいとき

飼育していると、ペットの繁殖にも興味が湧くと思います。ですが、ただオスとメスを用意して一緒に過ごさせれば繁殖できるというわけではありません。

適切な環境でペットの子どもたちをつくる手伝いをしましょう。

オスとメスを見分ける方法

性別を見分けるポイントは尾の付け根とお尻周辺の膨らみ方です。膨れていたらオス、膨れていなければメスです。

しかし、爬虫類の雌雄判別は素人にはとても難しいことです。成長し成体になれば性器も発達しての判別もできるようにはなりますが、子どもの時に見分けるのは至難の業です。

繁殖を目的とする場合には、爬虫類ショップの店員と相談して多頭飼いしましょう。

繁殖のさせ方と注意点

ガーゴイルゲッコーは成熟に1年半、体長が17cmを超えた辺りから大人になって繁殖をすることができます。

繁殖を狙うときには、オスとメスをそれぞれ1匹ずつケージの中で飼育してお見合いさせます。オスメスが喧嘩をした場合には、すぐ離すことができるようにしておきましょう。

床材は浅めのペットシートやキッチンペーパーなどにあらかじめ変えておくと、産卵した卵に気づかずに掃除で捨ててしまうことを防ぐことがなります。お見合いがうまくいくと木や床材の隙間に産卵します。1回の産卵で1個から2個の卵を産みます。

また、親が子どもを食べてしまうケースがあるので注意が必要です。産んだ卵はすぐに別のケースに移してください。温度と湿度を適切に管理して2ヶ月ほどで孵化します。

ベビーを育てる方法と注意点

ガーゴイルゲッコーのベビーは食べ物の好き嫌いが激しいです。

昆虫しか食べないこともあるので、コオロギやデュビアなどの幼体が必要になります。

昆虫食だけでは栄養の偏りがうまれてしまうので、爬虫類用のカルシウムパウダーをふりかけるなどして栄養面を補強しましょう。餌は食べられるだけ与えていきます。

成体以上に湿度と温度には気を使って管理しましょう。

ガーゴイルゲッコーの生態や飼育方法を知ろう!

ガーゴイルゲッコーは、必要なものをそろえて飼育すれば大きな手間もなく飼育することができます。

手のひらにのせて可愛がるハンドリングなどの触れ合いも、疲れた飼い主を癒すひと時になるでしょう。

ガーゴイルゲッコーの魅力を少しでもお伝え出来たなら幸いです。あなたのペットライフが充実したものになりますように。
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