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カリフォルニアキングスネークの飼育方法|特徴や餌の与え方も解説

みなさんはカリフォルニアキングスネークというヘビをご存じですか?

カリフォルニアキングスネーク(学名:Lampropeltis getula california)は、ナミヘビ科キングヘビ属に分類されます。

ペットスネークの中でコーンスネークの次に人気が高く、「カリキン」という名称で親しまれています。

「ヘビをペットとして飼いたい」
「カラフルで色んな模様を楽しめるヘビがいいな」
「性質が穏やかな子がいいけど、活発に動くところも楽しみたい」
カリフォルニアキングスネークはこのような要望にお応えできるペットスネークです。

この記事ではカリフォルニアキングスネークの生息地から性質、飼い方などを詳しく紹介しています。

この記事を読むことで、カリフォルニアキングスネークを飼育するイメージを考え、飼育する際はどのような点に注意することが大切なのかが分かります。

これから飼おうと思っている方、もしくはどのペットスネークを飼おうか悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

カリフォルニアキングスネークってどんな生き物?

ここからはカリフォルニアキングスネークについて解説していきます。今回は、生息地と活動時間帯を始めとした7項目をピックアップしていきます。

カリフォルニアキングスネークについてご興味がある方は、参考にしてください。

生息地と活動時間帯

野生のカリフォルニアキングスネークは、名前のとおりカリフォルニア州を中心としたアメリカ西部、メキシコ北西部の草原や森林地帯、民家に広く分布しています。

昼行性で昼に活発に活動し、夜は穴や岩陰で体を休めていますが、暑い時期などは夜に活動することもあるようです。

暑い地域に生息するヘビのため、暑さには耐性がありますが、低温には弱いので注意が必要です。

カリフォルニアキングスネークは気温が下がりすぎると冬眠してしまいます。ウッドチップなど床材をたくさん入れ、気温の変化が少ない場所にケージを置くことで冬を越させることができます。

しかし、無事に終えるのが難しいので冬眠をさせないような飼い方をするのがいいでしょう。

見た目と大きさ

カリフォルニアキングスネークは、カラーリングや模様が多種多様なことも人気の1つです。

同じ種類のヘビでも個体によってバリエーションが異なるので、お気に入りの個体を選ぶ楽しみを味わえます。

飼育するにあたって気になる大きさですが、体長は120cm~150cmほどになります。大きくなる個体は200cmを超えることもあるようです。

大きく感じますが、これは頭の先から尻尾までをまっすぐ測定したときの長さであり、実際に飼育しているときは大体とぐろを巻いているので小さく丸まっています。

必要なケージのサイズは60cm×30cmほどなので、一般家庭でも飼育ができるサイズです。

食性

カリフォルニアキングスネークは肉食で、小さな哺乳類や両生類、爬虫類、鳥類など体に収まればなんでも食べます。同種のヘビでさえ捕食することがあるようです。

キングスネークという名前の由来は、同じ地域に生息する猛毒のガラガラヘビも食べてしまうことから来ており、「ヘビの王(キングスネーク)」と呼称されるようになりました。

毒ヘビを食べるカリフォルニアキングスネークですが、自身は毒を持っていません。

食べたヘビの毒を分解できる能力があるようですが、全てのヘビ毒に対して耐性があるわけではないようです。

性格

カリフォルニアキングスネークの性格は他のヘビと比べおとなしいとされています。

個体差があり、手や顔に向かって飛んできたり噛みついてきたりする荒々しい性格の子もいますが、おおよその個体はおとなしく優しい性格をしています。

ペットスネークとして人気があるのはこの性格の穏やかさがあるからともいえます。

ストレスで拒食を起こしやすいナイーブな性質も持っているため、ストレスを与えない環境づくりが必要になります。

寿命

カリフォルニアキングスネークは平均で約20年生きる、長寿の生き物です。

飼育された条件下では運動不足や肥満が原因で短命になる個体もいるので、健康には注意してあげましょう。

繁殖方法

カリフォルニアキングスネークの繁殖期は12月から3月の間に行われます。

冬に繁殖行動を行い、おおよそ10個の卵を産み、2~3ヶ月ほどで孵化します。

性成熟には3年ほどの年月が掛かります。

モルフ

爬虫類は同じ種類でも個体によってカラーリングや模様が異なります。この違いの中で体色と模様の表現が確立された品種のことを「モルフ」と呼びます。

ヘビの体に入った縞には呼び方があり、縦縞をストライプ、横縞をバンデッドといいます。その縞の色が黄色の場合コースタル、白色の場合をデザートと呼びます。つまり、白色の横縞をしているものはデザートバンデッドと呼ばれます。

カラーバリエーションは幅広く、コースタルストライプで明るい色が多く黄色の色味が強いものをハイイエローと呼びます。黒色が少なければバナナ、デザートの中でも白色の模様が太いものはハイホワイト、白色と黒色の割合が同じものは50/50と呼ばれています。

数あるモルフの中でも、スーパーハイホワイト、ハイホワイトアルビノ、アルビノバナナ、アルビノバンド、バンデッドアルビノ、ブリザードなど白味が強く明るい体色の個体が人気です。

カリフォルニアキングスネークの入手方法

カリフォルニアキングスネークの値段はモルフや発色の美しさ、模様のバランスによって大きく変わります。

平均的な個体だと約2万円~5万円、美しい個体は10万円前後の金額になります。

カリフォルニアキングスネークは爬虫類専門店にて入手できます。

日本でも人気があるペットスネークなので取り扱う店舗は多いのですが、もしいなかった場合はお店の方と相談して次の入荷時期を聞いておくのがよいでしょう。

もしモルフにこだわりがあり「この体色・この模様が欲しい」という方は、爬虫類専門店の中でもナミヘビを多く扱っている店舗に行くか、全国で行われているペット即売会に参加してお気に入りの子を見つけましょう。

小さい子が欲しくなるとは思いますが、ベビーは飼育が大変なため、飼育に慣れていない方はある程度育った大きい個体を購入するようにしましょう。

カリフォルニアキングスネークの飼育に必要なものと選び方

次に、カリフォルニアキングスネークの飼育に必要なものを紹介します。

どのようなものがいいのか、どういう風に設置したらいいのかも詳しく解説していますので、これから飼育しようとしている方は参考にしてください。
  • ケージ
  • 床材
  • シェルター
  • 水入れ
  • ヒーター
  • 温度計
  • ライト

ケージ

カリフォルニアキングスネークは地上性のため、床面積が広いケージが必要になります。

基準となる大きさは、とぐろを巻いたときの約3倍の大きさのケージがあれば良いとされます。

ケージは手入れが簡単でお手軽なプラスチックケースもありますが、爬虫類専用のガラス製のケージをおすすめします。流木などを入れてレイアウトに凝ると、移動する姿を楽しめます。

ヘビは頭が通る隙間があればスルスルと逃げ出してしまうので、脱走を防止するためにしっかり戸締りできる蓋つきのケージを準備しましょう。

床材

床材には保湿性が高いヤシガラマットやウッドチップ、パームマットが適しています。

ウッドチップなどの細かい床材の場合、フンをしたらこまめに取り除くようにしてください。

ヘビ専門の床材ではなく新聞紙やペットシーツで代用することも可能です。こちらは簡単に掃除できるため清潔を保ちやすく、経済的などのメリットがあります。

ただし、ペットシーツや新聞紙を用いるときは、隠れる場所がなくなるので隠れ家の用意が必要になります。

シェルター

シェルターはあってもなくてもいいという意見がありますが、人から見られることにストレスを感じる個体もいるため、なるべく用意しておくといいでしょう。

シェルターはカリフォルニアキングスネークがとぐろを巻いた状態で、ぴったりフィットするサイズのものを用意します。

大きさが合っていないときは水入れや隙間で休んでいるので、適したサイズのシェルターに変更してあげましょう。

ヘビは巣の中が高い湿度を保っているのを好むため、「ウェットシェルター」という、上に水を入れて湿度を保てるものだと喜んで入ります。

また、シェルターは脱皮をするときにも役に立つので、ザラザラした材質のものを選ぶといいでしょう。

水入れ

水入れはヘビが水を飲むためだけではなく、水浴びもするためにある程度の大きさが必要になってきます。

ヘビが丸まりながら浸かれるほどのサイズを準備し、水浴びで水が汚れるので2~3日に1回は交換します。

水入れはタッパーなども使えますが、ひっくり返されるようなら重みがあるヘビ専用の水入れに変えましょう。

ヒーター

カリフォルニアキングスネークの適温は25~30度です。

それより下がるようでしたら、パネルヒーターや保温球などで保温することが必要になります。ただし、保温球のみの保温は空気が温まっても床までは温まらないので、ライトタイプの保温器具はヒーターと併用しましょう。

ヘビが暑いと感じたとき自分で温度調節できるよう、ヒーターはケージの床全面ではなく1/3程度で敷いてください。

温度計

カリフォルニアキングスネークの適温は25~30度です。

エアコンをかけても部屋の上と下で温度が異なるため、飼育環境の温度はエアコンの設定温度で管理するのではなく、温度計で計測しましょう。

ヘビは変温動物ですので、周囲の温度によって体温を調節します。

ケージの中で温度が高いところ(30度程度)と常温のところ(20~25度程度)を作ってあげると、ヘビ自身で居心地が良い場所を探せるため、より良い飼育環境になります。

ライト

カリフォルニアキングスネークは昼行性ですがあまり日光浴をしないため、特別な照明やUVライトを設置する必要はありません。

観賞用に蛍光灯を設置しておくと彼らの姿が良く見えていいでしょう。

カリフォルニアキングスネークの飼育方法

ここからはカリフォルニアキングスネークの飼育方法について解説していきます。今回は、餌の種類と与え方を始めとした3項目をピックアップしていきます。

カリフォルニアキングスネークの飼育方法についてご興味がある方は、参考にしてください。

餌の種類と与え方

カリフォルニアキングスネークの餌はマウスです。

冷凍されているマウスの場合は、ジップロックやビニール袋に入れて50~60度のお湯で解凍します。30分ほどつけおきし、お湯がぬるくなったら交換します。凍っている部分があると消化不良を起こすため、完全に解凍してください。最後にキッチンペーパーなどで水気を拭き取り、温かいうちに与えましょう。

餌の大きさは、カリフォルニアキングスネークの胴体の一番太い部分程度のサイズのものを与えます。

幼体の時は週に2回ピンクマウスを2~3匹ほど、亜成体の時は週に1回マウスを1匹、成体の時は月に1~2回マウスを1匹与えます。

食べる量はその日の体調や気分によって異なるので、その個体に合った給餌頻度やサイズを探しましょう。

水の与え方

飲用にも水浴び用にも使われる水は、ヘビが浸るくらいの量を水入れに入れます。

水を入れすぎると水浴びしたときにあふれてしまうので、水入れの半分くらいが目安です。

水は2~3日の頻度で交換しますが、水浴びで汚れていたら適宜変えてあげましょう。

最適な温度と湿度

カリフォルニアキングスネークの飼育に適した温度は25度~30度、湿度は60~70%になります。

温度が低くなると消化不良を起こすため、25度を下回ったらすぐに加温してあげましょう。

特に乾燥に弱いため、毎日朝と夜に2回、霧吹きをして湿度を保つ必要があります。シェルターの中に水ゴケを入れるなど対策をして、しっかりと湿度を保てると安心です。

カリフォルニアキングスネークとのハンドリング

ここからはカリフォルニアキングスネークとのハンドリングについて解説していきます。今回は、無理強いはしないを始めとした3項目をピックアップしていきます。

カリフォルニアキングスネークとのハンドリングについてご興味がある方は、参考にしてください。

無理強いはしない

お迎え1ヶ月程度は新しい環境に慣れていないため、ハンドリングはやめておきましょう。飼い主に対して敵意を示したり不快に思っているときは、尻尾を揺らすことで音を出して威嚇してきます。

カリフォルニアキングスネークは穏やかな子が多いですが、個体差が大きく、気性が荒々しい子もいます。ハンドリングに向くか向かないかはその個体の性格に寄るところが大きいです。

無理に触るとストレスを感じ、餌を食べなくなったり攻撃的になったりすることもあります。ヘビが嫌がっているときはハンドリングを控えましょう。

長い時間行わない

ヘビが新しい環境と飼い主に慣れてきたら、まず数分程度のハンドリングから始めましょう。

ある程度飼い主のにおいを覚え、慣れてきた子でも長時間のハンドリングを苦手に思う子は多いです。

ヘビの気分や体調を表情から読み取るのは難しいですが、彼らが嫌なことをあらかじめ覚えておき、ストレスを与え過ぎないように触れ合っていきましょう。

前後の手洗いを徹底する

ハンドリングの前後は必ず手洗いをしましょう。

餌や他のペットと触れ合った手でハンドリングを行うと、飼い主の手を餌と間違えて噛まれる可能性が高まります。また、ハンドクリームや香水などのにおいはヘビにとってストレスです。ヘビを触る前には手を洗いましょう。

また、ハンドリング後の手洗いも重要です。

ヘビの体には、サルモネラ菌が付着しているといわれています。食中毒を防ぐため、触れ合った後は手を洗うだけでなく、水浴びで使った水をキッチンシンクに流すのは避けましょう。

カリフォルニアキングスネークを飼育する際の注意点

ここからはカリフォルニアキングスネークを飼育する際の注意点について解説していきます。今回は、餌付けされている個体か確認して購入するを始めとした3項目をピックアップしていきます。

カリフォルニアキングスネークを飼育する際の注意点についてご興味がある方は、参考にしてください。

餌付けされている個体か確認して購入する

店頭で販売されている個体はほとんど餌付けが済んでいる子がほとんどですが、まれに餌付けされていない個体もいます。

カリフォルニアキングスネークは拒食することが多いので、初めての方はマウスに餌付いている個体か確認してから購入しましょう。

多頭飼いはしない

カリフォルニアキングスネークは基本的におとなしい性格ですが、前述したとおり同種属のヘビでさえ捕食してしまう性質を持っています。

お互いに捕食する、もしくは捕食される恐れがあるので多頭飼育はやめましょう。

たとえ共存したとしてもお互いに牽制し合う環境はストレス以外の何物でもないため、快適に過ごせるように配慮してあげましょう。

ストレスを与えないようにする

カリフォルニアキングスネークは穏やかな性質ですが、ナイーブなところもあります。

もともとヘビは、犬猫のように古くから人間と共存してきた生き物ではありません。

無理な接触や過度な観察、不衛生や温度が適切ではないなど、彼らにとって適切な飼育環境でないとストレスが溜まってしまいます。

ストレスにより拒食や狂暴性が増すことがあるので、安心して過ごせる環境づくりをしてあげましょう。

カリフォルニアキングスネークの飼育方法を知ろう

この記事では、多種多様なモルフを持ち、性質も飼いやすいことから人気のカリフォルニアキングスネークについて解説してきました。

性質は基本的に穏やかで飼育しやすいヘビですが、拒食をする子もいるので餌の食いつきをよく観察し、ストレスを感じさせない飼育環境になっているか適宜注意してあげましょう。

また、アメリカやメキシコの気温が高い地域に生息しているため、ペットヒーターなど保温器具で適切に温度管理をしてあげる必要があります。

カリフォルニアキングスネークはペットスネーク初心者でも飼いやすいといわれています。

お迎えする前に性格や飼育環境について積極的に調べておくことで、彼らと信頼を構築する時間も短くなるでしょう。

ぜひこの記事を参考に、お気に入りの子を見つけて良いペットライフを送ってくださいね。
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