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ジャイアントゲッコーの飼育方法|餌の種類やケージの大きさなど基本を解説

「ジャイアントゲッコーは、どんな生き物?」
「どんなアイテムを揃えればいいの?」
「どうやって飼育してあげればいいのだろう?」
このように、ジャイアントゲッコーを飼育しようと考えている方には疑問や不安がたくさんあるのではないでしょうか。

本記事ではジャイアントゲッコーはどのような生き物か、入手の仕方や販売場所、値段などを紹介します。また、飼育するときに必要なアイテムはどんなものがあるのか、育て方、注意点、管理のコツなども紹介しています。

この記事を読むことでジャイアントゲッコーの生態がよくわかり、適した環境を作ることができるようになるでしょう。

ジャイアントゲッコーと長く一緒に生活することが楽しくなります。是非この記事を読んでチャレンジしてみてください。

ジャイアントゲッコーってどんな生き物?

ジャイアントゲッコーとは、どんな生き物でしょう。やもりの仲間で、たいへん大きいです。

正しい名前はニューカレドニアジャイアントゲッコー、略称でジャイゲコと呼ばれています。ペットとしてたいへん人気があります。それでは、詳しく調べていきましょう。

生息地

ジャイアントゲッコーはオーストラリア東部の天国に1番近い島と言われる「ニューカレドニア」に生息しています。きれいな海と森林が広がる大自然の中、樹上で生活して夜間に活動します。

熱帯雨林の老木や枯れた木の頂上あたりで、高さが30メートルもある場所で住んでおり、固有種のため、この地域でしか見られないとても少なくて珍しい生き物です。果実や花の蜜、昆虫類、小動物などを食べて生活しています。

見た目と大きさ

ジャイアントゲッコーの見た目は頭が大きくどっしりしていますが、触ると柔らかくて気持ちよく、ペットとして人気があります。体色は、樹皮の色と模様で自然の中では保護色です。

また、緑褐色から明るい色の斑紋が散在しているものや、薄いピンクや黄色、黒い個体などもいます。

ジャイアントゲッコーの大きさは、全長35~40cmを超えているたいへん大きいやもりです。体重は400gほどで、イグアナなどに比べると軽量です。

性格

性格はいろいろで、噛みついてくる気性の荒い子もいれば、おっとりとした温厚な子もいます。体が大きく、噛む力が強いので触るときには注意しましょう。

気まぐれな所もあり、たまに鋭い爪を立てたり、噛みついたりすることもありますが、基本的にはおとなしい性格で、ストレスがたまったときや驚いたときに鳴くことがあります。

鳴き声は鼻息荒くゲコゲコ鳴き、まるで人間の赤ちゃんのように泣き叫ぶこともあります。

寿命

ジャイアントゲッコーの寿命は、平均で30年、長生きの子は35年くらい生きます。カメ類と同じくらい長生きです。

価格も高いですが、長生きしてくれるのでたくさんかわいがることができます。長生きさせるためには、野生の生息環境に近づけることが大事です。

ケージが狭いと肥満になることが多く、短命になりやすいのでできるだけ大きな場所にしてあげてください。飼育期間が長いので、しっかりした覚悟を持って大切に育ててあげましょう。

ジャイアントゲッコーの入手方法

ニューカレドニアでは野生動物の輸出が禁止されているため、海外に持ち出されブリーダーによって飼育・生殖した個体や、日本国内で飼育・生殖した個体のみの流通になります。

そのため、普通のやもりよりは価格が高いです。どこで販売しているのか調べていきましょう。

販売場所と値段

ジャイアントゲッコーの販売場所は、爬虫類専門のペットショップやインターネット、イベントなどを開催している爬虫類即売会などでも入手できます。価格は7万~10万円くらいで購入できるでしょう。

ジャイアントゲッコーのモルフ

ジャイアントゲッコーのモルフ(種類)はニューカレドニア内の生息する地域によって異なります。大きく分けると2種類です。

本島に生息するグランデラとパイン島に生息するヘンケリーがいます。また、ロカリティ問わず黒くなる個体同士を掛け合わせたダークモルフや、素早い動きをするハルマヘラもいます。

ヘンケリー

ヘンケリーはニューカレドニア本島以外のパイン島に生息する亜種になります。

グランテラと比べると少し小柄で尾が短くふくよかです。体色は白色・ピンク・黄色など鮮やかできれいな個体もいます。

ヌアミの体色は、モスグリーン、薄いピンクに黄色いスポットが入っており、ブロッセ(アイランドD)は、大きくなるタイプです。ハラマヘラの体色は、白をベースにうっすらと緑色が入っています。

グランテラ

グランテラは、ニューカレドニア本島に生息しており、仲間にはヤテ・マウントコーギス・タイプA~Dがあり、33~40㎝くらいまで大きくなります。また、パインやヌアナ・ヌアミなどは、25~30㎝くらいの大きさの別亜種になります。

体色は、ダークグリーン・ブラックなど地味な色が多いです。ぼてっとした印象で300~350gくらいで重量感があります。巨大化しやすいタイプです。

ジャイアントゲッコーの飼育に必要なものと選び方

ジャイアントゲッコーの飼育に必要なものの解説をしていきます。

何を揃えればいいか、どういう風に選べば最適か見ていきましょう。体が大きくて重量感があるので、広い場所が必要です。
  • ケージ
  • 床材
  • 流木
  • 水入れ
  • ヒーター
  • 温度計と湿度計
  • ライト

ケージ

ジャイアントゲッコーは樹上に住む大きいヤモリの仲間なので、ある程度ケージの高さが必要です。成長速度がとても早いため、最初から大きめのケージを用意しておくといいでしょう。

体長が35~40cmくらいまで大きくなるため、その倍くらいの高さはいるでしょう。横幅は、ジャイアントゲッコーの体長の1.5倍くらいは必要です。

床材

ジャイアントゲッコーの床材は、保湿性の高いヤシガラ、ペットシーツ、キッチンペーパーなどが使われています。

ヤシガラは高温多湿を好むジャイアントゲッコーには最適で、湿度を保ちやすい床材です。サンド系の床材は、餌と一緒に食べてしまうことがあるので注意してください。

掃除のしやすさや価格が安い点では、ペットシーツやキッチンペーパーがいいでしょう。

流木

ジャイアントゲッコーは樹上に住むヤモリなので、ケージの中には太い流木を立てかけて固定してあげることが必要です。

流木やコルク板で登ったり隠れたりできるようにしてあげるといいでしょう。また、コルクチューブに湿らせた水苔を入れたものがあると、ウェットシェルターとなりとても便利です。

また、観葉植物を入れると自然の雰囲気が出てきます。手入れが面倒な場合は、人口のものを設置してもいいでしょう。

水入れ

ジャイアントゲッコーは普通、ケージの側面についた水滴を舐めるのですが、飲み水のための水入れが必要です。湿度を保つことにもなります。

ただ、蒸らすとあまり好ましくないので、湿度を高めながらしっかりとケージに通気性を確保してください。水は毎日交換して、きれいな状態にしてあげてください。

水が動いていないと飲み水とわからない場合があるので、水入れの中にはエアレーションやドリップ式を入れる方法もあります。

ヒーター

日中のケージの温度は23~27度くらいにしてあげましょう。冬はパネルヒーターをケージの外から側面に当てて、ホットスポットを当てるといいです。温度が上がらないときは、発泡スチロールでケージを囲むといいでしょう。

夜間の温度差には、爬虫類用サーモスタットが便利です。昆虫用サーモスタットとは、照明器具や保温器具とつなぎ、温度調節や時間調整などを自動で行うものです。

温度計と湿度計

ジャイアントゲッコーは、低温に弱いので、温度と湿度の管理が大切です。室温は25度くらい、湿度は60~70%くらいで飼育しましょう。

室温が下がると消化不良になります。また、湿度が低い場合でも脱皮不全や消化不良になることがあるので気をつけないといけません。

冬は乾燥しやすいので、霧吹きの回数を増やして湿度を管理しましょう。

ライト

ジャイアントゲッコーは夜行性ですので、紫外線やバスキングライトはあまり必要がありません。しかし、体が大きいので多少の紫外線は浴びた方がいいでしょう。自然の中では、日中も少しは紫外線を浴びています。

ライトをつけると昼と夜の区別もつきますし、生活のリズムもできるでしょう。観賞用にもなりますのでLEDライトを入れてあげましょう。

ジャイアントゲッコーの飼育方法

ジャイアントゲッコーは、どんなものを食べるのでしょう。

果物も昆虫も小動物も食べますが、動きが遅いため跳ね回る昆虫は苦手なようです。ゆっくりしたイモムシなどを食べています。

温度や湿度、ケージの中のレイアウトも大切です。しっかり管理できるように調べていきましょう。

餌の種類と与え方

ジャイアントゲッコーの餌は、リンゴやキウイ・バナナなど果物が主ですが、手間もかかりますし腐りやすいです。カブトムシなどの昆虫用ゼリーも食べます。

また、冷凍のピンクマウスやコオロギなどの他に人工餌で飼育することもできます。昆虫が苦手な人には最適です。

人工餌は、粉状になっているので、ぬるま湯に混ぜてケージの中に入れておきます。すると、勝手に食べてくれます。もし、食べないときはスプーンで直接あげましょう。

最適な温度と湿度

ジャイアントゲッコーにとって温度と湿度を管理することは、とても大切なことです。最適な温度は、23~27度くらいです。最低でも20度以上を保つようにしましょう。室温が下がると消化不良をおこしたりします。

また、最適な湿度は、60%くらいです。最低でも40%を保つようにしましょう。

湿度が低くなると脱皮不全や消化不良になります。乾燥しているようなときは湿度を保つために、毎日2回くらい霧吹きをした方がいいでしょう。

レイアウト

ジャイアントゲッコーは、生息地では高い木の上で生活しているので、流木や観葉植物などをレイアウトしてあげるといいでしょう。流木を無造作に組んでシェルターのような場所を作ってあげると休憩できます。

観葉植物のメリットは、おしゃれになり葉の水滴で飲み水になります。デメリットは、なぎ倒されて邪魔になるかもしれないことです。

体が重いので、太い大きな木を立体的に倒れないように接着剤でしっかりつけておいてあげましょう。

ジャイアントゲッコーのハンドリング

ジャイアントゲッコーの性格はおとなしい個体もいれば、猛然と攻撃してくる個体もいます。

気まぐれでかなり難しいですが、ハンドリングすることはできます。人から餌をもらうくらいならあまり時間はかかりませんが、ハンドリングはとても苦戦するでしょう。

動きはゆっくりしていますが、逃げようとしてジャンプをするので落とさないように気をつけてください。購入前に個体の性格を確認しておくことが大切です。

ジャイアントゲッコーの繁殖

ジャイアントゲッコーは雌雄の判別がつきにくいと言われています。

しかし、オスの場合は普段尾の付け根部分の袋にしまっているヘミペンスが生殖期になると大きく膨らんでくるので、簡単に雌雄を見分けられるでしょう。

ここでは、ジャイアントゲッコーの繁殖について説明していきます。

繁殖時期と産卵方法

生殖時期は、3歳以上の健康な個体なら大丈夫です。オスは生殖時期を迎えると噛みつくなど攻撃的になります。

飼育下で生殖を試みる場合は、比較的暖かい季節を選び、ケージの中に産卵床を作ってあげましょう。

産卵床は、ジャイアントゲッコーの体が入るくらいの大きさのものを用意し、水苔を10cmくらいの高さに入れ、バーミキュライトと水を1:1の割合に溶かしたものを入れ温度管理をします。

2個くらい産卵し、孵化するまでに120~130日かかります。卵は長径3.5~4㎝、短形は2~3㎝くらいです。

ベビーの育て方と注意点

ジャイアントゲッコーのベビーにはバナナやキウイなど食いつきのいい果物を食べさせてあげましょう。偏った食べ物に気をつけてカルシウム不足にならないように、カルシウムパウダーをかけてから与えます。

人工餌をぬるま湯に入れて混ぜ、スプーンなどを使って直接あげてもいいでしょう。

孵化直後の幼体は、全長8~11cmくらいになります。ベビーは環境の変化に弱いので、温度や湿度を一定に保ってあげましょう。

正しい飼育環境でジャイアントゲッコーを飼育しよう

ジャイアントゲッコーはヤモリの中でも大型になるので、90cm以上のケージは必要です。樹上棲なので、大きな流木を立体的にセットして木に登れるようにしてあげます。

床材はヤシガラが最適で、水入れを置いたり霧吹きをしてあげたりして湿度を高くしてあげましょう。湿度は23~27度、湿度は65%くらいに保つように、ヒーターなども必要です。観賞用にLEDライトを用意してあげましょう。

快適に生活できるように正しい飼育環境を整えてあげてください。
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