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ヨロイトカゲの飼育方法|餌の与え方から人気の種類までくわしく紹介

「ヨロイトカゲってどんな生き物なの?」
「ヨロイトカゲはペットショップで入手できる?」
「ヨロイトカゲを自宅で飼育するのに必要なアイテムは何?」
このように、ヨロイトカゲについてわからないことが多く、飼育をためらっているという方もいるのではないでしょうか。

本記事では、ヨロイトカゲに関する基礎知識、入手方法、人気の種類と値段、飼育方法や飼育に必要なアイテムを紹介しています。

この記事を読むことで、ヨロイトカゲの特徴や種類を把握できるうえ、ヨロイトカゲが健やかに成長できるような飼育環境を整えてあげることができるでしょう。

ヨロイトカゲの飼育に興味がある方は、ぜひこの記事をチェックしてください。

ヨロイトカゲってどんな生き物?

ヨロイトカゲは、恐竜のような姿がかっこいいトカゲです。迫力あるルックスが魅力のため、飼ってみたいと思う方も多いでしょう。

以下では、ヨロイトカゲがどのような生き物なのか、くわしく解説していきます。

生物学的分類

ヨロイトカゲは、有鱗目トカゲ亜目ヨロイトカゲ科に分類されるトカゲの総称です。現在、ヨロイトカゲは以下の6属に細分化されています。

・Smaug
・Ouroborus
・Ninurta
・Namazonurus
・Karusasaurus
・Hemicordylus

Ouroborusはアルマジロトカゲで、Smaugはオオヨロイトカゲのことです。

生息地

ヨロイトカゲは、アフリカの東部から南部にかけて広く分布していて、ヨロイトカゲのほとんどはサハラ砂漠より南の乾燥地帯に生息しています。

日本の固有種はないため、ヨロイトカゲをペットとして飼うには、繁殖した個体か輸入した個体になります。また、島国の固有種や生息地域が限られている種は、厳重に保護されていることもあり貴重性が高いといえるでしょう。

見た目と大きさ

ヨロイトカゲはその名前の通り、鎧のようなトゲトゲの固いウロコで体が覆われているのが特徴です。特に、尻尾や後頭部はトゲが鋭くなっていて、ヨロイトカゲが生息する地域は猛禽類や他の生物など天敵も多いことから、身を守る役目があるとされています。

また、ヨロイトカゲの種類により体の大きさは異なります。大型種で全長40~70cm程度、小型種で全長13~15cm程度です。ヨロイトカゲは総じて小型種が多いですが、小さいながらもドラゴンを思い起こさせる姿は魅力的で人気を集めています。

食性

ヨロイトカゲは肉食の爬虫類です。野生のヨロイトカゲは昆虫類を食べて生活しているため、飼育下でも爬虫類の生き餌として販売されている、コオロギやレッドローチなどの昆虫類をメインで与えるようにしましょう。

性格

ヨロイトカゲはドラゴンのような迫力のある見た目と異なり、臆病な性格をしています。そのため、野生のヨロイトカゲは掘った穴や岩の間などに身を隠して生活していて、自分たちのテリトリーから出て行くことはあまりありません。

飼育下でも、隠れ家になるシェルターは必ず用意するようにしましょう。

寿命

爬虫類は犬や猫より寿命が長いとされていますが、ヨロイトカゲの寿命は犬や猫と同様の10年程度です。もちろん個体差があるため、場合によってはわずか数年しか生きられなかったということもあるでしょう。

ヨロイトカゲに長生きしてもらうには、室温の管理や質の良いエサを与えるなど、飼育環境をしっかりと整えることが大切です。

繁殖方法

ヨロイトカゲの繁殖方法は独特で、卵生と卵胎生の2種類あり、日本に輸入されているヨロイトカゲの多くは卵胎生です。

爬虫類は卵を産み孵化する卵生が一般的ですが、卵胎生はおなかの中で卵を孵化させてから子トカゲを出産します。卵を産む卵生とは異なり、1度の出産で1~2匹程度しか出産しない種類がほとんどです。

トカゲの繫殖は難しいといわれていますが、ヨロイトカゲの繁殖形態は特徴的なため、特に繁殖が難しい種といえるでしょう。

ヨロイトカゲの入手方法



ヨロイトカゲは飼育環境が整っていればそれほど飼育が難しくないこともあり、ペットとして人気が高いトカゲです。そのため、人気の高い種類のヨロイトカゲは入手困難で値段が高騰することも少なくありません。

また、残念ながら密輸入されることもあり、怪しい業者から購入しないようにすることも大切です。

以下では、ヨロイトカゲの入手方法を紹介します。

販売場所

ヨロイトカゲのような爬虫類は動物愛護管理法に基づき、対面販売・現物確認が義務付けられているため、ネットショッピングで購入することはできません。

店舗では店員から説明を受けたうえで購入できますが、ヨロイトカゲは販売量が多い爬虫類でないこともあり、ホームセンターなどの一般的なペットショップで見かけることはほとんどないでしょう。

爬虫類専門ショップで探したり、全国各地で開催される爬虫類の展示即売会に行ってみたりすることをおすすめします。

出典:動物の愛護及び管理に関する法律 | e-Gov法令検索
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=348AC1000000105

CBとWCの違い

爬虫類専門ショップや展示即売会で、ケースなどにアルファベットで「CB」「WC」と表記されているのを目にした方もいるでしょう。

CBとはCaptive Bredの略称で、飼育下で繁殖された個体のことを指しています。CBのヨロイトカゲは人慣れしている個体も多く、飼育しやすいというメリットがあります。

一方、WCとはWild Caughtの略称で、野生の個体を捕まえたものです。WCのヨロイトカゲは珍しい種類が販売されていることや比較的価格が安いことがメリットですが、警戒心が強く、初心者にはおすすめできません。

CBとWCは飼育難易度が大きく異なるため、何も記載がない場合はお店の方に確認してください。

人気があるヨロイトカゲの種類と値段

ヨロイトカゲは種類が豊富で、約50種類以上あるとされています。その中でも、ペットとして飼育しやすくて人気のあるヨロイトカゲをピックアップしました。それぞれの特徴や値段も紹介しているため、ヨロイトカゲに興味がある方はぜひ参考にしてください。

ヒナタヨロイトカゲ

ヨロイトカゲの中でも、流通量が多くポピュラーなのがヒナタヨロイトカゲです。

ヒナタヨロイトカゲはサバンナの乾燥地帯に生息していて、野性下では倒木の下や木の根元、岩の間などを生活の場としています。全長が6~9cm程度の小さめの個体で飼育しやすいことから人気が高く、初心者でも飼いやすいといえるでしょう。

販売店によりますが、5千~1万円程度で購入することが可能です。また、飼育下であれば寿命は10~15年程度です。

ただし、ヨロイトカゲの特徴でもあるトゲトゲしいウロコではないため、いかにもヨロイトカゲといった見た目を期待している方には向かない種類でもあります。

オオヨロイトカゲ

アフリカ共和国北東部に生息しているオオヨロイトカゲは、成長した個体は40cm程度になる大型のヨロイトカゲです。素手で触ることができないくらいの鋭いトゲで全身が覆われています。

元々はそこまで価格は高くありませんでしたが、密漁などの原因により原産国のアフリカで個体数が激減したことから輸出が規制されて、現在は価格が高い傾向にあります。そのため、個体販売価格相場は約60~70万とかなり高額です。

寿命は約10年ですが、飼育下では約20年生きる場合もあるでしょう。

アルマジロトカゲ

ヨロイトカゲという名前は含まれていませんが、アルマジロトカゲもヨロイトカゲの1種です。アルマジロトカゲはヨロイトカゲの中でもゴツゴツしたウロコが特徴的で、全長は17~20cm程度ですが、よりドラゴンらしいルックスが人気を集めています。

しかし、密漁などにより乱獲され個体数が激減し、絶滅危惧種に登録されています。そのため、販売価格も約30万と高額ですが、入荷されてもすぐに売り切れてしまうほど人気です。販売価格は高額ですが、寿命は約10年ほどあり長い間飼育を楽しめます。

ジョーンズヨロイトカゲ

ジョーンズヨロイトカゲの販売価格は約1.5万円と比較的安く、寿命は約10年と長いため、初めてヨロイトカゲを飼う方に人気があります。最近流通量が減っていますが、そこまでメジャーな種でもないことから価格が高騰することはなく、安価な価格帯で購入できます。

アフリカ南部のブッシュベルドといわれる乾燥した森林地帯に生息している小型種で、全長は約16cmくらいです。ヒナタヨロイトカゲとよく似ていて混同されることもありますが、鼻の位置などに違いがあります。

ジンバブエヨロイトカゲ

ジンバブエヨロイトカゲは、ジンバブエとモザンビークの国境付近に生息しています。

体長約9cmと小型種で飼育がしやすく、5千~1万円程度とお手頃な価格帯で手に入るため、ヨロイトカゲの中でも人気のある種類です。小型種のわりにしっかりとしたトゲトゲがあり、ヨロイトカゲらしいルックスも楽しめます。

しかし、以前は日本国内でも流通量が多い種でしたが、現在はあまり見かける機会がなくなったといえるでしょう。

ヨロイトカゲの飼育に必要なものと選び方



ヨロイトカゲを飼育するためには、ケージや照明など、飼育環境をしっかり整えてあげることが大切です。しかし、初めてヨロイトカゲを飼う場合は、何を用意すれば良いのかわからない方もいるでしょう。

以下では、ヨロイトカゲの飼育に必要なアイテムと選び方を紹介します。
  • ケージ
  • 床材
  • シェルター
  • 水容器
  • バスキングライト
  • 紫外線ライト

ケージ

かなり高温になるバスキングスポットから距離が確保できる大きさのケージが必要です。

小型のヨロイトカゲであれば、ケージの大きさは60cm程度の大きさでも十分です。大型のヨロイトカゲを飼育する場合は60cmサイズだと小さいため、もう少し大きいサイズのケージを用意しましょう。

また、ヨロイトカゲは普段じっとしていることが多いですが、活発に動き回ったり壁をよじ登ったりするときがあります。脱走防止のためにも、金網などで蓋をするようにしましょう。

床材

ヨロイトカゲは乾燥地帯の岩場などに生息しており、同じような飼育環境にしてあげることが大切です。

砂を敷かないでクッションフロアなどの床材やウッドチップを使用する場合もありますが、爬虫類専用の砂漠砂を使用することをおすすめします。砂を掘っても大丈夫なように、5cm程度の厚みで砂を敷いてあげましょう。

また、砂漠砂を使い続けていると、臭いが発生したり菌が繫殖したりする可能性があるため、半年に1回は全交換するようにしてください。

シェルター

ヨロイトカゲは臆病な性格のため、隠れ家としてシェルターは必ず設置してあげましょう。また、バスキングライトでケージの中が高温になった場合は、シェルターを逃げ場として使用することもできます。

水容器

ヨロイトカゲは乾燥を好むトカゲですが、水浴びをしたり水を飲んだりするため、全身が浸かるくらいの大きさの水容器が必要です。

素材はプラスチック製のタッパーなどでも構いません。ひっくり返すとケージ内が水浸しになってしまうため、しっかりと砂の中に埋め込むようにしましょう。

バスキングライト

ヨロイトカゲは日差しの強いアフリカに生息しているトカゲのため、日光浴ができるライトを設置する必要があります。

バスキングライトは、30~40度程度のバスキングスポットと呼ばれる高温地帯を作り出すライトです。体温が下がりやすいヨロイトカゲは、バスキングスポットで体を温め体温を上げてから行動を開始します。

バスキングライトを選ぶ際は、砂漠・乾燥地帯に生息する爬虫類向けのものを選ぶようにしましょう。

紫外線ライト

ヨロイトカゲを飼育するうえで、紫外線ライトは非常に重要なアイテムです。

爬虫類専用の紫外線ライトからは、UV-AとUV-Bの2種類の紫外線が出ています。UV-Aは食欲増進・脱皮促進に関与し、UV-BはビタミンDを生成しカルシウム代謝を促します。

特に、UV-Bはヨロイトカゲにとって不可欠なものです。ヨロイトカゲの成長のためにも、紫外線量の多いライトを選ぶようにしましょう。

ヨロイトカゲの飼育方法



ヨロイトカゲは基本的に体が丈夫な個体が多いため、飼育環境をきちんと整えてあげれば飼育はあまり難しくありません。

以下では、ヨロイトカゲの飼育方法についてくわしく解説していきます。

餌の種類と与え方

野生のヨロイトカゲは昆虫などを主食とする肉食生物のため、飼育する場合もコオロギ・デュビア・レッドローチなど爬虫類用の生き餌を与えます。

どのような種類の餌も与えられるように準備しておくと、個体によって好き嫌いがあっても安心です。また、活発に動き回ることが少ないヨロイトカゲは、そこまでたくさんの餌を必要としません。週に2~3回くらいのスパンで餌を与えるのが良いでしょう。

水の与え方

乾燥を好むヨロイトカゲですが、水浴びをする他に、飲み水用として全身が浸かるくらいの水容器を用意しましょう。

飲み水としても利用するため、毎日水は交換して新鮮な状態を保つことが大切です。また、ヨロイトカゲが溺れないように、水は容器の半分くらいまで入れるようにします。

ただし、水容器の中の水を飲まない場合はケージのガラス面を霧吹きで湿らせて、飲むかどうか試してみる方法もあります。

最適な温度と湿度

ヨロイトカゲが生息する地域は、昼夜の寒暖差が激しく日中は非常に暑くなるのに対して、夜は10度程度まで気温が下がることがあります。

ヨロイトカゲを飼育する場合の温度は、ホットスポットを約50度、涼しい場所で約25度が目安です。そして、夜間はケージ内の温度を10~20度程度まで下がるようにしてください。

また、ヨロイトカゲは乾燥地帯に生息しているため、ケージ内の湿度を上げる必要はありません。通気性を良くして夏場は湿度が上がりすぎないようにしましょう。

ヨロイトカゲのハンドリング



ヨロイトカゲのトゲはゴツゴツして痛いですが、攻撃性もなく動きも速くないため、ハンドリングするのは難しくありません。

まず、飼い主の匂いに慣れてもらうことから始めましょう。餌をピンセットで与えるようにすると、顔を見たら近づいてくるなど次第になついてきます。

ただし、臆病な性格のヨロイトカゲにとってハンドリングのしすぎはストレスになります。ハンドリングするのは、1週間に2回程度、10分くらいが目安です。また、ハンドリングの後はきちんと手洗いすることも大切です。

ヨロイトカゲにとって快適な飼育環境を用意しよう



今回は、ヨロイトカゲの飼育方法について、餌の与え方から人気の種類までくわしく紹介しました。ヨロイトカゲは快適な飼育環境さえ用意できれば、飼育は難しくありません。

しかし、ドラゴンのようなルックスのヨロイトカゲは人気が高く、種類によっては入手困難になっています。ヨロイトカゲを飼育してみたい方は、機会を逃さないようにアンテナを張っておくと良いでしょう。

ヨロイトカゲに興味がある方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
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