cms-import-animaroll-wp

カナヘビの食べ物はどんなもの?食べる虫の種類や食べないときの対処法を解説

「カナヘビってヘビ?それともトカゲ?」
「野原で捕まえたカナヘビを飼いたい」
「カナヘビにはどんな餌をあげればいいの?」
見た目はどう見てもトカゲなのにヘビと名のつくカナヘビは、子供に人気の爬虫類で子供が捕まえたのをきっかけに飼い始める人も多い動物です。

カナヘビの飼育は難しくないものの、何を与えても良いというわけではないので我流で育てるのはおすすめしません。この記事では、カナヘビの餌やその与え方などを紹介します。

また、食べ物を食べないときの対処法も解説するので、この記事を読めば食欲がなく餌を食べようとしないカナヘビの対処法に困っている人も、問題が解決するでしょう。

この記事を参考にしてカナヘビが心地よく過ごせるよう飼育環境を整えてください。そして、カナヘビを大切に育てましょう。

カナヘビはどんな生き物?

「カナヘビ」は見た目どおりトカゲの一種です。ニホンカナヘビは日本にのみ生息し、日本全国で見られます。

背部は茶色、腹部は白色で、体長20cmほどの3分の2は尻尾です。主に草原や森林に住み着いていますが、都市部でも草木のある場所で見つけられます。また、地面を素早く移動するものの、捕獲して自宅で比較的簡単に飼育することもできます。

地面を素早く動き回ることができるため、すぐに捕獲することは難しいですが、慣れれば簡単に捕まえられるでしょう。

カナヘビの餌

カナヘビは肉食の爬虫類で、さまざまな生き物を食べています。基本的には、自分の口に入る大きさの柔らかい昆虫や小型の節足動物などを餌にします。

カナヘビの食べ物について具体的に見ていきましょう。

爬虫類用の餌として販売されているもの

カナヘビの餌は草原などで捕まえられますが、それが難しい場合はペットショップで爬虫類用の餌を購入できます。また、インターネットでもたくさんの種類が販売されています。

それぞれ特徴があるので、カナヘビの好みや栄養価、管理方法、大きさなどを考慮してどの餌にするか決めましょう。

一般的に販売されているカナヘビの食べ物を紹介します。

レッドローチ

レッドローチはゴキブリの一種です。成虫は3cmほどで大きめですが、体が柔らかいためレッドローチを食べるカナヘビも多いでしょう。

栄養価が高いのでカナヘビの食べ物としては優秀です。ただし、レッドローチのデメリットは臭いことです。ひどく臭うため自宅で管理するのが難しい家庭もあるでしょう。

ミルワーム

ミルワームとはチャイロコメノゴミムシダマシなどの幼虫で、小指ほどのイモムシです。他の餌に比べて安価で、1匹1.5円ほどで購入できます。また、管理しやすく大きさもカナヘビの餌に適しています。

ミルワームは爬虫類だけでなく鳥の雛などの餌としても重宝されてきました。常温で保管しておくと蛹化して甲虫に羽化しますが、幼虫期間が長く冷蔵庫に入れておくと幼虫のままです。

そのため、その他の餌が調達できなかったときのために、緊急食として用意しておくと良いでしょう。しかし、カルシウムが少なく脂肪が多いため、ミルワームだけを与え続けることは避けた方が良いでしょう。

コオロギ

カナヘビの餌としてもっともポピュラーなのがコオロギです。1匹20円ほどで販売されており、高たんぱくで栄養価が高く、カナヘビがよく食べます。

また、爬虫類専門店ではサイズごとにコオロギが売られているため、カナヘビの口に合ったサイズのコオロギを購入しましょう。購入後はケースで飼育しますが、コオロギに煮干しや青菜などを与えておくとカナヘビにも栄養価の足しになります。

コオロギは比較的管理しやすい餌ですが、共食いをすることがあるため購入後はケースの中に隠れ場所を用意すると良いでしょう。また、オスの成虫はよく鳴くのでうるさいと感じることもあります。

デュビア

デュビアもゴキブリの一種です。デュビアのメリットは管理のしやすさで、生命力も強いため適切な管理で増やすこともできます。また、 栄養面でもカナヘビに適した餌です。

ただし、デュビアの成虫は4cm~5cmになりカナヘビの餌としては大きすぎるため、幼虫(生後1ヶ月~2ヶ月)を与えると良いでしょう。

養殖ブドウムシ

養殖のブドウムシはハニーワームとも呼ばれ、釣りの餌として販売されています。ブドウムシは極めて栄養価が高いため、産卵後のメスのカナヘビや食事を摂らない個体などに与えるのがおすすめです。

ただし、脂肪分が多いので与えすぎには注意しましょう。子供のカナヘビに与えるには大きすぎるため、口に入りやすいサイズに切ってからあげるよう心がけましょう。

人工フード

カナヘビは基本的に生きている活餌を食べますが、レオパゲルやグラブパイなどヤモリ用の人工フードを食べる個体もいます。

野生の生き物を食べさせる方が理想ですが、さまざまな理由で昆虫を飼育することができない、栄養価が心配などの場合は人工フードを検討してみましょう。ただし、人工フードを食べない個体も多いため注意が必要です。

虫以外のもの

肉食であるカナヘビは、基本的に野菜や果物を食べません。しかし、好みに違いがあるため、中にはそれらを食べる個体もいるでしょう。

また、鶏肉や昆虫ゼリーなども食べる場合があります。しかし、野菜や果物、鶏肉、昆虫ゼリーなどをカナヘビの主食とすると必要な栄養を摂取することができないためやめましょう。

食べないものってあるの?

自分の口に入るサイズの昆虫や節足動物はほとんど食べてしまうカナヘビですが、その中でも食べないものがあります。

たとえば、蟻酸をもつアリ、毒をもつ毛虫などは食べません。また、ダンゴムシやカナブン、テントウムシなど殻が硬い虫は食べない可能性が高いでしょう。

さらに、カルシウムを補強しようとしてかつおぶしやチーズ、干しエビなどの加工食品をあげても食べない場合が多いでしょう。

カナヘビの餌の入手方法

生きた昆虫や節足動物を食べるカナヘビを飼っていると、活餌の調達が大きな仕事になります。コオロギやバッタ、クモなど生きている虫を探して捕まえるのは大変な作業です。

ただし、変温動物であるカナヘビは1日~2日食べなくても問題はありません。また、自分で調達できない場合は、ペットショップなどで購入することもできます。

カナヘビの餌の入手方法について解説します。

自分で採集する

カナヘビの食べ物を自分で採集する場合は、カナヘビを捕まえた場所で活餌となる虫を探すと良いでしょう。これまでカナヘビ自身が棲んでいた場所の周辺にいる生物を与えれば、カナヘビにとって違和感が少なくて済みます。

より簡単に捕獲することができるのは、コオロギやバッタ、クモなどです。なお、自分で生き物を採取する際は、農薬などが撒かれている場所を避けましょう。

ペットショップで購入する

カナヘビの食べ物を自分で採集するのが難しかったり、近所に適当な草原や森林などがなかったりする場合はペットショップで購入します。種類にもよりますが、1匹数円~20円で販売されています。

前述したような、コオロギやレッドローチ、ミルワーム、デュビアなどを買ってカナヘビにあげましょう。インターネットでも購入可能です。

カナヘビへの餌の与え方

カナヘビの食事については餌の調達がもっとも大きな負担です。そして、餌の確保さえできれば与え方はそれほど大変ではありません。

カナヘビへの餌の与え方や注意点などを詳しく見ていきましょう。

与える量と大きさ

前述したとおり、変温動物である爬虫類には餌を毎日与える必要はなく、1週間に2回~3回ほどで良いと言われています。ただし、体長が12cm以下の子供の頃は毎日与えましょう。

大人のカナヘビを飼い始めたら、最初は1度に与える餌の量を少し多めにし、残した餌は取り除きます。カナヘビは必要な量だけ食べるため、次第にカナヘビが欲しがる量を把握できます。

カナヘビは自分の頭より大きな餌は食べないため、餌を頭より少し小さいサイズにする必要があります。コオロギの足を取ったりミルワームをちぎったりして与えましょう。

食べさせ方

カナヘビの飼育ケージに餌を入れておくと自分で捕獲して食べてくれます。しかし、実際に食べたか分からないため、ピンセットで餌をつまんで直接食べさせる方法がよく使われます。

一方、人間に観察されることによって強いストレスを感じて餌を食べない個体もいるため、皿に餌を載せて置いておくという方法をとる場合もあります。

カルシウム剤の与え方と頻度

飼育下のカナヘビのように昆虫食が中心の場合、栄養価が偏りカルシウムが不足しがちになるため、カルシウムを補う必要があります。

カルシウムを補給する方法は、週に1回のペースで爬虫類専用のカルシウム剤の適量を餌にまぶしてから与えます。半年以上の長期飼育を考えている場合はカルシウム剤を購入してあげましょう。

カナヘビが餌を食べないときにできること

カナヘビだけでなく、野生で生活していた生き物を飼育し始めた場合、まったく食べ物を摂らないというケースは少なくありません。

また、今まで食べていた餌を突然食べなくなることもあります。カナヘビが餌を食べないときにできることをまとめました。

捕獲直後はそっとしておく

飼育を始めた直後は興奮状態にあるため、しばらく餌を食べてくれないことがあります。カナヘビが環境の変化に戸惑っていたり、飼育者が飼育の仕方に慣れていなかったりすることが原因です。

まずは、飼育環境を整えて適した餌の与え方をします。それでも食べないようなら、飼育環境に慣れてもらえるよう、そっとしておきましょう。そして、カナヘビが落ち着いてから餌を与えましょう。

温度や湿度を上げる

カナヘビは気温や湿度によって行動や体調に変化が現れます。たとえば、体温が35℃程度まで温まらないと健康状態が悪くなり、食欲も減ってきます。また、脱皮が近くなると食欲が落ち、動きも悪くなります。

脱皮は適度な水分(湿度)が必要です。そのため、温度や湿度を上げてカナヘビの変化を注意深く観察しましょう。

また、日光浴も効果があります。太陽の光で日光浴が難しいようなら、日光浴用のライトを用いて日光浴をさせてあげましょう。

与える餌の種類を増やす

カナヘビが餌を食べない理由はさまざまです。カナヘビには餌が大きすぎたり、昆虫の動きが早くて捕まえられなかったり、同じ餌ばかりで飽きたりすることが原因と考えられます。

たとえば、動きが活発な虫を与えていたら後ろ足をとってあげる、比較的カナヘビが好むミルワームをあげるなどの対策をとってみましょう。栄養の偏りをなくすためにも与える餌の種類を変えることは重要です。

なお、与える昆虫を変えても数日以上食べる気配がなければ、捕獲した場所に返してあげることをおすすめします。

カナヘビが喜んで食べてくれる食べ物を見つけよう!

カナヘビの飼育はそれほど神経質になることはないものの、餌の種類や与え方、栄養バランスを考えることは重要です。

野生のカナヘビはさまざまな種類の餌を食べることで栄養バランスを保っています。しかし、飼育下では飼育者が栄養価の管理をする必要があります。

試行錯誤をしながらカナヘビが積極的に食べてくれる食べ物を見つけて、なるべくストレスのない環境を作ってあげましょう。
モバイルバージョンを終了