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カメレオンの飼育は難しい?飼育方法や必要なものを紹介

「カメレオンの飼育は難しいって聞いたけれど本当?」
「カメレオンを飼育するためにはどのようなものが必要?」
「カメレオンを飼育する際に気をつけることはある?」
くりくりとした目とのんびりした動きが魅力的なカメレオンを飼育してみたいと思っている人もいるのではないでしょうか。

本記事ではカメレオンの特徴や種類、飼育に必要なものなどを詳しく解説します。記事を読むことで、カメレオンの飼育は難しいのか、飼育するためにどのようなものを準備すれば良いのかを知ることができるでしょう。

またカメレオンを飼育する際の注意点についても詳しく解説しています。カメレオンを飼ってみたいけれど飼育が難しいと言われているため不安に感じている人は、是非参考にしてみてください。

カメレオンとは?

くりくりとした丸い目とのんびりした動きが魅力のカメレオンについて、名前はよく知っているものの、その生態や特徴について詳しく知らないという人も多いのではないでしょうか。

ここでは知っているようで知らないカメレオンの生態や特徴について解説します。

カメレオンの生態

カメレオンはほとんどの時間を木の上で生活していて、地上を歩くのはあまり得意ではありません。尾を巻くことができるため、木の枝に尾を巻きつけてつかまることができます。

主に昆虫を餌としますが、大型のカメレオンの場合には哺乳類や鳥類も食べます。またカメレオンの中には果物や葉などを副食として食べるものもいるようです。体を動かすことなく、長い舌を素早く動かして獲物を取ります。

カメレオンの特徴

カメレオンはトカゲの一種でありますが、トカゲの中でもカメレオン科というグループを作るほど特殊なトカゲです。

さまざまな特徴が多いトカゲであるため、ここではカメレオンの特徴について詳しく見ていきましょう。

大きさ

カメレオンと一口に言ってもその種類はさまざまで、大きさもカメレオンの種類によって異なります。

コノハカメレオンというカメレオンは体長が5cmほどと、とても小さいです。一方で飼育しやすいと言われるエボシカメレオンは体長50cmから60cmほどにまで大きくなります。

さまざまな大きさのカメレオンがいるため、飼育する際は自宅の広さなどを考慮して飼育することができる大きさのカメレオンを選ぶようにしてください。

体の色の変化

カメレオンは体の色を変えることで知られています。カメレオンは体の色を変化させることで周りに同化し、天敵から身を守っていますが、カメレオンが体の色を変化させる理由はそれだけではありません。

威嚇やケンカ、オスがメスにアプローチするとき、妊娠中、気温・体調の変化など、さまざまな理由からカメレオンは体の色を変化させるのです。

また何色にでも体の色を変化させられるわけではなく、カメレオンの種類や個体によって変化できる色が異なります。

目や舌の特徴

カメレオンと言えば、体を動かさずに長い舌で素早く獲物を取る姿が有名です。カメレオンの舌には骨が1本通っていてその周りに筋肉がついています。

舌の先には強力な粘着力のある粘液がついていて、これで獲物を捕らえるのです。舌を伸ばして獲物を捕らえる速度は、約20分の1秒とも言われています。

またカメレオンは大きな目が突き出ていて、左右別々に動かすことができるのが特徴です。また視力も良いため、周りの状況を把握しやすいと言えるでしょう。

カメレオンの生息地

カメレオンが主に生息しているのは、ユーラシア大陸南西部やアフリカ大陸、スリランカ、コモロなどの地域です。カメレオンはこれらの地域の森林に生息している場合が多く、ほとんどを木の上で過ごします。

カメレオンの寿命

カメレオンの寿命は種類によって異なりますが、平均するとおよそ3年から7年くらいです。カメレオンの種類の中には10年くらい生きるものもいれば、5カ月くらいで寿命を迎える短命なカメレオンもいます。

カメレオンの種類

カメレオンと一口に言ってもその種類はさまざまで、特徴なども異なります。ここでは、さまざまなカメレオンの種類の中から、比較的飼育しやすいと言われているカメレオンの種類を4つ見ていきましょう。

エボシカメレオン

飼育が難しいとされるカメレオンの中で、飼育しやすい種類だと言われているのがエボシカメレオンです。エボシカメレオンという名前のとおり、上へ伸びたオスの頭部が烏帽子のように見えます。

オスは最大体長65cmほど、メスは最大体長45cmほどになり、地色の緑に褐色や白のラインが縦に入っていることが多いです。体色は環境や気分、体調などによって変化します。

価格はベビーで8,000円程度、成体で1,0000円から3,0000円程度で、平均寿命は5年から8年、昆虫などの動物性の餌以外に、果物や葉も食べるのが特徴です。

パンサーカメレオン

パンサーカメレオンは、カメレオンの中でも丈夫で人に慣れやすいため、はじめてカメレオンを飼育する人にもおすすめの種類です。

成長すると体長がおよそ40cmから50cmほどになり、産地による豊富なカラーバリエーションで人気があります。

比較的飼育しやすいカメレオンですが、価格は高い傾向にあり安くて4,0000円ほど、高いと10,0000円を超える場合もあるようです。平均寿命はおよそ6年から8年で、動物性の餌を食べます。

コノハカメレオン

コノハカメレオンはオス・メス共に成体になっても体長が5cm程度にしかならない小型のカメレオンで、オスの方がメスよりも細長い体型をしています。

価格は安い個体であれば2,000円程度、一般的には5,000円ほどと、カメレオンの中では価格が安価であると言えるでしょう。

平均寿命は3年から4年ほどで、動物性の餌を食べます。

ジャクソンカメレオン

ジャクソンカメレオンは鼻先と目の上から生える3本のツノが特徴のカメレオンです。このツノはオスが縄張り争いをするときに使うものであるため、メスにはほとんど生えていません。

ジャクソンカメレオンの大きさは種類によって異なり、小さいもので体長18cmほど、大きいものだと体長35cmほどにまで成長します。

体色は緑色ですが、驚いたときや体調が悪いときには茶色に、興奮しているときには青色に変変化するのが特徴です。平均年齢はおよそ5年から10年くらいで、昆虫などの動物性の餌を食べます。

カメレオンの飼育に必要なもの

カメレオンを飼育するためにはケージだけでなく、給水機やホットライト、紫外線ライトなどさまざまなものが必要です。

ここからはカメレオンを飼育する際に必要となるものを解説します。カメレオンにとって快適な環境を作るための参考にしてみてください。
  • ケージ
  • 給水器
  • ホットライト
  • 紫外線ライト
  • 植物
  • 流木、人工枝
  • 床材
  • パネルヒーター
  • スポイト
  • 霧吹き

ケージ

コノハカメレオンのような小型のカメレオンを飼育する場合には、プラケースなどでを飼育ケージにすることもできます。

パンサーカメレオンやエボシカメレオンなどを飼育する場合には、幅60cm、高さ60cm、奥行き60cm以上のケージを準備するのが望ましいです。

ケージの大きさは飼育するカメレオンのサイズに合わせて選ぶようにしましょう。飼育ケージ内には植物や流木なども設置するため、広めのものを選ぶのがおすすめです。

給水器

カメレオンの給水器を準備する際には、小動物用のものではなくカメレオン用のものを選ぶようにしましょう。

カメレオンの飼育において、水を飲ませることが難しいと言われています。カメレオンは動くものを餌として認識しますが、これは水に関しても同じで動いている水しか認識しません。

そのため水が滴るようにしたり、水に流れを作ったりして、水が動いている状態を作ることが必要です。

ホットライト

ケージにホットライトを設置して、飼育ケージの中で部分的に温度が高いホットスポットを作りましょう。

カメレオンは暖かい場所で体温を上げることで、消化を促し、体調を整えます。そのため飼育ケージ内の温度を保つ保温器具のほかにホットライトを準備するようにしてください。

ホットライトを設置する際には、カメレオンが火傷をしないよう設置場所には気をつけましょう。

紫外線ライト

カメレオンにとって日光浴で紫外線を浴びることは、骨を丈夫にするなど健康的に過ごすために欠かせないもので、日光浴をしなければ病気になってしまう可能性もあります。

飼育下では紫外線を十分に浴びることができないため、紫外線ライトを設置してあげましょう。紫外線ライトは思ったより早く切れてしまう可能性があるため、予備を用意しておくと安心です。

植物

カメレオンは木の上で生活をするため、ケージ内に観葉植物などを入れて簡単な森を再現し、木の上で生活ができるようにしてあげましょう。

自然と近い環境にしてあげることで、カメレオンが快適にケージ内で過ごせるようになります。

流木、人工枝

飼育ケージの中の環境を自然に近い環境にするために、植物だけでなく流木や人工枝などを使って足場を作ってあげましょう。

流木や人工枝を飼育ケージ内に設置する際には、足場を使って給水機にたどり着けるよう、未知を作ることを意識してレイアウトしてください。

床材

カメレオンは木の上で生活することが多く、地上を歩くことはほとんどないため、どのような床材を使用しても問題ありません。

ペットシーツやキッチンペーパーなどを床材として敷いても良いでしょう。見た目を意識する場合にはヤシガラマットなど湿度を保ちやすいものがおすすめです。

パネルヒーター

ケージ内の温度を管理するためにパネルヒーターを設置するようにしてください。ケージ内の温度は日中22℃から30℃程度、夜は15℃から22℃程度に保つことが望ましく、エアコンを使って温度調節をするのが理想ですが、なかなか難しいことが多いでしょう。

そのためパネルヒーターをケージに設置することで、ケージの温度を調節します。カメレオンに適切な温度を保ち、快適に過ごせるようにしてあげましょう。

スポイト

カメレオンに給水機で水を飲ませるための補助アイテムとして、スポイトを準備しておきましょう。カメレオン専用の給水器をケージ内に設置していても、はじめのうちはそれが水だと認識できない可能性があります。

そのままにしておくと脱水症状を起こしてしまう可能性があり危険です。カメレオンが給水器の水を飲むようになるまで、スポイトを使ってカメレオンの目の前に滴を垂らし水を与えるようにしてください。

霧吹き

湿度が高い環境を好むカメレオンのためにケージ内の湿度管理をする霧吹きが必要です。霧吹きを選ぶ際には目の細かいものを選ぶようにしましょう。

カメレオンは湿度が高い状態を好みますが常に湿っているような状態は良くなく、常に乾燥しているのも良くありません。

そのため朝と晩にそれぞれ1回、ケージ内に霧吹きを使って水分を吹きかけるようにしましょう。またケージ内が蒸れないように、風通しを良くしてください。

カメレオンの飼育方法

カメレオンは飼育するのが難しいと言われている生き物です。ここではカメレオンの入手方法や餌などの飼育方法、またカメレオンを飼育する際の注意点などについて解説します。

カメレオンの飼育を始める前に、カメレオンの飼育に関する知識を身につけておきましょう。

カメレオンの入手方法

カメレオンは爬虫類専門店や珍しい爬虫類も取り扱っているホームセンターなどで入手することができます。

しかしカメレオンは飼育が難しく、販売されている数もあまり多くないため、カメレオンに出会えるかどうかはタイミング次第になるでしょう。

店員さんと仲良くなって、カメレオンが入荷したら連絡をもらえるようにしておくのがおすすめです。

カメレオンの価格相場

カメレオンの価格は、カメレオンの種類やサイズ、原産などによってばらつきがあります。カメレオンの中でも比較的安価なのはコノハカメレオンで、2,000円から5,000円程度です。

一方、人気の高いパンサーカメレオンはカメレオンの中でも高価で、40,000円以上するのが一般的であり、中には100,000円を超える価格のものもいます。

カメレオンの餌

カメレオンはほかの爬虫類と同じような食性をしており、飼育する際には生きたコオロギなどを与えるようにしましょう。餌を与える際にカルシウム剤を加えてあげるのがおすすめです。

生きたコオロギを入手できない場合には、缶詰のコオロギを代用することもできます。コオロギにはいろいろなサイズのものがあるため、カメレオンが無理なく食べられるサイズのものを与えるようにしましょう。

温度と湿度管理の必要性

カメレオンは寒さに弱い生き物ですが、暑すぎるのも苦手であるため、ケージ内を適温に保つ必要があります。また湿度が高い環境を好みますが、ケージ内が蒸れないように風通しを良くしておくことも必要です。

ケージの中の風通しを良くするとケージ内を保温することが難しくなり、温度と湿度を管理するのは簡単ではありません。

エアコンをつけたままにして管理することが理想的ですが、それもなかなか難しいため、保温器具や霧吹きなどを使って温度と湿度をしっかり管理するようにしましょう。

カメレオンを飼育する際の注意点

カメレオンを飼育することが難しいと言われるのには理由があり、飼育する際に注意すべきことがあります。

ここではカメレオンを飼育する際の注意点について解説するため、しっかりと理解しておきましょう。

カメレオンは神経質

カメレオンはペットの中でもとても神経質な生き物だと言うことができます。とても神経質でストレスを感じやすいため、ほかのカメレオンと一緒に飼育することは避けたほうが良いでしょう。

ケージの中に1匹にして飼育していても、ほかのケージで飼育しているカメレオンが目に入ったり、ガラスに自分の姿が映ったりしただけでもストレスを感じてしまいます。

またカメレオンが見えるところで飼い主が急に動いたりしてもストレスになってしまうため、カメレオンがストレスを感じないようケージの置き場所には注意することが必要です。

餌の食べムラがある

カメレオンにはエサの食べムラがあります。基本的に生きた昆虫を食べますが、同じ餌ばかりを与えていると飽きて食べなくなってしまうことがあるようです。そのような場合には、普段と違う餌を与えるなど工夫する必要があります。

またカメレオンは動いているものしか餌として認識しません。生きている餌しか食べないため生きている状態の餌を頻繁に手に入れることが必要です。カメレオンを飼育している人の中には、餌となるコオロギを飼育している人もいます。

水に気づかない

カメレオンは脱水になりやすいにもかかわらず、水入れに入れた水に気つきません。そのためカメレオン用の給水器を使って常に水が上から滴るようにしたり、水に流れを作ったりしておくことが必要です。

常に水が上から滴るようにしていると、ケージの下の部分が水浸しになってしまうため、こまめに手入れをするようにしてください。

またそれでも水を飲まないようであれば、スポイトを使ってカメレオンの目の前で水を垂らして与えるようにしましょう。

ハンドリングには不向き

カメレオンは非常に神経質でストレスを感じやすい生き物であるため、飼い主に触られるとストレスを感じます。そのため個体差はあるものの基本的にハンドリングには向いていないと言えるでしょう。

ベビーの頃から人に慣れるよう飼育されている場合にはハンドリングもできますが、カメレオンが威嚇したり怯えていたりするようであれば、無理に触らないようにしてください。

掃除方法

カメレオン自体ににおいはありませんが、カメレオンの餌である生餌によってケージ内が臭うことがあります。またカメレオンの好む湿度の高い状態によって、においが発生しやすいです。

そのためこまめにケージの掃除をする必要があります。月に1回程度、中性洗剤を使用してケージを丸洗いするようにしましょう。器などは2日に1回程度洗ってください。

床材にキッチンペーパーなどを使用している場合には、カメレオンがフンをしたときに取り換えるようにしましょう。

カメレオンは多頭飼いできる?

カメレオンは非常に神経質な性格であるため、同じケージの中でなくてもほかのカメレオンが視界に入るとストレスを感じてしまいます。

自分の姿がガラスや鏡に映っただけでもストレスを感じるため、多頭飼いはできません。カメレオンを飼育する際は基本的に単独で飼育するようにしましょう。

カメレオンを飼う前に飼育方法を知っておこう

カメレオンの特徴や飼育に必要なもの、飼育方法などについて解説しました。カメレオンは生きている餌や動いている水しか認識しなかったり、非常に神経質な性格で注意が必要だったりするなど、飼育が難しいと言われています。

確かにカメレオンを飼育することは簡単なことではありません。しかしのんびりとした動作で癒してくれるなど、ペットとしての魅力は大きいです。

カメレオンを飼育してみたいという人は、カメレオンを飼う前に記事の内容を参考にして飼育方法を知っておくようにしましょう。
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